新橋からスタートしてコロナで大転換。
白金、月島はスタッフに譲り、今は日暮里、豪徳寺と新橋2店舗。
間口が増えても悩みは1000倍になりつつも、お陰様で生きていけてます。
今までと違う交友関係も増え、いろんな方と話す機会があります。
その中で事業を始めたばかりや、規模拡大していく人、異業種チャレンジ、などなどの方と話すと色々とご相談受けたり、他愛もない話からお互いの人生や商いについて話が出来る時があります。
そんな中で最近連続して肌で感じた「違和感」というのか、事業者の悩みが同じ方向にあることがあったので、賛否両論あるとは思いますが、僕なりに思うことを忘れずに書いておきます。
僕なんかの意見が何かになるかはわかりませんが、現実ではあると思いますので。
飲食業だけではなく、製造業もやっている自分。周りも当然同じ業種が多いけど、衣服や音楽、いろんな方々がいます。
同じ悩みっていうのは「人」です。
ふと見たら、1500円っていう時給だったり、週休2日や1か月休み!とにかく人を確保するために、また辞めさせないための努力を企業は惜しんでいられない状況のようです。
人がいないから閉店もザラです。
また雇ってもうまくいかないからバックレてしまったり、もめて訴えられたり。
企業にしがみつくなんてことは皆無で、他にいくらでも働くところは見つけられるということでしょう。
また、今までいたスタッフと最近雇うスタッフの給与体制差異や、面接でもちょっとした言い回しの違いで、温度差があったり。
そんな中でも、皆自分お店をなんとかポジティブにしようと必死です。
オケイさんはどうしているんですか。
そんな疑問というか、話をよく頂いたりします。
いろんなパタンがあるので一概には言えないのですが。まだオープンしたばかりの方たちには共通してお話しすることがあります。
僕は来年20周年。お店は14店舗だして今は4店舗。
独立していった人は15人。
ほぼ1年に1人は重要な人物が辞めている。
今まで働いてきた人は100人以上。
閉店して大きな損害があったこともあるし、積み重ねた経験は計り知れない。
とにかく浪費してきた時間やお金は、数えたらきりがないほど。
家がない時間もありました。
色々巻き込まれ弁護士費用が150万とか、休業とか、警察沙汰とか。
そして今。
休みも月7日+8日間(10日連続休み含む)が完備され、月給も大きく増えた。
ボーナスもしっかり支給され、悪くない待遇をスタッフに与えられている。
そこが今の時代にもたまたま合っていて、よく思っていただける方も多い。
ただです。
このスタイルは簡単ではないです。
11年ほど前からゆっくりと準備してはダメになり、少しずつ待遇をよくしてきました。
給与だけはある程度ありました。
休みはなかなか難しかったし、勤務時間も少しずつ短くしていきました。
急ではありません。
オープンしたばかりはシェフと二人。休みもないし、時間も18時間とか休憩なし。
給与はあったものの、劣悪な環境でありました。
ただ夢や希望にあふれ、笑顔で楽しく日々を過ごしていました。
今、お店を出す人は、最初から夢のような待遇をスタッフに与えて、自分の夢や希望はかすんでいるように感じます。
スーパーマンではない自分。
長い時間や浪費がない初動というのは、いささか無理があるように思う。
痛みがあってこその感動や未来もあります。
事業者の辛さや喜び。そんなものもスタッフには財産というか宝物。
踏ん張っているのを応援するのも人生必要じゃないでしょうか。
そんな経験はいずれ自分が頑張るときに必ず帰ってくる。
うまくいくことだけじゃない。
行き違いで別れてしまったり、けんかになったり。
愛情が伝わらなかったり、全員辞めてしまったり。
それでも救ってくれる人がいて、また反省したり。
そんな生きている姿をスタッフが寄り添ってくれたなら、人生をかけてそのスタッフを守りたくなるだろう。
経営者も泥力は必要だが、まずはたくさんの時間と体を使ってもがき苦しみ、幸せが光が見えるまで踏ん張ることじゃないかな。
今の世の中に合わせて、休みが多いとかを無理に遂行することは、未来につながるのかは疑問です。
時間がなければ、お互い成長しないわけですから。
休みも給与もいい方がいいけど、最初からそれを求められる今の世の中は起業する人にとっては、かなり心が痛い話であり、五里霧中で楽しくない世界の入り口の気がします。
徐々に良くなる状況を階段を上るように過ごしていけるように祈っています。
もちろん、自分はその先に入れるようにより努力をしていかなくては先がないと自覚しています