おらが村のツチノコ騒動記

オンライン試写にて。ツチノコ、、個人的にはなんとも懐かしい響き、、そういえばかつてツチノコブームがあったっけ、という門外漢な自分です。表題作は、昭和が終わろうとしていた88年(昭和63年)に目撃情報が相次ぎ全国からツチノコ探しに人々が訪れてブームを牽引したツチノコの村こと岐阜県加茂郡東白川町出身の今井友樹監督が、あらためてツチノコとは一体!? と9年の歳月をかけて製作した、ツチノコ捜索イベントがかれこれ35年も続いているという当村をはじめ同様あるいは類似のツチノコ伝承を持つ全国各地をたずね歩き取材を重ねた民俗学的というか考現学的作品。かつて実際に見たという人たちがそれぞれに信頼できる、つまりホラをふくような人たちではなかったという関係者の証言も含めて、本当に未知の生物なのかはわからないけれどいてもいい、なんならいてほしいという一種のロマンとノスタルジーをよびさますユニークなドキュメンタリーで、「探さないでください。私はどこかにいますから…」というキャッチコピーが実に言い得て妙。

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無名

劇場にて。公開を楽しみにしていた、程耳監督・脚本・編集、梁朝偉&王一博ダブル主演の民国期スパイノワール。前知識ゼロで見たのと、時間軸が相前後する凝った編集と、当然ながら誰が味方で誰が敵かわからない展開に最初から最後まで全集中で楽しめました。こっこれは王家衛!?と思わず身を乗り出しかけたオープニングクレジットのフォントとか、広東語や上海語のシーンのクラシックなムードとか、ねらったかどうかはともあれ王家衛を思わせるスタイリッシュなテイストが印象的。そして梁朝偉の名演はいうまでもないとして王一博が期待以上に(すみません!)グッジョブ👍。ワキを固める大鵬(ちなみに彼は王一博主演の「熱烈」の監督さんでもあります)や王伝君もいい仕事してるし、特別出演(だそう)の黄磊と周迅も安定感十分。物語については何を言ってもネタバレにつながりそうで書けませんが、ものすごくあいまいに1つだけ書くと途中まで何がどう転ぶのかわからなかったのが劇中の某主役のとあるセリフで、あ、と察せられるものがあってそのあとはそこそこ予想が当たった。たぶんそれは私だけではないですよね。

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ふたごのユーとミー ー忘れられない夏ー

オンライン試写にて。実際に一卵性双生児の姉妹であるタイのワンウェーウ・ホンウィワットとウェーウワン・ホンウィワットの共同&初監督作で、ミレニアムの到来を前に、何をするにも一緒だった中学生の双子姉妹がとある同級生男子をめぐって一歩大人への階段をのぼる1999年のひと夏の物語。ノスタルジックでまぶしくてちょっとほろ苦くもすがすがしい、青春映画というより思春期映画の佳品で、これが映画デビュー作というティティヤー・"バイポー"・ジラポーンシン(一人二役!)と新人俳優のイケメン君アンソニー・"トニー"・ブイサレートの初々しさにすっかり見守るおばさんになってしまいました。物語の主な舞台となるのが、バンコクからバスで10時間、メコン河をはさんで対岸はラオスというタイ北東部イサーン地方の街ナコーンパノム。中国式の寺院があったり、都市部とは少し歴史的・文化的に異なるところのようで、今はもう様変わりしているのかのしれないけれどとても旅情をかきたてられるものあり。いつか行ってみたいな。。。ちなみに「女神の継承」の監督バンジョン・ピサンタナクーンが自作以外で初めてプロデュースをつとめた作品というのも要チェックです。

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稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「つかまれた手首を動かそうとしても無理。円周で動かそうとしないで肘の力を抜く。中心からの距離を使って動かす」「力はためて使うもの。お金と同じでためないと使えない」「陰極まって陽になり、陽極まって陰になる。その連続。武道では流れを切らないこと」

陰陽師0

劇場にて初日かちこみ。自分基準でだいぶ長いこと(2週間くらい)映画を見てなかったので映画館で映画を見る臨場感も久々に堪能。元々呪術系が好きで本家本元?の安倍晴明だったらなおさら、しかも呪術監修が加門七海先生(先生と勝手に呼んでます)ってのもあってとても楽しかった。山崎賢人はキングダムも金カムも陰陽師もとなんだか他に誰もいないみたいな活躍ぶりですがさすがそれだけのことはある適役で特に印を結ぶ指の長さ美しさアクションの切れ味、今回はさらに羽生結弦バージョンの陰陽師に寄せたのかな?と思わせる幽玄の佇まいと線の細さ(これまで他のアクション映画でずいぶん筋肉もつけたと思うんだけど)にほれぼれ。染谷将太演じる源博雅もめっちゃ好ましくてぜひシリーズ化していただきたいものでございます。で、まったくの余談ですが近々大河ドラマユースケ・サンタマリア版晴明を見たらおおお〜と感慨にふけりそう。

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稽古

武器法クラス@T道場。しーふーいわく「まず形。次は流れ。その次が想念」「常に中心から動く。技をかけるのも受けるのも」「線で通して点で出す。面では点にならない」「右小手切り付けは切先から10センチずれたところに目付けをする。そこに相手がいるから」「世の中には数え切れないほどの技があり、全部覚えるなんてできない。そうではなくどの技にも、どの流派にも共通するものを見つける。うちではそれが流体法」