no name

「あなたはいつか」
「あなたもきっと」
外の話は
優しい嘘で
汚れているよ



「あなたはいつか」
「あなたもきっと」
何も知らない
僕らはずっと
それを信じてた



沈んでいく
砂の中で
救いが欲しくて
手を伸ばすけど
光は手をすり抜けて
光るだけさ
no name



「僕らはいつか」
「僕らもきっと」
自分でさえも
見つけられずに
笑ってるだけ
笑ってるだけ



明日になっても寝ていたい
朝の白さに
その眩しさに
僕らの淡い淡さに
たえられない
no name



沈んでいく
砂の中で
救いが欲しくて
手を伸ばすけど
光は手をすり抜けて
光るだけさ


声にならない

SHE

君はいつも
まばゆい闇で
まどろんでいた
悪い夢を
何度も何度も
再生していた

僕はずっと
優しい誰かに
なりたかったんだ
そして君を救いたかった
裸足の下で

君はたまに
すがるように
僕を見ていた
ミルクティー
色の雨が降って
何も聞こえない

僕はずっと
優しい誰かに
なりたかったんだ
そして僕を救いたかった
裸足の下で
裸足の下で

バッドナイト

昼の子たちが
錆びたブランコを
ゆらす音がした
笑い声さえ
うるさくなりだして
窓を閉ざしてた

息を吐いたり
吸ったりしたけれど
誰もいないから
今がどんなに
きれいだとしても
何も感じない

幸せも君も
いったいどこへ行ったの?
脆弱な僕は
ぼやける明日が
怖くてしかたないよ
ねえ
目が覚めるまでそばにいて
ふたりをつなぐ
理由なんてないけど
そう思ってた

いつも通りに
風のない日々が
過ぎていくだけ
もういい加減
自分と話すのも
疲れてきたんだ

死ねない病気が
ずっと続いていくから
脆弱な僕を
抱きしめる夜が
苦しくてたまらない
ねえ
夏が死ぬまでそばにいて
ふたりを埋める
言葉なんてないけど
そう思ってた
ねえ
目が覚めるまでそばにいて
ふたりをつなぐ
理由なんてないけど
そう思ってた

R.G.B.

 
眠れない夜は


いつもと同じ


あおざめたままの宇宙




アイロンを投げつけられて


汚れた貴方と


使い捨てのヘヴン




すべては


壊れたテレビのように


ぐちゃぐちゃの光になったけど




明日も少し


寒くなるだけ


秋のカーテンを


破って捨てた


あとには何もない




優しくなりたい


僕は孤独になれない


優しくなりたい


僕は天使になれない


温もりの届かない歌



 

monotone

「黙って愛されたい」
今日の終りを愛する人


「孤独に愛されたい」
耳を外して 深い眠りに


信じなくていい
報われなくてもいい
まだなにひとつ
本当に出来ない
卑屈さと安定を行き来しながら


Like an angel dust

plastic

明日になっても、一週間経っても、結局誰もいないままだ。
心のないひとりきりの部屋。


思い出はすべて消えていく気がする。
君の使っていた、残骸としての居場所だけが残ってる。


「僕は人間とかわからないから」
人込みの中で吐き捨てた憎しみ。
死ぬまで使っていられるわけがない。
街路樹にもたれて笑ってる。


眠ろうとしてはじめて、その日ひとつひとつのやるせなさに気付いた。
欲望の敷き詰められた部屋。


名前もつかないうちから、涙が未完成の感情を持っていく。
そして本当の空っぽになった。


余計なものまで落として、結局生活感を失くしている。
セピア色を使えば形になると思ってる。
安っぽいプラスチックの感傷。
君は僕を呪えばいい。

Like Life

だまっているだけで
千切れるイノセント
優しい景色にさえ
目を灼かれて歩く


中身のない話で
いつもわらっている
誰かの宗教を
心の代わりにして


I was lost in my life
似合いもしない天国を探してる
I was lost in your life
誰かを愛する方法を探してる


どんな生活にも
明日が来るなんて
共産主義の中で
死んだように眠る


目が覚める頃には
過去のような想いが
飴玉のように
どろどろに溶けてる


だまっているだけで
千切れるイノセント
優しい言葉でさえ
噛み砕いて歩く


わずかな幸せにも
あたたかい夜空も
触れやしないから
生きていけるようで