不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

「味の素」によるアンモニア製造革命

父親の働いていた会社のライバル企業であったため、また、「化学調味料」の代名詞でもあったため、味の素にはいい印象が無かったのですが、すげえや。 https://news.nissyoku.co.jp/news/kawasaki20210513063447235 細野秀雄東工大教授らと共に、長年にわたって業界を完全に支配した「ハーバー・ボッシュ法」を部分的に置換する、革命的な小~中規模アンモニア生産技術を実用化。 これは世界を変える発明だと思います。

安彦さんは、「僕が、ガンダムをいちばんわかっているんだ…!」と誤解していることに気がついてしまった

先日「安彦良和機動戦士ガンダム THE ORIGIN 展」を観に行って、つくづく自分はTHE ORIGIN を途中から見誤って(というか見限って?)いたんだということに気が付き愕然としました。

安彦さんは自分が誰より「1st ガンダム」を理解していると思い込んでいますが、少なくとも富野監督にとってのガンダムをよく(いやまったく)わかっていない。その証拠に、キャラクターレベルで、富野さんの思い入れと安彦さんの思い入れは見事なまでに食い違っており、その結果、物語の構造自体が異なってしまっているのです。

富野監督にとってガンダムとはまずもってシャアの物語、キャスバル・ダイクン貴種流離譚・復讐の物語であり、アムロは物語を駆動するための軸、ホワイトベースは何故か皆が(毎週)そこに群がってくる空虚な中心です。敵であるジオン軍、とくにギレン以外の面々に至っては、その場限りの狂言回し的な存在でしかない(ガルマやドズル、キシリアや女性キャラの描写に顕著)。そして富野にとってガンダムは「殺伐とした、冷たい世界」。誰もわかりあえることなどない。


安彦さんにとっては逆に、ガンダムアムロの成長物語であり、ホワイトベースクルーの集団劇であり、ザビ家の全員を含むジオン軍の多くの面々もそれぞれの確固とした根拠を持って群像劇に参加している。それに対し、ジオン・ダイクンやシャア、セイラ、あるいはミライといった「王族・貴族」の方が、物語を駆動するために無理めの道化を演じさせられている。安彦にとってガンダムは「信じられるものがある、やさしい世界」。人はわかりあえる。


機動戦士ガンダム』がその他の富野ガンダムや安彦の『THE ORIGIN』と異なって奇跡的なバランスを保っていたのは、このふたつの全く相反する価値観が同居し、それらが混ざり合い、どちらにも偏らずに描かれた結果なのだと、今は思えるのです。

安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN 展 入口の弾幕ポスター

安彦良和機動戦士ガンダム THE ORIGIN

所沢市上下水道局のガンダムマンホールキャップ

所沢市上下水道局のガンダムマンホールキャップ

 

総帥によるTOKYO Olympic 2020閉会演説

「諸君、これはオリンピックの始まりなのか? 否! 消滅なのだ!
 感染症はそらを超えた移動と人間の結集こそが最大の拡散要因である。古くて新しいこの知見を、新型コロナやデルタプラスは改めて我々に示してくれた。
 我々は拡散し、距離を取り、物理的な遮蔽を徹底することにより、はじめて感染症への勝利を得ることが出来る。
 我々は勝利のため、それぞれの家に帰らねばならんのである! 観客よ、帰れ! 帰れ観客よ!
No TOKYO Olympic! No Olympics!!」
(声・田中崇

記憶がない!

みんなが働いてる頃
国会中継見てると
とても非道い酷いものを見たんだ

爺さんみんな笑いながら
ネット飲み過ぎと言うけど
僕は絶対に絶対に
デマなんか書いてない!

慣習というルールで
僕たちの未来を
縛れやしないのさ
理想忘れた
古い 日本人よ

記憶がない、記憶がない、不思議な世界
記憶がない、記憶がない、現職なのさ
記憶がない、記憶がない、不快な気持
記憶がない!
記憶がない!
ホントのことさ

『「百合映画」完全ガイド』アニメ映画編

31本のレビューのリストを作り29本についてコメントしたでげす。
「将来の終わり」さんが半分以上の18本を書いているので、他の書き手のところにだけ色を付けてみました。
この本、目次に作品名がなく、索引もついていないという、ガイドとしては欠陥商品だと思います。
そしてわたしはなぜ担当編集者みたいなことをしているのか(笑)。
外国映画は多すぎるのでパス。21世紀日本映画(59本)は気が向いたらやるかもです。

 

No. タイトル 製作年 筆者

自分の鑑賞歴

評の評価

メモ
282

ドラえもん

のび太の鉄人兵団

1986 将来

あり

俄然2011年公開のリメイク版というのに興味が湧いた
283 少女革命ウテナ
アドゥレセンス黙示録
1999 将来 あり 思い入れをぎりぎり踏みとどまった感じだがガイドとしてはネタバレし過ぎでは?
284 それいけ! アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ 2002 鶴田   文章としては面白いのですが…なんか愛がないような…
285 マイマイ新子と千年の魔法 2009 将来   文のまとめ方がちょっとヘンだけど
286 アナと雪の女王 2013 中村 あり 妥当な批評。左部レイアウト乱れあり
287

劇場版

魔法少女まどか☆マギカ [新編]

2013 

将来   これも敢えてみなくて良さそう…
288 思い出のマーニー 2014 鶴田   ちょっと興味を惹かれた
289 たまこラブストーリー 2014 ふぢの   わたしにはハイコンテクストすぎます
290

アナと雪の女王

エルサのサプライズ

2015 中村     そのうちみたいので未読
291 インサイド・ヘッド 2015 中村   中村さんは全般的にネタバレ批評が多い
292 ガラスの花と壊す世界 2015 将来   ダメ作品らしい
293 ハーモニー 2015 将来   みなくて良いことがわかった!
294 花とアリス殺人事件 2015 高橋   面白そうで興味は惹かれるのですが、この短文に映画ジャーゴンふたつが入っているのは辛い
295

ラブライブ!

The School Idol

2015 中村   うーん、単なるあらすじのような気が?
296 ポッピンQ 2016 将来   かなり辛辣な見解
297 映画マイリトルポニー プリンセスの大冒険 2017 将来   ウェルメイドっぽいですね
298 あさがおと加瀬さん。 2018 将来   これもみないかな
299 ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション 2018 将来   前編があまりにアレだったので見損ねてしまった映画。観ておくべきだった
300 インクレディブル・ファミリー 2018 将来   予備知識がない人には些か不親切
301 劇場版 フリクリ オルタナ 2018 将来   ほぼ罵倒ですが
302 シュガー・ラッシュ オンライン 2018 中村   これは面白そう!
303 リズと青い鳥 2018 将来   最大級の絶賛
304 若おかみは小学生! 2018 将来   「大傑作」だそうなのでみます
305 アナと雪の女王 2 2019 中村     そのうちみたいので未読
306

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝

–永遠と自動手記人形–

2019 関根   本書的には多くの字数を費やして熱く語られているが、特にみたくはならない
307

劇場版

響け! ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~

2019 中村   すごく良さげなんですがやっぱりネタバレし過ぎなんでは
308 ラグタイム 2019 将来   愛ゆえの苦言のようである
309 BLACKFOX 2019 将来   100分で尺が足りないのかな
310 僕らの7日間戦争 2019 将来   みたい
311

ラブライブ!

サンシャイン!!

The School Idol Over the Rainbow

2019 中村   興味を引かれるフックがなかった。
312

劇場版

ハイスクール・フリート

2020 中村   みてもいいかな、と思いました

『「百合映画」完全ガイド』20世紀日本映画ぶん

ちょうど一週間前、7月5日に始めた薬(コンサータ)のおかげで短文なら持続して読める程度にアタマの中が回復してきたので、リハビリを兼ねてレビューをしてみたいと思います。

お題は先月6月25日発行の星海社『「百合映画」完全ガイド』。

あとがきによれば「平均年齢が20代半ば程度のこわっぱ(自称)たち」8名(コワッパー8……すいません、つい……)による、国内外の312本の劇場公開映画(一部「にっかつロマンポルノ」作品も含む)についてのレビュー集です。
テーマ、本数ともに前代未聞であり、その意気やよし、と言うべきでしょう。
まずは、20世紀日本の映画に絞って32本をリストアップし、そのうちの18本についてメモ程度に感想を書いてみました(評価はやや辛目です)。

 

 

No. タイトル 製作年 筆者 鑑賞の有無 評価 メモ
1 港の日本娘 1933 ふぢの   興味深い
2 花つみ日記 1939 ふぢの   文章は悪くないが空襲の年度を間違える致命的ミスが
3 野戦看護婦 1953 ふぢの   当時のみんなに兵役経験があるわけではない(男性でもそうだが、特に女性にはない)。一般教養不足
4 1964 ふぢの   業界内ハイコンテクストな話題は同人誌に留めておいて欲しい
5 美しさと哀しみと 1965 児玉   みたくなった。映画ガイドの見本といえる好文章
6 残酷おんな情死 1970 ふぢの      
7 火星の女 1977 ふぢの      
8 恋物語 1977 ふぢの      
9 Keiko 1979 ふぢの      
10 風たちの午後 1980 ふぢの 不親切。内容は完全に忘れているが再見する気にさせられない
11 神田川淫乱戦争 1983 ふぢの      
12 セーラー服 百合族 1983 ふぢの      
13 OL百合族19歳 1984 ふぢの 「携帯電話をぶん投げる」? 当時,携帯なかったんだけど…
14 イみてーしょん、インテリあ 1985 ふぢの      
15 クララ白書 少女隊PHOON 1985 ふぢの      
16 恋文 1985 高橋   ちょっとみたくなった
282 ドラえもん のび太の鉄人兵団 1986 将来 俄然2011年公開のリメイク版というのに興味が湧いた
18 猫のように 1988 ふぢの 文章は不安定ながら再見?したくなった
19 りぼん RE-BORN 1988 ふぢの 小説版を読んだのだったか、映画はみたのか、忘れてしまいました……
17 1999年の夏休み 1988 将来 『デーミアン』にこだわりを感じます
20 櫻の園 1990 ふぢの 思い入れ過多のあまりか、記述が偏っていて情報不足
21 TOKYO BLOOD 1993 ふぢの      
22 愛の新世界 1994 ふぢの      
23 ナチュラル・ウーマン 1994 ふぢの なんと中島『櫻の園』ひろ子への言及なし
24 本番レズ 恥ずかしい体位 1994 牛久   「百合」についての言及なし
25 ビーフルーツ 1995 ふぢの      
26 KOKKURI こっくりさん 1997 牛久   「百合」についての言及なし
27 バウンス ko GALS 1997 牛久   「百合」についての言及なし
28 落下する夕方 1998 ふぢの      
283 少女革命ウテナ
アドゥレセンス黙示録
1999 将来 思い入れをぎりぎり踏みとどまった感じ
だがガイドとしてはネタバレし過ぎでは?
29 ギプス 2000 ふぢの      
30 LOVE / JUICE 2000 ふぢの      

 

全体的に校閲がなっておらず、新潮社に次ぐ実力の校閲部と音に聞こえた講談社の子会社の仕事とは到底思えません。
もっとも分量を書いている「ふぢの」さん自身が同人誌のノリを引きずったままで編集を担当していたこともあるでしょうが、おそらくは星海社の担当編集者である石川詩悠が、本来自分たちがやるべき仕事を素人に丸投げし、やっていなかったということでしょう。

続きは気が向いたらやるかもです。