グループリーグ終了 勝点4をめぐって

グループリーグ終了

決勝トーナメントに進む16チームが決定しました。日本が入ってる。感激。
陸別内訳は欧州6、南米5、アフリカ1、北中米2、アジア2。
前回は欧州10、南米3、アフリカ1、北中米1、オーストラリア。
FIFA会長がアジア枠削減に言及し始めた中で、アジアの2チーム、日本と韓国が突破したのはでかい。オーストラリアもがんばれよ。AFCに移籍して中東チームを押し退けてんだから。南米は出場した全部が突破するの健闘が光りますな。

日本の「勝点6」の意義

首位通過チームを勝点別にすると、次の通り。アルファベットは組み分け。

二位通過チームを見てみると、次の通り。

日本は強豪じゃないか!

>> 〜ガーナとアメリカ入れ替えたら、そのまんまベストエイトになってる。順当すぎ。ブラジルとアルゼンチンのベスト8敗退がやけに目立つ(7/4)〜 <<
同じ勝点6にドイツ、スペイン。1敗は「取りこぼし」といわれる下位への敗北。
日本より少ない勝点5で1位通過しているパラグアイアメリカは、それぞれイタリア・イングランドに引き分けている。チリはスペイン・スイスとの三つ巴を制している。
カメルーンデンマークへの勝利はこの上なく大きいし、首位のオランダに1失点で収めたのも、「勝点4」で通過する条件をクリアしていた。すなわち、最終戦デンマーク戦で「引き分け以上」でよしとなり、デンマークが攻めに出ざるを得ないという試合の内容にすら影響を与えたからね。

次戦はパラグアイ

グループFを突破したパラグアイスロバキアの勝点が伸びてない。ニュージーランドが3分という奇蹟的善戦を見せて混戦になり、イタリアが敗退していったからだ。
パラグアイは南米予選でもブラジル・アルゼンチン相手に無失点で勝利を収め、3位通過。18戦で得点24失点16。本大会でもまだイタリアに1失点しただけ。相当守備が堅い。でも、得点は1点か2点しかなので引いた相手を崩すのは苦手らしい。従って日本もこれまで通り引いて一瞬で刺し合う展開になりますね。先に1点取られたらもう厳しいということ。頑張ってほしいなぁ。

グループリーグ突破の条件

研究した結果、大体こうなります。

  • 勝点6 → 2勝すれば間違いなく突破。
  • 勝点5 → 無敗であれば間違いなく突破。ただし「どんなチームにも負けない」ことが必要
  • 勝点4 → 条件付きで突破

んで、勝点4、「1勝1分1敗」で突破する条件を、実績をもとに見てみましょう。

「勝点4」の実績 2006ドイツ大会

  • 突破 メキシコ、オーストラリア
  • 敗退 韓国

Nikkan Sportsより 
G組の韓国は勝ち点4で敗退した。スイスが無失点の2勝1分で首位通過、フランスが1勝2分の二位通過。非常に強い2チームの中で韓国は不運に映った。
一方突破した2チームは、同グループ首位が3勝する同じパターン。オーストラリアは首位ブラジルが3勝、勝点9であったため、最下位となった日本さえ叩いておけばよかった。メキシコは同様に首位のポルトガルが3勝のため、最下位となったイランに勝てばよかった。前回勝点4のチームはこの3つだけ。

「勝点4」の実績 2010南アフリカ大会

ワールドカップのデータベースより 
敗退したチームの様相を見てみよう。
グループAは、南アフリカとメキシコががっぷり4つの展開。最下位のフランスから勝利を上げ、直接対決でも引き分け。首位のウルグアイに対する失点の差が突破をわけた。メキシコは連続して勝点4、二位通過。したたかだなあ。
グループCは、アメリカとイギリスが無敗の勝点5パターンで突破、スロベニアが勝点4で敗退。イギリスが最下位アルジェリアにに引き分けてしまったが、スロベニアとの直接対決を制した。
グループDは、首位ドイツに対する失点数が明暗を分け、ドイツに対し0-1のガーナが突破し、0-4のオーストラリアが敗退した。オーストラリアは同じ勝点4で前回は突破し、今回は敗退。一応参加した意義はあったと思うが、AFCへ移籍して成績を下げるのはやめてほしい。
グループH は首位争いがスイス、チリ、スペインの3つどもえとなり、スイスは今回スペインに勝ったのに、最下位のホンジュラスに勝ち切れず、勝点4で敗退。

「勝点4」の突破条件

2パターンにしてみた。
パターン1 首位チームが安定して3勝し、残り3チームによる2位争いを制する。
パターン2 最下位チームが草刈り場となり3敗し、残り3チームによって首位を争う。
パターン1はFIFAランク上位10チームの中でもさらに強いほうが入っている場合。ブラジル・アルゼンチン・欧州の強豪。ただ、今回は欧州の強豪といえど、3勝したチームがオランダしかいないし、フランス・イタリアが最下位になってるからわからない。だから最初からパターン1を狙って、「欧州の強豪に負けていいや」と思っていたらもうアウト。
一方パターン2を狙おうにも、グループリーグ最下位チームといえどこんなに強い状況では狙えないでしょう。

カッコ内はFIFAランク。「前評判」として使ってみた。日本は46で、北朝鮮以外全部日本より上だな。果たして結果から見ると前評判通り弱かったのは北朝鮮だけで、ニュージーランド(79)なんてイタリア戦含めて無敗だったからねぇ。

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前半の前半

日本の活躍と仕事でぼさっとしてる間にグループリーグの試合が半分消化されました。前回はすでに1stシードが順当に勝ってましたが、今回は勝手が違うようです。2002年もそうだったけど、欧州チームはアウェイ大会ではイマイチみたい。

2010 FIFA World Cup 南アフリカ大会 大会の印象

  1. 非常に守備的。一転して打ち合いになる。
  2. ボールが飛びすぎ。フリーキックが落ちずに直接きまらない。キーパーが掴み損ねる。
  3. 試合中継が少ない。グループリーグの半分はスカパーのみ。

放映権料が高騰しているとかで、次回から見られないかもしれない。選手に渡る額を想像すると胸がいたむ。権利保有関係者は恥を知ってほしい。

1stシードの結果

(カッコ内は前回大会結果)
2試合終了

  • A組フランス 1分1敗 (1勝2分:2位通過 準優勝)
  • B組アルゼンチン 2勝 (2勝1分:1位通過 ベスト8)
  • C組イングランド 2分 (2勝1分:1位通過 ベスト8) 
  • D組ドイツ 1勝1敗 (3勝:1位通過 3位)
  • E組オランダ 2勝 (2勝1分:2位通過 ベスト16 アルゼンチンと同組)

1試合終了

  • F組イタリア 1分 (2勝1分::1位通過 優勝)
  • G組ブラジル 1勝 (3勝:1位通過 ベスト8)
  • G組ポルトガル 1分 (3勝:1位通過 4位)
  • H組スペイン 1敗 (3勝:1位通過 ベスト16)

前回はなんなく2試合で決めていた人たちが苦しんでいます。オランダとアルゼンチン、あとは良くてもブラジルだけ。次回はブラジル大会だから、またヨーロッパチームに付け入る隙はあるよ、頑張れ日本!

見た試合のメモ

nikkanportsより
すっごいたくさんの観客、ブブゼラのしつこくうるさい重低音。特別な大会の雰囲気が非常によくでていた。メキシコはW杯のインサイダーだが、やりにくかったと思う。南アフリカがショーとカウンターからMF8シャバララがミドルシュートを突き刺し、独特のゴールパフォーマンス。しかし、 主将MF4マルケスが同点においつく。ベテランのFW10ブランコが入るといろんなところに顔をだしてずいぶん流れを変える活躍をしていた。

  • Group B 2戦目 アルゼンチン×韓国 (4-1)

nikkanportsより
韓国は第1戦のギリシャ戦で2-0と完勝したから期待が高かった。しかし前半不運にもお運ゴールとセットプレーから失点。結構不運なゴールだ。前半終了間際にディフェンダーの後ろからMF17李青龍がボールをかっさらってゴール。後半開始早々、攻め立てる韓国FW10朴主永パクチソン)のパスからFW19廉基勲がビッグチャンスを迎えるが、外した。これが決まっていれば試合の行方はまだ分からなかった。あとはメッシ大会というか、イグアインハットトリック完成。
韓国はあとナイジェリアに勝てば決勝トーナメント。頑張ってほしい。アジアの存在感を。

nikkanportsより
日本の1戦目の相手だったカメルーンはすごくしっかり勇敢に戦っていた。デンマークの守備は前評判と違ってスイスや日本よりヘボイらしく、決定機を何度も作り出す。シュートも23本と相手の倍。しかし2点目が決めきれない。逆にデンマークは右MF 19 ロメダールがDFアスエコトの裏を突きまくって勝つことができた。カメルーンは敗退が決まってしまい、残念。

nikkanportsより
死の組と恐れられたG組だが、互いに元気なく決定機がない。コートジボワールは前評判通りアフリカ最強だが、ドログバがワントップにいて、中盤5枚のプレスがきけばという話。残念ながら大会前の親善試合トゥーリオに右腕をへし折られたドログバは、後半に強行出場した。それはすばらしい。

  • Guroup H 1戦目スペイン×スイス (0-1)

nikkanportsより
前評判の高いスペインはやはり中盤がすごい。最初の15分スイスにボールを触らせない勢い。スイスは2年前に日本が勝った印象が強かったのだが、前回大会無失点敗退の実績はダテではなかったということ。ワンチャンスを決めたあとは、スペインの猛攻を跳ね返し続けた。後半ロスタイムは5分もあったが、しのぎ切った。逆にスペインはショックを受けていたようにも見えた。恐ろしい。

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 2010W杯グループリーグ オランダ戦

概況

★本日の試合結果 [http://southafrica2010.yahoo.co.jp/game/result?gid=2010061901:title=[ Sports Navi より ]]
6月19日(土) グループE 第2節
日本代表 0 - 1 オランダ代表 (試合開始: 20:30 /  試合会場:ダーバン スタジアム)
得点者:ウェスレイ スナイデル(後半8分)

★順位表
1位:オランダ  勝点6 得失点差+3
2位:日本    勝点3 得失点差+0
3位:デンマーク 勝点3 得失点差-1
4位:カメルーン 勝点0 得失点差-2

スタメン

GK 21 川島 永嗣
DF 3 駒野 友一
  4 田中 マルクス闘莉王
  5 長友 佑都
  22中澤 佑二
MF 2 阿部 勇樹
  7 遠藤 保仁
  8 松井 大輔 → 後半19 中村
  17 長谷部 誠 → 後半32 岡崎
FW 16 大久保 嘉人 → 後半32 玉田

期待に応えた

「2点以下」と期待したが、1点に抑えてくれた。よくやった。

しかし、悔しい

期待に応えてくれたけど、このなんなんだろう、「引き分けにできたはず」という悔しい気持ちは。
勝負事において「負けないこと」の大事さをみんなで学習しているような感覚がある。チャンスは1試合目のカメルーン戦よりもあった。シュート数も9本もあった。でも決められなかった。
オシム前監督は「ボールがこない」と興奮している大久保選手をたしなめるように諭している。別に出来が悪かったわけでもなく、彼もしっかりと戦っていた。そのなかで勝利を手にするための次の最善の一手、「やるべきこと」を示してくれていると思う。

次戦の期待

グループリーグ突破すること。
そのためには、二つ期待。
・今までと同じく戦うこと。
・結果を手にするために考え抜くこと
問題はフィジカルで、もたなかったらどうするか。最後に守りきれない、攻撃に出る足が足りない。その状況を招かないためにどうするか。そうなる前に点を取るにはどうするか。オープンガードな殴り合いでは、より決定的なチャンスを多くつくっていたカメルーンの様に負けてしまう。
ここでは内容よりも結果がどれだけ大事か。初戦の本田選手の先取点がどれだけ重いか。オランダ相手に1点におさえたことがどれだけポジティブな結果か。最終戦の相手のデンマークはオランダに2点とられている。最後の戦いにおいては、この敗戦結果ですら武器になるのだ。全力で戦ってほしい。

代表監督の仕事

監督の仕事は、選手選考において大体3段階に分かれる。
1.育成 40〜50名の代表候補選手をつくる(締切なし)
2.選考 18-23名の登録選手を決める(大会1カ月前)
3.用兵 スタメン11名を決める 交代選手3名を投入する
今回の場合、岡田監督就任が2007年11月。2年半の時間があったので、準備時間は十分あったので、言い訳はきかない。今回の大会のパフォーマンスが岡田監督のすべてといえる。
「1.育成」の40-50名候補は十分いたと思う。今回の選外でも小笠原・石川・小野・などタレントは十分いた。これは監督とJ-リーグの共同作業で、上位10チームの中心選手3−4名をテストして代表にフィットさせる。
「2.選考」においてサプライズはなかった。もう1年前からほぼ固定されていたし。
今回の特徴は「3.用兵」で、直前の親善試合4連敗1得点で、メンバーも戦い方もガラッと変えてきて、「これぞ岡田サッカー」というべき守備的な方向へ舵をきり変えた。これぞ「勝負師岡田」言ってもいいと思う。
前監督オシムさんが途中で体調不良により降板したことからずいぶん比較されているけど、岡田さんのサッカーは前近代的で戦術的なのだ。しかし内容より結果。これがどれだけ大事か、初戦のカメルーン戦勝利でずいぶん見せてくれた。1998年で3バックに切り替えてやったことと同じだけど、進歩してたということ。

残念ながら

中村選手は途中出場でチャンスを作れなかったし、走ることもできてなかった。残念だけど、もう出番は不要だと思う。

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 オランダ戦直前

カメルーン

カメルーン戦に期待したことは二つ。


・戦うこと
・できれば、点を取ること

見事に期待に応えてくれたので、今回も期待に応えてくれるとおもう。

オランダ戦

期待することは、ただ一つ。

・2点以下に抑えること。


サッカーで2点は「抑える」とは言わないけど、今回は実力差が大きすぎる。前半1点、後半1点のペースです。ほら、「かさにかかる」と、酷い目に遭うから。取られたら取り返すとまでいかなくとも、一旦もとに戻す、みたいな。

 2010W杯3次予選 バーレーン戦(A)

概況

★本日の試合結果  J's GOAL より
日本代表 0 - 1 バーレーン代表 (23:20/バーレーン
得点者:77' アラー・フバイルバーレーン代表)
3月26日(水) 2010 FIFAワールドカップ南アフリカ アジア3次予選
★順位表
1位:バーレーン 勝点6 得失点差+2
2位:日本    勝点3 得失点差+2
3位:オマーン  勝点3 得失点差0
4位:タイ    勝点0 得失点差-4

スタメン

3-5-2!!

                                                                                                • -

┃□□□□12□□□□16□□□┃12巻16大久保
┃□□□□□□10□□□□□□┃10山瀬 →ここ、2枚減
┃-------------------------┃(センターライン)
┃□□□□13□□□14□□□□┃13鈴木14中村憲剛 +1
┃□3 □□□□□□□□□21□┃3駒野21加地
┃□□□15□□22□□6 □□□┃15今野22中澤6阿部 +1
┃□□┏━━━━━━━┓□□┃
┃□□┃□┏━1 ━┓□┃□□┃1川口
┗━━┻━┻━━━┻━┻━━┛

                                                                                                • -


悪い意味でおどろき。
珍しくサッカー談義して「今日のキープレイヤーは?」と聞かれて、「遠藤。配球がすごい」と当然のように答えていた。
スタメンみて驚愕した。中盤攻撃△2枚、ボランチ、ストッパー各+1枚。
遠藤がいねえ!!。今野が入ってる。今野じゃなくて茂庭とか坪井とか入れろよ。そのほうがまだいさぎ好いぞ。水本?知らないなあ。

はたして

果たして日本は受けに回った。
アジアカップの頃はセンターバックが22中澤・6阿部の二枚だけだった。サイドバックも今日の3-5-2より高い位置を保っていた。
メンバーが変わらず、中盤の一枚落としただけでこうもサッカーが変わってしまうことに驚きを禁じ得ない。
しかし「まず相手を受けて」の古典的なシステムと戦い方をみれば当然といえば当然だ。14中村のパスカットや3安田の飛び出しに工夫が見て取れたが、半年前にはサイドチェンジ2回は余裕で成功させてた中盤の構成を放棄したことに比べれば小さい。繰り返すけど、違うことやりたくて、ストッパー入れたきゃ専任を入れときゃいいじゃん。それが代表でしょ。このままじゃ選手にも失礼だよ。

負けたんだが

よかったのではないだろうか。
就任時に岡田監督を持ち上げといてなんだが、クビにするなら今だ。まだ6月まで時間がある。このままW杯予選が突破できるとしても、進歩は望めないねぇ。

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  第86回全国高等学校サッカー選手権大会 決勝

ふたたび結論:予見はいらない。

国立についたら「当日券完売」とのこと。
うそでしょ?
準決勝を見て、決勝を見たくなった人は俺だけではなく、数万人いたのだ。また、当日券で入れないことは少なくとも過去何年かなかったと思う。しかし、売り切れ。
やはり、高校サッカーに予見を持ってきてはだめだ。
「決勝を見に来る」と年末に決めてもよかったし、準決勝のときに買っといてもよかった。スポンサー様にすがりたくなる。ちょっと後悔してお家で観戦となりました。

決勝 概況

2008年1月14日(月・祝)14:05
国立競技場 目算5万人弱
藤枝東 0 - 流通経済大学付属柏高校(流経大柏)4

藤枝東を圧倒

流経大柏の中盤の選手の上手さすばらしさは、藤枝東のパスサッカーを出させず、中盤で圧倒した。13名雪選手と6海老原選手が競り合いに絶対負けない強さを見せる。すごい。
サッカー中継のアナウンサーの意味不明なな藤枝東寄り実況が不快でテレビをミュート(音声消去)にしていたが、10大前選手が2得点し、ミュート不要となった。さすが。
大前選手の2点目は特筆もの。
アシストした13名雪選手もライン際ぎりぎりでも全く動ぜず精度の高いセンタリングを上げ、10大前選手が角度のないところを、針に糸を通すようにボレーでたたきこんだ。観客の期待に応えるすばらしさ。Jリーグでもそうそう見られないよ。

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