ドラッグ・ウォー毒戦

私の大好きなジョニー・トー大先生の傑作。何が傑作かというと、この映画は中国ロケ。当局にはドラッグ撲滅というお題目で、真面目な意図でもって、許可を受け作成しているはず。検閲もあるようだし。最初は実録風に進む。ドラッグはいけませんよっていう感じも出ている。なんだが、途中からドリフのばか兄弟みたい奴らがあり得ないことをする。しかも、そのシーンの力の入れ具合が浮き出ている。というか、それを撮りたいが為に中国政府を騙したんじゃね?と想像するとメチャメチャ面白い。よって、その1点のみで問答無用の傑作なのです。

映画と音楽の話しかしてませんね。プロレスは、たまに行くのは大日本プロレス。観客の私物を凶器に使うバラモン兄弟がステキです。
映画でも音楽でもスポーツでも、実際に行って体験した事を書きたい時に書こうと思う。
ただ、映画はDVDやテレビではなく映画館で極力見るという枷を自分に課した為、見れない名画が沢山だ。

GRAPEVINE 2016/09/24 (土)@仙台PIT

TRICERATOPSとの対バン。どちらも1stの再現という、過去を再解釈というよりは当時至らなかった部分をアップデートするという点において、非常におもろいライブでした。
圧巻だったのは、バインの「熱の花」。隠しトラックが、何倍にもスケールアップされて、音源欲しいと思った次第。
トライセラはやはり「Raspberry」で、大盛り上がり。
客層も、自分の苦手な『この曲のここでこのフリ』みたいなノリではなく、皆様のマナーも良く、好き勝手に動くけどここの部分では何故か揃ってしまうという感じがとてもステキ。
ライブにおける皆フリ揃うっていうのが、とても抵抗がある。ずっと手を上げるのも疲れるし、自由に見たいじゃないすか。かといって、えっこんなところで盛り上がるのお前っていうのも違うしなという自意識が邪魔をしてしまう自分にとっては、「皆自分のスタンスでやってくれ」と言ってくれるのはとても心地良い。

アシュラ

今年3月に見た。監督の「俺、これやりたい」っていうシーンがきちんと力が入っていて、こっちもアガッた。クローズ2の接着剤のシーンと似た感じかな。内容は昔Vシネで散々見たやつだが、人体損傷描写に関してはこっちが上。日本でリメイクするなら、ぜひ西島秀俊で。

今年も時間をできるだけ作って観ようと思っております。

スーパーソニック

去年12月に見た映画の感想を今更書いてみる。
一切自己主張の無い、コードを延々なぞるだけのボーンヘッドのギター。本編でもほとんど話すシーンの無いギグジー。ひたすらシャリシャリとドラムを鳴らす可哀想なトニー。ドラッグでぶっ飛んでた頃の方が人相の良いアニキ。ステージ上でアクションも無く、アニキの曲をただ歌うだけのリアム。超音速で音楽シーンを駆け抜けていった、威勢の良いアンチャン達の実像がそこにあった。
でも結局、リアムの声がオアシスがオアシスであることを足らしめていたという事。スクリーンには、眩いあの「声」が響き渡っていた。
そう思わせるくらい、どのライブでもリアムの喉は絶好調であった。
1・2作目にあったあの声は、年を経てほとんど出なくなってしまった。ノエルがバンドから脱退したのも、今後自分が曲を書いても弟が歌えない事に我慢できなくなってしまったからじゃないか。見ててそう思うくらい、当時の自分を高揚させたあの歌声は素晴らしかった。再結成をしても、あの声には全く及ばないだろうし、そんなライブを自分は大枚はたいて見たいのか。もう十分だろう。自分の中にあったオアシスにもようやくケリをつけられた。