英書講読(1)
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講読の概要
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- 本講読で取り上げる文献は,ジェームズ・エルキンズによる『目の使い方(How to Use Your Eyes)』である。エルキンズは,シカゴ美術館附属学校の美術史/理論/批評学科の教授で,美術史にとどまらず写真や視覚文化に関する幅広い著作で知られている。
- 『目の使い方』は,世の中に存在するさまざまなものの「見方」を解説する入門書である。対象となるのは,絵画や透視図だけでなく,切手,X線写真,ヒエログリフ,地図などの人工物から,人の顔,指紋,蛾の羽,夕焼け,水晶などの自然物まで,多岐にわたる。そうしたごく普通の諸事物の「見方」から,本書は眼という感覚器官を通じた視覚とその社会性を,平易な言葉で考えることを目指している。
- 本書の講読を通じて得られるのは,視覚的な対象物をどのように扱うか,どのように「読む」かといった,多くの美学芸術学を目指す学生が向かい合う基礎的なことである。
- はじめの数回は,美術史のみならず,視覚文化論,記号論やメディア論などの諸方法論に関する講義を行う。続いて講師による翻訳のモデルを紹介し,そして受講者が順番に担当箇所の翻訳を口頭発表していくというかたちで進めていく。視覚的イメージへのアプローチの紹介だけではなく,翻訳のテクニックなども伝えて行きたいと考えている
- 講読テクスト