文芸学研究会のお知らせと写真関連本

しばらく更新していなかったのでお知らせです。

◎研究会のお知らせ

文芸学研究会 第59回発表会および第19号合評会のご案内

日時:2015年9月26日(土)14時半より
場所:神戸大学文学部A棟学生ホール(A119)

研究発表
「開いた窓」の表象を通して見る写真表現ーブルトン『ナジャ』(1928)からグルスキー《パリ、モンパルナス》(1993)までー
 神戸大学 久野はるな

『文芸学研究』第19号合評
 ドイツ民間伝説における死者の帰還ー「不気味」という概念と伝承の事実性ー
 神戸大学 植朗子

要旨はFacebookでの文芸学研究会特設頁でも見ることができます。

◎最近の本から 写真論関係

これは最終章に遺影に関する記述がある。これと同著者のこれも購入。
弔い論

弔い論

先日の発表で言及した本を数冊。
Image Factory: Consumer Culture, Photography and the Visual Content Industry (New Technologies/New Cultures Series)

Image Factory: Consumer Culture, Photography and the Visual Content Industry (New Technologies/New Cultures Series)

ストック写真のフロー論。
Digital Light (Fibreculture Book Series)

Digital Light (Fibreculture Book Series)

Cubbitとパーマーが執筆している。なぜかpdfがWebには転がっている。Cubitは少々書きすぎだがやはりチェックせざるをえない論者。
The Culture of Photography in Public Space (Intellect Books - Critical Photography)

The Culture of Photography in Public Space (Intellect Books - Critical Photography)

Googleストリートヴューとストリート写真を論じる。オーストラリアが文脈になっている。プライヴァシー概念自体の歴史的文脈を議論しているところが重要かもしれない。iphonography論が2本掲載。うち1本はパーマーの論。
もちろんその基本には、次の2冊の論集がある。
The Photographic Image in Digital Culture (Comedia)

The Photographic Image in Digital Culture (Comedia)

Digital Snaps: The New Face of Photography (International Library of Visual Culture)

Digital Snaps: The New Face of Photography (International Library of Visual Culture)

前者は90年代に出たおなじタイトルのものを再編集。パーマーのJPEG論はここに掲載。後者は玉石混淆だが、ヨーナス・ラースン、マーティン・リスターのものは見通しのきく論。クリス・コーエン「フォトブログは何を欲するか」とかクーリーのモバイル・デバイスの「フィット」論への言及もある。これも含めて、Daniel Rubinsteinが関わっているPhotographies誌とかラースンの関わるMobilities誌とかもこの間チェックする必要があることが分かった。非表象理論やモバイル・スタディーズなど、いくつもの枠組みが提起されているので、これは写真論でも消化していかないといけない。

あと2冊ほど注文中のものも挙げておく。

Lichtbild und Datenbild: Spuren Konkreter Fotografie

Lichtbild und Datenbild: Spuren Konkreter Fotografie

Time and Photography (Lieven Gevaert)

Time and Photography (Lieven Gevaert)

  • 作者: Jan Baetens,Alexander Streitberger,Hilde Van Gelder
  • 出版社/メーカー: Leuven Univ Pr
  • 発売日: 2010/08/19
  • メディア: ペーパーバック
  • クリック: 5回
  • この商品を含むブログを見る

研究会のお知らせ

研究会のお知らせです。ふたつあります。まず2月上旬の研究会。

■感性計測技法= アートの現在と未来
 講師:森公一(同志社女子大学教授:メディアアート
    精山明敏(京都大学教授:医学・脳科学
 司会:前川修(神戸大学:美学・視覚文化論)
 聞き手:岩城覚久(京都精華大学:美学)
     増田展大(早稲田大学:視覚文化論)
「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」研究会vol. 1 脳工学/ニューロアート、コンピュータテクノロジーメディアアート
 日時:2015 年2 月8 日(日)13:30 〜 17:30
 会場:京都精華大学、清風館C101 教室
 主催:科学研究費補助金基盤研究C(一般)
 「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」研究代表者 前川修(神戸大学
 ※一般の方のご来聴も自由です。(参加費・申し込み不要)
 プログラム:
 13:30 〜 Introduction:岩城覚久「脳工学とニューロアート?」
 13:50 〜 Lecture1:森公一「メディアアートという意識の発生から生体情報を用いた近年の作品の試みまで」
 15:00 〜 Lecture2:精山明敏「脳科学と感性計測技術の可能性」
 16:15 〜 Discussion


もうひとつは今週末です。各方面の研究会と日程が重なってしまいますが、よろしくご参加をお願いいたします。以下のサイトもご参照ください。
http://www.lit.kobe-u.ac.jp/art-theory/event2014.html