螺旋
新型ウィルスに世界中が翻弄され始めた2月のはじめ、実母がここ数日がヤマらしいとの連絡を受けた。母、と言っても私の記憶では2回しか会ったことのないヒトだけど、その連絡が私の元にきた奇跡に何だか感動し、夫の理解もあって、急遽西へ向かった。
手先が器用だった人。
自由が好きだった人。
肺がんを患っても一切の治療を拒否し、煙草をやめなかった人。
初めて会う叔母にあたる人から知らされた断片的な母の情報を紡ぎ合わせても、その存在が私にどうリンクするのか理解できないでいた。
30年ぶりくらいに見たその人は、もう言葉を発することもできなくなっていた。連絡を受ける数日前からずっと眠り続けていたのだというが、私がベッドの傍らに立つと、くわっと目を見開き私の顔を凝視し、何かの言葉を発した。私が来たことを嬉しがって目を開けてくれたんだと叔母は言ってくれたが、今では真意は確認できない。
4月下旬、亡くなったという連絡を受けても、正直なんの感情も沸いてこなかった。
ただ、産んでくれてありがとう、ということだけ。
あなたの中で育まれた私が見ているこの世界は、まんざらでもないからね。
有為転変
私の中で一つの大きなピリオドが終わって、なんとなく今までの自分を振り返ってみたりしていて、ふとこのブログを思い出した。
最後に書いた頃は夫が謎の病気に苦しんでいる時だったのか。そんな頃もあったなと懐かしむには2年半は短い気もするけど、実際この3年くらいは予測不可能な変化に富んだ期間だった。
夫の重症筋無力症という診断は、この最後の記事から数か月後に否定され、結局何の病気だったのか不明なまま今に至っている。現在も少々の健康に関する問題はあるものの、生命保険にも加入できないレベルの重病ではない。
夫の重病疑惑が撤回され、息子が結婚し、娘が就職し、会社がちょっとだけ大きくなり、事務所が繋がった家を建てて、猫が糖尿病になり、父が死んだ。
まるで映画の一場面かのようにリアリティを感じない大国の新しい大統領のニュースを見ながら、1年後の世界とか自分とか、まるで想像ができないでいる。
とりあえず、猫の1日2回のインスリン注射を忘れないことだけが重要だ。
夫の病気について
夫重病説が私の耳に入ってきたので、リアルな状況についてお知らせしておきます。
現時点の症状は眼球運動異常のみです。複視だけです。
重症っていえば重症なんですけどね。病名が重症筋無力症ですし。初っ端から”重症”ってついてますもんね。
自己免疫疾患なので、免疫を抑制するのが治療法なんだそうで、対処療法としての抗コリンエステラーゼ剤と共に免疫抑制剤を飲んでます。
なので、菌やウィルスに神経質な生活を送ってます。家に閉じこもりがちなのはそのせいであって、人が大勢集まる場所を避けているからなんです。
眼筋以外は正常に機能しているので、普通に生活しています。寝たきりとかじゃないですよ。除菌グッズを携えつつも弊社のCEOとしての職務は遂行できています。
いわゆる眼筋型というか、眼筋無力症なんですが、全身型に移行するケースもあるんだそうです。
早期に治療を開始できたので眼筋でとどまるのではないかと私としては楽観しているんですが、3年間他の筋肉に症状が出ないことを祈るのみです。
そういえば「奥さんもなにかの病気なんですか?」ってある方に言われましたが、遠近両用メガネデビューしただけですのでご心配なく。
なぜマシソン
楽天イーグルスおめでとう、と清々しい気持ちで言えるっていうジャイアンツファンは私だけじゃないはず。
7試合お疲れ様でした。両軍の方々、感動をありがとう。
で、そんな余韻に浸りつつ寝入ったせいかとんでもない夢を見た。
マシソンがうちの会社に来て、夫が面接をしているという。
「経験はあります?」とか言ってる夫に、いやいやその人マシソンだからっ、メジャーリーグとジャイアンツしか経験ないからっ、と伝えたいのに声が出ない。
給料形態とか説明してるけど、今もらってる年俸うちの会社じゃ払えませんからっ。
ていうか、うちにセットアッパーは必要ないからっ。
しかしもう雇用保険とか社会保険の説明とかになってて、制服を注文するように依頼を受けてしまった。
てことで、来季マシソンはうちで引き取ることになりましたw
おわかりいただけるだろうか
ジムに通い始めて2か月経った。
試行錯誤を経て、毎朝5.5キロを55分でウォーキング、週に2~3回はジムで筋トレ+水泳、ジムに行けない日は腹筋とスクワット、という生活が定着してきた。
「痩せたね」とはなかなか言われないくらい見た目的にはさほど変化はないものの、自覚的にはかなり変化がある。
まず姿勢がよくなった。というか、背筋ピーンをキープできるようになった。
腰やひざや背中の嫌な痛みがなくなった。
疲労感を感じる前に睡魔が襲うから「疲れた」という感覚がなくなった。
要するに今が私史上最高に体調がいい。
ふと思いついて、iPhoneのアプリで記録している体重と体脂肪率をグラフにしてみた。
↓こちらが体重の変化。
↓こちらが体脂肪率から割り出した脂肪の量の変化
こうやってみると確実に脂肪の量は減ってきているのがわかる。
で、↓こちらが脂肪以外の何か
炭水化物を抜いたりしてた頃は減ってたけど、9月に入ってたんぱく質を摂るよう意識した頃からほんのちょっとだけど増えてる感じ。
これって筋肉だよね。
あと半年くらいしたら入江陵介みたいになれるかなぁ(0゚・∀・)
気分はアスリート
体を動かすことが嫌いな私がスポーツジムに通っている。
この私がお金を出してまで運動する日が来るとは。
2011年、義母が亡くなる前後あたりから体の不調が続いたので、11月からウォーキングを始めたのがそもそもの発端と言えるのだろうか。
最初は腰が痛くなったり、ぜんそくの発作が出たりで引き返すことも多かったけど、休みながらも1年9か月続けてきて、気が付けばあれほどひどかった腰痛がまったくなくなっていた。
筋肉って大事。
痛感していたところ、娘が水中ウォーキングをしたいと言い出した。
ほぼ同時に、テレビで99歳の現役スイマーの活躍を見て、心動かされたのが7月の終わり。
市内でプールがある2施設を見学し、トレーニングジムやスタジオを併設してるスポーツジムの入会を決めたのが8月2日。
仕事と家事の合間を縫うように時間をやりくりして、なんとか通い続けている。
夫が元々入会していたので、時には親子3人だったりして、スポーツジムにこの3人がいるっていう風景は客観的にみるとなんか笑える。
トレーニングマシンを5種類やったあとプールに直行というのが私のパターン。
最初は15メートルくらいで息があがっていたけど25メートルは楽に泳げるようになった。
で、毎朝のウォーキングにジョギングをプラスして、徐々に走る距離を伸ばし、今ではコース1週1800メートルは走れるようになった。
そういえば去年の今頃は27年ぶりに車の運転をすることを決意したものの、まずブレーキはどっちだっけ?というレベルだったのが、今では立体駐車場もクリアしているのだから、ほんとに人間てのは50過ぎても進化できるものなんだな。