皆さま 大変なご無沙汰を致しております。

今年の新年のアップもしないままに blogを放ったらかしにしてしまいました。
「体調 良くないの?」「お仕事 辞められたの?」
と言うご心配を頂いておりまして 大変に申し訳なく思っております。
お陰様で 時々は風邪を引いたりもしますが、元気に過ごしております。
携帯電話を ガラ系からスマホに変えたことや Facebookを始めたこともありまして blogにログインするための パスワードを忘れてしまって居りました…(^-^; 開くに開けず、大変 ご迷惑 ご心配をお掛け致しました。

パソコンを開く時間が少なくなると思いますので スマホから簡単に編集が出来るFacebookの《古宇田ピアノ調律》のページを更新していきます。 どうぞ宜しくお願い致します。
Facebookを使われていない方も《古宇田ピアノ調律》で検索して頂きますと 見付かると思います。
八ヶ岳南麓を拠点に 愛車のアベンシスで走り回っております。
どうぞ懲りずに お声掛けをお願い致します。


古宇田ピアノ調律
古宇田恵子

皆さま お変わりありませんか?

mukku38682015-06-16


皆さま、大変長らくのご無沙汰を お許しくださいませ。
お変わりありませんか?
お正月に《明けまして》の更新をしよう! とか、新年度に更新をしよう!と 心の中では思いつつも 《Facebook》に ブログの内容に丁度好いかな〜!?と思うものまでをアップして仕舞っている内に 早くも半年が経って仕舞いました。 雪が少なくて助かったこの冬(既に冬と冬の間ですね...)でしたが、平年とは違った私事がとても多くて 一つの節目の年なのかとも思えたり〜と それは毎年何かと思うのではあります。


「壊れたキーボードだけだと 哀しいので」とのご依頼があって お客様のご両親が住まわれていらっしゃる高齢者グループホームへ 丁度好さそうな中古のアップライトピアノを搬入しましてから 早くも6〜7年です。  
搬入当初は、所用も有って 年に数回のお伺いをして 環境に馴染む様に整えてきましたが、その度に お父様は 作業内容に興味を持って下さって お目に掛れる楽しみがあります。 利用者の皆さんは、女学校でコーラスをなさっていらした経験などある モダンな方が多くて お邪魔をする度に 色々な懐かしいお話を伺うことが出来ます。
この数年は、ホームの周辺で 桜が咲き始める頃のお伺いとなっていましたが、今年は 桜が咲く頃にお誕生日を迎えられるはずだった最高齢の方が、104歳で天国へと旅立たれました。 ピアノを搬入した時の初めてのクリスマス会では、ピアノのお披露目も兼ねて ホームの皆さんのご家族の方々とも お会いする機会がありましたので 何方かが天寿を全うされたと伺うと 想い出されることもあって「天国で ゆっくりと過ごされながら 見守って下さいね」と
 淋しく思いつつも そう思うのです。


「メーカーもよく分からなくて 古いピアノなのですけれど」と 調律のご依頼のお電話を頂くことが多いのですが、古いと言えば古いかもしれませんが、その時々を思わせる古き良き時代の職人さん達の「物つくり」へのこだわりを感じられる箇所が多くあるので 作られた時代の事をイメージ出来て そのピアノの細かな個所を観察する楽しみがあります。 時には、問屋さんでは取り扱われていないサイズや形状のスプリング等を作ったり 作業に時間が掛ることもありますが、それらを作れば また何年間も弾けるようになるので 楽しみです。 

 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
  
専門学校時代、そして社会人となってからも ずっとお世話になっている師匠方も亡くなられているので 昔ながらの技術の話や 工具を加工したり 作る話を聞かせて下さったり 聞いて下さる相手が減って仕舞って 中には「理論をもっと学べ」と言う方も有りますが、直接的にピアノ本体に関わる事では無いですが、かあこうして使い易くしたり 上手く使えない駄作であったとしても 作ってみる事は、一見無駄の様の感じられる試行錯誤ではありますが、現場での咄嗟の対応へと繋がるヒントが多く含まれているので 結局は構造的にも歴代の関わられた調律師の仕事の後にしても「何故故に こうなって こうしたのだろう?」と考える事となるので 時には現場で工具を加工したりすることも出来ますので 昔ながらの事を教えて下さった師匠方に 感謝しています。

こちらの工具は、ハンマーヘッドに針を刺して《整音》と言う作業をするものですが、使われていた師匠ご自身も使い難かったのか!? 加工してある痕跡がありますので 形見分けして頂いたものではありますが、若しかしたら再起不能に壊す可能性もありますが、頂いてから年数経ったので 分解して作り直そうかと その材料調達を 行く先々のホームセンターやクラフト関係のショップに立寄って探しています。 
アクションなどを持ち帰っての修理をする作業場はありますが、工房と言えるような簡単ながらの設備も無いので 有り合わせの持ち物を利用して加工する(そもそもボール盤を旋盤代わりにしていることを知った金属加工業の主人に 驚かれて叱られましたけれど PC並みの脳みそを持った旋盤を扱う人に単品で頼んだら プログラムのほうに時間が掛り過ぎるでしょう...と喧嘩になりました)ので 多分、最終的には、知人の楽器製作者の所へ持ち込んで 助けてもらう事となりそうですけれど。

 

いつもお世話になっている マリンバ奏者の大森たつし君から 素敵な作品を贈って頂きました。
超裏方のお手伝いを数か所でさせて頂きました。 ピアノの調律だけでなく〜♪

こちらの動画は 少々地味ですが、アメリカ全土でも演奏をした経験豊富で ユニークな素敵な演奏者ですので 是非聴いて見て下さい。

間も無くアドヴェントの月です〜☆

mukku38682014-11-18


大変長らくのご無沙汰を致してしまいました。
早くも秋から冬へと 駆け足で移り替わっていくこの頃です。 本格的な寒さを迎えて雪が降る前の、そしてちょっと早めのXmasコンサートの打ち合わせや準備の時季です。
裏方である調律師は、日頃はあまり仕事中の写真を撮ることはありませんが、いつもお世話になっている 清里・萌木の村・HALL of HALLS で ピアノ演奏をされている平澤真希さんが、撮って下さいました。

オマージュ・ア・ショパン

オマージュ・ア・ショパン

東京でレコーディングをされた受賞作品となったCDです。 写真は、私が調律をしている9フィートサイズの《チッカリング》と一緒です。 このチッカリングは、NYスタインウェイも目標とした老舗ブランドで アメリカンピアノ社製・アンピコと言う ロール式の自動演奏が付いていて ガーシュインの自作自演をはじめ 多くの演奏者の再演が、楽しめる優れものです。  

HALL of HALLS には、アンティークオルゴールの他に 多くの自動演奏楽器が、有ります。 ピアノ内部に 様々な楽器を組み込んで 1台の楽器として楽しめるものです。
ピアノの発祥の地はイタリアで 主にヨーロッパを中心にグランドピアノが発達しましたが、スタインウェイ一族の様にアメリカへと渡った人々が、そこでもピアノを作り始め ヨーロッパ・アメリカなどで修業をして カナダでもピアノが作られるようになり 娘の母校には、そんな古いカナダ製のアップライトピアノが残されています。
アップライトピアノは、アメリカと イギリスで アクションの進化を急速に遂げていて 特に その昔、禁酒令が出されたアメリカでは、この様な自動演奏ピアノを ジュークボックス的に
気軽に楽しめる様に 改良が進みました。 ヨーロッパでも 進化を遂げて行きました。
酒場などに置かれたり 上流階級のサロンでも楽しまれたようですが、1曲を聴くのに 当時は、可なり高額のコインを入れなければならなかったようです。
 

その様な自動演奏ピアノ・自動再演ピアノが、色々な場所に置かれてあり 未だ半袖を着ていた頃のお話ですが、長野県上田市に近い美術館の《クレモナ》と言う自動演奏ピアノのメンテナンスをしました。 某テレビ局の《なんでも鑑定団》に出た事があるピアノだそうです。
自動演奏ピアノの中には、鍵盤を取って仕舞って ピアノの音だけが、響かせられるようなものもありますが、こちらは弾くこともできます。ですから調律をする際の苦労は少なくなるのですが、ピアノ本体の手前には、パイプオルガンやカスタネット トライアングル等が立ちはだかっていて 先ずはそれらを取り外す作業が、数多くの細かい作業と 重さに耐えながらの作業と 頑張り甲斐のあるものです。 そして木琴や大太鼓が、ピアノのフレームの上に乗っかっていると言いますか、ぶら下っている間の限られたスペースで 調律をします。 その為、通常使っているチューニングハンマーでは、チューニングピンを回すことが出来ないので 加工して使われていらっしゃる調律師もいますが、私は 可なり短く収納できる物を使います。 1本のチューニングピンが弦を張り続ける為に必要な力が、50〜100kg近くありますので テコの原理を利用して調律をしますが、チューニングハンマーが、とても短くなるので 操作もいつもとは違ってきますし 力加減が、大きくなるので 作業後は、軽い筋肉痛になりました。
ピアノの調律が終わってから 組み立て直して パイプオルガンの調律をして メンテナンスをする為には、スペースも 時間も 掛ります。 出来るだけ作られた当初のオリジナルな状態を保つために 部品の保護をしながらの脱着作業でした。
 
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之もまた少し前のお話ですが、長野県松本市での工具の研修会に参加しました。 その時に「大御所」「長老」と呼ばれる調律師の大先輩と 自作やハンドメイドで作って頂いた工具の話題になり「一つ送るよ!」と言って下さって 「おお、なるほど!!」と思う手作り工具が届きました。 愛用させて頂いている工具となりました。

工具屋さんで売られている特殊工具も 使い易いものと 使い難いものが有って 先日も専門学校時代の先輩方と会った際に「〇〇〇が使い難いけれど どこの工具が好いかな?」と話題になりました。 私たちが師事した先生方は、「工具は使い易いように加工をして 着き難ければ、作るもの」と よく言われる方々ばかりでした。
そんな先生方のお1人が亡くなられた際に「形見分け」として ご家族から同業者に 仕事で使われていたものを譲って頂きました。 「残り物に福がある!」と言いますか、残ったものは産廃業者にまとめて持って行って貰うと言う前の日の伺うと 奥様から「何でもっと早く来なかったの!! あげたかったものが、もう何も無くなって仕舞ったのよ!」とおしかりを受けましたが、私に取りましては 先生の懐かしい想い出の残るものや 既に生産中止となったものも見つけられて 車に詰めるだけ積んで帰ってきました。
 
その中の一つが、学生時代に 先生が「せっかく買って加工したら 削り過ぎちゃって使い難いんだよ…」と嘆いていた1品を見つけて その時のことをご家族にお話しすると「よくそんな場面を覚えているものだね〜!」と感心されてしまったのですが、それくらいに工具への愛着と言いますか、執着心は見事に先生方から受け継げたと自負してしまいました。
コンビネーションハンドルと言う脱着式のハンドルにはめて使うものですが、上のものは売られているままの物で 下の物が、先生が「削り過ぎちゃった…」と言われたものです。
 
アップライトピアノの特殊な位置の 特殊な形のスクリューを回す為の物です。
中央の丸い輪っか上の物の頭にはめて 回転をして アクションの働きを微調整します。

そんなことを覚えている位なので 使えなくても懐かしさが強くて頂いてきましたが、意外にも使い易くて この1本から コンビネーションハンドル様の工具を増やす切っ掛けともなりまして 1本1本が、単体の工具よりも重さはあるものの ハンドルを兼用できるので 工具鞄の中にスペースが出来て その分だけ鞄の中の工具が増えたので 結局 工具鞄は、これまで以上に重たくなって仕舞いました。
それでも 1つ1つに思い入れのある工具を持ち歩ける喜びや楽しみは、仕事で苦戦してしまう様な事が起きても 下さった方々ならば「どうするかな?」と思ってみたり 試行錯誤して作った時の事を想い出すと 意外なるヒントが見つかって その時々に一番好い方法が、思い浮かぶものです。

 
玄関先のクリスマスホーリーの実が、紅く染まりました。 ご近所のリゾートホテルの100本モミの木のイルミネーションも 電球色の温かみが、ゴージャスに感じられ ジャックラッセルのNOЁLと 観に行ってきました。
此方では、朝には車のフロントガラスが凍結したり 雪が舞い始めたので ウインドーウォッシャー液も「ー60℃耐用 塩カル除去剤入り」に入れ替えました。 間も無く スタットレスタイヤへと交換もします。

急激に寒くなってきていますので 皆さま、 お身体にお気をつけて お忙しいこの時季を楽しみながら頑張って下さい。 
いつも有難うございます。

封印を開きました。

mukku38682014-07-18

「私、いつ コロッと逝っちゃっても おかしくは無いので 早くいらして下さいね。」と 御年94歳のお客様からご連絡を頂きました。

85歳の時に 長年介護をされて来られたご主人様を看取られて 1か月の喪に服されて 「私の時間は残り少ないの。私の夢を叶えて下さい。」とご連絡を頂きまして 本当に奇跡的なタイミングで 浜松から戻って来たばかりの 中古では先ず出ないであろう《シュベスター》の特注アップライトピアノのオーバーホール済みを買って頂いて ピアノの先生をご紹介しました。 その頃に見せて頂いた古い楽譜たちを譲って頂けることとなって 現在お住まいのホームへお邪魔を致しました。 

この辺りのデザインのピアノピースは、「懐かし」と感じられる方は、少なくは無いと思いますが〜 

こちらの裏表紙を見て頂くと 「昭和28年」と書かれてあって その価格も 未だ戦後の名残のある価格です。

こちらの楽譜たちは、更に戦後間もなくに発売された昭和22年のものです。 1年ごとに 紙の質感や印字の様子が、変わっていきます。

元々の日本の技術力は、日露戦争時には、様々なジャンルで 可なりのレベルで有ったのですが、第二次大戦で敗戦して 本来の持っている技術を生かそうにも 物資が乏しく それでも西洋音楽の楽譜を印刷しようとして 更に空襲で「焼け野原」の経験をされた方々が、それらを求められました。

ピアノも 足踏みオルガンでさえ 日本各地の多くの場所で 灰となって仕舞ったものの それでも音楽を愛する気持ちは、空気を吸う様に必要な物とされた方々が、いらしたのだと ページを捲る度に感じます。

「当時のお饅頭が、何銭だったかしら?」と そんなお話を伺いながら 「新しく手に入るものは多くありますけれども 残っているものを残して行く為には、更なる労力を必要としますし 欲しいと思っても 無くなって仕舞ってからでは、手に入りませんので 大切に我が子達へ引き継ぎますね!」と お約束をしました。
そんな我が子達も 成人となって それぞれに残された学生生活を 物づくりにエネルギーを傾けつつ 社会人となる準備をしています。
「まっ黒クロスケ、出てお出で〜! 出ないと目玉をほじくるぞ〜〜!!」 「や〜い、おまえん家、おっばけ屋〜敷〜!!」
そんなセリフを 念仏のように唱えながらビデオを見ていた頃を懐かしく想い出します。

特装版 思い出のマーニー

特装版 思い出のマーニー

明日から公開のジブリアニメの映画の原作。 バブル崩壊後に 岩崎少年少女文庫はじめ 多くの名作の在庫を抱えきれなくなって仕舞った出版社が、多くの名作の廃版を決めて 書店から姿を消しました。 電子辞書なるものの時代とは言われますが、「PCで読む文字は活字とは言わないよ。 紙に プリントアウトしたものになってから 初めて《活字》と言うんだよ。」と 子供たちに話をしてきた事も 想い出します。 お蔭ででしょうか!? 読書好きの我が子達です。
《思いでのマーニー》の時代に書かれた児童文学の多くは、ある意味では 現代の子供たちには読み解けない箇所が多くあると思います。 アナログ的に 自分の身体を使って 五感を研ぎ澄まし 第六感とも言えるイマジネーションの世界を経験している時間が減って仕舞った事が、大きい様に感じます。
そんな子供たちの児童心理を 早い段階から分析をして この世に《梨木果歩》と言う作家を送り出したことでも知られて居る 故・河合隼雄氏の文章も掲載されているこの本を手に入れました。
時代が、移り変わって行っても 根底にある大切なものは、いつまでも変わらないと思う 昨今です。

冬眠から目覚めました〜♪

mukku38682014-04-23

大変ご無沙汰を致しておりました。 
皆さま、お変わりは、有りませんか?
身近で 可なりの哀しい出来事が、続いて仕舞って ブログを書く時間はあったのですが、PCに向かう元気が失せていました。 亡くなられた方々のご冥福を祈りつつ ご家族の健康を願います。
久し振りに ブログを更新します。
     

この冬は、異常な降雪量に見舞われて 2月の多くの時間を雪掻きに費やしておりました。 昨年秋に「今年は寒くなるのが早いし 異常に冷え込むから 雪は少ないよね!?」との ご意見が多かったのですが、「2月が危ないと思います… 湿度が高いのと ピアノの動き方が、特徴的です。」とお話をすることが多くて 除雪用のスコップ各種を揃えられたお客様と そうでなかったお客様とでは、冬の楽しさが、全く違った事でしょう。
そんな冬の後には、必ず 見事な花々が、春を知らせてくれます。 この桜は、現在進行形で咲いている我が家の高遠コヒガンサクラです。 10年以上前になりますが、小学生だった子供たちと花見に行って 苗を買ってきました。 その直後に まさか世が世ならば、高遠城の城主であるお方と出逢う事となるとは思いもせずに〜♪ 高遠内藤藩からは、東京藝大前身の音楽取調所初代校長となった伊澤修二が、出ています。 当時 歩いて甲州街道を江戸へと向かった〜と言うお話は、既に何度もこのブログで ご紹介していますので 今回は、ここまで。


今年も 二胡奏者の劉先生のコンサートのお仕事に伺いました。 龍胡堂の劉先生の二胡と 越智先生のJazzピアノのセッション〜だけでなく 今回は、ベース、尺八、和太鼓、そして 中国のとても古い琴が使われました。
これまでにも既に何度か、お仕事を頂いていますが、ユニークな楽器を合わせるために ピアノの音のイメージを ちょっと地味にしつつも 演奏者のコントロールしやすいようにセッティングして それからマイクで音を拾った時のバランスを見て行きます。 経験値の浅い音響さんと 「演奏者の求めている音に 調整されて来ないのですが、好みで 音を作っているでしょう?」と 互いに技術者としての ちょっとした戦いとも言える 音作り〜♪に対する意見交換をしてきましたが、少し前から 専属の音響さんチームを入れられるようになったので 作業がはかどりました。


此方が 今回 使われた琴ですが、ダルシマーに近い音がしますが、楽器そのものの音量が、とても少ないので マイクの位置や距離を変えながら 最も美しく響く様に 全体の中でのバランスが取れました。 
劉先生のオリジナルブランドの龍胡堂にも 古い中国の琴が、置かれていますが、それよりも古い時代の楽器だそうで 人の声にも近い様にも感じました。

大雪と大雪の合間に タイミング良く行われた 調律師協会関東支部和音倶楽部の研究会で 仏子にある武蔵野音大資料館へ行きました。 資料館が、江古田に有った頃に伺って以来だったので とても楽しみにしていましたが、ピアノなどの鍵盤や弦楽器以外にも 様々なコレクションが増えていて 丁度、日本の琴も 資料として 沢山見ることが出来た後だったので 今回のコンサートは、古い中国の楽器の音を聴くことが出来て とても感じるものが大きかったです。
  

資料館では、楽器の展示だけでは無くて 様々な楽器を作る為の貴重な工具も 沢山展示されています。 日頃から 工具を工夫して使ったり 作っている人にとっては、「欲しいね…」と 指を銜えるようなものも並べられてありました。

こちらの ナポレオンの帽子型のアップライトピアノは、武蔵野音大楽器資料館の顔です。 オリジナルマスコットも作られています。
お話をして下さった学芸員さんが、とても素敵な方で 近いうちに又 お伺いさせて頂こうと思っています。


和音倶楽部の研究会から帰る道すがら 既に前回の大雪の教訓を生かして 除雪体制が、中央自動車道で取られているのを眺めながら帰って来たのですが… 結局は、それでも身動きが取れない程の大雪となりました。 
「観測史上初の大雪」と発表されましたが、素人の理科大好きの私が、天気図を見ていても 「2度目の雪は、可なりマズイ事になるよ…」と感じていたのですが、それを予測できなかったとか…!? つまりは、3年前にも散々聞かされた「想定外」と同じ意味のもので 打からこれからどうすべきか!? 非常に 対応の遅さに 雪を掻き続けながら 「今、地震が来たら 如何する積りなんだろう〜〜?」と思いながらも 目の前にある雪を掻き続けるだけでした。
語ると とても長い出来事の数々がありました。 比較的に近所で起こった雪崩に巻き込まれた人たちをレスキューした救急隊員の中に レスリング部のOBが居た事や 町の中を出掛けるのにも 歩くしか無くて、だからこそ知ることが出来た ローカルルールの相変わらずの細かな派閥なども見つつ 人力でも地道に掻けば〜と言う場所を 無理です!と言い切る人も居ましたが、本当に人力ではもう無理…となった場所を 偶々やって来た重機の運転手さん達に 日常生活に必要な優先順位を伝えてることで 雪掻きをしている人と判断して貰えて 大きな重機でさえ 1回では無理な場所も 数日に分けて その道を使う人たちが、歩行者の事も合わせて 危険の無いようにして行ってくれたりと 本当に 声を掛けあった事で助かった事が多くて 見回りをしている振りをして 雪スコップも持って歩かない地元でエバっている人達との 些細な喧嘩にもなりましたが、頑張った甲斐があったな〜と ホッとした事も多かったです。

2回目の大雪の数日後に やっと県道の除雪も 程ほどに進んで 自宅の車も オブジェとなっていた状態から 外出できるように掘り出して〜 ご褒美の様な風景が、楽しめました。 この写真を撮った後に タクシーで プロのカメラマンが、何人も撮りに来ていたようですが、僅かの数十メートル違いの場所で 作品の出来栄えが全く変わる 直線道路〜でした。

日本ピアノ調律師協会の新年会

mukku38682014-01-15

ドイツのオーケストラで演奏をされている方の帰国に合わせて 毎年恒例となっていた 新春ヴァイオリンコンサートが、帰国の時期などのご都合から 3月のSpringコンサートとなって 私のスケジュールも自動的に変わった事から 昨年、初めて ㈳日本ピアノ調律師協会関東支部の都内での新年会に出席しました。


研究会などの後には懇親会がありますが、会場が都内の場合ですと 新宿発の特急電車の最終の時間が、21:00とちょっと早めなので 研究会などの後だからこそ話題になる 皆さんの技術や工具談義が楽しみなので 遅くなっても好い様に 車で往復しています。
新年会は、お昼から始まるので 安心してお酒を楽しみながらお喋りが楽しめます。 そしてお開きになった後に「いつから、どうして 可愛がって下さるようになったんでしたっけ?」と 出会いの切っ掛けさえ忘れつつある程に ご縁が長くなった諸先輩方々と 「遠くからなのに 良く来たよね〜!」と言って頂きながら 二次会へと場所を変えて 積もり積もった近況報告〜仕事での出来事〜云々〜を延々と喋っていると そのうちに別のグループの方々から「どこにいるの〜?」と連絡が入って合流して 更に話題が盛り上がって〜 となった頃に 丁度、最終電車のお時間と成るので たっぷりと喋って お正月の冬眠状態になっていた思考を切り替える事も出来ます。


「新年会で無ければ、会えない人たちもいるから!」と 調律師協会に入会して間もない他県の方々とも「では、現地で!」と会う約束をしつつ 更に今年は、山梨県内の先輩をお誘いして 強制連行に近い状態でしたが、一緒に行って頂きました。 お世話になっている方々を互いに紹介し合う事も出来るので 初参加の方々には、「面白かった!」と言って頂けましたので 好かったです。 そして私も顔なじみの方々から紹介して頂く場合も沢山あって 狭い業界ながら これまでにお話しする機会が無かった方々と 特に年長の方々と色々なお話が出来ましたので 本当に有難いです。 
偶々、「ピアノの中って 綺麗だな! レッスンに通っていた頃が、懐かしいな〜♪」と アップライトピアノの内部の写真を見た事が切っ掛けとなって想い出すようなことが有って 既に大学の獣医学部への願書を出していましたが、全く分からない業界だったにも関わらず、ピアノ調律師を養成する専門学校へと進みました。 その時に出会えた先生が、とてもユニークな方々ばかりだったので 物事の奥深さは、計り知れない〜と言うことを知らなかった〜だけで無く 右も左も分らない様な学生相手に 「俺たちが、時間を掛けて 叩上げで身につけてきた事を 学校と言う場で教われば、俺たちが長い時間を掛けて苦労して習得した事を早く知ることが出来るから 更に先へと早く進むことが出来るでしょう!? 失敗も学生の内に 沢山しておきなさい!」と 授業が終わってからも時間が許されるだけ 作業場や ピアノの入っているボックス(防音室)で 指導して下さいましたし ご自宅の工房に呼んで下さって 作業の手伝いをさせて頂いたり お勤め先の製造工場に居候研修をさせて頂いたり 職人気質の先生方でした。 そして「ピアノは、みんなピアノだよ。 怖がらないで 一台一台と きちんと向かい合えば好いんだよ!」と言って 社会へと送り出して貰ったことが、今でも大きな支えとなっています。

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一般社団法人 日本ピアノ調律師協会http://www.jpta.org/2013/では、ピアノに関わる多くの方々、音楽と接する機会が少ない方々はじめ ピアノを介して音楽に親しんで頂けるように 会員の研究会だけで無く 多くの方々へのご案内させて頂く事業も企画運営しています。
先日は、上野の文化ホールにて 平行弦と呼ばれる チェンバロなどからピアノへと進化して間も無い頃に作られた古い楽器を使っての演奏会が催されました。
私が住むエリアは、「高地寒冷地」と冗談に言いますが、避暑地なので 別荘が多く 関東・関西はじめ 全国区の方々が、通ってこられたり 永住・半永住をされています。 ですから都内のイベントでも ご家族やお友達を誘って お出掛け下さるお客様が、いらっしゃるので 協会本部役員が「遠いのに よくお出掛け下さるね!」と驚かれます。
今回のコンサートは、私は行くことが出来ませんでしたが、以前に弾くチャンスがあった楽器を使う内容でしたので イメージをお伝えしたお客様が、長野県からお出掛け下さいました。 

大正時代に作られたリードオルガンも 日頃から弾かれていらっしゃる方で 古い楽器に興味を持って下さったことから コンサートの内容をとても喜んで下さって 先程「以前にお話をした お渡ししそびれたシュトーレンをお届けに 立ち寄らせて頂きました。」と お車で立寄って下さいました。 「あら、貴女が 一年中クリスマスの ノエルちゃんね!」と ジャックラッセルのノエルも頭を撫でて頂き お別れを名残惜しむ尻尾の振り方が、ちょっと可笑しかったです。
NHKのドラマ《風見鶏》のモデルにもなった《フロインドリーブ》のシュトーレンです。 じっくりと熟成させてから頂くお菓子なので 日本でもクリスマスの定番となったものの 寒い時期に ゆっくりと楽しむことは、余り知られていませんね。http://freundlieb.jp/

明治日本の女たち (大人の本棚)

明治日本の女たち (大人の本棚)

昨年のNHK大河ドラマ《八重の桜》は、私の母方が会津のお殿様の横で刀を持っていたと言われるルーツでもあったり 私自身も主人も娘もミッションスクールで学んでいたり 京都へも年に数回仕事で行く事や 311の震災の事など、様々な事から とても興味深い土地柄と時代の内容でした。 八重の幼馴染の捨末が、新政府の派遣で 津田梅子らと共にアメリカに渡った際に住んだベーコン家の方が書かれた本が、読み掛けのままだったことを想い出して またまた並行読みする本が、増えました。
今年の大河ドラマ黒田官兵衛》も 興味深い人物です。 ピアノの生産日本一を誇る浜松では、「山梨から来たの? 武田さんちだね〜、内は 徳川さんちだからね〜」と 近所のおじさんの話題のような話にもなって仕舞った事がある戦
国武将たちに仕え 父方の親族の多く住む九州を栄えさせた人物でもあるので 勝手に親近感を持っています。 主人公の岡田准一さんが、格闘家であることも 乗馬の腕も可なりの者であることも 1つ1つのシーンを見ていての楽しみです。 因みに 一昨年の《平清盛》も 父方のルーツに深く由来する人物なので 土地勘があることが大きかったと思いますが、ワースト1と言われたことが、不思議なくらいです。(ワースト3は、八重だそうです)
利休にたずねよ (PHP文芸文庫)

利休にたずねよ (PHP文芸文庫)

その官兵衛も 招かれた茶の席も描かれているこの本も「映画… 観に行く前に終わっちゃう…」と思いながら こちらの本も 夜な夜な読んでいます。

本年も興味津々で頑張ります♪

mukku38682014-01-02


明けまして お芽出とうございます。
本年も どうぞ宜しくお願い致します。
昨年は、仕事の内容も プライベートな家族の事でも これまでと違った事も多く 賑やかに過ごすことが出来ました。 今年も これまでの事を大切にしつつ 新しい事にチャレンジしたいと思います。  

「雪の兼六園が、見てみたいね!」と 石川県在住の息子を迎えに行く口実に 予定を調整していましたが、「兼六園も雪が積もっていないよ…」との事。 それでもスケジュール調整をして ジャックラッセルのNOELも泊まれるペンションの予約を取って出掛けると 予想通りに妙高高原では、「此処って 2車線あるよね?」と言うくらいに どこを走ったらいいのか判らない程の吹雪に〜* そして日本海へと近づくと 車のフロントガラスが割れるか!?と思う様な勢いで 1cm程の雹が、物凄い音を立てて 車に降りかかってきました。
親不知の海岸では、「おお〜!!」と 思わず声に出してしまい様な高波が打ち付けていましたが、沖合は何とも言えなく穏やかな美しい海の色を見ることが出来ました。
途中、富山の小杉IC で下りて 道の駅へ立ち寄って 《白海老かき揚げ丼》を食べました。良心的な値段で お味もご当地グルメのチャンピオンになったと言われるだけあって 楽しめました。

この夏にベトナムでのABUロボコン世界大会で 8年振りに日本チームとして優勝をした息子たちのロボコン班は、早くも 来年のインドでのABU大会に出場する為に 6月に行われる国内予選大会優勝を目指して ロボット達が動くまでの仕上がりとなっているようですが、次の学年へと引継ぎをしつつ 本格的な調整に入る前の ちょっと一息〜 そんな感じで 活動拠点の夢考房も閉まったので 久し振りに 一緒に金沢散策へ出掛けました。


「昨日まで 道路からも水が出ていなかったから 原チャで走れたんだよ。 この前、皆で行った時には、雪吊りの縄を張る準備をしていたんだよ。 雪の風景が見たい〜って言う人たちが来たら マジで降ったよ…」と言われるタイミングで 我が家の周りにも 未だに融けずに沢山見ることが出来る 雪の風景を楽しむことが出来ました。 
 

我が家の辺りでは、江戸時代に 八ヶ岳から吹き下ろす冷たい強風の《八ヶ岳颪》を防ぐために植林された赤松が、東西から植えられて 丁度、合わさった場所を《揉合神社》として奉られています。 最近は、松喰い虫などの被害もあって伐採されている箇所が増えていますが、それでも高く伸びた赤松の森の多い場所です。
こんな風に 巨大な盆栽の様に仕立てられた美しい松を観ると 松喰い虫の被害等の対策に 庭師の方々の努力を感じます。


以前のもご紹介をしたことがあると思いますが、これまでの美しい松が管理されている兼六園の片隅に 「政府の指示で 昭和20年6月頃に 軍用航空機の燃料にする為に 松脂を採取したあと」の立札と共に立つ 赤松があります。 丁度、映画《永遠の0》《風立ちぬ》を観た方も多い事かと思います。

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)

風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)

 
石川県の部隊は、旅順での戦闘の際に 最も多くの戦死者を出したことから 後に ロシアのステッセル将軍から 友好の証に 乃木将軍へ贈られたピアノが、有ります。 前田利家とまつを祀ったステンドガラスのある尾山神社にも 石川県の陸軍の部隊の石碑が建てられています。
此方から ステッセルのピアノの音を聴く事が出来ますので 開いて見て下さいね〜♪ 
http://www.kanazawa-gu.ac.jp/houjin/modules/shisetsu/index.php?content_id=1
ステッセルのピアノ (文春文庫)

ステッセルのピアノ (文春文庫)

ステッセルのピアノ・クロパトキンのピアノと呼ばれるピアノは、全国に数台ありますが、どれも記録は残って居ません。

 

映画《武士の献立》は、《武士の家計簿》ともちょっと違った角度から 加賀百万石を描いています。 包丁侍や そろばん侍に支えられていたからこそ 現在の金沢があるのかとも思います。

武士の献立

武士の献立

武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新― (新潮新書)

武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新― (新潮新書)

   

金沢城は江戸時代までは、大きな戦に巻き込まれることは無かったようですが、明治維新後の日本の諸外国との攻防の為に それまでの建物を陸軍の武器庫などとして利用のされた時がありました。 そして様々な工法の石垣の組み方が施されている事でも 知る人ぞ知るマニアックな金沢城の石垣の中には、煉瓦で トンネルが作られている箇所があります。
第二次世界大戦の戦争を体験した方々の言葉も 段々と少なくなりつつありますが、この様な形として残しつつ 語り継ぐ必要性も大きいと感じます。 
山梨からですと 多くの家庭は、大学などの進学で 東京へ行くことを親子で夢見ますので 息子が進路が決まった時に「俺、金沢〜」と言うと 「何で 東京じゃないの?」と言う言葉が返ってくることが殆どでした。 しかし「金沢じゃできない事があるから〜」と ロボコンで世界を目指したことで 歴史の深い石川県で過ごせることは、社会人となって世界と向かい合う様になった時に 大きなものを得てることに気が付くでしょう。 娘も 都内へ近くて ちょっとローカルな《のぼうの城》などの所縁有る土地に触れていますので 歴史に興味が無くても ずっと後になってから 気が付くことが、沢山あるかと思います。


年末の お正月の買出しで賑わうアメ横の映像は、テレビでお馴染みですが、加賀の台所・近江町市場に行ってみました。 関東・関西とも違った人の流れや市場の様子が、見ていて楽しかったです。

以前から気にはなっていた場所が、この近江町市場の直ぐ近くに幾つかあるのですが、「行きたい!」と言って調べたら「今日から休館日だった…」と とても残念だった《金沢蓄音機博物館》があるので 冬場でもお天気が安定して居る時に 是非とも沢山の蓄音機と そして《メイソン&ハムリン・アンピコ》を観に行きたいです。
http://www.kanazawa-museum.jp/chikuonki/
《メイソン&ハムリン》は、歴史の教科書に出てきたメイフラワー号で ドイツからアメリカへ渡った一族の子孫が、リードオルガンなどに使われるリードの調整中に 様々な楽器の音に似せて 音が作れることを発見して 1854年にオルガンハーモニュームの製造をスタートさせたメーカーです。  《アンピコ》とは、簡単に説明すると 紙製のロールに穴があけられたものをソフトとして使う自動演奏です。 私も 100年前のピアノのアンピコの調律や アメリカで発展したアップライトの自動演奏のメンテナンスに関わらせて頂くことがあるので 是非とも ステッセルのピアノと メイソン&ハムリンのアンピコの生の音が聴いてみたいのです。 学生時代にお世話になった静岡県のメーカーのクロイツェルに 大きな本棚〜と言うよりも 壁一面に当時保管されていた大量のロールを「あげるよ」と言って頂いたのですが、ソフトは当てもハードの自動演奏の方が無かったですし メンテをしない破れて行ってしまうものでもあるので 遠慮してしまいましたが、数本だけでも 好きな曲の分だけでも 頂いておくべきだった…と 後悔しています。
今年は、これまで以上に後悔の無いように その時に出来る事や 折角のチャンスでしたらば、遠慮して仕舞わない様に 楽しみながら頑張っていきたいと思います。


皆さまへ お年賀として〜目で楽しんで お味をイメージして下さい〜♪
本年もどうぞ宜しくお願い致します。