新作TCG初見レビュー:ダンボール戦機LBXバトルカードゲーム
「ダンボール戦機LBXバトルカードゲーム」(本レビュー文中ではダンボール戦機TCGと略称)についてはちょこちょこと、発売後から少しづつ買い続けてました。
最初は様子見……というか内容確認の為に試し買いのつもりでしたが、子供向けキャラクターゲームと考えるには惜しい程に高いゲーム性が垣間見える内容で、ついつい買い足し続けてしまいました。気付けば今や、第一弾のカード一揃いコンプまであとカード数種という引き込まれっぷり。個人的には、2011年前半期の新作TCGタイトル中でイチ押しの期待作!という評価です。
タイトル名 | ダンボール戦機LBXバトルカードゲーム |
メーカー | バンダイ |
【公式サイト】 http://www.carddas.com/lbx/ | |
発売時期 | 2011年4月下旬 |
商品構成 | |
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スターター | 【エントリースターター】2種類 税込価格:945円 |
■エントリースターター『LBXアキレス』(D-S01) | |
■エントリースターター『LBXハンター』(D-S02) | |
カードデッキ30枚+オマケカード1枚(スターター専用カード9種・全17枚) | |
および、対応LBXの必殺ファンクションのリスト・ルールマニュアル・遊び方マンガ・両面印刷のプレイシート、が付属 | |
ブースター | 【ブースターパック】 カード6枚入り 税込価格:158円 |
【(カードダス)自販機ブースター】 カード4枚/100円 | |
第1弾(D-01):全95種 | |
ノーマル(N)45種 レア(R)30種 | |
スーパーレア(SR)14種 ウルトラレア(UR)6種 | |
その他 | 【ウエハース菓子】 カード1枚付属 税込価格:105円 |
封入カードは全20種(包装裏面にリスト有)、うち10種(SR6種/R4種)は専用カード。他の10種は第一弾セット中のレア(R)カード再録 | |
サプライ | 【デッキケース】 レアカード2枚(内容固定)付属 全3種類 |
※カード内容は「D-01-06 アキレス」と「D-01-69 勝利への一撃」のイラスト違い | |
ユーザー分析 | |
各レアリティ個別カード出現比 | (注意:まだ箱買い等で確認していないので経験からの推測値です) |
【ブースター商品】だいたい N4.3:R2.5:SR1.3:UR1 ぐらいと予想中 | |
ゲーム用フルセットの予算期待値 | (注意:同上の理由により、推測値の計算です。目安程度にどうぞ) |
ブースター商品より各カード3枚セット≒約2万円(6,7BOXぐらい?) | |
スターター専用カード各種を3枚揃える:全2種×各3個×945円=5640円 | |
【小計】 約2万5千円 | |
収集し易さ評価 | 【ランク:Aマイナス】 |
予想されるコンプ予算総額も、菓子オマケを除けばTCGでは |
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それでいて、レアリティ毎に入手比率差が階層で分かれており、適度な強さにデザインもされているため、シングル/トレードの需要や価値は高いと思われる。 | |
事業情報 | |
関連メディア | 提携雑誌:コロコロコミック |
原作:PSP用ゲームソフト「ダンボール戦機」(製作:レベルファイブ) 6月16日発売予定 | |
アニメ:4月よりテレビ東京系で毎週水曜19:27〜にて放送中 | |
デザイナー | 【製作スタッフ】 |
クレジット | ゲーム製作:久保光司(2D6G) |
グラフィックデザイン:野口剛、磯脇剛彦(水野プロダクション) | |
商品担当:西澤清人(バンダイ) | |
原作・監修:レベルファイブ | |
※「ルールマニュアルVer. 1.0」より |
- ゲームの概要
原作のPSPゲームやアニメの世界観を踏襲して、ダンボール戦機TCGも「LBX」と呼ばれる子供用のロボット玩具を戦わせるバトル、を主軸にしたカードゲームになっています。このTCGのカードタイプは2種類。戦いの主役であるLBXカードは、同じロボットでも武装や【必殺ファンクション】(必殺技)毎に多数のバリエーションが収録されています。もう一つのカード種類はサポートカードで、劇中に登場した登場人物や名シーンをあしらったバトルの補助効果を表しており、約半分は特定のLBX専用に設計されています。これらのカードで30枚のデッキを作り、勝負する訳です。
各プレイヤーは毎ターン、手札から1枚のLBXカードを出してバトルを行います。ターン中のステップ進行に応じて各種の効果やボーナスを得るタイミングはありますが、基本はお互いのLBXのBP(バトルポイント)を比べて勝負を決めます。バトルに勝った側はそのLBXカードを自陣の【チャンスゲージ】へ、負け側は自陣の【レベルゲージ】へと置きます。
また負けた側のプレイヤーはダメージ(基本値は1点)を受けて、その分だけ山札からカードを捨て札へ廃棄します。山札切れとなったプレイヤーがゲーム敗北……というこの「ライフ=山札」式システムは、デザインチーム2D6Gが長年「ガンダムウォー」「クルセイドシリーズ」などのバンダイ製TCGで扱ってきたルール様式で、本作のゲーム設計でもゲーム性の練り込みが顕れている部分だと感じます。
各ターンでLBXによるバトルと勝敗を繰り返す事で、双方のプレイヤーの盤上では先述の2つのカード置き場にカードが溜まってゆきます。このうち、バトルに負けた際にLBXが置かれる「レベルゲージ」のカード枚数(Lv)は、そのプレイヤーの戦力に直結します。ここのレベル数を基準に各LBXカードのBPが算出されますし、サポートカードには使用条件として必須レベル数が定められています。言い換えればバトルに負ける度に、そのプレイヤー陣営にはハンディとしてボーナスが付く、というところでしょうか。
しかし基本1点ダメージをレベル差や補正で競り合うだけでは、毎ターンが単調な押し相撲になってしまいます。だいたい山札が残ライフなので、1枚手札を追加ドローすればそんな僅差は消えてしまう……ここでバトルに勝つことで溜められる「チャンスゲージ」の出番です。
一部のLBXカードには「必殺ファンクション」という特殊能力が備わっており、コストで指定された属性と枚数だけカードをチャンスゲージから捨て札にして、そのLBXをBPブースト/ダメージ値アップ/更にはテキスト効果の発動など大きく強化することができます。必殺ファンクションはどれも大技で、使用できるチャンスは案外限られています。この(格闘ゲーム風に言えば)『ゲージ消費の超必殺技』を、1ゲーム中での使いどころを考えて勝負どころに注ぎ込む!のが本作での戦略の要のようです。
また基本的にコストの一部は「バトル中のLBXと同名のカード」で支払う必要があるため、デッキ中カードはパワー優先のジャンクではなく、ある程度は特定のLBXで固めたキャラクターデッキ戦略を組むのが推奨でしょう。スターター2種の内容も主人公(バン)と親友(カズ)のLBX「アキレス」「ハンター」単独で固めた構成ですし……それぞれに1枚入っている専用のおまけカードが、相方ロボの専用サポートというのもニクい趣向。初級ゲームに慣れたら、二組を混ぜてコンビチームデッキを組むのも練習にいいかも。
- 単純なルール、深みのある戦術
LBXカードは基本的にLv.0でのBP最低値は必ず持っていますが、他のレベル域での強さは単純な上昇線ではありません。例えるなら、バトルスピリッツTCGのスビリットLv/必要コア/BP関係のように。カードにより閾値がまばらだったり、平均(だいたい1000+200×Lv)値に対して得意・不得意なレベル帯があったり。引いた手札を見ながら、この辺を考慮して最適なレベルとゲージの溜め方を考え、相手の動きを読みながら勝負時を見計り……
カードゲームに慣れた人はピンと来るかと思いますが、トランプゲームっぽい駆け引きの側面を本作は強く持っています。全体を俯瞰すれば『手札から1枚づつカードを出してバトルさせる』という単純かつ直感でわかりやすいゲーム進行に、山札やドロー周りの資源運用、外枠としての環境や戦略のバランス設計などを加えて、色々と考えどころのあるTCGに仕立てた良作といえるでしょう。こういうポーカー的なバトルゲームは、バンダイ製品も含め過去に多くの類型があるTCG/CCGデザイン様式ですが、本作「ダンボール戦機LBXバトルカードゲーム」はシンプル&分りやすさがかなり洗練されている印象が強いです。(注:もっとも、ルールシートでの『先行/後攻』概念のあと付け感や、フローチャートの図面など、説明文中ではやや微妙に感じる点も若干見受けられますが)
もちろん全てが読み合いやインタラクション、というガチガチにタイトな対戦ゲームではなく、適度に運やパズル的なゲーム要素もあります。バトル中に行う、山札の一番上をめくり出たカードのBP修正を加算する「アクション判定」は、ここぞという時の競り合いで意外と重要ですし、山札/捨て札リソースとも関連する戦術用途の広さが期待できます。総デッキサイズも30枚と少ないなかでデッキのLBX選択を絞ると、相性やバランスを考慮した戦略選択や構築は、悩ましくもまた楽しいTCGならではの面白さを提供してくれそうです。
総合的に見て、2011年前半(1〜6月)期中の国産TCGのなかでは、初心者へのわかりやすさ、十分な戦略要素とゲーム性、既存TCGとの差異や革新性、題材のコンテンツ話題性など、バランス良く高スペックを備えた期待の新作だと思います。「ヴァンガード」(ブシロード)の運ゲー部分や、ファイナルファンタジーTCG(ホビージャパン)の複雑なデッキ構築にはちょっと……という人には格好の代替案な特長でもありますし。
- 『集めやすいレアゲー』
あとはゲーム内容「外」の部分で所見を少しほど。
個人的にダンボール戦機TCGに目を惹かれた最初の部分は、ブースターパック商品について広告段階から「キラカード2枚入り!」と書かれていた点でした。1パック約150円でカード6枚入り(単価25円/枚)の商品で2枚のキラ/レアとは相当な大判振舞い……TCGによっては『必ずしも1枚入りと限らない』が普通な水準の価格設定で、コレ。原作ゲーム/アニメの対象層中心、小学校低学年前後の子供に向けて強気なアピールだなぁ、と思ったものです。(加えて言えば私は、そういう販売攻勢をかけるようなキャラゲーがこれ程ゲームデザインも優れている…だと…!と驚いてハマったので)
ブースター6枚のうち、確かに2枚は『キラカード』……R以上のレアリティを持つカードが封入されています。ただRは表面のビニルに加工を施した「ラメ」相当のもので、紙自体に反射素材を入れた「フォイル」のカードはSR以上です。出現率でもRは割と集めやすいので他ゲームのアンコモン相当、希少性の意味でキラカードと呼べるレアはSRやURという感覚でしょうか。とはいえ光ってるカードは何にせよ引けば子供心には嬉しいもので、レビュー冒頭のデータ表にも書きましたが、なかなか収集欲の足元を見たうまいやり方です。
バンダイTCGでブースター/カードダス商品でのラメ加工カードの封入率をアピールしたのは「ガンダムバトレイヴ」(2007)以来、と記憶しています。あの時はブースター200円6枚入り(2枚キラ)、カードダス100円3枚入り(1枚キラ)だったので、前よりもやや安価にはなっています。バトルスピリッツ以降の同社TCGでは、再録セットやプロモカードやお菓子オマケ品などでのコレクター価値差異化にラメ加工が施される機会が昨今増えていました。ダンボール戦機の場合でも、お菓子付きプロモカードでラメ加工のデザインがパックと異なっていてなかなか素敵です。
ただ今回「ダンボール戦機LBXバトルカードゲーム」では明確に、比較的入手容易なラメカードまで含めて、レアリティに準じたカードパワー差異を明示してきた感がします。単なるバリエーションではなく『光ってレアなカードはきちんとワンランク強い』というセット傾向といいますか。商品付属のカードリストにも、レアリティ表記と共にLBXカードの必殺ファンクション有無が併記されてますが、基本的にSR中心に分布しているという(笑)。一方でRは、各LBX毎の戦略を支えるユーティリティカードが多いです。
TCGに対する一般的な(現役プレイヤーに限らず)一つのユーザー心情として『金がかかる≒レアゲーは嫌』という図式があります。プレイヤーの技量以外に、所持カード資産によってゲームや競技の勝敗が付くのはアンフェアだ、という観点でしょうか。もちろんTCGゴロの悪癖とも言える「フルコンプしてからゲームスタート」が正しいとか強弁する気はありません。しかし長年TCG/CCGやっていて(おそらくどのゲームジャンルでも)気付くのは、きちんと「カードの収集に応じてゲームへの理解や技術を深める人もいる」という点です。そう考えると理想的には、遊ぶのが楽しくて、ついつい自然に買い足していったら気付くと全部揃ってた……状況に導いてくれるTCGが望ましいですが。
しかしこの際に重要なのは、その『ついつい』が終局的にどの程度の予算を計上するのか、の部分だとも言えます。『ついつい』という言葉は『自覚しても止め難い』の裏返しであり、ゲームを止めた後にTCGへ悪感情を抱き続けている人の多くは、その自己制御や消費誘導に不遇か疑念を強く意識しています。
しかしゲーム自体を安くすればいいのか……これには安易な模索への現実的な問題があって。つまり集めやすく安価なTCGは、一般的に小売店やカードショップに好まれないという(笑)。消費の上限が近ければ商品取り扱いでの利益に天井があり、皆が手元に揃えてるならシングルカードも売れない。特にTCGショップ側が強欲なわけではなく(と思いたい)、大半の店はこの綱引均衡に負担をかけず新しい消費客層を開拓できるならそこを重視する(と信じている)のですが、どんな営業アプローチも初動の集客においては誰かが身銭を切る必要がありますし。
ダンボール戦機TCGの今後はまだ見通し不透明ですが。このジレンマに一石を投じるかもしれない、面白いビジネスモデルの試みとも取れる商品構成をしており、私は他のゲームと比べてその点に作為めいたものを感じます。原作コンテンツの世評から、今後の子供客層の自然流入を相乗りで(あくまで「期待」ですが)期待できますし。入手容易なカード(ノーマルやスターター)がそこそこ強くゲームも優しく、プレイヤーの新規参入は障壁が少ない。一方でレアカードはどれも総じて使い勝手が良く強く、短期的には割合と高い収集需要が、中期的には売買サービスの流通を介したプレイヤー層の拡大が期待できる。
まだゲーム事業は始まったばかりですし、子供対象商品ですから世評に上るのもまだ先々のことでしょうが、新製品なりの好条件とそれに歩調を揃えた好材料が見受けられます。自ら潜在プレイヤー層を発掘する意欲のあるカードショップがこういった商品を広めてゆく過程で、世間でのTCGに対する反感イメージが改善される一助が生れないものか……と、この分野のジャンルゲーマーとして考えている次第です。
(2011/5/22 レビュー本文投稿)
書き終えて、ちょっと後半部分を余計にグダグダ書きすぎたかな……とやや反省しています。レビューの政治性は意図した点なので作為を否定はしませんが、もっと手短な話にまとめるべきだったなぁ、という。それはさておき。
レアリティ関連でひとつ書き忘れてた点があったので、余談として追記しておきます。上記の『集めやすいレアゲー』の話は主に収集過程を経過するユーザーをモデルに想定した話です。数BOX単位で注文入れてガッと買うような競技的TCGプレイヤー/コレクターにとっては、終端の『結局はレアゲー』感触が強まる結果になるでしょう。総じてキラカードの方がBP水準で少し高性能なので、勝敗重視でカードを取捨選択してゆけば自然とデッキも半分方はギラギラした構築に固まる、のは目に見えてます。
大人の財布で全部揃えてしまうと逆に遊びどころが減ってつまらなくなる……収集半ばのゲーム過程を楽しむタイプのTCG、というニオイは私も気付いてます。子供の遊び場のなかでは、そういう側面は自然に調整されるものですし、ダンボール戦機TCGはそこで『ゲーム上手い子とお小遣いの多い子がイーブンに戦える』カードゲーム、にバランス調整されてる気はします。お小遣い多くてゲーム上手い子供がいたら……まぁ、その子こそクラスのトッププレイヤーになるべきじゃないですか!(笑)
十分数のプレイヤーが集う場があれば、そうしたゲームは大会や初心者向け体験デモなどを通じて遊びの輪を広げて行けますが、それはちょっと先の話になるでしょう。その辺を考えて、私は今のところキューブドラフトに人を誘って遊ぶのを中心にプレイする計画でいます。周囲の状況や主ユーザー層との年齢のギャップを考えると、他に身近なプレイヤーを探すのも現状では大変ですし。
(2011/5/23 末尾部分を追加)
2011年度前半期・新作TCGのピックアップレビューなど
レビュー本文はまだ書いてるところですが、このデータ表だけ表記フォーマットのテスト用にUPしてみました。まだ下書き更新の状況とお考えいただき、不備にはご容赦をいただきたいところです。- 5/19追記。表中「ユーザー分析」の部分について、URの枚数数え間違いで大きく計算ミスしてしまったので、こっそり修正。
- 5/22追記。本文書きました。あとデッキケース付属カードの内容も間違えてたぽいです。修正しときます…
今期の新作については、このダンボール戦機TCGと、トランスフォーマーTCGのレビューを書く予定でいます。こちらのゲームレビューは随時タイトルを追加し、三日坊主(?)にせず継続してゆきたいものですが…さて!?
ドミナリオン(仮)ルール
1.はじめに
「ドミナリオン(仮)」はトレーディング・カードゲーム(TCG)である「マジック・ザ・ギャザリング(MTG)」の余剰カードを利用して遊ぶことができる、カードゲーム「ドミニオン」っぽいゲーム……というか代替品としてのお遊びです(ドミニオンの実物がその場にあるなら、むしろそちらを遊ばれることをお薦めします)。現在は日本語版や拡張セットも次々好評と共に発売されているドミニオンは、TCGとボードゲームの長所を合わせ持つ優れた卓上ゲームですが、カード種も増えてきたため持ち運びも困難になってきて『いつでもどこでも』という訳には……という声も聞くようになりました。
そんなわけで今後のドミニオンの宣伝やプレイ環境の拡張を考え、有り合わせのものでソレっぽいゲームを遊ぶ方法を考えたのが、この「ドミナリオン(仮)」です。名前はMTGの背景世界「ドミナリア」からの連想です。使用するMTGのカードは余りコモンカードなどから割と適当に選んでいいと思います。持っていない方…(は、そもそも遊ぶ必要なんて…)…がどうしても、ということなら必要なカード類は近場のカードゲームショップから二束三文(だいたい10円/枚)で揃えられるでしょう。あるいは最近発売されたMTG商品「デッキビルダーセット」定価約2800円、カード285枚(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88)なら1個で十分な量のカードが手に入ると思われます。初めての方がMTGを遊ぶのにも普通に便利ですし!
2.準備すべきもの(多少足りなく/多くてもなんとかなります)
-プレイヤー人数
たぶん3,4人ぐらいが適切。5人でも遊べそう
-MTGのカード:基本土地
全5種類(沼・森・島・山・平地)について、各種15〜20枚ぐらいが十分な量。
-MTGのカード:クリーチャー
MTGの基本5色(黒・緑・青・赤・白)ごとに、それぞれ10枚づつ。
-MTGのカード:スペル(クリーチャー以外)
MTGの基本5色(黒・緑・青・赤・白)ごとに、それぞれ10枚づつ。あまりコストの高い/低いカードばかりだと大変。3〜5マナが多めだといい感じ。
-MTGのカード:アーティファクト
適量。あるだけ使ってもよく、別に無くてもいいです。
※このゲーム中でMTGのカードは、主にカード種・色・コスト・パワー&タフネス(クリーチャーなら)を参照し、カードテキストは無視します。扱いが分かりにくい/ルール解釈が面倒そうなカードがあれば、ゲーム準備中に除外してしまっていいでしょう。またルールが分かってきたら、プレイヤー間の合意の上で好きなカードを選んで使っても構いません。
3.ゲームの準備
各色のカードを、色とカード種(クリーチャーか、非クリーチャーである他の種類のスペルか)ごとに分け、それぞれシャッフルして卓上に表向きで重ねて置きます。これが各色カードのクリーチャーもしくはスペルの【サプライ】になります。スペルのサプライの一番上のカードが6マナ以上だとそれらのカードを購入するのが非常に困難になってしまうので、その場合は当該サプライをシャッフルし直して下さい。
各プレイヤーに基本地形カードを、各種2枚づつの合計10枚ほど配ります。プレイヤーは各自それをシャッフルして裏向きに重ね、ゲーム開始時の【山札/ライブラリ/デッキ】とします。余った基本地形カードは種類ごとにまとめて表向きで卓上に置き、必要があればプレイヤーが取れるようにしておきます。
各プレイヤーは、自分の山札からカードを5枚引き、ゲーム開始時の手札とします。ゲーム中に手札から捨てたりプレイした、もしくは購入したり獲得したカードは【捨て札山/墓地】に置かれます。もし自分の山札から【カードを引く/ドローする】べきとき、山札にカードが無い状況となったプレイヤーは、自分の捨て札山にあるカードをシャッフルして、新たな山札として使ってください。それでも引く事ができるカードが山札にない場合は、それ以上カードを引く処理は無視します。
ゲーム中にカードが、ゲームから【除外/追放】されることがあります。それらのカードはそのゲーム中ではもう使いませんので、他のカードと別にして卓上に除けておいてください。
じゃんけんなど、適当な方法でプレイヤーの【手番/ターン】の順番を決めてください。その順にプレイヤーは自分の手番を行ってゲームを進めます。
4.ゲームの進行
各プレイヤーは自分のターン中に、以下のように各フェイズを順に行って進めます。これらの行動を行えるのは、基本的に自分のターンを行っているプレイヤーだけです。他のプレイヤーはのんびり自分の手番を待ちましょう。
A)【アップキープフェイズ】
プレイヤーは手札にスペルカードがあれば、このフェイズに1枚だけ選んで【ソーサリー】としてプレイすることができます。
ソーサリーをプレイしたら、そのスペルカードのマナコストを見て、その値に応じた処理を行います。まず、プレイヤーはそのカードの総マナコストに等しい枚数のカードを自分の山札から引いて手札に加えて下さい。次に、マナコスト中のマナシンボルの種類と数を見て、それと同じ色と数のマナを自分の【マナプール】に加えます。この処理が終ったら、そのスペルカードを捨て札に置きます。
マナプールは、各プレイヤーが自分のターン中にカードを獲得/購入したりする際に使用する資源【マナ】が貯蓄される、仮想的な場もしくはリソース貯蔵庫です。プレイヤーが得たマナはマナプールに置かれ、そのプレイヤーは随時必要な時にそこにあるマナを使って各種のコストを払うことができます。マナプールにあるマナは、どのプレイヤーのものも各ターンの終了時に全て失われます。次のターンに持ち越すことはできません。
B)【メインフェイズ】
プレイヤーはメインフェイズ中に、次の行動を選んで行うことができます。回数に制限が指示されていなければ、何度でも可能な限りそれを行うことができます。が、逐次一回づつ処理して下さい。慣れてきたら宣言や処理は略式化していってもよいでしょう。
●カードを購入する(1ターン中に1回まで)
プレイヤーは各サプライの1番上のカードから1枚選び、そのカードのマナコストを満たすマナを支払えば、そのカードを購入することができます。購入したカードはそのプレイヤーの捨て札山に置きます。
●基本土地をプレイする(何度でもできます)
プレイヤーは手札から1枚の基本地形をプレイし、その土地が対応している色のマナ1点をマナプールに加えます。通常はカードにマナシンボルが書いてあります。その対応は「沼→黒マナ」「森→緑マナ」「島→青マナ」「山→赤マナ」「平地→白マナ」です。マナを得てからプレイした基本土地カードは捨て札山に置かれます。
●基本土地を1枚獲得する(1ターン中に1回まで)
プレイヤーは基本土地を1種類選び、卓上の余り土地カードからその基本土地1枚を獲得します。獲得した土地はそのプレイヤーの捨て札に置かれます。土地カードは色コスト指定の重いカードを購入するために序盤は数枚取る必要がありますが、ドミニオンの銅貨より弱いカードなので、取り過ぎには注意しましょう。
●クリーチャーを召喚する(何度でもできます)
プレイヤーは手札からクリーチャーカードを1枚選び、そのマナコストを満たすマナを支払うことで、そのクリーチャーを自分の【場/戦場】に出すことができます。このように出したクリーチャーを、プレイヤーは自分の手元に表向きに公開して並べて置きます。これらはターン終了時に捨て札にはされず、ゲーム中ではプレイヤーの得点を示します。
●アーティファクトをプレイする(何度でもできます)
プレイヤーは手札からアーティファクトカードを1枚選びプレイできます。アーティファクトは土地同様に1マナをマナプールに加えますが、このときマナの色をそのプレイヤーは指定することができます。5色のうちから1色選んでください。その後にカードは捨て札山に置かれます。
●【ピッチスペル】をプレイする(何度でもできます)
プレイヤーは手札からスペルカードを1枚選んでプレイできます。このとき、カードのマナコストに応じてソーサリー同様にマナは得られますが、カードを山札から引くことはできません。またプレイしたスペルカードは処理後にゲームから除外されます。カードを使い捨てにして一時的にマナを出す行動ですが、用済みとなった低コストのスペルにはこのような使い方が役に立つ場合もあるでしょう。
プレイヤーは自分のメインフェイズ中に、これ以上したい/できる行動が無くなったと判断したら、次のフェイズに進みます。
C)【ドローフェイズ】
まずこのフェイズの開始時に、ゲームの終了条件が満たされているかどうかをチェックします。
-ターンプレイヤーが場に出しているクリーチャーのパワーとタフネスそれぞれの合計値を計算し、どちらかが20を超えている。
-あるいは卓上のサプライのうち、基本5色のスペルかクリーチャーどれかのカードが尽きている。
…このどちらかがゲーム終了条件です。もしこのような状況であればターンプレイヤーは自分以外の各プレイヤーに、最後の1ターンを順次行わせます。これらのターン中は終了条件チェックは行いません。最終ターンが一巡したらゲーム終了で、各プレイヤーは自分のクリーチャーのパワーないしタフネスの合計値を算出して比べ、最も大きい値のプレイヤーの勝ちとなります。同点の場合は、終了条件を満たしたプレイヤーから数えて手番順が近いプレイヤーの勝ちです。
もしゲーム終了条件が満たされていなければ、プレイヤーは手札に残っていたカードを全て捨て札にして、新たに5枚の手札を山札から引きます。そして次の手番順のプレイヤーのターンに進みます。
ドミナリオン(仮)とか
日記ご無沙汰しておりました。Twitterを始めて以来、このはてなダイアリーのサイドバーにツイートの引用スペースを設けてますが、そちらをご覧の通りTCGもドミニオンも自作ゲームも喧嘩腰批評も続けてはおります。ですが段々と『ながら』でなければ趣味に時間を割きづらい生活状況になっておりまして……その割にツイッターでは少々つぶやき過ぎですけど。ハイ。
ただ気軽&軽快に投稿できるといえ、さすがに140文字で長々と述べたてるのに向かない内容もあり、そうしたコンテンツはこちらのブログ記事にまとめてから、Twitterに参照を報告する形でゆきたい。と、当座は考えています。いつまで続くか確約できませんが、ひとつヨロシク、ということで。
で、今回は以前ツイートで報告した「ドミナリオン(仮)」の内容をひっそり公開しておこうかと。
- 発端:http://twitter.com/shimiz_mckendiz/status/6597747921
- ずぼら経緯:http://twitter.com/shimiz_mckendiz/status/8627659710
昨年からのドミニオン研究、および近隣のTCG/MTGプレイヤーへの勧誘から生まれた成果、みたいなものです。ちょうど今週末にマジックは新基本セットM2011版のプレリリースが行われている筈なので、そのイベントの合間に手持ち無沙汰な時間があれば余興/コーヒーブレイク程度に遊んで頂けると幸いです。ゲームバランスについては当方ほとんど保証&サポートできませんので!(爆)適当に各自の判断で補ったりアレンジして楽しんだり貶したりしてください。
TPJ-028、"Rumia/Humanity has Adopted the Decimal System"「ルーミア/人類は十進法を採用しました」
Card type | Character |
Card name | Rumia/Humanity has Adopted the Decimal System |
Cost | 2 |
Team | Gensokyo |
Visible / Hidden | Hidden only |
Flight | |
ATK | 2 |
DEF | 3 |
Card text | Reservist |
Rumia and characters in combat with Rumia cannot be the target of effects. | |
Opposing characters can attack Rumia as if she is a visible character. | |
Card number | TPJ-028 |
TPJ-023、"Medicin Melanchory/Little Sweet Poison"「メディスン・メランコリー/小さなスイートポイズン」
Card type | Character |
Card name | Medicin Melanchory/Little Sweet Poison |
Cost | 3 |
Team | Gensokyo |
Visible / Hidden | Visible only |
Flight, Ranged | |
ATK | 4 |
DEF | 5 |
Card text | Reservist |
Whenever a character without flight attacks, its controller loses 1 endurance. | |
(A)→Target character loses flight this turn. | |
Flavor text | "Komparo, komparo." |
Card number | TPJ-023 |
TPJ-003、"Inaba Tewi/Rabbitch"「因幡 てゐ/ウサビッチ」
Card type | Character |
Card name | Inaba Tewi/Rabbitch |
Cost | 3 |
Team | Gensokyo |
Visible / Hidden | Visible only |
Flight, Ranged | |
ATK | 5 |
DEF | 5 |
Card text | Opponents can't flip cards with cost 1 or less face up from his resource row. |
Flavor text | Tewik your time. |
Card number | TPJ-003 |