稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「体操は車でいえば整備、呼吸法はガソリン。整備をし、呼吸法で丹田にエネルギーを集めて車を動かすこと」「いつでも縦軸、横軸、正中線はぶれないように」「理屈をわかって、科学的にやって、いっぱい失敗するうち理屈に合った動きになる。そこから先は理屈も形も関係ない、気の次元」

デューン 砂の惑星 part2

劇場にて。原作未読で往年の映画も見ていなかった壮大な物語世界を前回IMAXで体感して感動し、今回もIMAXで圧巻のカメラワークと視覚効果と音響にしびれまくり。「ゴジラ-1.0」とオスカーでぶつからなくてよかったなどとつい思ってしまいました(大きなお世話か)。前回もだけど砂漠と砂虫が大迫力だわ美しいわ恐ろしいわで好きすぎるし、前回に続くキャストの贅沢さはもちろん、新たにクリストファー・ウォーケン、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、アニャ・テイラー=ジョイといったトップ級の顔ぶれも加わってうっとりしどおし。なんですが「誰このヤバい人」とぞくぞくさせられた白塗り系がオースティン・バトラーと気づかなくてすみません、また「誰この動ける人」と気になった手負いのファイター役がロジャー・ユァンというのもエンドクレジットでわかったのはちょっと不覚でした。そしてまた、二部作と思ってましたが、なんならもしかしてという期待もしてよいのでしょうか。

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ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ

オンライン試写にて。9.11テロが起こって間もなく、ドイツに住むトルコ移民一家の長男が旅先でタリバンの一味と疑われて悪名高きグアンタナモ収容所送りとなり、息子を取り戻したい母親が人権弁護士の尽力でアメリカでの集団訴訟に加わった実話の映画化。支援する仲間がいる一方で捕まったのは自己責任といいたげな(そのあたりなんだかよその国のことではないような既視感も)国やマスコミの非協力的・静観的態度も浮かび上がり、展開もテーマもシリアス、なのにおよそ裏オモテというものがない猪突猛進系天然キャラのおっかさんの存在感がピカイチで(演じた女優さんは人気コメディアンだそう。やっぱりコメディの人は役者としてもガチですね)、笑いどころが多々あってほとんど面白い映画とさえ思うほど。かつ実話ならではの重みと苦みもじわじわと効いてきます。

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悪は存在しない

先日試写にて。「ハッピーアワー」「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督の最新作でありヴェネチア国際映画祭銀獅子賞作。自然豊かな高原の町にグランピング場の建設計画が持ち上がり、東京の業者に対して地元住民が不信感を持つところから始まる物語は、まずタイトルが不穏、といっては不謹慎かもしれないけれど逆説的なネーミングというのは映画に限らずしばしばあること。なのでもしや悪についての物語では、とそれはそれで期待した次第なのですが、実際どうなのかはぜひ劇場で体感されたし、というよりそんな何が悪で何が悪でないかを言わんとするようななまやさしい映画ではなかった。傑作でした。ほとんどうちのめされました。自然の美しさと厳しさ、無骨な主人公、あまり笑顔を見せない人々、対照的に戯画的なまでにペラい都会のコンサル、あらゆる印象的なショットの中でもとくに忘れがたい2度にわたる長回しの薪割りのシーン、そして映像と呼応する音楽の素晴らしさ。プレスによれば、そもそもは「ドライブ・マイ・カー」の音楽を担当した音楽家石橋英子氏がライブパフォーマンス用のサイレント映像を橋口監督に依頼したところから始まり、最終的にその作品「GIFT」と共に結実したのが劇映画としての本作。映像と音楽における才能と才能の化学反応、対等な関係性のたまものなのでした。

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ARGYLLE/アーガイル

日劇場にて。「キック・アス」「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーン監督の最新作は、人気女性作家が自分の創作物であるはずのスパイ小説となぜか一致する事件にまき込まれ、自称スパイの男と共に次の展開を考えながら敵と戦わざるを得なくなるアクション・コメディ。出てくるキャラがみんなどこかズレ感があってかっこいいヒーローやヒロインが活躍するスパイ映画の斜め下?をいく予測不能さと、こんがらかった話を笑いと勢いで進めていつしかちゃんと分かっていく(気がする)作りがユニーク。キャストもさりげに豪華で、公式サイトの絵面ではヘンリー・カヴィルがど真ん中に(彼が凄腕スパイのアーガイル役)いるんですが実質的な主役はブライス・ダラス・ハワードサム・ロックウェルの中年コンビといってよく、ここまでやってくれるとは、というぶっ飛んだアクションが楽しかった。

稽古

護身クラス@I道場。しーふーいわく「最初から理屈どおりにやれればいいが最初はとにかく汗かいて何度も繰り返しやるのでいい。あるとき理屈どおりにやれるようになっている」「形は頭で考えてやるもの。形ができたら形を忘れて、心を使うこと」「腕の中を水が通っていくように流れを出せ」「どこの流派が正しいではなく正しいことはどこでも正しい。早くやってもゆっくりやっても正しい技は効く」