ラッキョウのかほり

ラッキョウ喰って口を拭う、ということわざがあるそうな。意味的には頭隠して尻隠さずに近く、バレバレのウソを隠し立てしてもダメという意味らしい。隠れても臭いで判りますぞってワケだ。でもなんかこう、ラッキョウって確かに独特の香味や歯ごたえはあるけど臭いってそんなにあるかなあ、ってのが常々疑問としてあったのですね。というのが前提。

んで最近ラッキョウがマイブーム程度になってまして、安いパック詰めの花ラッキョウを買ってきてポリポリ喰ってんですが、パックから瓶に詰め替えて消費したのちの瓶を別の用途に利用しようとしてもラッキョウ臭がぜんっぜん取れないのである。洗っても洗っても、一旦乾かして再度洗って乾かしても、アルコールで拭いてもハイターに一晩漬けこんでも鍋で煮沸してもまだ臭う。気長にやろうと思い安いウィスキーで満たして数日置いといたらラッキョウ臭いウィスキーになって消費に苦労し、そして瓶はまだ臭い。すげえなお前。

蓋を開けっ放しで数か月でもほっといたらいいんだろうか。多分なにがしか、プロのツールには即効性のある洗浄剤や消臭剤はあるんだろうけどねえ。まあいいや、しばらくこの瓶はラッキョウ専用に固定しよう。…この臭い、何かに生かせないかなあ。ラッキョウ風味を付けたい食材を瓶に詰めるとか…?

ザ・ファブル

●新番組・ザ・ファブル。原作は話を聞いたことがある程度。制作の手塚プロは最近こういう青年誌原作ものをちょいちょいやってるみたいですね。つーか寓話のFableでフェイブルじゃないんだ。まいいや。お話は伝説の殺し屋と相棒が大阪で一般人として暮らさなきゃなんない…ってとこから。軒先借りる大阪のヤクザが石井康嗣の組長と大塚明夫の若頭。こっわいなあ…。

どちらかというと高橋良輔の監督としての仕事を見ようと思ったのが大きな視聴動機ではある。80越えでどんな監督仕事やってんのかなあ、という往年のファンとしての興味だけど…うーん、ソツがない。微妙な間のしょーもないギャグとかあくまでドライな殺しのシーンとか、確かに監督のフィルモグラフィからすると得意の範囲だろうけど、衰えないなあ。ま、高橋監督は割と現場の若手に好きにやれやれってタイプだとは聞いたことありますが。ホンマかは知らん。あとサブタイトルの題字書いてた。そのへんは外さないのね。

主人公の二人に興津和幸沢城みゆき。特に興津さん、平板にも程があるファブル/アキラというキャラをうまいことこなしててスゲエな。あとジャッカル富岡(ほぼスの福島潤)なるリアクション系芸人にだけ大笑いするって設定で、この笑いが不自然じゃないってのは演技者として重要なとこだろうな。他の演技はイケても笑いはイマイチって人そこそこ居るからなあ。沢城さんもちょいバカっぽいけど世慣れててキッチリ裏世界のプロのねーちゃん、という軽いんだか重いんだかわかんないキャラを軽妙に演じる。舞台が大阪なので大阪弁が頻出するのだが、興津・石井が関西圏なのがなんか意外。大塚のおっさんは…まあ流石だな、ってことで。

原作の評判がしっかりしてて、アニメで明らかにそんなバジェットもかかってないのは判る、その上でこのデキならまあまあいいんじゃないでしょうか。でただ感想は書きにくいわなこれ。どうしようかな。

ホタルイカ

ホタルイカパスタ。嘘。焼きそば。

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30円くらいの袋麺焼きそばを冷凍しといたのを使った。お休みの日に酒飲んで酔っ払って追加でアテ作る悪癖があるが、その一環となる。目玉とか取ってないので食感がよろしくなくてちょっと生臭いが、取れば取ったでゴミ増えるしめんどいし、まあこれはこれでよし。

怪異と乙女と神隠し/ダンジョン飯

ダンジョン飯・15話。不思議のダンジョン状態で迷い続けるライオスご一統の前に現れる、本日の魔物はドライアド。植物系のモンスターをどうネタにするのかで「急性的な花粉症を引き起こす」というネタ、相変わらず既存の要素の換骨奪胎が冴えているなあ。その果実がジャックオランタンというか…キモいカボチャというか。この話のアイコンにさえなりえるキモさでよろしい。ぐっだぐだ文句垂れてたマルシルが一口喰って食レポ始める、このバカチンなテンポが定番ギャグですね。

後半はまずライオスが治癒魔法を練習するシーケンス。彼がWizでいうところのロード職とすると、この展開は判りやすくはある。完全に分化したジョブ制じゃなくて個人のスキルビルド次第ってとこもあるだろうけれど。マルシルによる(なんかちょっとフェチい)魔法指南付きってのは面白い。…そのえっちさがセンシの治癒シーンにカブるのはどうかと思いますけどね! 中博史の「触り方…」ってセリフに笑ってしまったよ。

そして登場する魔物にコカトリス三上哲ナレ)。浅層にてバジリスクの話した時のシコミがここで展開されるワケですな。蛇頭サイドのピット器官でインフラレッドモニターしてるネタがバカでいい。あとマルシルの「わあー!」「完」「学校始まって以来の才女 マルシル」(三上哲ナレ)が全部かわいかったのでよし。結局石化してしまうマルシルという流れで、いかにヘンテコなポーズで石化させるか→石化したらどういじるか、というネタの徹底探求ぶりが深くて本当に感心する。ラストのダンジョン飯…ああダンジョン飯三上哲ナレ)まで、完成度の高い回であったと言える。うん、こういう味わいもダンジョン飯だね! いやマジで。

●新番組・怪異と乙女と神隠し。日常と非日常のあわいを映すってなそういう系統の作品だが、とにかく主役の菫子さんに作者の抑えきれないフェチ心を感じる。高身長でかちちでかしり麿眉の文系くすぶり系アラサー女子生娘、お声がファイルーズあい…まあ本気でフェチ解放したらもっとえらいことになるんだろうな、という雰囲気。そこに小柄でこまっしゃくれててなんか知ってそうな人外青年を相方につける。ははあ。

てことでなかなかにエエ感じのオカルトものではある。主人公たちの属性からして文芸方面に偏重したミステリになりそうで、それは割と好みな方向性。とっかかりの「呪の籠った万葉集の和歌」ってギミックもいい雰囲気。あとは原作のマンガに加えてのアニメならではなウリがあるかどうかだけど…ううん、今んとこ第一話だけではまだちょっと判断保留かなあ。初っ端のツカミとしてのケレン味がちょっと弱い気がする。
 
とまれ、面白そうな題材ですんで、継続してみよう。デカいおねーさんというその一点でも嫌いじゃないしねえ。うんまあ。

気になったのだそう

●「だそう」が気になった。テレビや動画なんかでのナレーションで伝聞体のシメとして付される表現であり、別に日本語としてことさらヘンテコでもないが多少違和感はあるなって程度なのだけれども、昨今はほぼ定番みたいに出てくるので違和感を覚えたという次第。こういうケースは私のアンテナが低いだけで、すでに議論も何も済んでるとこにのこのこ私がやってきただけってな状況が大概だが、検索してみたらまあそのまんま。数年前からフッツーに話題になってました。すまんねえ。

それにしても「だそうです」じゃダメな理由って何なんだろうね。いやワシも「だそう」の方がことさら劣ってるとは思えないしそれはそれでいいんだけど、ここまでキレイにシフトしてってる理由がイマイチ判んない。「です」という丁寧語にどんくさいイメージでもあるのかな。この辺包括的に解題した言説がうまいこと見つからなかった。…めんどくさいのは、私自身「だそう」を是とする感覚が言語化の手前レベルでなんとなーく判るって気分があることなんだよねえ。何でしょうね、これ。