なぜ私たちは選挙に行ったほうが良いのか? 〜初めての選挙入門〜

今週の日曜日は衆議院議員選挙の投開票日ということなので、選挙について書きます。

選挙ってまあ、ちょいちょいあるじゃないですか。ぼくらはその度に誰に投票するかとか、今回は面倒だからわざわざ投票行かなくて良いかなとか、考えたりするわけです。鬱陶しいですよね。こちとら必死こいて働いて税金払ってんだから、そっちの仕事はお前ら政治家がちゃんとやっとけよと思うわけです。何を手間かけさせとんねんと。うまいことやっとれやと。でもまあ、実際には、そうそううまくはいかないわけです。

選挙というのは一般企業に例えると、というか政治家というのは一つの職業でしかないから一般企業に例えることが出来ないといけないわけですが、言ってみればリストラのようなものです。当選者を決めるのではなく、落選者を決めるのが選挙の本質です。こいつ仕事やってねえなとか、こいつに任せると会社が傾くなとか、そういう人にポジションを与えないという権利の行使が選挙です。だとするとまあ、選挙の意義は分かります。自分が知らないところで自分の会社が誰かのせいで潰れてしまうのは、あまり望ましいことではないでしょう。

だけどいつだって、選挙は唐突に始まります。特に総理大臣が解散権を持っている衆議院の選挙はいつでも。急やな、という話ですよ。お前らは年がら年中政治のことばっかり考えてるからええわ。でもぼくらはいつも日々の暮らしのことを考えているわけですから、いきなり言われても戸惑うわけです。突然「アベノミクスは是か非か」とか言われても、ねえ。知らんがなと。お前らずっと好き勝手やってたんちゃうんか。国民からの審判を、とか急に言われても、何を勝手なこと言うとんねんという話ではあります。

まあまあ、とは言えですね、選挙というのは少なくとも民主主義を信じるのであれば、非常に有効な方策だったりします。何やねん、腹立つわー、この忙しい時期に、ってのもよく分かりますけども、毎週あるわけではないのでね。下手すると4年に1回ですよ。色々思うところはありますけどね、まあせっかくなんで投票行っとく?的なね。そんなんで良いと思うんですよ。選挙って機会がなかったら政治のこととか考えないですからね、ぼくらは。本当、せっかくだから、って感じで。

そんなところで思うんですけども。選挙って、特にここ最近は、行く人と行かない人ってすごい分かれてる感じがあって。行く人は良いんですよ。行くからね。でも選挙に行かない人って、そもそも一度も行ってないって人がたぶん大多数で、それはどうなんだろうと思うわけです。投票は権利じゃなくて義務だとかね、逆に義務じゃなくて権利だとか、なんかうるせえって感じじゃないですか。そんなんで選挙に行く人って最初から行ってるでしょ。

というわけでこの記事は、選挙に一度も行ったことのない人のために書かれています。これは選挙に一度も行ったことのない人のための、選挙及び投票マニュアルです。

投票するためには何をすれば良いの?

ぼくは実はここが一番大事なことだと思っていて、全ての民放と公共放送はこの基本の投票の仕方を分かりやすく放送したほうが良いです。怖いじゃん、なんか、選挙とかって。特に初めてなら尚更ですよ。しかもこれ学校で教わった記憶もないですし。二十歳超えたらいきなり変な封書を送りつけられて、義務だとか権利だとかね、勝手すぎるでしょそんなの。もっと分かり易く伝えてほしいですよ、選挙のやり方とか、すごい基本的なことを。

まあでも、ぼくたちにはインターネットという便利なものがあるので、心配しなくて大丈夫です。ここの東京都選挙管理委員会のページを確認しておけば問題ないです。基本的には選挙の日が近づくと、ご自宅に投票所入場券が届くので、それを読めば大体分かります。もし仮に投票所入場券が届かなかった場合でも、最寄りの投票所に行けば大体何とかなります。自分も一度投票所入場券を紛失してしまったことがありましたが、投票所の人に言えば普通に投票出来ました。それはそれでザルだなとも思いましたが、まあそういうものです。安心して投票所に行きましょう。

これと言って持っていかなければいけないものなどはありません。着の身着のままで大丈夫です。とは言え経験者から言わせてもらうと、投票した後のやったった感というか、どこかスッキリした感じは気持ち良いので、一度は選挙に行くことをオススメします。初詣に行く感覚に近いかもしれないですね。これは行かなければ分からないので、気が向いたら選挙に行くのも楽しいと思いますよ。その後の選挙特番も我がごととして楽しめるって利点もあるので。

投票したい人や政党がない場合はどうすれば良いの?

選挙に行かない理由でいちばん多いのがこれじゃないかと思うんですけど、ここは正直、選挙に行ったことがある人とそうでない人とで理解度の差があるんじゃないでしょうか。ただこれだけは言わせてください。選挙に行く人っていうのは、その大多数がそもそも、投票したい人や政党がないのに投票しています。この感覚は、どうしても選挙に行ったことがある人でないと理解できないかもしれないのですが。

選挙に行く人は、別に選挙に行きたいから行っているわけではありません。この人を支持したいって人が誰もいない場合も多々あります。それでもやっぱり、こいつには当選してほしくないなとか、この党がこれ以上数字持ったらやばいなとか、そういう消極的な理由で票を投じることは多い。ぼくなんかは大抵そうです。自分が支持する人や政党が勝つことはほとんどないんだけど、カウンターとしてのある程度の力や実績を持つために、死に票って分かりながらも票を投じることは多いわけです。その投票行動は消極的でありながらも、やっぱり意味と意義はあります。というかまあ、少なくともぼくはそう信じているということですが。

特に今回の衆院選に関しては、まあどう考えても野党が政権を握るっていうのはあり得ないわけで、現在の与党にどれだけの議席を与えて良いものか、ってのが勘所です。そういう選挙です。なので、消極的な投票行動であったとしても、特に比例では少なからず意味を持つでしょう。選挙なんて、行きたくて行ってるわけじゃないんですよ。こんな長い文章なんて書きたくないわけです。誰からもお金貰ってないのに。でもたぶん、選挙に興味のない人が、一票を投じるきっかけになれば良いし、そういった世界をぼくは望んでいます。

投票する人や政党はどうやって決めれば良いの?

それこそインターネットの出番だと思うのですが、拾えば拾うほど色んなものが出てきちゃうので、「毎日新聞ボートマッチ えらぼーと」でぼくは充分だと思います。アンケートに答えるだけでどこに投票すれば良いかが分かるので、これで出てきたところに投票すれば良いのではないでしょうか。もっと詳しいことを知りたい方は、各自調査で。

そもそも、選挙には行ったほうが良いの?

結論から言うと、選挙には行ったほうが良いです。選挙というのは支持する人や政党に票を投じるという意味に加えて、それ以前に、票を投じたかどうかが数字として計測されます。つまり選挙があって投票に行かないという行為は、誰にも投票しないという事実とともに、選挙に行かない人としての一票を強引に強制されるものでもあります。それは実は、どの泡沫候補に投票するよりも、うまく使われてしまう一票になります。

「国民の政治離れ」っていうのは、分かり易いフレーズですが、いかにも短絡的すぎます。それを拒絶するためには、まあ色々方策はあるにせよ、デモとか面倒くさいでしょ? 拒否反応もあるでしょう、それは。でも選挙に行って、一票を投じれば「国民の政治離れ」っていうくだらないカテゴライズからは逃避することが出来ます。投票率が下がる一方だと、まあまあ言っちゃえば投票する人にだけ優遇されるような国になるわけで、何はなくとも選挙には行っといたほうが良いと思います。若者の投票率が上がるだけで、わりと色んなことは変わったりするはずなので。その景色は、誰も見たことがないけど、思いのほか近くにある未来なんじゃないでしょうか。

白票を入れるっていう選択肢はどうなの?

分からなくはないのですが、時と場合によります。白票が意味を持つ場合もあり得るとは思いますが、それはあくまでも「白票層」が与党に対してインパクトを与える程度の数字を持った場合に限ります。少なくとも2014年12月現在、その機運は感じないので、たぶんあんまり意味はないです。特に今回の選挙は政権与党対野党って具合なので、白票は完全に無視されるんじゃないでしょうか。

まあ、言ってしまえば、白票の多さとか投票率を気にするなんてのは、負けた野党の言い訳に過ぎないです。勝てば官軍、負ければ賊軍なんてのは、当たり前の話で。勝ちをおさめた官軍が、白票の数字なんて気にするわけはない。少なくとも今回の選挙に関しては、どこが勝つかはもう分かってるわけで、そこで白票を投じる意味はあんまり意味がないんじゃないかと思います。

というわけでこの記事を読んだ、一度も選挙に行ったことのない方が、選挙に足を運んでくれれば良いなと思っています。投開票日は、12月14日、日曜日です。

「みっつ数えろ外伝〜モーニング娘。’14 タッグトーナメント篇〜」出場選手説明

 有料メールマガジン水道橋博士のメルマ旬報」にて「みっつ数えろ」という作品を連載しています。ざっくり言うと「女子高生がプロレス部を設立しようとするが学校から却下され、その代わりに演劇部を設立して演劇だと言い張りながらプロレスを行う」というお話のマンガ原作です。ご購読はどうぞこちらのページから。

 この作中で2014年9月25日から「外伝」として「モーニング娘。’14」の10人とメンバーがタッグトーナメントを行っています。メンバーの人となりなどをご存知ない皆様は、このページでご確認ください。運命に導かれて集った、奇跡のような10人です。

道重さゆみ(みちしげ・さゆみ)
1989年7月13日生まれ(25歳)。2002年、モーニング娘。の第6期メンバーとして加入。現在在籍期間は4000日を越えるが、これは歴代のモーニング娘。の中でも最長となる。加入当時は歌もダンスも出来ず落ちこぼれ扱いされており、本人もそれを自覚していた。が、テレビのバラエティでのナルシストキャラで開花。これは自らが意識して、外に出て行って活路を見いだすと決めたことが大きい。また「自分は可愛い」と言い続けることによって自らにハードルを課し、実際に可愛くなり続けたという特異な歴史を持つ。いま現在世界で最も可愛いアイドルであるが、この可愛さは今がピークだとして、2014年11月26日に横浜アリーナで行われるコンサートをもってモーニング娘。からの卒業することを表明。後輩メンバーからも慕われ尊敬される存在であるだけに、卒業までに後輩たちに自らのイズムを叩き込むことを約束している。苦悩の時期を経て現在の新たなモーニング娘。黄金時代の礎を築いた、ファンも認めるモーニング娘。史上最高のリーダー。世間と勝負するという意識の強さや、暗い時代を経験してそれを乗り越えて来たという歴史など、現在の新日本プロレスのエース、棚橋弘至選手との共通点が多い。
「1/娘。 モーニング娘。道重さゆみ」

譜久村聖(ふくむら・みずき)
1996年10月30日生まれ(17歳)。2011年1月、モーニング娘。の9期メンバーとして加入。4人の9期メンバーを率いるサブリーダー。17歳とは思えないほどの色気を醸し出しており、団地妻のような魅力がある。またハロー!プロジェクトには珍しいナイスバディで、グラビアや写真集での水着姿は多くのファンの度肝を抜いた。だが本人はそういった部分を恥ずかしがっており、メンバーから指摘されても「聖(みずき)、そんなんじゃないもん」と否定するのだが、そこがまたぐっと来るところ。可愛い女の子に対する執着心が異常に強く、ときに変態まがいの言動を見せるが、この辺りは道重さゆみリーダーの変態性を受け継いでいると言えるだろう。お嬢様キャラであり、性格は温厚。一切の邪気がなく少女のような心を持った17歳であり、大人っぽい外見と子どもっぽい内面のギャップが魅力だ。道重さゆみ卒業後のモーニング娘。を引っぱって行く存在だけに、今後は新日本プロレスで言うところの獣神サンダーライガー選手のような統率力が期待される。
「1/娘。 モーニング娘。譜久村聖」

生田衣梨奈(いくた・えりな)
1997年7月17日生まれ(17歳)。2011年1月、モーニング娘。の9期メンバーとして加入。自他ともに認めるスベリキャラ、KYキャラであり、近年では彼女がマイクを持つだけで観客を心配な気持ちにさせるほどにまで成長した。歌やダンスは今のところ得意とは言えないが、どれだけスベってもガンガン前に出るというタフネスさは誰もが認めるところであり、覚醒が待たれるところ。福岡県出身であり、普段は博多弁で会話をする。また最近までは「魔法が使える」というキャラを前面に押し出してバラエティ番組でもグイグイ行っていたのだが、最近になり突如として魔法使いキャラを封印。現在はゴルフが得意キャラというイバラの道を歩んでいるが、果たしていつまで続くかは定かではない。キャラクターで迷走しているという点、及び独特のタフネスさを持ち合わせているという意味では、キャプテン・ニュージャパン選手に近いところがあるかもしれない。後述する10期メンバーの石田亜佑美とセットで「スベリーズ」と呼ばれることがある。
「1/娘。 モーニング娘。生田衣梨奈」

鞘師里保(さやし・りほ)
1998年5月28日生まれ(16歳)。2011年1月、モーニング娘。の9期メンバーとして加入。新たなモーニング娘。像を築くために現れた、絶対的エースにしてエンター。ルックス、歌唱力、ダンスともに抜群の実力を持っており、新時代のモーニング娘。を象徴する存在だと言えるだろう。だがステージ上での圧倒的なパフォーマンスに似合わず、舞台をひとたび降りればだらしない面もあり、そのギャップをファンは楽しんでいる。また女の子のパーツフェチという変態であることをカミングアウトしており、特に同期の譜久村に対しては「自分が写真集をプロデュースするなら彼女の肌だけを写した一面肌色の写真を入れる」とまで発言。譜久村のポスターを笑顔で眺めている写真が流出するなど、彼女もまた変態の系譜を継ぐ一人なのだ。新たな時代を作るという意味では、飯伏幸太選手が初めて新日本プロレスのリングに上がったときの新鮮な衝撃を思い起こさせる。努力する天才、という言葉がぴったりの存在である。
「1/娘。 モーニング娘。鞘師里保」

鈴木香音(すずき・かのん)
1998年8月5日生まれ(16歳)。2011年1月、モーニング娘。の9期メンバーとして加入。当初は同期の中で唯一歌もダンスも経験がなかったため苦労も多かったはずだが、持ち前の明るさで見事に乗り越えた。そのニコニコとした笑顔でいつも周囲を明るくする、太陽のような少女である。コンサート開始直前に会場にあったオーブンレンジでパンを焼くほど食いしん坊なところがあり、そのため弱冠、弱冠ではあるが、ふくよかな体つきをしている。本人の中でも苦悩はあったかと思うが、今ではその事実を認め、むしろぽっちゃりを自分の武器にするという人間力の大きさを見せている。道重リーダーが「痩せてくれたら次期リーダーにしたいぐらい」と語るほどの逸材であり、実は尋常ではないほどの美少女。その笑顔が失われないことだけをファンは願っている。食いしん坊であり、その笑顔が周囲を明るくするという点は、真壁刀義選手に通じるものがある。
「1/娘。 モーニング娘。鈴木香音」

飯窪春菜(いいくぼ・はるな)
1994年11月7日生まれ(19歳)。2011年9月、モーニング娘。の10期メンバーとして加入。個性が強い10期メンバーの4人をまとめるお姉さん的存在。でありながら自他ともに認める太鼓持ちキャラであり、先輩を褒めて気持ちよくさせるという特技を持っている。かつて雑誌「ラブベリー」のモデルもしていたほど、スタイルは抜群。そんな外見なのにマンガやアニメが大好きという一面もあり、共通の趣味を持つ中川翔子とは親友関係にある。いつも周囲に目をやっているからか、コンサート中のトークコーナーでのMCや仕切りは高く評価されている。歌割りはまだまだ少ないが、非常に特徴的な歌声をしているため、ここぞという場面でいつか間違いなく必要になるであろう存在。とは言え現在は太鼓持ちとして先輩を立てているだけに、例えるならば鈴木軍におけるTAKAみちのく選手。力強い人間のそばで、最大限の実力を発揮するタイプだ。
「1/娘。 モーニング娘。飯窪春菜」

石田亜佑美(いしだ・あゆみ)
1997年1月7日生まれ(17歳)。2011年9月、モーニング娘。の10期メンバーとして加入。彼女の持ち味といえばとにかくダンス。彼女と鞘師、二人のダンススキルがあったからこそ、今の娘。のフォーメーションダンスは存在していると言っても過言ではない。さらに最近では歌でも頭角を現しており、エース戦線の一角に食い込みつつある。その一方で本人にどこか残念なところがあり、その謎の魅力をファンは「だーいし感」と呼ぶ。今いち垢抜けていないというか、いや、良い意味で洗練されていないと言うべきか。彼女のドヤ顔もあいまって産まれる何とも言えない嬉しい空気が「だーいし感」である。先輩の生田とはスベリーズを結成しているが、どちらかと言えば石田が生田を客観的に見ていて、そういった冷静な部分も彼女にはあるのだ。その特殊なスタイルと言葉にしにくい謎の魅力は、まさにクネクネ以降の中邑真輔選手を見るかのよう。見れば見るほど好きになってしまう、不思議な存在である。
「1/娘。 モーニング娘。石田亜佑美」

佐藤優樹(さとう・まさき)
1999年5月7日生まれ(15歳)。2011年9月、モーニング娘。の10期メンバーとして加入。とにかく何をしでかすか分からない、モーニング娘。の最終兵器であり、ハロー!プロジェクト史上でも屈指の野生児。彼女が書くブログは頭の決め台詞「ヤッホータイ」以外の内容を把握することは極めて難しく、また、話をしていても何を喋っているのかよく分からないことが多々あるため、同期で同級生の工藤が通訳を務める。この二人は、まーどぅー、と呼び合う親友に近い関係性ではあるのだが、佐藤が自由に飛び回るためファンは常にやきもきさせられている。人なつっこい性格ではあり、すぐに仲良くしようとして拒否されると泣くような本物の子ども。全てが未知数であり、何をしでかすか分からないという点では、昭和のガイジンレスラーを思わせる。現在の新日マットならバッドラック・ファレ選手のような、規格外の人物である。
「1/娘。 モーニング娘。佐藤優樹」

工藤遥(くどう・はるか)
1999年10月27日生まれ(14歳)。2011年9月、モーニング娘。の10期メンバーとして加入。メンバー最年少であり、「LOVEマシーン」がリリースされた際はまだ産まれてもいなかった。自ら髪を伸ばさないことを宣言し、少年のようなショートカットがトレードマーク。ヘアスタイル以外も基本的にはボーイッシュを貫いており、女の子らしい部分を指摘されると照れるか嫌がる。だが紛れもない美少女であり、ビジュアル面での評価は高い。メンバーの中でも屈指の負けず嫌いで、以前バラエティ番組にて「イスの数と参加者の数が同じイス取りゲーム」というドッキリを仕掛けられた際、本気で号泣し「マジメにお仕事してるのに!」とスタッフに対して激怒した映像は語りぐさになっている。中学三年生ということもありまだまだ未完成な部分は多いが、その資質は誰もが認めるところ。AJスタイルズ選手のように新たな時代を呼び込んでくれることをファンは待ち望んでいる。
「1/娘。 モーニング娘。工藤遥」

小田さくら(おだ・さくら)
1999年3月12日生まれ(15歳)。2012年にオーディションに合 格し、モーニング娘。の11期メンバーとして加入。このオーディションで合格したのは彼女一人だったため、唯一の11期メンバーである。プロデューサーのつんく♂が、歌唱力は松浦亜弥高橋愛と並びハロー!プロジェクトの歴史で三本の指に入ると断言するほどの実力を持つ歌姫。とにかく歌の表現力は抜群であり、自身初となる舞台「リリウム」での歌唱は永遠に語り継がれるべきパフォーマンスだった。その一方で人生を何度か生きているかのような大人びた雰囲気と、何を考えているのかが見えないミステリアスな部分もあり、未だにその奥を見せ切ってはいない。実力派でミステリアス、そしてこれからのモーニング娘。を背負ってもらいたいという意味で例えるならば、やはりオカダ・カズチカ選手ということになるだろう。まだまだ伸びしろのある、目の離せない存在である。
「1/娘。 モーニング娘。小田さくら」

2014年9月14日スベリー・マーキュリーイベントDJセットリスト

 こんな感じでやりました。

1 燃えよドラゴン
2 わがまま 気のまま 愛のジョークモーニング娘。
3 大きな愛でもてなして℃-ute
4 すっちゃかめっちゃか〜(Berryz工房
5 彼女になりたいっ!!!(ハロプロ研修生
6 宇宙のYeah!!!(住所不定無職)
7 GET IT ON!(Negicco
8 Jasper(木村カエラ
9 Transfer<livetune adding 中島愛>(live tune)
10 Hung Up(Madonna
11 Can't Stop Moving(Sonny J)
12 Smells Like Teem Spirit(Warp Brothers)
13 Move Your Feet(Junior Senior
14 Tokyo , Go!(ジョン・ロビンソン
15 今夜はブギー・バックHALCALI
16 弾けないギターを弾くんだぜ(電気グルーヴ
17 Invader Ace(The D4)
18 Date With The Night(Yeah Yeah Yeahs
19 Sweetie(吉川友
20 This Is 運命メロン記念日
21 浅草キッドビートたけし
22 フロントメモリー神聖かまってちゃん
23 透明少女(Number Girl
24 ボーイズ・オン・ザ・ラン銀杏BOYZ
25 Power Record(hy4_4yh

 1時間弱です。自分は楽しかったです。

2014年8月27日(水)ハロプロDJパーティーのおしらせ

世の中色々とありますが、大抵のことはハロー!の曲を聴きながら踊ればなんとかなるので、ハロー!プロジェクトの楽曲のDJイベントやらせていただきます。夏なので、すっごいはしゃぎます。はしゃぎたい人は是非遊びに来ていただけると嬉しいです。来てもらえると本当に喜んでしまうので、あなたが来ていただけること、あなたと出会えること、2014年の夏にあなたと一緒にはしゃげることを心待ちにしております本当に。お時間ある方、是非是非宜しくお願いします!

●2014年8月27日(水)
ハロプロDJパーティー
「こんにちは大計画 〜Hello!Project 2014 お疲れSUMMER〜」

●会場:下北沢Laguna(ラグーナ)
http://www.daisybar.jp/laguna/

●時間:
OPEN/START
19:30

DJ&パフォーマンス:
相沢直(構成作家/ライター)
こんにちは計画 杉田先生(スベリー・マーキュリー/芸人)


●チケット
前売1500円
当日2000円
(各1ドリンク代別)

※チケット予約は

sugitasensei@gmail.com
へのメール
・出演者Twitterでのリプライ
相沢直
@aizawaaa
杉田先生
@SUGITASENSEI

にて承ります。
また杉田先生が手売りチケットを常に持ち歩いているので、連絡いただければあなたの街にお届け致します!

相沢あてにリプライいただければ、リプライ特典としてハロー!に関連する何かしらをプレゼントさせていただきます。当日チケットで来ていただいてもありがたいのですが、事前に来ていただける人が分かってるとたいへんありがたいので、リプライ予約お待ちしております!

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【会場お問合せ】
下北沢Laguna(ラグーナ)
世田谷区北沢2-2-3エルサント北沢1F
Daisy Bar(デイジーバー)の1階です
TEL&FAX:03-6903-4185

                      • -

というわけで、ものすごく楽しくしますので、宜しくお願いします!

「みっつ数えろ」主要キャラクター紹介

 有料メールマガジン水道橋博士のメルマ旬報」にて「みっつ数えろ」という作品を連載しています。ざっくり言うと「女子高生がプロレス部を設立しようとするが学校から却下され、その代わりに演劇部を設立して演劇だと言い張りながらプロレスを行う」というお話のマンガ原作です。ご購読はどうぞこちらのページから。

 このページでは、主要人物の簡単な紹介を書いておきます。

<暁星あゆみ>

 宮前女子高等学校、1年B組所属。
 黒髪だがトップだけ赤く染めており、その部分だけ結んでいる。これは本人曰く「燃える闘魂」の炎を意味しているらしい。日々の鍛錬は欠かさないため、肉体は美しくビルドアップされている。幼少時代からプロレスが大好き。憧れのレスラーはアントニオ猪木だが、基本的にどんなプロレスも分け隔てなく愛している。本人もプロレスのトレーニングを通じて、ナチュラルな強さを備えている。
 性格は一本気で、嘘のつけない馬鹿正直。人生の全てをプロレスから学び、プロレスの素敵さをあらゆる人に伝えたいと願っている。宮前女子高等学校に入学するやいなや、当然のように「プロレス部」を設立しようとしたが学校から却下され、しぶしぶ「演劇部」としてプロレスを行うことになる。

<白百合みやび>

 宮前女子高等学校、1年B組所属。
 ショートカット。つり目。「女の子」的に扱われるのが嫌なので、そういった服装は絶対にしない。やや高身長で手足が長く、格闘家的な外見をしている。小学生のころからのあゆみの親友であり、よき理解者。直情的なあゆみに対してクールな自分を装っているが、心の奥底には熱いものを持っている。外見、内面ともに、ボーイッシュ。
 父親はかつて一世を風靡したプロレスラー、シラユリ選手。試合中の怪我のために現在は車椅子でリハビリ中、長期休養を余儀なくされている。それでもなお現役復帰を諦めず、プロレスを愛し続ける父親の姿を見て育ったため、魂の真ん中にプロレスという四文字が刻み込まれており、プロレスに対して嘘をつくような行為は絶対にしない。

<日々野瞳>
 宮前女子高等学校、1年C組所属。
 メガネでおかっぱ。特に外見的な特徴はなく、普通の顔立ち、普通の体型。メガネをかけているが実は視力は非常に良く、周囲をよく見ているタイプ。自分の気持ちを表に出すのがあまり得意ではなかったのだが、あゆみたちからプロレスの存在を教わり、自身もプロレスと交わることによって、人間として大きく変わりつつある。
 宮前女子高等学校に入学当初は新聞部に所属。生徒会長であるみやびから叱責されて落ち込んでいたところ、あゆみとみやびに出会ってプロレスの魅力を知る。優柔不断な性格ではあるが、一度決めたらそこに対して真剣に頑張ることが出来る。4人の中では最もノーマルなキャラクターなので、損をしたり苛立たせられたりすることが多い。

源五郎丸めぐみ>
 宮前女子高等学校、1年A組所属。
 黒髪でロング、女王様的な風貌。背が高く、スレンダーな体型。格闘技経験が豊富で、寝技立ち技問わずあらゆる技術をマスターしている。私立宮前女子高等学校の学長である源五郎丸一の孫娘であり、一年生でありながら生徒会長を務めている。自分自身に対して非常に高いハードルを課し、それを乗り越えることに歓びを感じるタイプ。だが二人の姉から言わせると劣等生であり、それをコンプレックスに感じてもいる。
 プロレスしかしない「演劇部」の設立を認めていなかったのだが、あゆみたちの策略により入部をかけて瞳とシングルマッチを行い、敗北。あゆみたちとともに「演劇部」の旗揚げメンバーの一員となる。これまでプロレスを観た経験はなかったが、その本質的な魅力には気付いており、また勉強熱心なため既に大体の知識は持っている。なお執事であり右腕でもある西園寺は、病的なまでのプロレスファン。

 ……そんな彼女たちが「演劇部」として日本武道館でのプロレス興行を成功させるまでを追うのが「みっつ数えろ」という作品です。まだ「水道橋博士のメルマ旬報」読んでおられない方で「みっつ数えろ」に興味を持っていただいたなら、ご購読はどうぞこちらのページから。ほかの連載も豪華なので、お薦めです。

「みっつ数えろ」各話紹介

 有料メールマガジン水道橋博士のメルマ旬報」にて「みっつ数えろ」という作品を連載しています。ざっくり言うと「女子高生がプロレス部を設立しようとするが学校から却下され、その代わりに演劇部を設立して演劇だと言い張りながらプロレスを行う」というお話のマンガ原作です。ご購読はどうぞこちらのページから。

 何だかんだとわりと長い連載になってしまったため、このページでは、これまでに連載された各話の簡単な紹介を掲載します。途中から読んでくださる方などは、参考にしていただければと。よろしくお願いします。

<第一戦『Flying Body Press』+前書き>

 日々野瞳、校庭裏で野良猫のガオに魚肉ソーセージをあげている際、ボディプレスの練習をしている暁星(あけぼし)あゆみが空から落ちてきて、激突されて気絶。瞳は(当時)新聞部。定例部活動報告会にて、生徒会長の源五郎丸めぐみ(若干高校一年生)から、校内向けの新聞部数の低下を叱責される。舞台となる宮前女子高等学校は、日本有数の巨大ホールディングスである「GGRホールディングス」の所有物であり、源五郎丸めぐみはその会長の孫娘。学園の部活動自体が、利益を出すことが求められている。瞳は野良猫のガオに誘われる形で、神社へ。「演劇部」としてプロレスの練習をしている、暁星あゆみ、白百合めぐみと出会う。

<第二戦『片エビ固め』>

 瞳は、同学年の新聞部の部員から強制され、部活動コラムを埋めるため、あゆみとめぐみのもとに再び赴く。瞳、誘われるがままに、実際にあゆみとプロレスの試合を行い、あゆみからスリーカウントを取らせてもらう。瞳、感動をおぼえ、プロレスの魅力を初めて知る。

<第二・五戦『喫茶店トーク』>

 インターバル回。あゆみの実家は「もんじゃ喫茶アイ」というもんじゃ焼き屋。あゆみが喫茶店トークをしたいがために、もんじゃ喫茶という形態にしてもらった。

<第三戦『弓矢固め』>

 瞳にプロレスの映像や雑誌を見せるために、一同、みやびの実家へ。そこには「白百合レスリング道場」という看板。みやびの父親は、「シラユリ」という伝説的なプロレスラーで、今はケガのため長期療養中で車椅子の生活を送っているが、近所の子どもたちにレスリングの楽しさを教えて暮らしている。

<第四戦『流星キック』>

 シラユリ選手の必殺技は「シラユリ・アロー」。プロレスが好きすぎて、常に笑ってしまいながら試合を行うという選手だった。瞳たち、みやびがいない隙に、みやびの昔の写真アルバムを見つけるが、その写真でみやびは一切笑っていない。みやびは感情を表に出すのが苦手な子だった。だがあゆみのおかげで、父親であるシラユリ選手に対しても、声を出して応援することが出来るようになったのだった。みやび、部屋に帰ってきて、勝手に写真アルバムを見られたことに対して怒り、あゆみとプロレスで勝負をすることに。

<第五戦『ファルコン・アロー』>

 あゆみとみやび、プロレスで対決。レフェリーはみやびの父親であるシラユリ選手。シラユリ選手が試合でケガをした当時の回想。みやびは「プロレスなんて八百長だろ」とクラスメイトからバカにされていた。シラユリ選手は地方でタイトルマッチ、挑戦者として挑むが、試合中にケガをして病院へ。みやびは母親とともに病院へ急ぐ。大けがをしたシラユリ選手は、娘であるみやびに「それでもプロレスは楽しい」と笑顔で伝える。その日を境に、みやびは髪を切り、活発な女の子に。「プロレスは楽しい」ということを自らの意志によって周囲に伝えられるようになる。

<第五・五戦『喫茶店トーク』>

 インターバル回。あゆみとみやびの選手名鑑が完成。

<第六戦『アックスボンバー』>

 プロレスの練習。若手がよくやる、トップレスラーを入場させるときのロープの押し上げでトレーニング。回想で、あゆみとみやびが「プロレス部」の申請をしたときの模様。「危険すぎる」という理由で生徒会長の源五郎丸めぐみから拒否されるが、みやびは知恵を絞り、「演劇部」としての部活動設立を持ちかける。めぐみ、了承しかけるが、部活動設立の条件である「部員は4名以上」の条件を成していなかったため、部活動申請は却下。が、めぐみはその決意に考えるところがあり、部活動設立申請書に「要検討」の判を押す。

<第七戦『トラース・キック』>

 プロレスの練習。マネキンを観客と見立てて、場外乱闘の際にお客さんを守るトレーニング。生徒会長、源五郎丸めぐみの実家。めぐみには二人の姉がいて、どちらも優秀、源五郎丸家の中ではめぐみが一番の出来損ない。めぐみ、姉たちから叱責されるが、秘書である西園寺の無言のエールにより、いつもの高飛車な人間として復活する。

<第八戦『ボマイェ』>

 2013年の「ネットプロレス大賞」、「みっつ数えろ」的な結果発表の前編。

<第九戦『マッスルスタンプ』>

 2013年の「ネットプロレス大賞」、「みっつ数えろ」的な結果発表の後編。

<第十戦『カレリンズ・リフト』>

 部活動の設立を源五郎丸めぐみに承認させるため、めぐみの弱みを握ろうと、あゆみとみやび、昔からの知り合いである坂井玲(夕刊紙「夕刊ブシ」プロレス担当記者)を招聘し、調査してもらう。その調査によると、めぐみはかつてアマチュアレスリングの優秀な選手だったが、覆面姿の何者かに襲撃されて敗北、その過去を恥として、ひた隠しにしていることが明らかになる。が、よくよく聞いてみると、その覆面姿の何者かは、あゆみ本人であることが判明。

<番外編『私の愛した&愛するプロレス』>

 配信当日が「メルマ旬報フェス」当日だったため、この回は番外編として、著者がプロレスの魅力を語るという回。

<第十一戦『ナックルパート』>

 あゆみは「プロレスを好きになってもらいたい」という理由で、源五郎丸めぐみを自分たちの部活に勧誘するという案を提案する。みやびはそれを聞き、オーナーが現場に介入することに対して否定的なため、その案を却下。あゆみとみやび、互いに折れず、その日の昼休みにプロレスで勝負をつけようという形で落ち着く。「夕刊ブシ」記者の玲との会話により、瞳の特性が明らかになる。空気を読む性質なので、次に何が起こるかが分かってしまうという資質。普段かけているメガネは伊達メガネで、視力は非常に良い。など。そして昼休みへ。

<第十二戦『アイアンフィンガー・フロム・ヘル』>

 あゆみとみやびが昼休みにプロレスで決着をつける。玲が見届け人として呼んだ生徒会長のめぐみも見守りながら、試合が行われる。瞳はセコンド兼スチールカメラマン。試合が行われ、最終的にみやびがあゆみをパイプイスで殴りつける。その直後、みやびはパイプイスをめぐみに渡し、瞳が撮影。パイプイスを持っためぐみとそのそばで倒れているあゆみ、という写真が手に入る。それをネタにしてみやびを脅そうとする一同だったが、めぐみの執事でありプロレスファンでもある西園寺の提案により、一週間後に改めてめぐみがプロレスの試合を行い、めぐみが負けたら部員になるということに。

<第十三戦『TKO34th』>

 太陽ケア選手が全日本プロレスからW-1に移籍してしまったため、嘆く一同。西園寺が観客の必要性、観客としての矜持を語り、立ち直る。


<第十四戦『アルティメット・ベノムアーム』>

 めぐみの対戦相手を綱引きで決める。その結果、『演劇部』を代表して戦うのは、プロレス&格闘技経験がほとんどない、日々野瞳に決定する。

<第十五戦『セーバーチョップ』>

 試合に向けて特訓する瞳。弱音を吐くが、我闘雲舞さくらえみ選手の話題に。「プロレスはすごい、って信じてるから、それを嘘にしたくないから、プロレスラーはすごいことが出来ちゃう」という玲の言葉を聞いて、瞳は励まされる。

<第十六戦『野良犬ハイキック』>

 めぐみとの試合のルールは、瞳に一任されることに。あゆみの「プロレスっていうのは、その人のそれまでの人生をリングで表現するってことなの。だから、瞳ちゃんが勝てそうなルールっていうのはたぶん、瞳ちゃんが人間としてどういう良いところがあるのか、って、そういうことになるんじゃないかな?」という言葉を受け、瞳は考える。そしてルールは、「時間無制限一本勝負。KO決着なし。ギブアップ決着なし。反則決着なし。この試合の決着は、スリーカウントフォールのみとする」ということに。瞳は「第二戦」であゆみからスリーカウントを取ったときに感じたプロレスの素敵さをめぐみに伝えるために、スリーカウントフォール限定マッチというルールを選択した。

<第十七戦『スリーカウント』>

 瞳とめぐみのシングルマッチ。大勢の観客が集まる中ゴングが鳴る。ほとんど経験のない瞳に対して、格闘技経験豊富なめぐみは一方的に攻める。何度も立ち上がる瞳だったが、ついに心が折れ、涙を流しながらめぐみに向かってスリーカウントを取ってくれと懇願する。めぐみ、密かな期待を裏切られ悔しい気持ちで瞳からスリーカウントを取ろうとするが、これは瞳の作戦だった。めぐみの勝利の瞬間の直前、瞳は体を引っくり返してめぐみの両肩をマットにつけ、3秒間に自分の人生の全てを懸ける。意表をつかれためぐみ、返せない。3分33秒、片エビ固めにより瞳の勝利。人前で負けたことのないめぐみは恥ずかしさと怯えでうつむくが、大勢の観客からの「良い試合だったぞー!」という敗者に対するエールを聞き、顔を上げる。約束通り、彼女たちの仲間になることをリング上で表明する。かくして暁星あゆみ、白百合みやび、日々野瞳、源五郎丸めぐみという4人の一年生によって、宮前女子高等学校に、プロレスしかしない『演劇部』が旗揚げされる。

 ……というようなところで、現在も連載は続いています。まだ「水道橋博士のメルマ旬報」読んでおられない方で「みっつ数えろ」に興味を持っていただいたなら、ご購読はどうぞこちらのページから。ほかの連載も豪華なので、お薦めです。

[マンガ][日常]「美味しんぼ」への対応についてのひとつの提案

 「美味しんぼ」が福島第一原発を取り上げた現在連載中のシリーズが波紋を呼んでいて、なんかこう色んな意見を読んでいるとこれって個別の作品に対しての問題というか、いまの社会全体を覆っている雰囲気とかムードとかにも関わってくる話なのかなとも思い、ぼんやり考えたことをここに書きます。まず、自分は「美味しんぼ」を擁護する側でも批判する側でもありませんし、肯定も否定もするつもりはありません。ただ「そこまで(あるいは、そういうやり方で)叩かなくても良いんじゃないのか」というのはありますので、以下はそのことについて。

 いくつか読んだ中では、以下の二つのエントリが個人的にはしっくり来ました。

『美味しんぼ』の福島の話について、ずっと考えています。 - いつか電池がきれるまで

漫画『美味しんぼ』鼻血騒動に見る健康被害より恐ろしい原発最大の問題点

 で、ここからが個人的な意見となりますが、まず全3回にわたって続く(らしい)このシリーズの、1回目にあたる第604話の時点で多くの批判が寄せられていることに対しては、率直に、なんで?というのがあります。確かに作中で登場人物が鼻血を出したり、疲れやすくなったと発言をしてはいますが、第604話の時点でそのことと福島第一原発あるいは福島県との因果関係は描かれていません。その回答が次回へと持ち越されている以上、少なくとも第604話までは「これが風評被害や差別を生じさせる」とはならないのではというのが自分の見解です。

 これが仮に「福島県に行ったら鼻血が出て疲れやすくなった。理由は分からない」のままいきなりそのシリーズが終わったら、それは確かに「風評被害や差別を生じさせる」という批判になるでしょう。ただ、読めば分かる通りその理由や因果関係は次週以降に回されているわけで、少なくともそれを含めてひとつの作品なのだから、現状をもって「美味しんぼ」が「風評被害や差別を生じさせる」と言うことは出来ないんじゃないでしょうか。

 ここで既に予想できる反論として「でも実際に双葉町には県外の人から電話がかかってきて双葉町は抗議文を出しているんだから事実として風評被害は起こっているんじゃないの?」というのがあります。でもよくよく考えてみると、それって本当に風評被害なのか、という疑問が自分にはあります。たとえば「美味しんぼ」の当該回を読んで、仮に「ああ福島県はやっぱり怖いなあ」と思ったとしましょう。そのときにわざわざ町役場に電話をするでしょうか? なんらかの意図がなければ、そんな電話をしようとさえ思わないんじゃないか。

 双葉町の抗議文には「福島県産の農産物は買えない」という電話が寄せられたと書かれています。いやいやいやと。少なくともこの電話をかけた人物は、「美味しんぼ」第604話を読んでないでしょうし、読んでそう言ってるならなおさらその人が問題でしょうと。その回で、山岡も海原も、福島県産の農産物を口にしてるわけじゃないんですから。自分がかけた電話が一因となって双葉町小学館に対して抗議文を送るというアクションがなされたら、その人の気持ちはすっきりするのかもしれませんが、そのやり方はちょっと根本的に違うんじゃないのかと思わざるを得ません。

 まあとは言えこの回に続く第605話と第606話は原作者が言うように、さらに波紋を呼ぶことになるのでしょう。あのブログも、そんな挑発するようなこと言わんでええやん、というのがありますがそれはさておき。2年間の取材を形にするそうですが、ここでかなりひとつ予想をしておくと、その取材を基にした因果関係の説明は、かなりトンデモなものになっている可能性が極めて高いと思います。「美味しんぼ」には色々と前例もありますし、原作者のブログを読む限り、ああ、やっちまったなあ、ということになるのはほぼ間違いないだろうと思っています。

 でも、それでも、ですよ。「美味しんぼ」は創作物であり、そこには当然創作者がいるわけで、「美味しんぼ」が表現することっていうのは、たかがその創作者一人の意見にすぎないわけじゃないですか。もちろん、その影響力が大きいから問題なんだっていうのは分かります。分かりますが、だからと言って、それがそのまま風評被害や差別に繋がってしまうほど、人間って馬鹿じゃないだろ、とも思うんです。

 楽観的かもしれません。でも、ぼくらには知性というものがあって、頭を使って考えることができ、様々な情報を取捨選択する環境があるんだから、商業誌のマンガ作品とは言え一人の人間のトンデモな意見をみんなが簡単に信じちゃうって、そんなことはないんじゃないでしょうか。そもそも「美味しんぼ」を批判してる皆さんも、「美味しんぼ」で描かれたことをそのまま受け取ることが出来なかったからこそ批判しているわけで、ネットを使ってるとか使ってないとかに限らず、大体の日本人ってそれぐらいには賢いんじゃないでしょうか。たぶん。

 そういった、人間としての知性を信じるとするならば。「美味しんぼ」の第606話まで読んで、間違ってるって思ったり、批判するっていうのは良いと思うんです。でもだからと言って「連載をやめろ」とか「小学館は謝罪しろ」とか、それをしかも「リンチ」を初めとする攻撃的な言葉を使って表明するのって、さすがにもうちょっと人間的なやり方があるだろうし、そもそもそれって根本的な解決にはならないと思うんですよね。

 だから今回の「美味しんぼ」に対しては、「描かれたこと」についての批判で盛り上がるよりも、むしろ「これから改めて描かれるべきこと」を対話によって示唆して、「美味しんぼ」の「福島の真実」篇の続編として、「真実の福島の真実」篇を描かせるっていうのが一番良いやり方なんだと思うんです。そうじゃなかったとしても、原作者が間違っているなら、その間違いを正してあげたほうが良い。そのために必要なことは、強い言葉を使って投げ捨ての批判をすることではなく、対話に向けて何が出来るかを考えて理性的に行動することだと、自分は信じていたりします。

 「美味しんぼ」の「福島の真実」篇が、第606話で完結するのではなく、第606話から改めて始まることを、いち読者として願ってやみません。