帰国とブログ終了のお知らせ

卒業前あたりからなんだか慌しくしているうちに怒涛のように時間が経ち、気づけばもう帰国して3ヶ月近くも経ってしまいました。今では留学中のことが遠い昔のように感じられるのだから恐ろしいものです。


最終学期ぐらいからブログの更新が怪しくなり、最後は息も絶え絶えで、いまだにマダガスカル写真が最後だったりする有様で、あいすみません(汗)。しかし、帰ってきてみて思うのは、NYと物理的に遠く離れていても、このブログを通して大切な家族や友人に近況を伝えることができ、むしろ東京に戻ってきてからのほうが、下手するとどこで何してるか分からない状態なんだよなあ、と思います。いや、不特定多数に向けたブログに書くだけで家族や友人との絆を保てるとは思っていないので、なんにしても自分の不精を反省するところなのですが。


そういう思いもあり、帰国後もブログを続けることも考えてみましたが、仕事が忙しくなってしまい、定期的につけていくことはやはり難しそうなので、このNY通信はここで閉じたいと思います。これを読んでくださった友人たちに、帰国後また再会できたことはとても嬉しく、それだけでも帰ってきて良かったと思いました。なかなか頻繁には会えない方が多いですが、今でも付き合いを続けてくださる皆さんに改めてお礼申し上げます。


堅苦しくなっちゃいましたが、最後に、最近採用活動の一環で取材を受けた記事をリンクしておきます。留学前に担当していた仕事を紹介したもので、疲れた疲れたと愚痴ったり、これでいいのかと悩んだりはしつつも、仕事はまあ楽しくやってますので、ご報告まで。

マダガスカル帰還...っていつの話やねん

ええと、生きてます。すみません、さぼりすぎました。


マダガスカルウガンダから帰ってきてから、マダガスカルでもらった風邪を長引かせていたり、試験受けてたり、DCから先輩が来てくれて一緒に勉強会をやってたり(大好評でした、先輩、ありがとうございました!)、ワークショップの成果発表プレゼンをしてたり(修論発表みたいなもんです)、なんやかんややってるうちにもう学校も最終週。ひええ。


ワークショップのレポートをクライアントに提出して、そのあとの期末試験週間が終わればもう卒業式です。おそるべし。いろいろカウントダウンできる時期になると、なんだか淋しくも落ち着かない感じです。日本にいる皆様、帰国は6月末頃になりそうです。また相手してやってください。


マダガスカル写真を掲載しときますー。空が青いー...。


棚田の風景。マダガスカルは米が主食です。

クライアントが設置したTap stand。重力と山の勾配を利用して自然に水が湧き出る仕組みになっている。

Tap standのない村で、水汲みをする子供たち

村人の家を一軒一軒たずねて行ったHousehold surveyの様子

訪問した家族


村の遠景

町のマーケット。村人が売りに来る。

マーケットの子供。マダガスカルは黒人とアジア系が混じった人種(アラブ系も少し)。

ローカル料理

最近あれこれ

  • ウガンダ以来ずっと調子が悪く、騙しだまし使っていたパソコンが遂にご臨終。大学のIT Support Centerに搬送すると、いかれた中身のみならず相当に傷んだ外観に、サポートスタッフが発した言葉は「…戦地にでも行ってきたの?」起動さえしなくなったので、やむ得ず新しいパソコンを購入しました。これまであんなに誘惑されていたMacですが、すごい勢いで友人の反対に遭う。

「なんでMacが良いのか説得的に説明してみろ」
「デザインが格好いい」
「…おまえばかだろ」


あえなく敗退。HPのノートパソコンを購入しました。$800。

  • 最近新しく入ってきたルームメイトが家を出ていってしまいました。詳しいことは誰も教えてくれないのですが、昔の彼氏とのいざこざが暴力沙汰に発展して、急遽引き払うことになった様子。それ以来、うちのアパートのロビーにはセキュリティスタッフが24時間待機し、玄関ドアの鍵まで取り替えられるという事態に。詳細を知らされてないのは同室の私ともう一人のルームメイトのみ。釈然とせずちょっと怖いですが、今日学校でその元ルームメイトが無事なのを見かけたので、とりあえずは良かった。今はルームメイトと2人暮らし、アパートはとても静かです。
  • 先週末、インディアナ大に通っている役所の先輩と友人を訪ねてブルーミントンへ行ってきました。出発の日のNYはこの冬一番の大雪で、フライトはキャンセルが出まくり、向かうインディアナも大変な荒れ模様で、友人たちには「とにー効果」と恐れられる。空港に6時間ほど滞在した結果、なんとか離陸。無事たどり着くことができました。普段の美しい緑の芝生広がるブルーミントンからは想像もできない雪と氷に閉ざされた国で、明らかに行くタイミングを間違えているようでしたが、NYでは味わえない(たぶん大部分のアメリカ人が暮らす)アメリカ生活の一端を体験させていただきました。Sさん、Nさん、その節では、大変お世話になりました。
  • 3月のマダガスカルウガンダ行きのチケットを購入しました。例のEPDワークショップの現地調査のためです。計3週間の長旅で、帰ってきたらもう4月です。調査準備にもいろいろすったもんだはありそうですが、マダガスカル再訪、ウガンダ再訪、楽しみです。

年始の誓い(今更)

なんだかまた忙しくなって更新が空いてしまった。そもそも、忙しい忙しいと繰り返し書いている自分に嫌気がする。


年始に、帰国まであと半年を切った残りの貴重な時間を何に費やしたいか、考えてみた。

  1. 英語の上達に努める。
  2. 卒業後も付き合える友人関係を醸成するため、大切な友人達と過ごす時間をなるべく多く確保する。
  3. 本を読み、今後のキャリアプランについて考える時間を取る。


1は、日常会話もままなるとは言いがたいのに、英語で仕事をするのにとても満足いくレベルだとは思えない、ということがモチベーションになっている。あと、日本に帰ったら到底こんな恵まれた環境は得られないんだから、という焦りももちろん。留学前も英語で仕事はしていた訳で、まるで仕事にならないということではないが、もっと英語が出来たらもっといろいろ出来たんじゃないか、と思うことは、仕事中もインターン中も今も数多くあり、語学スキルのために自分の満足のいく仕事ができないのは悔しいので(まあそれは一生思い続けるかもしれないけど)。


2は、結局のところ、卒業してもなおコンスタントに連絡を取り合う友人というのは、日本人・外国人問わずそれほど多くないと思うので、そういう友人との関係をきちんと築いておきたいという思い。もちろん、出張先や旅行先にSIPAの友人がいたら、連絡取って会おうとすることもあるだろうけど、特に用がなくても時々連絡を取り合って(頻度は低くていいんだけど)、たまに会ったら時間の隔たりを越えて昔と変わらず話せる人なんてのは、日本の高校や大学でもそんなに多くないわけで。でも、先学期はあまりの忙しさにそういう大切に思う友人達との交流をあまり深められず、ほとんど会えなかった人もたくさんいた。今学期はあれは繰り返すまい、という決意であり、そのために、授業の登録数を減らして、友人の誘いは極力断らないようにしている。


3は、そもそも留学した目的をまだ果たせてないってことなんですが、帰国したら仕事に追われて時間の確保が難しくなることが予想されるから、今のうちに考えとかないと。でも、ただ考えるだけで答えが見つかる気もしないので、とりあえずヒントを与えてくれるかもしれないと思う本を読みながらつらつらと考える時間を取りたいな、と。本読むのは相変わらず苦手なので、かなり時間を割かないと出来ない。


で、その結果、インターンと授業と友人との食事や遊びの約束で、私の予定は3月末までかなりな勢いで埋まってしまうことになった。そしてその結果にストレスを感じる自己矛盾(基本が引きこもりなので、予定が詰まりすぎるとそれだけでストレス)。うーん、こういう生き方しか出来んのか。このため、1と2についてはそこそこ達成できているかもしれないが、3はまったく出来ていない。


これではいかんと思い、取っていた授業の一つをaudit(聴講:成績がつかない代わりに試験や課題をしなくても良い)に変更することにした。それでもUBSのインターンを終えるまでは忙しい日々だけど、それは、感謝している上司へのせめてもの恩返しと思って頑張ろう。で、3月と4月こそは、もう少しの精神のゆとりと本を読む時間の確保を...(我ながら不安)。

パラダイス鎖国つれづれ

国連フォーラムメーリングリストでの投稿でパラダイス鎖国という言葉があることを知り、言葉のもととなったブログを読んでみたら、これがおもしろかった。シリコンバレーでIT企業をやっている海部美知さんという方が書いているのだが、半年も前のものなので、既に知っている方も多いかもしれない(上の「ブログ」のところからリンクで飛べます)。


ちょうど日本にいる友人とそんな話をしていたところだったので、メールでこのブログを紹介して感想を書いていたのだけど、以下、自分の備忘録のためにここにも貼っておきます。

                                • -

鎖国産業の例としての携帯の話がおもしろかった。


戦後の復興からアジア通貨危機に至るまでの時期に東アジア(日本・韓国・香港・シンガポールとそれに続くタイ・インドネシア等) が目覚ましく発展したアジアン・ミラクルは、アメリカのワシントンを中心とした政界やIMF世界銀行などの国際金融機関が推奨する自由市場主義による発展理論(ワシントン・コンセンサス)に対する大きな反例だと言われているのだけど(発展したこれらの国では政府介入型の輸出奨励、優遇産業政策だった)、未だ旧国営企業のもとで国内の足並みを揃える日本が世界市場を捨てる結果となって、市場主義信奉の強いアメリカでは市場メカニズムによる取捨選択に時間を割いている間に、国策で指導力を発揮した韓国にメーカーシェアを取られているのだから、なんだか皮肉。一方で、アフリカにいる友人は、指導者のリーダーシップが強くて、ふっと沸いた話に急に制度が変わるような国は、本当に投資に向いてないと溜息をついていたし。自分の職業柄、政府と産業のあり方ってなんなんだと考えさせられます。


また、ブログにルワンダの話が出ているけれど、ルワンダに赴任している先輩によれば、いまのルワンダは紛争は一段落して極めて平和なんだとか。未だにルワンダ=虐殺と民族紛争の戦国時代 と思っているってのも日本人の鎖国の表れかもしれませんね。アメリカ人もそうだけど。

                            • -


ついでに、その国連フォーラムでの投稿へのレスとして、法政大学の方が、「小生が1年ほど前に帰国したときには表題のように日本は「パラダイス鎖国」の国のように見えましたが、最近私が感じている日本は「悲壮感深まる鎖国」の国です。日本は世界でも数少ない裕福、公平で法の支配に徹している優等生でありますが、政府そして国民が自国の抱えている問題の難しさに悲壮感を感じており、他の国のことを考える余裕がなくなってきているように思えます。貴殿や多くのUNフォーラムの会員のように日本を外から観れば自信と勇気そして「ゆとり」も出てくるでしょう。そして世界平和と開発に貢献する意欲も沸いて来ると思います。」とコメントしておられて、興味深かった。半年後に日本に帰ったときに、私はどう感じるのか。

NY観光

今日は自分の家から閉め出された。


NYのアパートに住むようになって1年半あまり、今日初めて明らかになった事実なのだけれど、うちの玄関のドアは、マニュアル操作でオートロックになるようになっていたらしい。...知らなかった。で、最近新しく入ってきたルームメイトがその設定にしていたのか、たまたまドアが閉まった反動でそうなったのかは分からないが、地下に洗濯しに行って帰ってきたらドアが開かない。鍵は持っていたのだが、閉まっているはずのない扉が閉まっていることに動揺して(というかオートロック時のドアの開け方が微妙に違ってて)開けられず。管理人を求めて彷徨うこと30分以上、ようやく開けてもらって、「鍵は何も悪くないよ(お前が悪い)」と言われる(涙)。


年末旅行のメキシコ写真を掲載し終わらないうちに、NYに役所の同期が遊びに来ていました。性格が似ている訳でもないのに(むしろ似てないか)気が合い、入省当時から何の気兼ねもなく付き合える同期、ひたすら旨いもの食って、街を歩いて、エンゲル係数の高い滞在でしたな。海外旅行に来ている気が全くしないとそいつに言わしめた言葉通り、2年前からまったく進歩のない会話に、仕事帰りにくらのすけで飲んでいるかのようであった(笑)。おつかれさま。また帰ったら、同期飲みしましょう。


マンハッタン到着

Peter Luger Steakhouse


セントラルパーク

Cafe Lalo

NBA NY Knicks vs. Tronto Raptors

Liberty Island

女神2人。通りすがる観光客達に、指を立ててGood!!と言われる

トリニティ教会

Trinity Place


グラウンド・ゼロと消防車

エンパイアステートビル

The River Cafe

放浪記その3

気長に更新している放浪記の第3弾は、ニューメキシコ州にある世界遺産、Carlsbad Caverns National Park。世界最大級の鍾乳洞群で、鍾乳石が織り成す多才な造形美と、夏に見られるコウモリの大飛翔が有名なんだそうです。


ぱっくり開いた洞窟の入り口

通路を下るに従って光が届かなくなっていく

Whale mouth(クジラの口)

圧巻

色彩もカラフル

地底食堂

最初の発見者はこのカンテラ一つで洞窟に入った


鍾乳洞のスケールのでかさと岩石の様々な表情にも圧倒されましたが、地下230mの地底にあるランチルームで、地上で全く同じものが出され、更にはトイレが水洗であることにも、どこにでも同じライフスタイルを持ち込もうとするアメリカ人気質を見るようで圧倒されました。あっぱれ。