ハッピーの続き
「君の幸せを願っている」
なんて
無責任な言葉は反吐が出る
だったら、てめーが幸せにしろよ
て、思うし
自分のしあわせくらい自分の責任で確保する
暖房が効きすぎた車内は気持ち悪いし
歯を磨きたいしベッドに潜り込みたいし
服も下着も脱ぎ捨てたい
人を抜かすことばかり考えている
駅の人たちにも嫌気がさす
あの漫画家の作品はちっとも好きになれない
自分で作った食べ物を自分で消化する
君の寂しさや孤独や問題を払拭出来るはずもなく
僕は死んだ恋人の思い出の品を塗り替える
(思い出だなんて言葉にしたくないのに)
現在進行形のこの気持ちと
君への思いと
死んだ恋人への思い
どれが正解なのか
どれが不誠実なのか
全部正当性のあるものなのか
白い息が出る空気なら
少しはきれいになれるのに
あと一つ、
このくそったれな
暖房が効きすぎた電車を利用する
(困ったことにまだきれいになれない)
あたたかな眠りを君に。
君のこと、
君のことは好きで好きで仕方ないけど
なにもかもをくれてはやれないよ
遠い
近過ぎたり遠くなったり
ちょうど良い居心地の良い場所にいられない
NO change
ライブ行ったからって
美術館行ったからって
本をたくさん読んだからって
たくさん話を聞いたからって
わたしは何も変わらない
だった
わたしあんなにあの人のこと好きだったのに
好きだった
のに、今は手離してもかまわない
投身投影
わたしが彼に自分の夢を重ねて見たり
彼女をなりたかった女の子の象徴にしたり
する、行為をして
いるんじゃないか
て、いう
曖昧な投げやり
原型の幻想
インターネットは吐き出すのにお手軽な場所で
インターネットは吐き出すものを忘れさせてしまう
何かへの衝動や思考や感情を
うまく出せなくて
でも、出したくて
そういう時にとてもお手軽なのに
好きな人やものを見つけて眺めるのもお手軽で
そうして、
その人たちが吐き出したものを
ぼぉっと見ているうちに
自分が何かへ何を感じたのか忘れてしまう
どんどん薄くなっていく
ぺたんこになって
それで吐き出した気分になっている
(そうやって忘れてしまうようなことは)
(たいしたものじゃあない)
そう、言い聞かせてまたぺたんこになる
(最初からなかったみたいに)
(でも、確実に絶対にあった)
だんだんだんだん薄まっていく
細分化されていくから
どんどんどんどん小さくなる
そうした細切れの何かへの何かを
拾い集めてみても
ちっともつまらない
わたしはわたしがつまらなくなっている
おてあげ こうさん しろはた
ほら、もうつまらない
わたしはわたしが細分化され
小さく薄くぺたんこになる様を見て
悲しくもなれないし泣けない
なんてことだ