『高遠・週末本の町』


東東京にある我が家からは約250km――首都高速道路から中央道へ抜けて約4時間。『高遠・週末本の町』で募集していた古本アパートメントに出店する準備のために、8/27,28の土日を利用して本の搬入を行ってきました。

2006年に伊那市と合併したため「高遠町」はもうありませんが、旧高遠町の市街だったと思われる国道361号(権兵衛街道)沿いに古本アパートメント(旧・本の家)はあります。道沿いには趣きのある建物が並び、「小さな城下町」という形容がぴったり。桜の名所として有名な街らしく、春にはけっこう賑わうそうですが、ぼくは寡聞にして知りませんでした。ただ、この日はスポーツの大会の会場となってしまったそうで高遠周辺の宿が取れないために伊那市街のビジネスホテルへ泊まりました。ちなみに、伊那市街(伊那市駅周辺)までは約10km。電車の路線はありません。


さて、少し『本の街プロジェクト』について。

海外(とくにヨーロッパ各国)には、本の町(ブックタウン)と名乗ったり、呼ばれたりする町や村が多数存在しています。元祖はイギリスのイングランドウェールズの州境に位置する「ヘイ・オン・ワイ」で、1960年代初頭、リチャード・ブースという若者が一軒の古書店をオープンさせたことからその歴史が始まりました。以降、「ヘイ・オン・ワイ」の成功に刺激を受けたベルギー、フランス、イタリア、スペインなどさまざまな国で、個人の尽力で、あるいは行政主導でとスタイルはさまざまですが、その数を増やし、現在では10カ国以上に20〜30のブックタウンが存在し、地域活性化に大きな役割を果たしています。なぜ、こういうものが世界でも指折りの活字大国・日本にないのだろうと思ったのが活動の原点となりました。

そして「本の持つ魅力や集客力を活かした町づくりを行えるのではないかという発想のもと、ブックツーリズムという観光スタイルを念頭に」企画されたものだそうです。


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実家から出品する本を車に積み込んで大量に持ってきたものの、まったく準備を進めていなかったために、前日に慌てて値付け作業しました。凝ったデザインの値札やディスプレイの準備をしようと思っていたのに…約200札の本に値札をつけるだけで精一杯…。
車の運転もあって徹夜は危ないため、結局翌朝にも必死で作業しましたが、途中で時間切れ。このままでは着くのが夜中になってしまうためお昼くらいにとりあえずは出発です。

8/27は『ブクブク交換in高遠』が開催されていたため、できれば参加したかったのですが、間に合わず…。
16:00頃に到着して、棚作りを開始。

思ったよりも棚が大きく、本が足りない! 面出ししてなんとか埋めました。。


翌日、町内を観光しようと歩きだしたところ、スタッフの方に遭遇。
少しお手伝いをして、古本アパートメント内で値札をつける作業の残りをさせてもらいました。



9・10月には店番等でまた行くはずなので、その時にはぜひ来てください。

「高遠で2ヶ月間、『古本アパートメント』の店主になりませんか?」


「本の町」も「ブックフェスティバル」も知らなかったのだけれど、twitterのTLに<古本アパートメント出店者募集>が流れてきたのでリンクを辿ってみるとこんな企画でした。

9月、10月の2ヵ月間、土日祝日には高遠町市街地を中心に「高遠・週末本の町」が開催されます。この期間、旧・本の家(現在は営業を休んでいるため)にて、レンタル本棚を設置し、参加の皆様がお客様に直接古本などを販売する企画です。(※店舗の営業は9月・10月の土日祝日10:00〜18:00です。平日は営業しません。)
(高遠・本の町をつくる会 - http://takatobooktown.com/

最近、ちらほらと本のイベントの記事を読んでいて興味があったので、すぐにメールを。
そろそろ蔵書の整理を真面目に考えなくてはいけないとも思っていたため、ブックオフにタダ同然で置いてくるよりは良いかなとも。
スタッフの方から返信が来たので、無事に申し込めたようです。


借りるのは本棚なので、そこへ本を並べるのは自分の仕事――本棚作りも楽しい作業なのでわくわくしています。
でも、自分の部屋の本棚ではないから。手放す本を決めなくてはいけないのがつらい…

8月末が搬入日までに他に準備するのは「屋号をつける」「値札をつける」と、楽しいけれど難問。
値札だって、どうせなら良いデザインのものを作りたい。



準備期間が足りない!と言っていてもしょうがないので。がんばって考えよう。

風鈴探偵


7月末に盛岡へ行ってきました。
大通りへ向かう途中、盛岡の駅前から開運橋へかけて歩道には南部鉄器の風鈴がかけられていて、北上川の水面を渡った風に吹かれてちりんちりんと涼し気な音を奏でていました。


さて、風鈴です。


ここ数年、風鈴が欲しいと思いながらも気に入ったものを見つけることができず、ずっと購入を見送っていました。
探していた条件は
・ちりぃんという高い音がする。
・デザインがかわいい。


特にデザインとしては、江戸風鈴のように硝子のものが好みだったのですが、それではからころと鳴り、嫌いではないけれど…というかんじ。音はやはり南部鉄器の風鈴のような音が鳴って欲しいけれど、それでは土産物や古臭いデザインが多くてかわいいものがないし…と探し続けて未だに購入せず。。
盛岡へ行った機会に市内を散策して、中津川沿いを歩いていたときに見つけたのが、ミニコミ誌『てくり』プロデュースのshop+space「ひめくり*1」。
そこで見つけたのが写真の風鈴。貝殻の形が愛らしいデザインに一目惚れしてすぐに買おうとすると、店員さんからは「風鈴はもう一種類あるけれど、そちらも見ますか?」とのこと。もう一つは笠形だけれど、富士山のようなデザインがスタイリッシュでこちらも悪くありませんでした。
音は笠形のほうが高く、ちりぃんと鳴るので、元々ぼくが探していた音に近い。貝殻形のほうはもう少し低く、からんからんとなるのですが、そこは金属製。江戸風鈴のからころという音に比べればずっと理想に近い。しばらく迷いましたが、最初の直感にしたがって、貝殻型のほうを購入することに。
ちなみに「ひめくり」では通販はやっていないみたいだけど、ぼくが買った/買おうとした風鈴はネット通販もあるようです。*2


今朝からベランダにかけているけれど、まだ鳴りません。。。