ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

偶然に遭遇

4年前にNYCの美術館のカフェで食べたスープ。水と小さなクロワッサンとで15ドルだった。今だったら日本円に換算すると2,400円になる。


 いつものように図書館へ本の返却と、借り出しにいった。近頃はいっぺんにどっと借り、しかも一冊が大著だったりするので、丈夫な袋に入れてまるで担ぐようにしていく。ここのところ「東京人」のバックナンバーを借り出している。うちの区の図書館は前にも書いたように貸し出さない。そんな事をいってはなんだけれど、このたぐいの雑誌を後生大事に禁帯出にする意味がわからない。どんな理屈がついているのか聞いてみたい。



 いつものようにバスでふたつ停留所分を乗っていこうと、停留所にやってくると、バスは出た直後なのに、一人おじさんが立っている。乗り遅れたのかも知れないと思いつつ見ると、それが10数年来の友人だった。驚いた。彼は目が悪いのでこちらから声をかけないと気が付かない。どうしたの!と尋ねると、かかりつけの泌尿科医のところへ来たという。コロナ前、4年前の正月以降活動を停止して、昨年とうとう解散してしまったバンドで一緒だったドラムを担当していた。彼はアマチュアにしておくにはもったいないほどのしっかりしたドラムで、74歳の今でもいくつかのバンドで叩いている。一昨日に彼が加わっている二つのバンドのライブがあったと聞いていた。
 昔の仲間はどうしているのかと聞いて驚いた。ひとり還暦前にして亡くなったのは聞いていたが、数年脳腫瘍でこの先はないと聞いていたギタリストがとうとう他界。かつてはオリジナル曲を歌って某放送局の番組では人気沸騰していたデュオの人が脳梗塞で車椅子生活になってしまっているという。彼のデュオのパートナーだった医者は何年も前に脳腫瘍で他界している。こうしてみると、だれもかれもが循環器系の疾病で命を落とし、自由を失っている。それにしても、全員が私よりも若いのだ。

池の畔のベンチに憩う人たちが全員外国人の観光客、そんな日々

春から初夏へ

 どんどん気温が上がってきて、これではもはや初夏ともいえず、あっという間に夏になってしまったかの感あり。
 老猫も不自由な体をおして近寄ってくるんだけれど、なんだか昔と違ってずいぶん懐いてきたように思う。実は彼女は毛が変わる時期なので、撫でてくれ、ブラッシングしてくれといっているわけだ。ずいぶん頭が良くて、徹底的にブラッシングする人は嫌で優しくしてくれる人を選んで近寄ってきている。猫とはいえ、なかなか目端が利くやつだ。人間にもそっくりな行動をする人がいる。老猫も私も、そう先は永くはなかろう。

こんな国

衆院補欠選挙投票率は、東京15区40.70%、島根1区54.62%、長崎3区35.45%となり、いずれも過去最低(産経新聞2024/4/28 22:20)

 こんな状況のこの国の国政補選で、いくら補選は一概に投票率は下がる、とはいえ、あまりといえばあまりだ。もう民主主義なんて国民自身が投げ捨てている。愚かなり。

散歩

左の歩く人を右の人たちが全員カメラを構えて撮る、そしてそれを自転車の上からじっと見る


 天気は良いだよ。休日だ。いわゆるGWというやつだ。今となってはゴールデンだろうが、シルバーだろうがブロンズだろうが、なんの関係もない。ただの一日に過ぎない。しかし、街へ出るとなんとなくざわついている。それは遊びに来ている人たちが浮かれているからなんだろう。いつものペースでいつものテリトリーを動いている者にとっては何ら変わらないのに。

 商店街の定食屋に「定食はお一人様一食分はご注文して下さい。席数が少ないので食べない方の入店はご遠慮下さいませ」と表示がしてあった。丁寧なんだか、突き放してんだか、かなりの動揺が見られる。嫌がられたくはないが、はっきりいうことはいっておきたい、そんな気持ちがある。これを見た時に、思わず一人の外国人が「デミたまハンバーグ」を前にして、その周りを3人の連れが興味津々な顔をして、その人がハンバーグを口にするのを見守っているところを想像した。ラ・トウールの画のように蝋燭の灯りに照らし出されてね。


長髪


 ビートルズが世界的にデビューしたのは私が高校一年か、二年の頃だ。ちょうど多感な時期だ。マッシュルーム・カットとかいって、今から考えれば、とても長髪とはいえないようなもっこりした髪型が画期的だった。LOVE LOVE ME DO !なんて歌っていたわけだから当然感化されちゃって格好はVAN Jac.にかぶれていながら心情はビートルズに惹かれていったわけよ。だから、大学に入るやいなや髪の毛も長めになるね。すると、当然明治生まれの親父は気に入らないわけだ。「髪を切れ!」と怒鳴っていた。ある日、長姉が「あんた、髪の毛くらい、お父さんのいうことを聞きなさいよ」といった。「ばかやろう、髪の毛ぐらい親のいうことに逆らったっていいじゃないか、”ぐらい”というんだったら!」と言い返したもんだ。大学4年のクラブの定期演奏会の前夜にはそれほど長いわけじゃない髪の毛を、その姉が使っているホット・カーラーで巻いていった。仲間もほとんどは長い(といってもそれほどじゃない)髪をしていた。就職試験が始まったら、全員が七三に分けて学生服を来て面接に行った。
 くだらない抵抗だったわけだ。気がついたら、そんな髪の毛だって「なくなってみて初めて知る長い友」になっちまったよ。バリカンで刈り上げちまえば、洗髪も楽なもんさ。負け惜しみ。あ、髪の毛を失うってのは「負け」なのか。

 Evernote Japanが解散するっていっている。じゃ、なんでバージョンアップしてんだって話だよな。こっちゃ有料利用者だぞ!

ツツジ


 今やツツジが満開で、こうして見ると近所の道路の植え込みという植え込みはほとんどツツジで占められているというのがわかる。全部がツツジなのか、サツキなのか、カメリアなのか、私にはわからないけれど、とにかく、その種類の赤や白の花が咲いている。


 一時間に一本しか来ないバスが、平日にもかかわらずやけに混んでいて、ほとんどがどうやらこの路線に乗り慣れていない人のようで、一体なにごとならんと思っていた。隣の区の図書館の前の通りを歩く人達の数もいつもとは比べようもないくらいに多い。そこまで来てようやくわかったのは、大きな神社の境内にあるツツジの場所だ。多分あの一体が満開で年に一度の人でなんだろう。かつては出かけていって写真にしたものだったけれど、今はもう人混みが面倒くさくて、足を向ける気にならない。


 平日にこういうところへ足を向ける人たちの殆どは爺婆で、帰りのバスも沢山の人が停留所にならんでいた。

雨 病院

木香薔薇が満開です

月に一回の病院通い。家を出た時は霧雨だったが、やっぱり傘をさす。西洋人だったらささないだろう。今使っている真っ黒い傘は確か近所の傘屋が店を閉めるんだという新聞記事を見て、買いに行った。ところがその傘屋はひとしきり閉店セールをやったら、向かいに店を移してそのままやっている。ま、確かに閉店だったが、これは普通は移転という。で、その傘なんだけれど、柄の根元にリングが付いていない。これがついていないと何が不便といってわざわざ濡れた傘をぐるぐるっと回して、ついているスナップ付きの布切れで留めなくては成らない。リングがあれば、あれで骨の先端をぱちんと留められる。

 そんな雨模様だったからカメラを持たずに家を出た。なぁに、撮りたくなったらスマホで撮ればいいんだと。ところが気がついたのは私はスマホを顔認証にしている。マスクをしていると、私のスマホは認証しない。いちいちタップしてパスワードを入れなくてはならない。小さいのでいいからカメラを持ち出せばよかった。

 病院では、45日ぶりだったから、あれ目的、これ目的で血液検査をするといって4本分も採血された。未だにあの針が入る瞬間が嫌で嫌でたまらなくて、顔をしかめるから、マスクをしているとそれがバレなくて助かる。頻尿に悩み始めたといったら、医者がそれではまず前立腺のための投薬をしてみようという。いずれにしろ、面倒なことだ。

 一日二食、12時間おきという食習慣が、ここのところ乱れて、3日ほど三食食べてしまったら、あっという間に体重が1kg増えた。普通は三食食べないと、一度にどっと食べてしまって太るというんだといわれるが、私はそうはならない。それは多分食が細くなっているからではないか。それでも食欲はなくならない。食べられるものなら食べたい。

 帰り際には雨は本降りになってきた。