ジョン・ルイス氏

ジョン・ルイス氏が2020年7月17日に亡くなられました。

 

 日本語でのルイス氏の死亡記事にはキング牧師との関連は書かれても、ボビーとの関連には触れられていませんでしたが(当たり前か)、この方、RFK関連の番組では必ず登場して、RFKについて語って下さっていた方で、ボビーファンとしては、哀悼の意を表さないではいられません。

 とか言いつつ、すぐに記事をアップしようと思いつつ、仕事にかまけてついつい遅れてしまいました。ルイス氏、申し訳ありません。

 しかし、改めて、彼の小伝を読むと、キング牧師の影響の大きさに驚かされました。

Lewis first met King in 1958 as an eighteen-year-old. Frustrated by his education in segregated schools, he had applied to all-white Troy University but had not heard back. He sought the advice of King in a letter, who promptly booked him a ticket to Montgomery to discuss his plight and whether he should push for admission to Troy University in an attempt to integrate his hometown’s institution. He had been inspired by King’s activism leading the Montgomery bus boycott, which took place less than 60 miles away from Troy, and frequently listened to King’s sermons that were broadcast on the radio for inspiration.

 

 かつて、 非暴力主義に関するビデオを見た時、ルイス氏はフィスク大学(Fisk University)の学生としてシット・イン運動に加わっていたので、結局、トロイ大学に行くのは止めたのですね。

 今は、ご冥福を祈るばかりです。

 今頃、キング牧師やRFKと再開して、アメリカの今後のために祈って下さっていることでしょう。

 

ボビーの命日

 な、なんと、このブログ一年更新しなかったんですね。ひええ。

 ブログをやめる潮時かな。読者もいないし(^-^;。

 

 と思いつつ、今年もボビーを偲んでとりあえず更新。

 

f:id:rfk42:20181129102015j:plain

 この写真、好きなんです。

 

 ところで、『満州ラプソディ』のご紹介もしないまま一年経ってしまったので、せめてその部分のご紹介をしてボビーの供養(?)にしたいと思います。

 

 この本の第7章の題名が「ロバート・ケネディ」でそれだけで心高鳴ります。

 そもそも、この本は指揮者小澤征爾の父親である小澤開作を主題とするものですが、この開作さんは戦前にに、中国の長春で歯科医をしていた人ですが、真の「五族協和」が実現した「理想の満州国」建国という夢を追い、関東軍参謀の石原莞爾に見込まれて関東軍の嘱託として働いたという過去を持っています。

 しかし、現実はそんな彼の「理想」とは異なる方向に向かい、それを批判するようになった開作は関東軍から要注意人物とみなされて監視されるようになった揚句、すべてを手放して1944年に帰国したという経緯がありました。

 開作はこの時の経験に基づいて、アメリカのベトナムへの介入を日本の満州国建設から日中戦争への道筋と重ね合わせてその危険を警告しようとして、その相手と思い定めたのが、RFKであった、というわけで、第7章で小澤開作とRFKの面会が語られているという流れになっています。

 開作がボビーに会えたのは、息子の小澤征爾が奔走したからで、ボビーはクラシック音楽好きで、小澤征爾の指揮によるコンサートに何度も足を運んでいたことも、この会見が実現した原動力の一つとありました(この本は小説だから、本当どうかは定かでないですが。)

 

 さて、会見で開作はアメリカ政府のベトナムへの軍事介入のやり方が、かつての日本による日中戦争への道に酷似していると告げると、ボビーの表情が変わり開作に尋ねるに

「(前略)日本が中国に勝てなかったように、アメリカも勝てない。いや、日本が敗れたように、アメリカも敗れる、ということでしょうか。」

 

 次に、開作は物量や軍事力だけでは勝てない戦争がある、日中戦争で体験したのはそういうことだということを告げると、ボビーは

 「小澤さん。では、あなたは私たちアメリカが南ベトナム政府を支援して、自由で民主的な国家を造るという大義についてはどう考えますか。」

  と尋ね、それに対して開作は今の軍事力・軍事援助という形ではその大義は実現不可能と返答。これに対し、RFKが自分が抱いているベトナムの「民生安定」についての施策を説明すると、開作は、これを実施したとして、それを実行する政府官僚が障壁となるであろう、もし本当にそれを実現したければ、その施策を実行できるだけの人物を選ばなければならないと返し、それに対してRFKは

ではあなたが言うようにするため、実際にアメリカはどのようにしたらよいのでしょうか。良い解決の方法がありますか。具体的に教えていただけませんか。

と開作に教えを乞うています!この辺りのボビーの姿勢、素晴らしい!(とファンだから、RFKを誉める。この本は、開作の凄さを書こうとしているのにね。)

 その後、時間切れとなると、ボビーは開作の意見をもっと聞きたいので、建言書を書いてくれるようにと頼んで、この会見は終わっています。

 

 この本、ボビーがこう思った、ああ思ったとか書いてますが、ノンフィクションではなく、小説なので本当のところはわかりません。

 第一、ボビーが上に引用したようなことを言ったのかどうか、ここにあるような態度をとったのかどうかも分かりません。どこまでが創作なのかがよく分からないのが残念です。

 

 というわけで、一年越しで懸案事項を解決したので、ほっとしました。

ボビーの命日

 というわけで、RFKを偲んで…。

 

 本当は、江宮隆之『満州ラプソディ』について書きたいのですが、これから出張に出るため、悠長に本からの引用をしていられず、それはまたの機会としたいと思います。

 

  

満州ラプソディ: 小澤征爾の父・開作の生涯

満州ラプソディ: 小澤征爾の父・開作の生涯

 

 

 

 が、この本は、指揮者の小澤征爾の父親である小澤開作という人物に焦点をあてたものですが、第七章がのタイトルが「ロバート・ケネディ」なのですよ!

 カタカナでボビーの名前を読めるのは嬉しいことです!

 どうしてもボビーについての本というと英語の本が多くなって、Robert Kennedyで読んでますから、「ロバート・ケネディ」と書いてあるだけで嬉しい。

 しかも!この本の帯にすら「戦後はロバート・ケネディベトナム戦争の和平を訴えた征爾の父」と、ボビーの名前が出るのだ!

 

 RFKファンは読んで損はないですぞ!

 

 

f:id:rfk42:20110731171115j:plain

 

 

 

お節作りの合間に

 家でお節を作りつつ、その合間に読んでいるのが、Chris Matthewsの Bobby Kennedy: A Raging spirit。

 

 副題にもあるように、ボビーのspiritに焦点を当てて書こうとしている本。

 Prologueにも

 ボビーは一度も国のリーダーとしての時を持つことがなかった。ロバート・ケネディ「時代」はなかったのだ。あったのはーそして今も彼の遺産として生き生きと残っているのは―「精神」であった。(拙訳 10p)

 とありますし、RFKの「精神」に力点を置いている点が気に入って、楽しくぼちぼち読んでます。

 それでは、皆さま、どうぞ良いお年を!

 来年はもう少し更新できるとよいのですが。(^-^;

 

 

 

 

 誕生日を一週間過ぎてますが…

 あれこれあってドタバタしていたら、ボビーの誕生日に更新できませんでした。
 ごめんね、ボビー。

 

 

 ところで、少し前にLBJを観に行きました。

 ジョンソン大統領がケネディ大統領の公民権運動支持の遺志を継ぎましたという話です。

 LBJケネディ大統領存命中の劣等感を描いた部分は、なるほどな〜と思いましたが、
ボビーとの確執の部分の描き方には、ちと疑問が。
 なんだか、ジョンソンは父親のようにボビーのことを思っているいい人なのに、ボビーが
勝手に突っかかっているようだし、兄の後、大統領になろうという野心を持っている人という
印象だし、そこが少々引っかかったかな。

 全般的にはRFKの描き方は悪くなく、まあ妥当なところかと思いましたけれども。
 
 JFKの暗殺後に、ジョンソンを大統領執務室から追い出して泣くボビーの姿にじ〜んとしました。
 

 ジョンソン大統領の演説が素晴らしくて、それまで反対派だった人も支持するようになるという
ラストは、この手の映画のお約束という感じですが、そういう感動のラストでも、ちゃんとRFKは
しぶしぶ拍手してますという感じになっていたのが笑えました。 
 事実は変えないのね。(映像で、しぶしぶ拍手しているボビーが残っているから変えられない)。

 映画

 これは観なければ!と思っているのが 『LBJ ケネディの意志を継いだ男』

 

 
 どういう形でボビーが描かれているか、興味津々。
 これまで読んだり観たりしてきたものは、どうしてもRFK側の視点からになっていたので、
LBJは悪役になりがちでしたから、LBJ側から見るとどうなのかというのは、関心があり、
観たいなあ。

 どう観る時間をやりくりするか、ですね、問題は。もうすぐ上映が終わりそうだし、
上映時間はなかなか厳しいし、はてさてどうする?