大雪
本当は今頃北海道にいるはず「だった」。過去形なのはなぜか。きのう、大雪で予約していた飛行機が飛ばなかったから・・・。ショック!!
上京8年目にして初めてのアクシデント。何度も何度も冬に飛行機に乗っているけれど。数万人に被害が出たその一人に自分がなるとはね。
この足止めをどう捉えるか。その捉え方を試されているのだと思った。
- 年賀状ができていないでしょ?飛行場で書く時間をあげるよ。
- まだ残って仕上げる仕事があるんじゃないの?横浜に残りなさい!
- あなたは重大な忘れ物をしているわよ。一旦おうちに帰ってごらん?
とっさに浮かんだのはこの3つのメッセージ。結局、どれが本当の神様のメッセージなのかわからないけれど、わからないから全部当てはまるように過ごすことにした。とはいえ、まずは実家に帰る手段を確保!じーーーっとネットの空席照会をにらめっこして、なんとか28日最終便を奇跡的に手に入れた。なかなか運がよいぞ。
そこからは、猛烈にやり残したことをひたすらこなす。年賀状をせっせと書き、運転免許の再交付に受付時間をすぎて滑り込み何とか説き伏せてやってもらい、部屋の模様替えのために欲しかったチェストをネットで探し、夜はふけていった。
そして、今日はせっかくだから学校にも行ってみた。「え〜!?」というみなさんの反応に「待ってました!」とばかりに、きのうから今日にかけての惨劇(というほどでは全然ないのに)をしゃべる。あとは、ひたすら進路関係の事務作業。本当に出勤して正解。がんばったおかげで年明けに少しだけ余裕が生まれそうだ。
こんな過ごし方でどうでしょうか?神様。明日はもう札幌に帰ってもいいですか?
溜めないように・・・
「半年も溜めちゃいけない」という結論になったはずなのに、本当にすぐ溜まる。
- 「聖女の救済」東野圭吾
昨年担任していた、本が大好きな女の子から借りた。いつもながら見事に一気に湯川ワールドにはまりこみ、読み切った。真実は切なく悲しかった。トリックがわかり、話の全貌が見えてくるとタイトルがしっかり作品世界全体を言い表していることに気づく。満足。
- 「卒業」重松清
少し長めの短編集。重松さんの作品は家族間(たとえば、父と子)や中学生同士の言葉のやり取りが妙に妙にリアリティがある。特に男子中学生。日々、接しているので「そうそう、こんなふうに言ったり、言えなかったり、おバカやったりしてるよ」と思ってしまう。ラストは絶望的じゃなくて、ちょっとだけなんだけど必ず希望が見えるふうに終わる。だから、少し救われる。
- 「ナイフ」重松清
これまた短編集。「いじめ」の話はたびたび重松作品に登場する。きっとこれからも何度も。この仕事をしていると必ずつきまとってくる「いじめ」。前ならもっとさらっと読めてたと思うけれど、今は一つ一つがとても苦しい。
横流し品。お財布が語るという変わった趣向で、楽しめる。どんどん被害者が出る割にはトリックというか、背景がちょっとあっさりしている気がした。
- 「スナーク狩り」宮部みゆき
またしても横流し品。ファンタジー系の部類に入ると思う。私はあんまり好みではなかった。
- 「そういうふうにできている」さくらももこ
前に書き忘れてしまった。おもしろエッセイ。妊娠から出産までがユーモアたっぷりに語られる。こういう人生の大転機を言葉でつづって残しておける職業ってすばらしいなと思う。よしもとばななさん然り。
大した感想でなくてちょっと情けないが・・・記録を残すのはよいこと(のはず)だ。
この半年で読んだ本
たくさんありすぎてきっと思い出せないものもあるだろうけど、チャレンジしてみようじゃない。
- 「憧れのまほうつかい」さくらももこ
私はさくらももこが好き。独特のユーモアセンスでついついくくくっとなる。この本は他に比べると笑いは少なめで、さくらももこの絵本に対する情熱が伝わってくる。
- 「有元葉子のごはん上手」有元葉子
料理は作るのも食べるのもレシピを眺めるのも好きだけど、この人の作る料理は素材を生かす感じがとても好み。たくさん本を出しているのでよく立ち読みする。
- 「ポーの話」いしいしんじ
いしいしんじの新刊。とても期待してしまったので、ちょっと空振りした感じ(私の中では)。「ブランコ乗り」を越えるものはまだない。
- 「手紙」東野圭吾
職員室で静かなる東野ブームが起きていて、本の貸し合いが流行っている。生徒まで巻き込んでの一大ムーブメントになりつつある。生徒に人権って何なんだろうって語るよりこの本を紹介したい。
言わずと知れたドラマの原作。ドラマは見ていないけれど、引き込まれ一気に読みきった。う〜んさすが。希望が持てるラストでよかった。
先に映画を見たけれど、原作をほぼ忠実になぞってありますね。毎回のことながら、トリックには「は〜なるほど」と思わせられ、人びとの心理描写が巧みで充実した時間だった。
こちらも先に映画を見て、こういう雰囲気大好きだなと思った。出演者のキャラクターが強いので小説を読んでもその人たちが動いてしまうので、純粋に小説を楽しめなかったような気はする。
「必ず二度読みたくなる!」という宣伝文句にやられて買ったというのをもらった。伏線だらけらしいと聞いて読んだので、伏線探しに集中してしまった。よく考えているとは思うけど、あまり自分の好みではないかな。
売れた一作。文庫になるのを待っていました。読みやすくって、程よく感動もできて、おもしろい。でも、1回読んだらもう読まないかなって思うへそ曲がりのわたし。そういや、劇団ひとりと誕生日が同じだ。
これらも横流し品。あまりに多いので、まとめて。ミステリーってなんとなく避けてきた(いや、中学時代は赤川次郎一色だったけれど)けど、東野圭吾といい、宮部みゆきといい、人気作家はやはり人気作家だけのことはある。ぐいぐい引き込まれて一気に読みきってしまう。あまりに集中しすぎて電車を乗り過ごすこともしばしば。文句なしにおもしろい。
- 「クライマーズ・ハイ」横山秀夫
男性(特におじさん)はきっとまた違う感慨があるのだろうけど、私にも十分おもしろかった。現実と過去を行ったり来たりする構成といい、事故に携わる人びとの描写のリアルさといい、この世界にひきこまれた。
- 「流星ワゴン」重松清
教科書に出てきたので、他作品も紹介したいと思い、いろいろ読んだうちの一つ。これはきっと男性(やはり、特におじさん)でないと心に染み渡らないのかもしれないが、希望を持ってがんばろうという気になれる。
- 「かっぽん屋」重松清
これはあんまり私にはヒットしなかった。重松清は作風に幅がある。
これも例にもれず映画を先に見た。映画の何十倍も生々しい表現に目をそむけたくなるほど。それでも、これは日本人が知らなくてはならない事実だと思う。知ったから何ができるかではなく、まずは知ること。それでやっとスタートライン。
ノベライズは所詮ノベライズ。映画を見るべし。映画を見た後だったので、よけいがっかり。
読んだ日付もばらばら。そして、やはり途中で挫折だ。まだまだあるけれど、またの機会に。結論:半年も溜めちゃいかん。
弟が帰った
3月頭から居候していた弟がついに札幌に帰った。実に9ヶ月ぶりの一人暮らしを取り戻して、寂しい気持ちと解放感(?)に似た気持ち。
なんだかんだで家事を一手に引き受けてくれていたので、帰っても電気がついておらず、ごはんができておらず、洗濯物がたまっていく一方なのは、ちょっと困る。9ヶ月前はそれが当たり前だったから、また日常に埋もれて慣れてしまうのでしょうけれど。そういうわけなので、このブログとも向き合うかな〜という気持ちがわいてきた(弟にPCを占領されていたからね)。
この間、プライベートでも仕事でもいろんなことがあったし、新しいことを始めたりもした。けれど、きっと振り返って書くことはないかな。毎日充電するそばから使い切っているから、まだそこまでのエネルギーは充電できてない。本当に意識的に「書きたい気持ち」に敏感にならないと、日常ってまるで砂のようにいとも簡単に指の間をすり抜けて落ちていくんだな。
書くことは自分と対話すること、向き合うことだから、大切にしていきたいなと改めて思う。
セール
7月に入って至るところでセール・セール・セール!働くようになって初めてセールの時期の意味を知る。ボーナスが出たときにぶつけてるのね。気が大きくなっているところを狙うためにあるのね。
私もさっそく気分が乗ったので、前から狙っていたジャケット(でも、欲しい色はなくなっていて別の色で妥協)と思いつきでブラウスと半袖カーディガンを買った。
そこで、新しい発見がひとつ。私にとってカーディガンとは夏場の激しいクーラーから身を守る防寒具。だから、今まで半袖カーディガンってなんて意味のないものだと思ってきたけれど、なんとなく買ってしまった。でも、実際に着てみると意外にあたたかい。やはり1枚着ると違う。
先日生徒に、「先生って渋い色が好きなの?」と言われてしまった。そして、振り返ってみると今回買った服も、ベージュ・茶のギンガムチェック・茶・・・地味だ。でも、仕方ないよね。地味と言わずに、ナチュラル派だと言ってほしい。ほんと生徒はよく見ている。簡単に言うけれど、学校でおしゃれってけっこう難しいんだぞ。チョークで汚れるし、掃除だってするし、体育館にだって座るし、グラウンドは土ぼこりだし。そうすると、自動的にパンツになり、カジュアル路線になっていってしまう。
それに好きな服ってだいたいテイストがもう決まっている。同じようなの持っていると思っても、微妙に違うとつい買ってしまう。「いつも同じだねー」と言われないようにせめてもの努力をしなくては。
やってくれるぜ
本当しびれる。この期に及んでよくそんな甘ったれたことができる。そういう甘えが許されると思わせてしまう自分が悔しくて、涙が止まんなかったのが土曜日のこと。
そこでくじけて、ちょっと引いてしまったのが自分の弱さ。最後までつきあう覚悟が足りなかった、逃げ出してしまった弱い自分に、3倍のしっぺ返し。
でも、帰ってきたんだよね。本当にうれしかった。ほっとした。その瞬間、はじめて希望の光が見えた。それから先は夢中だったから、支離滅裂でめちゃくちゃだったけど、何がどれだけ伝わったのか正直わからないし、しかも、これで最後だっていう気もしない。でも、少しずつだけど確実に変わってきているとも感じる。
残された時間はあとわずか。どれだけ逃げないで向き合えるか。負けないよ。