2009年の私的十盤

昨年:http://d.hatena.ne.jp/quawabe/20081222
一昨年:http://d.hatena.ne.jp/quawabe/20071227
その前:http://d.hatena.ne.jp/quawabe/20061231

明らかにロック聴いてなくなってます。
ぜんぶ自分用のマトメなのであしからず。
さくさく行きます。



1.O2『STAY TRUE』


アルバム待ってたよ何年も前から。日本一のリリシストだと思うよ個人的に。ブックレットの写真(同和問題、皮革産業、都営団地)から伝わる明確なメッセージを持つ世界観。でも、そこナシでも十二分に人間味が濃いスタイル。あとECDとはなびの客演も気合い入ってて名曲の仕上がり。何ていうんだろう、ポーグスのシェーンとかに近いイナタイ感じが笑えたりカッコ良かったり。
http://www.libra-ltd.net/040information/profo2msc.html



2.SD JUNKSTA『GO CROSS THE GAMI RIVER』

すごく仲がよさそうなのが伝わってくる。ああ、いいなhood。とにかく渋くてかっこいい。とうとうこんなとこまで来た。アルバムも文句なし、全体に云うことなし。幸福降伏。
http://www.myspace.com/sdjunksta



3.PSG『David』


変な新世代のラッパー3人で、拒否反応ある人もいるみたい。明らかにハスリングラップ以降で、鎮座環ROYオロカモノポテチあるぱちかぶととかも好きだけど、それとも違うのはなんだろう。S.L.A.C.Kソロもいいですが謎の絡みのある3人の感じが不気味かっこいい実家パワー。PUNPEE支持!
http://www.myspace.com/psgdavid



4.DJ BAKU『THE 12JAPS』

この前に出た日本語MIX『JAPADAPTA』もよかったけど、やっぱり重い。こちらはMCが12人客演でそれぞれの重さのバランスが替わって一枚聴ける。名MCばかりなので安心だけど、ふたりで一曲やるんが3対戦あるのだけれどそこまで化学反応は起こってない。で、ここでもSD JUNKSTAのBRON-Kが個性が良すぎた。そして意外にもBOSSの臭さが好印象。次はBAKUとすごく若かったりオールドスクールだったりサークルが遠かったりする、もっと危険な人との組み合わせを聴きたいなー
http://www.myspace.com/djbakujapan



5.2MUCH CREW『BUBBLE YOU』

あぁ今年いちばんライブ観た回数多いのが2MUCHかも。んで、この音は、ライブのスリルをアルバムに落とすのに成功してるんじゃないか!?多くの人には勧めないけど好きです、ただ80年代風味の部分以外のところが個人的にはツボ。20曲48分!
http://www.myspace.com/2muchcrewtyo



6.EKD『FANTASMA

偶然Café★Lavanderíaで観たライブで感銘を受けた未来世紀メキシコのEKDのアルバム。あったかい音でありながら洒落っ気があって、オーガニックでありながらフロア対応だったり、いなたいのに繊細で。マヌーチャオとフリッパーズの間くらいの世界?
http://www.myspace.com/ekdfzmx



7.Clubroot『same』

ダブステップはずっとはまってます。毎年こんだけ新しいアーチストが出てるのに息切れしないのが不思議。これはBURIAL系の一番好きなタイプ、テクノじゃありあえないリズム奥行きとエレクトロニカに近い熱くもクールなのも混ざった世界が魅力。ステップふみチリンな音です
http://www.myspace.com/clubroot



8.Blasta『The Incredible Adventures Of Kenzolika & Quetzalcoatl Among The Air Castles』


dubstepdubstepdubstepdubstep、色々出ているなか、なんだか懐かしい音を連想させるロシアのダブステップ。音色があの頃の感じでありながら、リズムはちゃんとステッパー。沈んでゆく世界観が多いジャンルの中で、軽快に上がってく透明感ある個性はロシア人だから?
http://www.myspace.com/blastorama



9.TWO FINGERS『same』

調べるまでアモン・トビンって知らんかった! ドラムン崩れてグライムでもなくダブステップの様でもありの、エキゾあり高速ありヒップホップあり、かっこいい個性。これは黒いUKの音でしかない! 今年はまった一枚
http://www.myspace.com/2wofingers



10.Mute Math『Armistice』

今年はホントにロック聴かなかったが、唯一引っかかった音。全米大ヒット映画『トワイライト〜初恋〜』のサントラらしい。なんかポリスというかスティングみたいな。アメリカの音な感じもしないのが面白い。
http://www.myspace.com/mutemath

告知:ラジオ「かくめい生活研究所」ゲストは毛利嘉孝さんです

今週日曜日のネットラジオ素人の乱「RLLのかくめい生活研究所」は、新刊『ストリートの思想 転換期としての90年代』を上梓した社会学者の毛利嘉孝さんをゲストにお招きします。パーソナリティRLLも登場した本書について、ここでしか聞けない突っ込んだ話をしたいと思います。

冒頭の「オタク的な思想」と「ストリートの思想」との対比についての部分が東浩紀のブログで取り上げられて一部話題となりました。しかしそれ以上に要チェックなのは、従来の左翼やロスジェネ論壇的な思想との、外部から見れば微妙な、それでいて内部から見れば重要な差異を示しつつ見つけられた「ストリートの思想」の系譜の流れ。80年代の萌芽(ガタリ/ニューアカ/じゃがたら)から90年代の転換(だめ連/カルスタ/いのけん/新宿ダンボールハウス村)、そして00年代での現在(サウンドデモ/素人の乱/246表現者会議)まで、私的体験を通じてまとめられた、無数の「ストリートの思想」家たちの声や音やアクションやエモーションの数々。この「ストリートの思想」という文化と政治と思想のトライアングルから、とんでもなくわくわくする未来の風景が見えてきた!



ラジオは10月4日(日)午後10時から!!
聞き方は時間になったら下記の素人の乱のHPへ行くだけ!!
http://trio4.nobody.jp/keita/
ラジオ掲示板で直接質問も出来る!!!





ストリートの思想 転換期としての1990年代 (NHKブックス)
『ストリートの思想 転換期としての1990年代』NHK出版
http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00911392009

内容
1990年代に何が起きたのか? 思想は今や、大学からストリートへ飛び出した! ホームレスや外国人労働者の新しい支援運動がスタートした90年代。イラク戦争反対デモからフリーターの闘争までの、様々な運動が活発になったゼロ年代。音楽やダンスなどのサブカルチャーや「カルチュラル・スタディーズ」などの海外思想と結びついて成立した、新しい政治運動の淵源をさぐる。インディーズ文化など80年代の伏流が、90年代の「知の地殻変動」を経て、ゼロ年代に結実するまでの流れを追う異色の思想史。

毛利 嘉孝
1963年、長崎県生まれ。京都大学経済学部卒業。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジにてPh.D.(sociology)を取得。九州大学助教授などを経て、東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科准教授。専攻は社会学、文化研究。音楽や美術などの現代文化やメディア、社会運動を中心に研究と批評を行っている。

一周年としてリリースしました!

quawabe2009-03-31


http://www.rll.jp/hood/tee/rll38_antonio_negri

幻のネグリ来日記念Tシャツが一周年としてサイトから購入可能になりました!
現代思想を嗜む方は老若男女問わずマストアイテムです!!

ディストピア TOKYO!?

やっべえ、やっべえ


余裕こいてストリート気取って街を闊歩しながら、ジョック・ヤング『後期近代の眩暈』(http://d.hatena.ne.jp/matsuiism/20080911)とかロイック・ヴァカン『貧困という監獄』(http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090227)とか読んだり、ケン・ローチ『この自由な世界で』(http://www.kono-jiyu.com/)を観たりしてるうちに、なんだかこの日本もいよいよ悪夢の管理社会到来みたいだよ。


地獄への道は、「東京都安全・安心まちづくり条例」という善意で敷き詰められている。

「 街頭や歩行者天国において大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為を慎む。」だってよ。
街は誰のもんだよ?
迷惑に感じる大衆ってさ?
ポリがよく云う「通報が入りましたので」っていう、あの虚言のことか?
上記の本や映画みりゃ狙ってる方向わかるわ。
あんたらの安心安全はディストピアだ。


明日15日までに下記「ディストピア TOKYO」にメッセージ(あなたのパブリック・コメント「繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方」)送ると都議会各派に届けてくれるみたい。


かんれん。http://kayabana.exblog.jp/9620655/
姫よりもアイドルで居よう!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ディストピア TOKYO
Freedom Against Safety & Security
Anti Public Welfare Action
不穏で不安な「東京都安全・安心まちづくり条例」に反対するプロジェクト」
http://street.chikadaigaku.net/


街を愛するみなさまへ
繁華街での街頭行動やパフォーマンスを「多大な迷惑」として規制する「東京都安全・安心まちづくり条例」改悪案が、3月17日、いよいよ東京都議会で審議されます。ブレーンであるまちづくり有識者会議は、「金融危機による不況で犯罪が増加する」「治安維持こそ最大の都民福祉」などと堂々とのたまわっています。

貧乏人や外国人を潜在的な犯罪者とみなし、街に遊びにくる人々に自発的な監視をうながすまちづくり条例改悪、つうか条例自体がそうとう野蛮。環境美化を治安管理の手段とし、クリーンなまちづくりのために「ひと」を排除する。すでに各地域では「不審者みたら即通報」を合い言葉に民間パトロール隊が組織され、警察の指導のもと、明るく元気に不審者・テロリスト探しを展開しています。
(参考:大東京防犯ネットワーク http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/

ただでも繁華街は、商業広告と警告ポスターにジャックされ、消費しない/できない者にとって、どんどん居づらい場所になっています。何はさておき金、金、金。何をするにも許可、許可、許可。ヤクザより怖いストリートギャング=警察、そしてガーディアン・エンジェルスが大手をふるって徘徊。道端に座って一息つくことも、みんなでまったりすることもできません。

その上、ビラ配りやパフォーマンスといった表現行為を規制の対象にしようというのです。すでに住民の苦情を理由とした「炊き出し」への介入や、駅頭での「ビラ撒き」への警察介入が始まっています。今回の条例改悪は、これらの不当な規制に根拠を与え、わたしたちの平和に生きる権利や「表現の自由」、あるいは街歩きのさいに出くわす「ちょっとした楽しみ」をも、根こそぎ奪おうとするものです。
そんな街はツマラナイし息苦しい! もっと自由にのびのびさせろ!

不穏で不安な「東京都安全・安心まちづくり条例」に反対するプロジェクト、はじめます。


つきましては、3つのいますぐできること

1 パブリック・コメント再集約

先月2月、東京都青少年・治安対策本部が募集したパブリック・コメントhttp://www.metro.tokyo.jp/INET/BOSHU/2009/02/22j29100.htm)「繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方」に、170件もの意見が寄せられたようです。しかし、都の回答はまさに木で鼻をくくったようなシロモノ。
せっかく急ぎ書き送ったのに、フザケルナ大東京! 

というわけで、みなさんの熱いパブコメをいますぐブログで共有したいと思います。ぜひ、当プロジェクトあてに、パブコメもう一度こちらにお送りいただけませんか?
ディストピアTOKYOメール宛先 dystopia.tokyoあっとgmail.com

※順次ブログにアップします。3月15日までにいただいた分は、プリントして、都議会各会派に直接届けたいと思っています。
ディストピアTOKYO ブログ http://street.chikadaigaku.net/


2 不穏・不安なまちづくりにノー!

 「こんなまちづくりは迷惑だ!」 あなたの体験談、感じていることを、500字以内でおよせください。順次ブログにてご紹介いたします。民間パトロールにつかまった、しつこく職質された、パフォーマンスを妨害された、街で見かけたムカつくマナー標語、ガーディアンエンジェルス目撃談、などなど。お名前の公開の可否もお知らせを。


3 繁華街でのパフォーマンス、ビラ撒きをやろう!

 「やります!」「やりました!」ご報告、ぜひお寄せ下さい。リンクもいたします。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

!!!がジュリアーニをDisる↓ように、東京の嘘っぱち割れ窓理論家たちをDisれ!


!!! - Me and Giuliani Down by the School Yard (A True Story)

前日、こちらでも告知しとこう

クリスマスですね、明日は。
街はどこか浮ついてイルミネーションが発情中。
夜には、どこも飯屋はカップルで満杯なのか?
年末の慌ただしい中で誰もがラブラブモードなのか?
どうもそのテンションになれず、天の邪鬼に騒ぎたい吾人がいたらね、
明日の6時半に高円寺にくるといいと思うよ。俺も彼女と集うわ。
きっと同調圧力に屈しない、イカしたメンツが集ってやんやパーティーできるはず、楽しめるはず。

やっぱ 自分の踊り方で おどればいいんだよ。 江戸アケミ




以下、松本君の情宣です。









大変だ大変だ!!

いよいよ年末になるにしたがって、街はきらびやかになっていき、ボッタクリと金もうけばっかりだ。

やいやい! こうなったらデモしかないぞ!!
これは集まるしかない!!


クリスマス粉砕デモは、いよいよ明日!

明日はベジ食堂もあるので、ヒマな人は昼からゆっくりとランチでも食べてからデモに向かうのもいいかも!
さらに、なんと明日のベジ食堂では、デモ用テイクアウトのピクニックセットも販売予定とのこと!
これはすごい!

ってことで、明日は昼から高円寺でのびのびしてしまおう!!


12月24日(水)
★クリスマス粉砕デモ
もはや我々に金はない!ひたすら金を使わせようとするボッタクリクリスマスを蹴散らして、勝手な祭りをやってしまおう!!
18:30 集合 19:30 start!
高円寺中央公園(南口徒歩30秒/氷川神社となり)出発で、高円寺一周デモ。

DJ:
メトロノーム村上
ヒマジンKIKU
サクちゃん
ILCOMMONZ

※酒持ち込み自由
※寒いので厚着をしてきたほうがいいかも
※大雨等テンションが下がる気候のときは中止


私的十盤

今年の10枚。単純に、何回も聴きたくなったアルバム。最高のシングルが数曲であとはクズ曲というアルバム単位で聴けないタイプは敬遠しました。正直iTunesで聴くと新譜として意識しないので、2008年産って分かんないよね。


1.『HIGH GRADE PROJECT 2008』HIDADDY, 遊戯, YOUNG DAIS, D.O, BIGIz'MAFIA, 漢 他

日本語ラップは多分豊作でしたが、おいらのようなマイクリレー好きにはこれかな、他にもあったら教えて下さい。韻踏合組合のHIDADDYが全国の実力派を友情で繋いで競作した企画盤ですが、ハイカロリーで単純にお腹いっぱいになれます。ソロ作で超人的な超個人が一枚を作ると、凡人の自分には重すぎて実は長く何回もは聴けないので。それ故にマイクリレーでスタイルウォーズというヒップホップマナーはホント自分には魅力的です。



2.『帰命頂来相模富士』BRON-K(srom SDP)

ソロなら地味(ドープ)ながらすんばらしいリリシストのコレ。今年はたくさん日本語ラップ傑作ソロアルバムが出ましたが、だいたいが力作でお腹いっぱいになるスケールだったので。このアルバムは13分40分のアナログLPサイズで、リピートしてもう一度聴きたくなるあっさり感が後を引きます。クールで渋いが異常に器用なフロウで追憶の不器用さを赤裸々に綴って、そのバランスも癖になって回数多く聴きました。



3.『POP GROUP PRESENTS KAIKOO PLANET』DJ BAKU,GOTH-TRAD,Skyfish 他

POPGROUP Recordingsからレーベル初のコンピレーションらしい。どうしても本気のBAKUでアルバム一枚は重すぎるしノリ切れない。なので名イベント「邂逅」を軽く描画しました的で、1枚のバラエティーがいいので一時期ヘビーローテーションしてました。日本語ラップからダブステップからカテゴライズ不明なフロアミュージックまで連打。日本の未来は明るいと思わせるクリエイティブが並ぶ。デザイナー的にも嫉妬する↓
http://www.pop-group.net/epr/index.html



4.『TOUCH』Harley & Quin

日本人作で今年一番聴いたダンスミュージック。注目されてたデデ鼠も世界観よかったけれど、それ以上に彼らはおいらの耳に合う編集センスでヤバし。アルバム中の各曲の音色、リズム、楽曲、それらで形づくる時代感の絶妙のセレクトには、上質なユーモアと才気を感じさせる短編小説集を思わせ飽きさせない。いつかのドムスタ祭COSMOでのライブで気になっていて迷わず購入。中心のプログラム(?)の二人に対し、GとBの貢献はどの程度なのだろう、ライブでは相当に干渉していたので。そんな感じは日本のニューオーダー。どこかで三田さんが関わることをアルバム発売前に読んだのだが、どの雑誌だったか…
http://www.myspace.com/deathoftheharleyandquin



5.『Diary Of An Afro Warrior』Benga

ダブステップならBengaが今年の音として聴けた。いい意味で水っぽさ艶っぽさがありストイシズムを感じさせない健全さがあって、クールなのに開いているメジャー感が頼もしかったりする。超未来のファンクって評価らしいのですが、なぜかプリンスを思わせました。Skreamよりぜんぜん好き。下品な使い方として女の子と見つめあう時に聴きたいBGMとかどうか。LPはまた曲が差し替えているらしいので聴きたいなぁ。
http://www.myspace.com/bengabeats



6.『Hercules And Love Affair』Hercules And Love Affair

ハウスで一枚。DFAだし、そそるジャケだったのでユニオンで購入でアタリ。DFAのパブリックイメージじゃなかったけれど、これは気分! エロカッコイイ、超黒人ゲイハウスとしか云えないクイァ感がムラムラがくるディスコテーク。極上の羽布団で緩く戯れる感じは、まさにヘラクレスのジャケ写の古代ギリシアの有閑貴族的世界観とシンクロする。被差別者的PCコードのうざい神経質政治から、なぜか解放されたかの様な快楽主義が心地いい極上ディスコ。DFAのティム・ゴールズワージがプロデュースということで間違いないのです多分。
http://www.myspace.com/herculesandloveaffair



7.『Partie Traumatic』

ブラックVoの声が唄声がロバート・スミスにそっくりでそれだけで反則。バブルガムポップに今年の音色で味付け。80sなぴこぴこキラキラってな三十路過ぎて恥ずかしモードに無理に乗った自分的には、どこか不安ですね、この真剣な軽薄さって根拠はなんなのでしょうか。レーザーに蛍光色にスライド眼鏡に幾何学白黒ハイトーンにパステル人工色って風なグラフィックデザインの近年の流行にも沿った様な、エレポップなフェミニンな恋愛の歌にメンバーも白黒混成。特に日本盤おまけremixがますますフロア対応に作り直していてきゅんきゅんいい(自分おやじなのにキモイ)なんだかシングル買いもしたくなる。マスキュリンじゃなくてもいい感をCSS以降の近年の感じとして個人的に引き継いでいる。
http://www.myspace.com/blackkidsrock



8.『The Colourful Life』Cajun Dance Party

これからUKロック。育ちのいい(たぶん中産階級以上のクラシックの経験あり)おぼっちゃんおじょうちゃん達の高校生バンドの名門XLレーベルからのデビューアルバム。って階級情報を聞いてしまうと、腹立つよね非エリートのこちとら、でも音楽にエモーショナルがあるから許せてしまうのよ。歌詞は良くないが、それ以外の演奏、アレンジ(これはプロデューサーバーナード・バトラーか)、Voの感情表現、楽曲、キャラクターともレベル高し。それでいて若い初期衝動は過剰に溢れていて、 Teen Idlesや赤盤ビートルズに近い高潔なパンクを感じる。あとクラシックっぽいハーモニーがあるので好き嫌いがわかれるやも。PTA受けのいい品行方正なスミス、イギリスじゃ大ブレイクだったもよう。
http://www.myspace.com/cajundanceparty



9.『Kitty Daisy & LewisKitty Daisy & Lewis

姉弟妹のティーンネイジャー3ピースのアナクロニズムロッケンロールバンドのマニアック(3、40年代プレ・ロックンロール)古典カバーアレンジ集の1枚目。いやに閉塞的で後ろ向きな音楽環境だろうと思うが、それでもフレッシュを感じるのは何故か…そういや、ロック以前は、自作自演が基本なのはビートルズからだし、音楽楽団は学生の結成するものではなく芸能家業であり、アルバム時代になるまではロックンロールはいい曲はカバーが当たり前だったわけで。そう云った意味で彼女彼らはオーセンティックにミュージシャンですね。ルーツロック、ブルーズ、ロカビリー、ジャンプ、スイングを、でも2008年ですから。ホワイトストライプスの人は作曲家で凄みがありますが、こちらは天才な(もしくは小器用な)子供の演奏家という批判をかわせたうえ、ロック以前をいかに現代で再生させ続けられるのか、その行く末をみたい。
http://www.myspace.com/kittydaisyandlewis



10.『Antidotes』Foals

↓これはダミアン・ハーストをバカにしてる

最後にUKインディー・ロックの最良の部分かも。プロデューサーはデイヴィッド・シーテック(TVオン・ザ・レディオ)でアート・ダンス・パンクの王道いってる様な5人組。やたら踊れるし妙に変質的POPでなんか初期XTC? しかもしっかりパンクな捻くれ感を持ってる。
http://www.myspace.com/Foals