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記録管理、文書管理、公文書館、アーカイブ、アーカイブズ... 今注目のキーワードを読み解くための最新情報を厳選してお伝えします。

京都国立近代美術館の任期付研究員公募

京都国立近代美術館が、任期付研究員(情報資料担当) 1名を公募しています。
職務の内容は以下の通りです。

京都国立近代美術館における所蔵作品情報の整備業務(ここには所蔵作品登録されている「美術資料」のアーカイヴ化を含む)、所蔵作品ならびに過去の展覧会資料など京都国立近代美術館自体に関する歴史資料の情報整理・集約・アーカイヴ構築に関する業務、および図書資料整備総括業務を担当し、また独立行政法人国立美術館アート・リサーチセンターの情報資源グループにおける作品情報の整備と発信、美術資料・情報の集積等アーカイヴズ業務への協力を行う。

応募資格は以下の通りです。

(原則として、以下の要件をすべて満たすこと。)
ア.大学または大学院で美術史、文化資源学、アーカイヴズ学等に関わる研究分野を専攻した者又は卒業(修了)見込みの者、又はこれと同程度の専門知識を有する者
イ.美術館等におけるライブラリー、アーカイヴズの実務経験を有する者が望ましい
ウ.高度な英語能力を有すること(TOEIC、TOEFLなどの受験経験者は、その点数を明記すること)

応募締切は令和6年4月22日です。
詳しくは、同館のサイトをご参照ください。
https://www.momak.go.jp/Japanese/recruitment.html

デジタル技術で湿板写真に150年前の三重・上野城下 市が公開検討

朝日新聞デジタルの2024年4月1日付の記事です。
https://www.asahi.com/articles/ASS303S5SS30ONFB00GM.html
東京大学史料編纂所の研究グループが、三重県伊賀市の上野城跡周辺の屋外で約150年前に撮影されたとみられる「湿板写真」を最新のデジタル技術で再現したそうです。

被災家屋のふすま 歴史語る 羽咋・古文書講習

『中日新聞』のサイトの2024年3月31日付の記事です。
https://www.chunichi.co.jp/article/876882
石川県羽咋市歴史民俗資料館と歴史資料ネットワークが、古いふすまやびょうぶを基に歴史を読み解く講習会「古文書下張り文書ワークショップ」を開いたそうです。

国立公文書館の公文書専門員募集

国立公文書館が、公文書専門員を若干名募集しています。
職務内容は以下の通りです。

「公文書等の管理に関する法律」(平成21年法律第66号)、「国立公文書館法」(平成11年法律第79号)等の下、「アーキビストの職務基準書」(平成30年12月独立行政法人国立公文書館)に示されたアーキビストの使命、倫理と基本姿勢に基づき、次の業務に従事する。
〇館の資料の利用審査に関する業務当館所蔵資料への利用請求に対し、個人情報等の利用制限情報の有無等を確認するなど、利用審査業務全般に従事していただきます。資料は、活字のほか、手書きのくずし字や外国語で記載されています。
本業務に役立つ実務経験等:公的機関又は民間企業における、情報公開や個人情報保護事務等に関する実務経験又はそれら関係法令についての知識(必須条件ではありません)
任期更新時等に人事異動により、本人の意向や適性等を踏まえ、東京本館の利用業務、保存業務、展示業務、研修連携業務、評価選別業務などの業務や、つくば分館の業務に従事する場合があります。

応募条件は以下の通りです。

以下の(1)から(3)を満たす者。
(1)「アーキビストの職務基準書」の「4必要とされる知識・技能」に記載の「(1)基礎要件」及び「(2)職務と遂行要件」に関連する学問分野において大学院修士課程を修了した者、又はこれと同等の知識・能力を有する者
(2)上記の知識・能力を活かし、概ね2年以上の実務経験がある者
(3)近現代の資料の読解が可能な者(くずし字解読を含む)。英語で書かれた資料の読解が可能であれば、なお望ましい。

応募書類の提出期限は令和6年4月25日です。
詳しくは、同館のサイトをご参照ください。
https://www.archives.go.jp/saiyo/

歴史を語る史料、「がれきにさせない」 被災地で文化財レスキュー

朝日新聞デジタルの2024年3月30日付の記事です。
https://www.asahi.com/articles/ASS3Z6J70S3ZPQIP03T.html
能登半島地震で被災した住宅から文化財を運び出し、廃棄や散逸を防ぐ「文化財レスキュー」が、石川県能登町で始まっているそうです。

被爆の「記憶解凍」進める22歳 写真カラー化、証言動画を映画に

『毎日新聞』のサイトの2024年3月24日付の記事です。
https://mainichi.jp/articles/20240324/k00/00m/040/189000c
戦争体験者との対話や資料に基づいて戦前から戦後の白黒写真を人工知能(AI)でカラー化する「記憶の解凍」のプロジェクトに取り組んできた大学生について報じています。

日本アーカイブズ学会2024年度大会【4/20-21】

標記の大会が開催されます。
参加には申し込みが必要です。
詳しくは、日本アーカイブズ学会のサイトをご参照ください。
http://www.jsas.info/?p=2137

日程
2024年4月20日(土)
 12:30 受付開始
 13:00~15:00 総会(会員のみ)
 15:30~16:30 大会講演会
 17:00~19:00 懇親会(学習院創立百周年記念会館)
 会費5000円(学生3000円)
2024年4月21日(日)
 9:30 受付開始
 10:00~12:20 自由論題研究発表会
 14:00~17:00 大会企画研究会
開催形式 ハイブリッド形式(対面・オンライン併用)
会場 学習院大学(東京都豊島区)南3号館
 アクセス情報: https://www.univ.gakushuin.ac.jp/access/
 キャンパスマップ:https://www.univ.gakushuin.ac.jp/about/docs/Campus_Life_2023_map.pdf
参加費 会員 500 円、非会員 1000 円
 部分参加でも全日程参加でも同額です。
プログラム概要
 タイトル、時間、会場等は変更となることがあります。
(1)大会講演会 4月20日(土)15:30~16:30 《201教室》
タイトル:「日本近代史の中の公文書―そこから何がわかったのか― 」
 講演者:加藤陽子(東京大学大学院人文社会系研究科歴史文化学科教授)
(2)自由論題研究発表会 4月21日(日)10:00~12:20 (10:00~10:05は注意等)
第1セッション《103教室》
 渡邊健、大森真理子「医療観察事件に関する記録の利用と保存―被害者の権利利益の観点から-」
 阿部伊作「ハンセン病療養所の資料保存・継承をめぐって:人権に関わる資料とアーカイブズの役割について」
 藤原孝公「福祉分野における記録のアーカイブを巡る現状と課題―ケース記録の収集、整理、保存を中心として-」
 阿久津美紀「個人情報を含む記録の評価・選別と利用-少年裁判の記録廃棄から考える」
第2セッション《104教室》
 菅真城「MLA専門職の非正規化と日本型雇用・公務員制度―アーキビストを巡る制度に焦点を当てて―」
 石川雄大「海軍省における機秘密文書の実態―敗戦時に焼却された「公文提要」の復元から―」
 高見純「近世ヴェネツィアのスクオーラ・グランデにおける記録形成と管理」
 大木悠佑「記録管理法制度とアーカイブズ機関の機能に関する一考察―クイーンズランド州公記録法の2023年改正を事例として」
第3セッション《201教室》
 香村由佳「メタデータ評価と改善 立教大学共生社会研究センターの実践」
 橋本陽、阿久津美紀、元ナミ、逢坂裕紀子、小澤梓、平野泉、堀内暢行「AIによる公文書への影響:I Trust AIの枠組みと日本チームの活動」
 堀内暢行「人文・社会学系研究データのアーカイブズ構築に向けた一試論:大学が果たす役割を中心として」
 中村友美「パフォーミングアーツ資料の記述のためのメタデータ:スイス・パフォーミングアーツ・データモデルの統制語彙から考える」
(3)大会企画研究会 4月21日(日)14:00~17:00 《201教室》
テーマ:「公文書管理制度の再検討―司法資料の保存と利用を中心に―」
報告:
 下重直樹(学習院大学)「『司法文書』の管理をめぐる制度と組織」
 浅古弘(早稲田大学)「裁判記録の現状と課題を考える」
 藤野裕子(早稲田大学)「学術利用から考える裁判記録の保存・公開」
常設プログラム
賛助会員出展《401教室》
SIGフォーラム《401教室》
(日本アーカイブズ学会認定SIGに関心を持つ方の交流の場です。)