チリの風 その1091 2024年4月8日ー14日

一気に秋の気配になったサンティアゴです。連日、最高気温が20度ほどです。もう半袖では肌寒くて歩けません。私の一番好きな街路樹のリキダンバルで全部紅葉している木を見つけました。サンティアゴ西部は土曜日に雨になりました。東部は明日に雨が降りそうです。
今週も忙しく楽しく過ごしました。4月は家屋税を払う月ですが、税務署から書類が来ないので、そっちに行って支払い内容を書いた書類をもらいました。来週払います。
スポーツは先ず、登山ですが、第3展望台に登りました。暑くも寒くもない気温で3時間コースを楽しく歩きました。それから土曜日は今年度第1回目の登山教室で、近くのカランの丘の遊歩道を歩きました。登山教室は少しづつ歩く距離を伸ばしていきます。
ラソンもいつもの通りでしたが、10キロ走の記録は先週より落ちました。今朝も走りましたが、半そで半ズボンのユニフォームでは肌寒かったです。
先週、ズームで受けた面接の結果、試験に合格したので、そのうち仕事が来るかもしれません。
それから仲間が来週に入院して手術をするのでそのお手伝いを進めています。
講演会の話も進んでいます。
毎日、こうして楽しく忙しく生きています。いつまでこの幸運が続くか分かりませんが、幸せです。

(政治)

1)ボリッチ動向
モネダ宮殿の広報では、今週もいろいろ行事があったようですが、役に立つとか注目したいと思わせることはありません。
先日から話題になっているワチパト製鉄所の問題で、南からその代表団がサンティアゴに入り、モネダ宮殿の前で抗議行動をしました。経済大臣・労働大臣などは宮殿から外に出ましたが、ボリッチは無視しました。

ベネスエラ問題
チリ警察大尉のサンチェスがベネスエラ人グループに殺されました。4人グループの内の3人は逮捕されました。捕まった犯人は連行されるときニコニコ笑っていました??
ベネスエラの麻薬組織「アラグアの汽車」がチリで派手に行動していますが、それに関しベネスエラ外務大臣が「そんな組織はない。我が国を陥れようとするチリの動きが不可解だ」としました。それから先日、同国の元軍人がチリで殺された件に関し、チリの検察官が、その殺人事件はベネスエラが関与しているのは間違いないとしました。その犯人はベネスエラに帰国したようなのでベネスエラ政府に協力依頼をしているとか。
ボリッチはベネスエラのチリ大使を呼び戻しました。もちろんそれはベネスエラ政府への警告でしょうね。それでも近日中にベネスエラに戻すらしい。
右翼はボリッチにベネスエラと通常の関係を持てるわけはないから断交すべしと批判しています。もっともチリの共産党はそうした麻薬組織はどこの国にもあり、それを国と国との関係に悪く利用するのは間違っているとしています。しかし与党の中でもベネスエラとの国交をどう進めるか二つの意見に分かれ混乱です。
そしてチリに入った不法移民の数はピニェラの時代よりボリッチの方が多いと言われます。ボリッチは国境警備に手を抜いているのでしょうか。
ところでイランがイスラエルを攻撃し始めたようですが、その攻撃部隊のヒスボラとチリが連携していると言うニュースがあります。もし真実ならボリッチは反米を明白にするわけですね。この決断は大事件です。しばらくの間、彼は安眠できないのでは?

ところで先の大統領選挙でボリッチと争った共和党のカストは中米エル・サルバドールを訪問し、そこのブケレ大統領が建設した超大刑務所を訪問しました。次に彼が大統領になれば
同じようなものをチリに建設するのでしょうか。
キトのメキシコ大使館にエクアドル軍隊が入り問題になっています。メキシコはエクアドルと断交を宣言しましたが、その時、メキシコ大統領は「ピノチェットでも他国の大使館に乱入することは考えなかっただろう」とコメントしました。ピノチェットのイメージはまだ他国にも残っているのですね。

2)地方選挙
年末の地方選挙の話題がこれから毎週出ますが、与野党ともに候補者選定についてグループ内での合意事項が出来たようです。野党が統一候補で、与党が3名も候補者を出せば野党側が勝つのは明白でしょうね。野党側の「チリ・バモス」グループは州知事で2名、市長・区長で20名を最終候補者として任命しました。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド4.27ドルと過去22か月で最高の値段が出ました。中国の景気回復とか言われますが、本当でしょうか?それより戦争が近づいているので金・銅・原油の価格が上がっているのではないでしょうね?ガソリン価格が今週、約30ペソほど上がりました。
さて3月の物価上昇率は0.4%、過去1年で3.7%とかなり落ち着いてきています。
ところで銅の生産ですが、2月の数字はエスコンは9.8万トンと前年対比34%の上昇、コジャワシは4.5万トンと25%アップ、このように民間企業が絶好調なのにコデルコは10.4万トンで1.6%のマイナスとか。どうして?
2)IPS株式市場
今週また6705ポイントと新記録が出ました。誰がそんなに熱狂的に株を購入しているのでしょう?
今年の経済成長率の予想は当初より少し上昇していますが、2025年は更に好調になると見られています。2-2.5%の予想ですが、それがさらに上向くか可能性があるとされるわけです。それに関して今年の投資額は決定済みだが、来年分はまだ余裕がありこの時期の動きがそれを決定することになるとされています。当然でしょうね。
3)新車の販売
3月の新車の販売台数は23525台で前年対比37%の減少でした。そしてその傾向は20か月連続です。売れ行きの良いブランドはトヨタ、シボレーそしてキアでした。
4)ワインの生産
日本のワイン輸入量は2.3位がスペイン・フランスと欧州勢ですが、1位は南米のチリでした。

(一般)

1)犯罪
家族が家で 休んでいるところに強盗グループが入り込み、乱暴狼藉し、物品・車を奪って逃げる事件が毎週のようにあります。その車を追いかけた家主が車にひかれる事件もありました。犯罪の抑制はほとんど進んでいません。
ランカグア市長が汚職問題で裁判になっており、判決が出る前から刑務所に収容されました。彼は以前、UDI党党員でしたが、辞任しています。右翼左翼も同じですね。
新左翼の政府資金不正使用事件は発覚してからもう何か月もたっていますが、結論は出ません。その新左翼グル-プが次の選挙で激減すれば社会は変わるでしょう。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦は8試合が終わった段階で首位はチリ大学です。コロコロは9位ですが、明日1試合があり、それに勝つと6位に浮上です。カトリカは今のところ6位です。
南米のチーム別の大会リベルタドール杯の方は8グループ32チームが参加していますが、グループ戦で6試合が行われます。その中で2試合が終わった段階でチリの参加4チームの結果はAグループルのコロコロは2位、Bグループのコブレサルは4位、Cグループのワチパトは何と1位、そしてEグループのパレスチーナは4位でした。


以上

チリの風 その10902024年4月1日ー7日


火曜日、サンティアゴの最高気温は19度でした。もう夏は終わりかと思われました。その夜、1時ころ目が覚めました。寒かったからです。毛布を出してベッドにかぶせました。
もっとも次の日から28度ほどに上がりましたが、朝晩は肌寒いです。さて今日から夏時間が終わり自然時間になりました。昨日まで朝8時までうす暗かったのに今日から7時に明るく
なります。もっとも夕方はすぐに暗くなりますが。
さて今週も面白かったです。いろんなことがありました。
山歩きは仲間と第1展望台に上がった他に、マイプ渓谷に行きました。私の住居から地下鉄を乗り継ぎ、その後バスに乗って、そこの中心地のサン・ホセに行きます。
下の町から階段を上って上の町に着き、そこから近くの丘の麓を歩きました。サン・ホセまで片道約2時間ですが、そこに行く価値はありますね。
ラソンはいつものように2回走りました。その内の10キロの記録は今年のベストでにっこり。
それから仕事の面接がありました。ズームで日本とコンタクトし話し合いましたが、さぁどうなるかな?
そして日曜日、窓ガラスの掃除をプロの人に来てもらって実施しました。年に1度は必要です。

いつまで続くか分かりませんが、幸せな毎日を送っています。

(政治)

1)ボリッチ動向
 地下鉄6号線の路線延長の式に参加しました。政治的なことより彼には向いているかもしれませんね。
2)レコレタ区長問題
 同区長ハヅェが考えだした人民薬局に関する不正が明らかになってきて、彼を刑務所に裁判時から収容しようとする動きが出ています。彼は「自分は無実だ。選挙が近づくとこうした事件をでっちあげるのがいる」とクレームしています。彼は敵の右翼より仲間の政府や新左翼を批判しているようです???新聞に共産党の危機と書かれました。
 選挙が近づくとこうした話題が溢れますね。
プロビデンシア区の区長マテイは再選を狙わず大統領選挙に懸けるとか。右翼の候補者のトップ候補です。
私の居住するラス・コンデス区も候補者の名前がたくさん上がっています。

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は木曜日1ポンド4.2ドルと最近の1年間で最高値を記録しました。金曜日少し下がりましたが、4.17ドルでした。
このため為替はペソが強くなり1000ペソが近いと言われていましたが、942ペソで閉めました。
中国の経済危機が連日報道されますが、それでも銅の値段が上がるのですね。不思議です。
2)中銀の動き
中銀は金利を下げ6.5%にしました。1年ほど前、11%と言う時期もあったのですが。12=
それから今年のGDPは2-3%と今までの予想から少し上げました。1月は2.5%、2月は4.5%と最近では珍しい良い数字でした。
さらにインフレの予想は3%とか。
さて株式市場IPSAの動きは順調で2週間前に出た新記録とほとんど同じくらいの6512ポイントを記録しました。どの会社の株価が上がっている・下がっているとか動きの量が多いのはどこかとか発表されていますが、チリ経済全般の動きは分かっても細かい動きを理解するのは難しいです。株式市場の中心の120社の中で3分の1が、これからチリの発展に関わる重要事項は社会経済状況としました。政治経済の安定が無ければ企業の発展はないですね。4年前の社会騒乱がすべてを崩していったのですね。
財務大臣マルセルは今年のチリ経済は順調で来年はさらに上向くと発表しました。さぁどうなるかな?
12-2月の失業率は8.5%でしたが、その間の就業者数は28万人にもなりこの2年で最大級だとか。
3)中国の動き
最近、中国企業の話題になった件としてサーモンとリチウムが取り上げられました。駐チリ中国大使の牛情抱は「中国企業がチリで多くの問題を抱えているとは思わない。中国企業がチリで運営していく権利を守るのは私の最重要項目だ」とコメントしています。彼は先月に南のサーモン工場を見学し、環境汚染などを無視した問題会社がどう進んでいくかについてチリと中国の会社の紛争を無視したように振舞ったとされています。
所でワチパトの件は政府はこのまま工場閉鎖を見過ごすのか、関税を上げて中国品のチリ席巻をさせないかの選択が発表されていません。国会での議論も報道されません。
チリ共産党は中国と良い関係を維持しているため、この問題に関し、チリ側が特別関税を設置するのを抑えようとしているらしい。それなら右翼側の攻撃が出そうですが???
中国製品の性能が悪いとそれを部品として使うチリ製品に影響しますね。そんなことはないかな?

(一般)

1)犯罪
主に外人組織の犯罪グループの取り調べが大きく進み、首都圏の17地区で100か所以上の家が捜索され76 名が逮捕されました。これを継続すればチリ国内の混乱が軽減するのではないでしょうか。
それからロ・バジェド-ル市場はこの月曜日からチリの身分証明書を見せなければ市場の中に入れなくなりました。もっと大きい中央市場も同じ条件を使用することになりそうとか。チリのイメージは今までと大きく変わりますね。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦ですが、先週勝ち点で首位だったイキケは敗戦、チリ大学は勝利でチリ大学が単独首位になりました。
人気チームのコロコロは敗戦、カトリカは勝利でした。コロコロはリベルタドール杯の試合が近いので、国内リーグ戦にエースを送らず温存したのが影響しました。


以上

チリの風 その1089 24年3月25日ー31日

とうとう立秋の日が来ましたが、最高気温30度の日が続く暑いサンティアゴです。もっとも公園で木陰のベンチに座ると涼しい風が吹いてきて最高です。
そして街路樹の紅葉した葉が目につくようになりました。
さて今週は個人的な3項目に東奔西走しました。その一つは住居の販売です。知識と経験が足りないのでウロウロしました。
もちろんスポーツはいつものように楽しみました。マラソンは2回しっかり走りました。先週、もしかすると次のレースはハーフマラソンが走れるかと思い走る距離を伸ばしましたが、もう限界を超えているようで身体はガタガタになりました。それで今週はいつもの通りに戻しました。
登山はいつもの山岳公園と近くの丘歩きをしました。山は第1展望台で3時間の歩きでした。
毎年、カマラ(商工会議所)の月例会で講演をさせてもらっていますが、今年のテーマはラパヌイです。その原稿がとうとう完成しました。
中高年向けの予防注射が始まり、インフルエンザとコロナの2本の注射をしてもらいました。
このように毎週の通り、することが一杯あって今週も幸せな日が続きました。
この週末はイースターの3連休で30万台の車が首都圏から出ていきました。交通事故で三日間で20名が死亡したとか。
さて今年はほとんど雨の降らないサンティアゴですが、この冬はその異常乾燥が継続すると言う予報が出ています。

(政治)

1)ボリッチ動向
今週は何と6か国の新大使の信任届けの訪問を受けました。マルタ・ネパール・スリランカエストニアルクセンブルクそれにアルゼンチンです。
2)地方選挙
首都圏州知事キリスト教民主党のオレゴですが、それに対抗して共産党が候補者を立てるようです。共産党は先の上院議会議長に自分たちの仲間がなるはずだったのにそれが覆されたので、与野党全部に勝負をかけるつもりの様です???来週は下院議会議長の件でもめそうです。
さて、その件に関して、共産党は政府にもクレームしていますが、その姿勢は政府・与党内の分裂を起こすとするコメントが出ています。
その次の選挙は大統領選挙ですが、右翼側はUDI党のマテイを候補者にする方針です。彼女は現在はピロビデンシア区の区長ですから、この年末の選挙には立候補しませんね。もちろんもっと右の共和党は独自の候補者を立てますが。

(経済)

1)銅価格と為替
 銅の価格は1ポンド3.96ドルと先週とほとんど同じですが、為替は1ドル982ペソと少しペソ安になり、1000ペソの大台に近づいています。
コデルコ銅公社は昨年の生産は130万トンと前年対比8%のマイナスで、国に収めた額は14億ドルで前年より8.8億ドルの減額とか。国政に影響しますね。
2)リチウム
 この項目に関する政府方針が発表されました。アタカマ砂漠やマリクンガなどの地区で全部で26か所の鉱山区がオープンされますが、その中で重要な7か所は国営のコデルコとENAMIが運営することになりそうです。
こうした前向きな姿勢とは全く逆の事が起こっています。アタカマ砂漠の土地を所有するコルフォは、それをほかの会社に貸与しています。現在はチリのSQMとアメリカのアルべマルレ社ですが、そこから受ける金額が何と10億ドルも減少しました。その理由はリチウムの市場価格の減少です。つまりもっと多くの会社の投資を待ってもそれが大きな前進につながらないと言う証拠ですね。EV自動車がどうなるか、リチウム鉱山の将来ははっきりしません。
3)ワチパト製鉄
 経済大臣がその製鉄所のあるビオビオ州を訪問しました。テレビの経済番組に出た彼はワチパト支援を全力で行っているとしましたが、どうして中国品がチリに入って市場を抑えているのを見逃していたのかと聞かれると私は政治的な事ではなく従業員の将来のことが大事なのだとコメントしました。
しかし関税を上げれば問題は解決(もしくは軽減)するのは間違いないのにそのテーマが議論されません。
中国品は政府の援助を受けて安価で輸出できるのか、国内は競争が厳しいので輸出の方がしやすいと言うのでしょうか。
そしてワチパト製鉄の従業員の解雇が始まったようです。
中国製品に対する関税アップに反対するデモがありました。誰がそれを操っているのかな?しかしそのチリ産の製鉄産業ですが、中国品に品質・価格で対抗できないことに関し抜本的な対策・検討がされていなかったことは基本的なエラーではないでしょうか。
今日の新聞の経済面に中国とチリの接近として中国企業のチリへの投資に関する記事が掲載されました。
しかしどこを見ても中国・中国ですね。
4)果物の輸出
昨年度のチリの輸出はなんと世界5位になっています。ブドウ・梅・サクランボなどですが、一番ボリュームの大きいのはサクランボで前年より7.3%アップの30万トンを18億ドルで販売しました。(FOBベースです)輸出は中国向けが多いです。
5)増税
財務大臣は月給450万ペソ以上の人に増税する方針です。与野党でどう反応するかな?

(一般)

1)犯罪
マイプ区で女性が殺されました。夜中に彼女が叫ぶのを聞いて隣人が警察に連絡したのですが、女性は同棲者に殺されていました。毎週のようにこの種の家庭内暴力の犯罪があるとか。
それからひったくりですが、夜の道を歩いていると車が近づいてきて、それから下りた犯人グループが銃・ナイフで脅し鞄・財布や携帯を奪って逃げます。 安全カメラで撮影されたものがニュースに出ます。毎日の事件です。
この週末に青年闘士の日が来て、全国でデモがありました。昔は死傷者が出るほどの争いでしたが、今年はそんな大事件はありません。
なんでも逮捕者数は前年の半分だったとか。
それより高校などで校内の争い・喧嘩が大問題になっています。学生が争うのがビデオにとられニュースに出ますが、ナイフどころかピストルも持っています???
犯罪が多くなると通常の生活がしにくくなるわけで、そういう危険地区の中央駅区のマンションは約40%が空室になっています。地下鉄の駅やバスターミナル近くに完成したマンションが空室だらけと言うのは、まるで中国の問題のようです。チリでもそれは投資として購入され、それを貸して利益を得ると言う商売だったのですが、投資者は泣いていますね。

2)デング熱
112のケースがチリで見つかりました。そのうち16のケースはラパヌイです。しかしアルゼンチンでは今年になって13.4万人がかかったとか。
一桁や二けたの違いではありません。チリはまだその病気が始まってないようですね。

(スポーツ)

1)サッカー
国際親善試合でチリはフランスと対戦し2対3で負けました。その数字からすると惜敗の様ですが、試合を見ているとかなりレベルが違うことが分かりました。
FIFAの国際ランクでチリは日本より下ですからね。
国内リーグ戦は第6試合が終わった段階で 今までの延期になっていた試合はすべて実施され、6試合での勝ち点のトップはイキケとチリ大学。人気のコロコロは4位。カトリカは12位です。

以上

チリの風 その1088 2024年3月18日ー24日

今週もいろんな行事がありました。月曜日に大使公邸で天皇誕生日の祝賀会がありました。昨年末に就任の伊藤新大使がチリ・日本の関係の現状を伝えてくれました。チリ側は政府関係者や議員が数多く来ました。いつもテレビに出てくる人たちです。多分、チリは日本を助けるから日本もチリによろしくと言うのでしょうね。ボリッチが中国一辺倒なので、それではいけない日本との友好が必要だとするのかな。大使の後に挨拶したのはチリの外務大臣でした。
それから木曜日に葬式がありました。先月、妻の父親が亡くなりましたが、今週は彼の妹でした。彼女はスペイン系2世です。 彼女のご主人はパレスチナ人1世で、子供の時両親と一緒にチリに移民してきました。彼はチリで商売で大成功しました。彼女はその手伝いと子供の成長を助ける仕事を見事にやりました。つまり現在のチリは世界のどこから来ても自由に力量を発揮することができます。私も日本人ですが、チリの会社で幹部職をしましたし、妻はチリ人ですから、チリ化しています。その葬式にはご主人と同じ苗字のレコレタ区の区長は来ていませんでした。大勢の人の参加で教会での葬式は荘厳に実施されました。
スポーツはいつもの通りです。登山は久しぶりに第4展望台に。その他近くの丘に2回登りました。マラソンは2回、どちらも先週より距離を伸ばしました。
ただサッカー教室は参加希望者が少なく中止になりました。
さぁ、いつまで私のこの元気が続くかな?いつもの通り、幸せです。

(政治)

1)ボリッチ動向
今週は世界水の日になったので水関連の式に二つ参加しました。
先ず北部のロス・ぺランブレス鉱山を訪問しました。海水を軟化して鉱山地区で使用する 仕組みを見学しました。その鉱山が開所したとき、仕事でそこを訪問したのを思い出します。昔の話です。
それから首都圏の南に隣接するオヒギンス州のナビダ区で水源確保のための施設を見学しました。
2)上院議長
共産党議員が議長になるはずでしたが、与党の一部が反対したのでそれが覆り、結局野党の国民改革党RNのガルシアが選ばれました。今年末の地方選挙もそういう風が強く吹くでしょうね。共産党新左翼が落ちこみそうです。
3)PDI新長官
それから私服警察PDI新長官が発表されました。
前長官のムニョスは留置所に収容されました。彼とコンタクトを取っていた弁護士のエルモシジャも調べられますが、政府との契約は全くないとか。
ムニョスとエルモシジャの電話の会話が録音されていて、その一部がテレビのニュースで放送されました。どの情報が、どの仕事に使われたのか少しづつ明らかになるでしょう。しかしPDIのトップが収容されると言うのは国民の間で不信・疑惑が大きくなりますね。
ピニェラ政権時の大臣もこの事件に関連しているか噂されています。
4)アルゼンチン
かなり変わった雰囲気のミレイが大統領になりましたが、彼に任命されてチリに来た大使が次のような発言をして問題になっています。
それは「私たち(アルゼンチン)は農業国として発展してきましたが、皆さん(チリ)はやっと食べられるようになったみたいですね。」どうかな?

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は3.96ドルと先週より若干下がりました。為替は1ドル972ペソとペソ安がかなり進んでいます。
昨年のGDPはマイナス数字と思われていましたが、意外に、ほんの少しですが0.2%のプラス成長でした。今年の予想も2-3%とプラス成長が見込まれています。もっとも建設業界はかなり厳しい年になりそうです。建設しても売れなければ・・・
2)IPSA株式市場
今週も6525ポイントと新記録を更新しました。いつまで続くのかな?
株と全然関係ありませんが、サンティアゴ国際空港の利用者がコロナ問題以降の新記録を出しました。正常化したわけですね。
3)ワチパト鉄生産工場
鉄の鉱山CAPが持つ製鉄企業のワチパトが生産を中止すると発表しました。チリで生産しても中国からくる鉄に価格で競争できず、常に赤字だと言う理由です。
直接・間接の人員約22000人が失業しそうです。その工場のあるビオビオ州では大問題になっています。
それなら中国産製品に追加関税をすればよいと言う意見もありますが、25%は追加する必要があるらしく上手く行っていません。
政府の最終見解が必要ですね。しかし高い運送費を払っても中国産の鉄はそれほど競争力があるのですね。
同地区の区長が政府は私たちを助けようとしないとクレームしています。

(一般)

1)幸せランキング
世界143か国のランキングが発表されました。いつも北欧の国が上位を占めますが、ラテンアメリカでは、メキシコが25位、ウルグアイが26位でした。チリはその下で38位。それでもアルゼンチンやブラジルより上位でした。もちろんそんな評価に意味があるのかと言われそうですが、いろんな基準で評価されチリが上位に入るのは嬉しいです。ただ日本が51位と言うのは不可解です。
それから同じような世界賃金ランキングで、最低賃金を現行のドルで比較をすると、世界のトップはアイルランドで3505ドル。日本は19位で1693ドル。
なんとアメリカは1257ドルで28位。物価が高いと言われますが、給料は安いのですね。チリは現行の46万ペソでは967ドルで32位ですが、この7月から50万ペソに上がりますから順位も少し上がります。アルゼンチンは753ドル、ブラジルは532ドルと下位低迷です。
2)犯罪
首都圏のメイ地区で60か所以上も家宅捜査が行われました。そして多くの商品が没収されました。薬品の場合、期限が切れているとか偽物とかです。まったく知りませんでしたが、チリで売られているたばこの約半数は不正にチリに入ってきたものらしい。正規の国境を通らず不正に入ってきたものですね。その方が正規の物より安いので消費者は露店で買うとか。
同じく中央市場地区でも大激戦です。それは道路で商品を売る露店同士の争いで、ここは自分の場所だと言い争うとか。

ベネスエラの元軍人の妻がPDIと話し合い
先日、反政府運動をしていたベネスエラ元軍人が殺されたのはベネスエラ政府の指示とするコメントがマスコミに出ますが、犯人が見つからないと結論は出ません。チリの警察の動きが注目されます。
3)山火事
山火事は終わったようですね。延焼中はゼロで、要注意場所が1か所になっています。これから簡易住宅の建設が急がれます。

(スポーツ)

1)サッカー
国際親善試合があり欧州遠征中のチリはアルバニアに3対0で勝ちました。試合をテレビで見ましたが、感激するほどの試合ではなかったです。火曜日にもう1試合がありますが、そのフランス戦に勝てば、次のアメリカ大会に夢がわいてくるでしょう。


以上

チリの風 その1087 2024年3月11日ー17日

夏から秋へ季節の変化が見られます。最高気温は2度ほど下がりました。先週の30度が今週は28度です。街路樹の葉が少し色を変え始めたサンティアゴです。
交通渋滞はひどく、私の住居の前の交差点で朝7時過ぎに、信号が青になっても前の車が止まってしまって動けなくなります。すると後ろの車がクラクションを鳴らして抗議します。毎日です。
スポーツは先週と同じでした。登山は近くの丘歩きが一回と山岳公園の中が一回。もっともアポキンドの滝コースの半分の距離も歩きませんでしたが。
ラソンは3回でした。その内、1回は10キロで先週より早かったです。
月曜日にチリ大学病院に行って血栓症の血液検査をしました。そしてその後、いつものようにレコレタ区にある病院からセントロ(中央部)まで歩きました。大勢の人が張り切って仕事をしていました。依然見かけたホームレスはその日は見ませんでした。仕事をしていたのかな?
そして何と仕事の面接がありました。結論は分かりませんが、そういう話が来るのが嬉しいです。
日曜日は仲間を呼んで、妻が作った食事を楽しみました。
こうして毎日、いろんな楽しみがあって幸せを感じます。

(政治)

1)ボリッチ動向
ボリッチは南のマウレ州に行っていろんな行事に参加しました。例えば、クリコで新しい病院の開所を祝い、タルカで首都圏との間の高速鉄道の開始を祝いました。それからその近くの郊外地区で318家族に新築簡易住宅を渡す式をしました。2022年にその住宅の建設が始まり2年弱で完成したとか。
OECDの調査でボリッチを支持するとしたチリ人は29%でラテンアメリカ諸国の中では4番目に低い国とか。
しかし国内の動きとは別にイスラエル問題が深刻さを増しています。イスラエル大使がチリ政府の考えに抗議しています。
チリ国内ではユダヤ人よりパレスチナ人の方が多く、社会に根付いています。プロのサッカーリーグにパレスチナも入っています。その他にはスペインとイタリアの名前がついたプロチームがあります。日本がそれに入れば侍ハポンと言う名前になるかな?
それからボリッチは外務大臣・農務大臣と共に農産物の輸出関連事項の案件を確認しました。そしてチリ・中国の一層の協力に合意し、他の果物に加えてアーモンドの中国への輸出を拡大することが決まったとか。
新聞の経済特集の記事で、中国だけでなく近い将来にチリにとって重要な相手国はインドだとされています。
しかし世界の政治不安は拡大ですね。台湾有事が発生すれば北朝鮮が日本を攻撃するのは明白でミサイルが日本の原発に当たれば地震津波以上の大災害になるでしょう。人間は学習効果がないと言うのは歴史で証明されていますから、第3次世界大戦は近いかも。もちろんチリにも大きな影響が出るのは明白です。たとえ直接の爆撃は受けなくても銅の輸出が止まれば予算は激減するでしょう。

2)その他
国会でピニェラの追悼式が行われましたが、共産党はそれに出席しませんでした。左右の考え方の違いは当然ですが、亡くなった人の追悼を捧げるのは人間として当然のことで、それをできない共産党はかなり人間のレベルが低いですね。このため共産党員が議会の議長に選ばれそうだったのが疑問視され始めました。そしてサンティアゴ区長など共産党員が区長をしている区の地方選挙の候補者選びが深刻化を増しています。
チリでは警察は制服と私服の2組織に分かれ、同じ組織の一員として共同して働くことはありません。今回、その私服組織のトップが辞任しました。金曜日、彼の事務所に検察官が入り取り調べがありました???以前にその長官は自分の手に入った幾つかの極秘情報を知り合いの弁護士に流していたことがばれたからです。
来週の火曜日からこの件に関し裁判所が動きます。

(経済)

1)銅価格と為替
銅の価格は1ポンド4.04ドルと久しぶりに4ドルの大台に乗りました。このため為替は1ドル946ペソとペソ高になっています。
2)ガソリン価格が新記録
それを新記録とは言わないですよね。最近頻繁に価格が上昇していますが、この1か月で60ペソ上昇し93オクタンで過去最高の1340ペソになりました。
ドルの比較でチリのガソリン価格は南米で最も高いレベルです。これは管理費用が高いのと税金が高いことを表しています。
3)株式市場IPSA
12日に6502ポイントと新記録を更新しました。しかしそれに関与している会社の3分の2は昨年2023年の数字は一年前の2022年の決算より悪かったとか。
それでよく株価IPSAの最高値が更新されるものですね。
4)解雇問題
会社の必要性と言う理由で1月に解雇された従業員の数は52000人になり、2020年4月以降で(コロナ問題以降)の最も高い数字になりました。経済回復が言われますが、それほど安定しているわけではないのですね。
5)物価上昇率IPC
中銀が予想した数字より今年の上昇率は高く3.5%まで上がりそうとか。

(一般)

1)犯罪
 首都圏で犯罪が多い地区になっているマイプ区の区長がモネダ宮殿を訪問し、トア内務大臣と面談しました。彼は大臣に犯罪抑制のため軍隊を使用してほしいと要請しました。そうか、右翼の戦略かと思われますが、違います。そのボダノビッチ区長は新左翼です。ボリッチは軍隊の使用をどのように実現化するか検討しているらしい。もちろん共産党はそれを認めない方向で動きそうです。
ところでそのマイプ区に不法建築の地域があります。その地区の家は公用地か、私用地を不正使用をしたものですが、その場所から先日ベネスエラの元軍人の死体が見つかっています。そしてなんとその区長は軍の投入が決定される前に、区の重機を使って、麻薬やアルコールを売っている幾つもの家屋を壊しました。同じような問題がフロリダ区でもあり、その区長は不法建築の家が多い地区の問題をあげて住居省の大臣を批判しました。大臣は「その違法建築の家の住民は多くが移民で、そこを出てどこに行けるのかわからなければそこから出ていかないだろう」と答えました。首都圏の52地区で一か所でもそうした不法貧民街があるのは32地区とか。その住民はほとんど移民でハイチ・ペルー・べネスエラ人が多いとか。
これらに関してレコレタ区の区長は「自分の同僚の各区の区長の動きが悲しい・見苦しいと感じる。皆さんの安全を私が守ろうとしているのですと言うわけだが、選挙が近づくとそうなるのだろう」とコメントしています。
彼は共産党ですが、不正問題で裁判ですからね。見苦しいです。
 ◆マプチェ問題
 マプチェのグループCAMのリーダーのエクトル・シャイッツの裁判で25年の刑が要請されました。彼は「チリが独立したときアラウカニアはその領土に入っていなかった。その後、一方的にチリ軍がマプチェの領土に侵入し私たちの仲間を殺して土地を取り上げた。チリの森林会社の木材をマプチェが不法に伐採すると言われるが、私たちの森を自分のものとするその会社が間違っているのだ」と言っています。もちろん、歴史的には彼が正しいですね。
 先日オーストラリアで建国記念日があり、お祝いしましたが先住民にすれば、こいつらが俺たちの領土を奪い取ったと考えますね。世界中同じです。
2)山火事
延焼中は5か所で先週より下がりました。
3)ロラパロサ音楽祭
先日のビーニャの音楽祭に続き、この週末の三日間、首都圏でロック音楽祭がありました。大きな公園を会場にしてファンが溢れていました。

(スポーツ)

1)サッカー
 先週コロコロとチリ大学が対戦しましたが、その後両チームのファンが争って、サッカーをするのではなく殴り合って、一人が死亡しました。
 国内リーグ戦の結果は5試合が終わった段階でチリ大学は上位、コロコロは中位、カトリカは下部です。


以上
 

チリの風 その1086 2024年3月4日ー10日

夏休みが終わり、通常生活が戻りました。テレビのニュースで「今まで10分で来たところが今日は25分かかった」「娘を学校に連れて行くのだがこんな渋滞だと遅刻してしまう」とか怒っているドライバーが出ています。数字の上では車の運行量は先週より10%、地下鉄の乗客は13%増えたとか。
もっとも私の場合はずっと休みだし、車もないので今週も先週と同じです。
最高気温は30度くらいですが、朝晩は涼しくなったサンティアゴです。
さてマラソンは2回練習。そのうち1回は10キロ走りました。先週のアポキンドの滝歩きの疲れか、記録は先週より悪かったですが、まぁええやん。
山登りは近くの丘歩きを1回と、遠くのマイプ渓谷に一回行きました。そこまで地下鉄とバスを乗り継いで約2時間かかりますが、もちろんスモッグのない青空は素晴らしいです。
土曜日はサッカー教室。暑い日差しでしたが、親子ともにプレーに熱中しました。
毎週書くように、いろんなことがあってそれを楽しめるなんて最高の幸せです。

(政治)

1)ボリッチ動向
 スペインの大統領サンチェスがチリを訪問しました。スペインはチリに取って最重要貿易国の一つですが、商業以外にも緊密な関係を維持しているとか。
ところで、サンティアゴでもうすぐ航空見本市がありますが、イスラエルの参加はなさそうです。なんでもボリッチがその参加を拒否したと言われます。
それに関して前・元外務大臣がそれを咎める発言をしています。パレスチナ支援の姿勢とイスラエル外しがあまりにも派手だと言うわけですね。
 そしてベネスエラの亡命軍人が殺された事件で、ボリッチはチリ共産党と揉めないようにするため、その件に関してコメントを抑えているとか?その党首カルモナは殺された軍人が悪いと思っているみたいですが、その理由は殺された元軍人はベネスエラで大統領に反対する運動をしていたのだからとします。
 しかしこんなニュースが続けば、世論調査で彼の人気は下がりますね。今週でちょうど任期の前半が終わり後半に入りますが、新聞の特集で彼を支持するが一番高かったのは就任した時の2022年3月で50%、逆に低かったのは25%で、今は29%とか。逆に否定するは就任時20%だったのが最高70%まで上がりました。
 彼は2年間で15回も外国訪問をしています。そのうち4回はアメリカです。確かに旅好きですね。
 ところで共産党の件ですが、レコレタ区の区長(共産党員)は区が運営する薬局で出た利益が誰かの懐に入ったと訴えられ裁判になっています。彼は自分は何も不正はしていないとコメントしていますが、右も左も政治家は同じですね。
 
 さてボリッチは山火事が起きたバルパライソ州のビーニャで小学生に入学式の前に学用品のプレゼントを渡す式をしましたが、そこの市長がクレームしました。「学用品をもらっても、彼らは家の庭のテントの中で寝起きしているんですよ。簡易住宅の建設がどうして遅れているのですか?」その市長は野党でなく新左翼系です。

それから新左翼の政党が他の党と合併することの是非を問う投票が始まりました。さぁどうなるかな?
ところでキリスト教民主党は次の地方選挙に現在の与党グループと合意・同行する事を決定しました
2)ピニェラ死去1か月記念
彼が亡くなって1か月たちました。木曜日にその記念日の式典があり、多くの政治家が参加しました。ピニェラの名前を使って野党の宣伝をしているのでしょうか?ピニェラがいなくなったので野党側の大統領候補はプロビデンシア区区長のマテイが断トツです。もちろん最右翼の共和党はカストを担いで勝負にでるでしょうが。その前の地方選挙は与野党ともに内輪もめしています。ラス・コンデス区は現職が野党統一候補になりますが、共和党が元大臣の女性を候補にして激しい競争になりそうです。
 

(経済)

1)銅価格と為替1ポンド3.88ドルと先週より上がりました。それで為替は1ドル965ペソとかなりペソ高になっています。
銅とリチウムはチリの重要項目です。外国資本はそこに投資をする傾向ですが、チリ資本は逆に引き上げる様子です。もう魅力は無いのかな?
しかしリチウムの件でSQMに投資した中国資本がSQMと何か揉めていると報道されています。
2)株式市場
IPSA先週に続いて今週も新記録を出しました。
3)物価上昇率IPC
2月のIPCは0.6%でした。今年になって1.3%、過去12か月では4.5%です。今年になって1.3%は高いですから、中銀は公定金利を下げるのを渋っている由。
またインフレ問題が戻るのは避けたいですからね。

(一般)

1)犯罪
ブラジルの最大麻薬組織PCCがチリに入りました。今までベネスエラ(アラグアの汽車)など外国の麻薬組織がチリ国内で大きな勢力を持っていましたが、ここに来て南米最大の組織がチリ市場に侵入したわけです。
チリ国内に警察がまるで手が触れられないような地区が存在するが、政府は何をしているのかと言うコメントが出ました。貧民地区などで私服・制服の警官が入れないようなところがあるのでしょうか。

国際女性デー
世界共通ですが、国際女性デーは3月8日です。全国各地で毎年のようにデモがありました。サンティアゴの場合は中心道路のアラメダ通を封鎖してデモ隊が溢れました。政府関係者や議会の女性も多く参加しました。道路がデモ隊で覆われるのを見るのは久しぶりでした。チリの女性の権利はラテンアメリカの中では上位ですが、アルゼンチンやウルグアイより低いとか。このデモで大きな混乱はありませんでした。
2)学習
学力検査は小4と中2を使って検査が行われます。今年の数字はコロナ問題前のレベルに戻りました。学習の通常化が進んでいるわけですね。オンラインで勉強するのが長い間続きましたから。
3)山火事
今日の段階で火事は110か所で起きており、そのうち6か所で延焼中です。問題だったバルパライソ州(第5州)はすべて消えました。今まで燃焼したのは13,155ヘクタールです。
4)センソ(社会調査)
昨日から全国でセンソが始まりました。数か月かけて全家屋を訪問し調査します。
例えば、家に関しては何部屋あるか、自分のものか借り家か、また何人住んでいるかとかです。
そのうち私の所にも来ますね。

(スポーツ)

1)サッカー
国内リーグ戦でスパークラッシクと呼ばれるコロコロ対チリ大学戦が今日ありました。結果は 1対0でチリ大学の勝利でした。ベンチに座って何か読んでいると外の道を通る車が叫んでいます。携帯電話で見るとチリ大学のゴールでした。試合の後、チリ大ファンが集まって喜んでいました。
4試合が終わった段階で首位はイキケ、2位はチリ大学、先週トップのオヒギンスは3位になりました。

2)テニス
先週のチリオープンの結果、ATPランクでジャリーは24位、タビロは39位に位置しています。


以上

チリの風 その1085 2024年2月26日ー3月3日

私にとっていろんな約束事のある希望の3月になりました。夏休みが終わって、車の通行量が目に見えて増えました。
最高気温は30度を超えていますが、朝晩は秋のように涼しくなってきたサンティアゴです。
今まで長い間マラソン練習をしていますが、数回転倒して負傷しました。2週間前も顔・膝に怪我をしましたが、ほとんど治ってきて今週また10キロを走りました。まだ走れるとほっと一安心です。
登山は今年の最高目標のアポキンドの滝に仲間と3人で。7時間歩きを達成して楽しく戻って来ました。
原稿もちゃんと書いています。こうして毎日することがあって幸せです。

(政治)

1)ボリッチ動向
夏休みを終えてこの金曜日からモネダ宮殿に戻りました。最初の会議でこれから政権の後期が始まるが、新しいことを始めるのではなく、今までの公約を全部実行すると言う方針でやっていきたいとしました。
そしてアメリカの財務担当のジャネット・イエレン議長と会議しました。中東問題でアメリカ寄りの国はイスラエル、逆の場合はパレスチナを応援していますがボリッチ政権は明確にパレスチナ側です。さて今回の会議でアメリカはチリに何を要求し何を提供したのでしょう。リチウムなど鉱山関係の事項でしょうか?
市民調査ですが、彼を支持するは少し上がって35%。チリ国民は新聞・テレビのニュースにちゃんと反応しますね。
今、政府内で最も問題になっているのは政府を支える党の中心の社会党共産党の争いです。チリが民主化して以来、社会党は常に政府の中心でしたが、共産党は入れませんでした。しかしボリッチが新左翼共産党をベースに政権を取ったので、現在は社会党共産党は対等の立場で、共産党は自由に自分の意見をボリッチに受け入れさせようとします。
ベネスエラ人殺人事件を含め、共産主義共産党)を批判する声が大きいが、それはいかがなものかと論争を抑える方針の様です。それから与党グループに10月の地方選挙で、仲間を敵のように扱う現行方針を直したいとしました。

2)ベネスエラ問題
ベネスエラの元軍人でチリに政治亡命したオヘダが行方不明になっていましたが、同政府は自分たちはその事件に全く関与していないとコメントしました。
政府の記者会見の時、この件に関し、与党の共産党は仲間のベネスエラを犯人扱いするなと言っているようだが、政府はそれをどう扱うのかと聞かれました。政府の大統領府長は、政府として必要なことはすべて行う。共産党のメンバーがベネスエラ事件についてコメントするのは個人の見解で、共産党として意見を出しているのではないとしました。しかし週末に彼の死体がマイプで発見されました。新聞にはチリの警察力がそれほど高くないと言えると厳しい批判が出ました。さらに彼の書いた文章が見つかりました。遺書ではなく自分が置かれた状況を書いています。彼を殺したのはベネスエラの麻薬組織ではないかと言われています。
3)その他
新左翼の統一運動が始まりました。いくつかの党が新左翼組織を形成していますが、素人の私にはそれらがどう違うのか、どの党に誰がいるのかなどよくわかりません。そして革命民主党など裁判問題になっているところは党の存続も疑問視されます。
ゴンサロ・ウィンテル(CS党議員)は新左翼勢力がなぜ生まれたのか、それをどう伸ばしていくのかボリッチはちゃんと国民に伝える義務があるとコメントしています。金持ちの好きにはさせないぞと4年前の社会騒乱の時に、社会党などの中道左派とは違ったことを叫んで生まれたグループですからね。
アタカマ州の教員組合は学校施設に問題があり、通常授業が出来ないとクレームしていますが、学校の始まる前の今日、教育大臣がすべての工事が終わっているわけではないと批判を受け入れました。ボリッチはどう反応するでしょう。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド当たり3.81ドルと先週と大きく変わることはありません。為替は1ドル970 ペソと先週より少し良くなり、1000ペソの大台から離れました。
2)経済指数イマセック
先週の予想を大きく上回り、中銀の発表の1月のイマセック指数は2.5%の上昇でした。今年は順調に行けるのかな?もっとも新聞にボリッチは国債軽減のための増税を検討しているが、今がその時期かは疑わしいと書かれています。

3)株式市場IPSA
今週のIPSA指数は過去最高の6482ポイントまで上がりました。日本のケースと同じですね。素人の私には日本とチリが同じ時期に同じように過去最高を記録するのが不思議です。どちらも過去に比べて景気が良くなっているとは思えませんから。

(一般)

1)山火事
 今日、発表された数字ですが、燃えたのは12976 ヘクタールで、現在延焼中は11か所です。
2)犯罪
 毎日、テレビのニュースは犯罪関係が中心で飽きますが、今週のケースです。首都圏の家に泥棒グループが入りました。オーナーは正式に許可を受けた銃を所持していたので、それを犯人に発砲し一人に当たりました。残りの犯人は逃走しましたが、撃たれた犯人は警察に逮捕されました。彼は以前にも同様の犯罪を犯していたとか。一向に良くならない証拠ですね。
3)スーパー月曜日
 夏休みが終わって、学校・会社が正常化しますが、その最初の日が次の月曜日です。そのスーパー月曜日をどうすれば大きな混乱がなく正常に動くかを政府は検討し、交通機関の問題を筆頭に各部門の協力を進めています。今日の日曜日に30万台の車が首都圏に戻ってくるとか。
それらの車は明日から首都圏を走りますからね。交通渋滞は大変でしょう。
4)出生率
チリは1.5人でラテンアメリカの中でコスタ・リカと並んで最小でした。赤ちゃんを持つのは責任・経済に大きな影響を与えると夫婦は考えるのでしょうね。
5)ビーニャ音楽祭
日曜日に始まり金曜日の夜に終了しましたが、連日、1万数千人が会場を埋めました。毎日満席なんてすごいですね。私は毎日、最初の出演者だけ見ていました。

(スポーツ)

1)サッカー
人気3チームの結果はコロコロとカトリカは勝利、チリ大学は明日試合をします。3戦目が終わった段階で3連勝のオヒギンスが首位です。
2)テニス
ATPのチリオープンが開催され、男子個人の決勝はチリのタビロ(世界ランキング51位)とアルゼンチンのバエス(21位)が対戦。残念、バエスの勝利でした。
ダブルスはチリのタビロ・バリオス組が優勝でした。


以上