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さとりさんと触れ合えば触れ合う度に、さとりさんのことを何も知らないのだと思い知らされる。勿論聞けば話してくれるけれども、聞けば聞くほど自分の知らないさとりさんが見えてきて、さとりさんと僕との間にある時間や種族と言った様々な壁を感じずにはいられない。さとりさんは、こんな壁を感じている僕をどう思うのだろう? ひょっとしたら、誰の間にでもあるような当たり前のことに思い悩まされている僕のせいで寂しい思いをさせているのかもしれない。さとりさんも同じように僕との間に壁を感じているのかもしれない。ただ一つ言えることは、僕にはさとりさんの様にさとりさんの心を知ることはできないのだということ。……心を読めないことを歯痒く思うなんて、ちょっとした贅沢かもね。
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