桜庭一樹『ファミリーポートレイト』読了

ファミリーポートレイト

ファミリーポートレイト

正月はずっとこれを読んでいた。直木賞受賞第一作*1らしく気合いの入った一作。気合入りすぎ?
どストレートなタイトル。ひとつの物語で終わらず、いくつもの物語が詰まっている。と云った意味でも作家の集大成とも云える作品。
何となくこの作品について批判的な文章が読みたいなと思って、はてダでいくつか探して読んだが、興味深く読めた。
個人的にはこの本を出した後に何食わぬ顔でGOSICKシリーズの新刊とか出すと格好いいと思う。

*1:書き下ろしとしては

今野緒雪『マリア様がみてる ハロー グッバイ』読了

マリア様がみてる 33 ハローグッバイ (コバルト文庫)

マリア様がみてる 33 ハローグッバイ (コバルト文庫)

遂にマリみて完結。相変わらず読者のかゆい所に手が届く今野先生。祥子さま卒業で終わってほしかったので、よかった。まあ、今後も色んな展開がありそうだけど。
シリーズ10年か。僕が付き合ったのは5年かな。後半は瞳子問題引き延ばしすぎとかよく云われるけど、個人的には、どうも前半は、祥子さまが手拍子と云うか成り行きで選んでしまった祐巳だけど、単に適当に選んだのではなく如何に選ばれるべき理由がある人物だったかを苦心して説明する物語と云う風にも読めてしまったので、学年が上がってからの方が好きだったりする。
まあとにかく今年最後にいい本が読めました。

2008年まとめと2009年抱負

早くも年の瀬。今年もまとめの季節になりました。今年読んだ本のタイトルはここ。
id:nadzuna:20080000
今年は116冊かー。去年より少ない。記録付け始めてから初のマイナス成長だー。2月3月と暇だったくせにほとんど読んでないのが響いたな。どうにも読むペースにムラがあるので、読書メーターを活用しようかと。元日から利用しようと思います。(と思ったら1日平均何冊とか云うのは登録初日から計算されるのな)
http://book.akahoshitakuya.com/u/10666
積読と読みたい本に関してはRemember The Milkで管理してるので、読書メーターは読んだ本の管理を中心に使うつもりです。
来年も、月一の森博嗣は継続。ある程度追いついてきたミステリ・フロンティアはちょっとペースを落として、西尾維新舞城王太郎佐藤友哉の既刊を攻める、今年こそw。ラノベ積読も何とか。横溝、古典ミステリもぼちぼち。
来年は流石に少しは忙しくなりそうなので、120冊行けば御の字かなー。例の如く、量より質の精神は忘れずに。
では、よいお年を。

仁木英之『薄妃の恋 僕僕先生』読了

薄妃の恋―僕僕先生

薄妃の恋―僕僕先生

面白かったー。『小説新潮』か何かに載った短編を含む短編集。1冊としてのまとまりに欠ける気もするけど、続編や番外編もどんどん出そうで楽しみ。

杉井光『さよならピアノソナタ』読了

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

音楽の力はなんて偉大なんだろう、と思う。あんなに離れていたのに、楽譜通りに弾くだけで、すぐそばにいるように錯覚できてしまった。なんてすごい力だろう。消えてしまえ。

エロイカ変奏曲だとか告別ソナタだとかが効果的に使われてて非常に面白かった。クラシックに少し詳しい人ならかなり早い段階で真相には気付くだろうけど、クラオタに是非お勧めしたい。
やや、真冬のキャラがありきたりかなーとは思うけど。