孫子の兵法(総説 計篇 三)

兵とは詭道なり。
故に、能なるもこれに不能を示し、用なるもこれに不用を示し、近くともこれに遠きを示し、遠くともこれに近きを示し、利にしてこれを誘い、乱にしてこれを取り、実にしてこれに備え、強にしてこれを避け、怒にしてこれを撓し、卑にしてこれを驕らせ、佚にしてこれを労し、親にしてこれを離す。其の無備を攻め、その不意に出ず。此れ兵家の勝にして、先きには伝うべからざるなり。

早速苦しくなった・・・マーケットでシェアを勝ち取るのは戦争と同じなのだが、このように露骨なやり方は現代社会で通用するのかな。ヤクザならやりそうだけど・・・

孫子の兵法(総説 計篇 二)

将 吾が計を聴くときは、これを用うれば必ず勝つ、これを留めん。将 吾が計を聴かざるときは、これを用うれば、必ず敗る、これを去らん。
計、利として以て聴かるれば、乃ちこれが勢を為して、以て其の外を佐く。勢とは利に因りて権を制するなり。

有利な状況を瞬時に見極め、正しい措置を取る必要があるとはどこでも同じでしょうね。

孫子の兵法(総説 計篇 一)

無理やりかもしれないが、孫子の兵法をビジネスの世界に当てはめてみる。

孫子曰わく、
兵とは国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。
故にこれを経るに五事を以てし、これを校ぶるに計を以てして、其の状を索む。
一に曰わく道、二に曰わく天、三に曰わく地、四に曰わく将、五に曰わく法なり。

会社の存亡を決しているのは正しい経営決断である。軍事では五つの基本事項があるが、経営にも当てはまるか。

道とは、民をして上と意を同うし、これと死すべくこれと生くべくして、危わざらしむるなり。

現代社会の兵は会社員である。会社の生死存亡をともにさせるために、社内の意識疎通をさせることが必要である。ビジネス世界での道とは、社員と経営陣の意思を共同にすること。そうすれば、社員は会社の命令を疑うことがなく、思う存分力を発揮してくれる。

天とは、陰陽・寒暑・時制なり

ビジネスでの天とは経済環境および経済環境のことでしょう。諸葛孔明は天気を動かすことができると言われているが、本当のところは気象予報ができたのだ。つまり、彼ですら天の動きを察し、それに従って軍事行動を起こしたのだ。経営は常に経済環境の動向を察しなければならない。日本や世界の経済動向、社会変動などを察しなければ、決算書に「経済大環境により厳しい状況に立たされている」としか書けないでしょう。

地とは、遠近・険易・死生なり。

地とは戦場のこと。経営活動の戦場とはマーケットのことではないか。マーケットの大きさ、険しさ、攻撃を発動しやすいポイントなどを正しく理解しなければいけない。

将とは、智・信・仁・勇・厳なり。

マネージメントの人材は洞察力を持ち、部下に信頼され、部下を思いやり、戦いを挑む勇気、組織を管理する厳格さを持たなければいけない。

法とは、曲制・官道・主用なり。

賞罰を明確にし、厳格に執行されなければいけない。

凡そ此の五者は、将は聞かざることなきも、これを知る者は勝ち、知らざる者は勝たず。
故に、これを校ぶるにするに計を以てして、其の情を索む。
曰わく、主 孰れか賢なる、将 孰れか能なる、天地 孰れか得たる、法令 孰れか行なわる、兵衆 孰れか強き、士卒 孰れか練いたる、賞罰 孰れか明らかなると。
吾、これを以て勝負を知る。

経営陣は会社員の心をつかめるか、マネージメントは才能を持つか、経済環境やマーケットでの立場はいかがか、会社の統治はどのくらいスムーズに実行されているか、会社の規模および社員の成熟度はいかがか、賞罰はどのくらい徹底しているかは会社の運命を左右するものでしょう。

つづく

中国語技術用語

技術用語はほとんど日本で覚えたから、中国語はなかなか出てこない場合が多い。ちょっとググってかじってみます。

  • SCM:供応「金連」管理
  • CRM:顧客関係管理
  • MDM:主数据管理
  • ERP:企業資源規划
  • マザーボード:主板
  • モリー:内存
  • グリッドコンピューティング:網格計算
  • Proxy:代理站

つづく

ロッテ

ずっとロッテは韓国の会社だと思った。調べてみたら在日韓国一世の重光武雄(本名辛格浩)が日本で作った会社だそうだ。重光さんは日本で成功を収めてから、韓国に逆進出し、巨大なロッテグループを作り上げたのだ。
ちなみに、中国ではロッテを「楽天」と呼んでいる。日本でも一部商品で「楽天」の商標がロッテによって登録されているが、あの「楽天」ではない。