【毎年楽しませてくれる宝晃院のボタンの花、今が盛り!】…市内の植物探索(38)

【毎年楽しませてくれる宝晃院のボタンの花、今が盛り!】…市内の植物探索(38)
 往復4,600歩という私にとっては絶好の散歩コースに宝晃院があり、今年も紅色のボタンを楽しんできました! これからまだピンクの花が咲きそうなので、来週も楽しみです。
 ボタンの原産地は中国西北部で、野生種は5種ほどが中国に自生しています。日本へは8世紀に、中国から薬用植物として渡来したといわれています。その後、ボタンの栽培は元禄時代から盛んになり、幕末期、高津西坂下の植木屋百花園松井吉助のものは「吉助の牡丹」として名所に数えられました。江戸時代には数多くの観賞用の園芸品種が生み出されましたが、江戸時代の品種は、わずかにその名をとどめるだけで、現在栽培される品種の多くは、明治以降に作出されたものです。日本への渡来時は、単弁花でしたが、現在栽培されているものは重弁もあり、色や形も様々です。
 ボタンとシャクヤクはともにボタン科ボタン属に含まれますよく似ていますが、ボタンは木本植物、シャクヤクは、冬期に地上部が枯れる多年生の草本植物です。
  猪肉の鍋を「ぼたん鍋」と呼ぶのはなぜか? とりあわせの良いもののたとえとして、「梅に鶯(うぐいす)」「獅子に牡丹」(獅子に牡丹の花を配した豪華な図柄)などがありますが、この獅子をイノシシとみなし、イノシシ鍋を牡丹鍋と呼んだようです。同様の例として「馬肉の「桜鍋」、シカ肉の「紅葉鍋」などがあります。
 
 
西東京市住吉町1丁目で2024.4.14に撮影したボタンの花

 
西東京市保谷町4丁目で2023.4.14に撮影

 
西東京市柳沢1丁目で2023.4.23に撮影

 
西東京市泉町1丁目で2023.4.24に撮影

【珍しいツバキ三昧!】…市内の植物探索(37)

【珍しいツバキ三昧!】…市内の植物探索(37)
 私が子供の頃は、椿といえば花びらが1つに繋がって赤い薮つばきが殆どでしたが、最近は近所の住宅街を歩いてみると、みる椿みる椿みんな種類が違うのいではないかと思ってしまうほど、色や形が違っています。
 ツバキ(椿、海柘榴)またはヤブツバキ(藪椿、学名: Camellia japonica)は、ツバキ科ツバキ属の常緑樹。日本原産の照葉樹林の代表的な樹木。
 花期は冬から春(2月 - 4月)で、早咲きのものは冬さなかに咲きます。花は紅色あるいは紅紫色の5弁花で、枝の先の葉腋から1個ずつ下向きに咲かせます。花弁は長さ3 - 5 cmで半開きに筒状に咲き、平らには開きません。1枚ごとに独立した離弁花ですが、5枚の花弁と多くの花糸のつけ根が合着した筒形になっていて、散るときは花弁と雄しべが一緒に落花します。
  和名ツバキの語源については諸説あり、葉につやがあるので「艶葉木(つやばき)」とする説や、光沢のある葉の「光沢木(つやき)」、葉が厚いので「厚葉木」と書いて語頭の「ア」の読みが略されたとする説などがあり、いずれも花より葉の美しさが名前の由来とされる説が多いのがおもしろいですね。
 現在はふつう「椿」の字で知られたいますが、この「椿」の字は日本で作られた字(春に花咲く)で、中国では「椿」は、栴檀(せんだん)科の高木である「ちゃんちん」という木のことを指し、漢名では日本の「椿」は「山茶花」と記します。日本では「山茶花」は”さざんか”で定着しており、昔からの取りちがえて定着してしまったようです。 
 
西東京市北原町1丁目で2024.3.23に撮影したツバキの花

 
西東京市保谷町5丁目で2023.4.4に撮影

 
西東京市保谷町3丁目で2024.3.28に撮影

 
西東京市保谷町3丁目で2024.3.23に撮影

 
 
西東京市保谷町6丁目で2024.3.23に撮影

【最近の水仙はこれも水仙の花かな、と思うほど大きくゴージャス!】…市内の植物探索(36)

【最近の水仙はこれも水仙の花かな、と思うほど大きくゴージャス!】…市内の植物探索(36)
スイセンの原産地は地中海沿岸、特にスペイン、ポルトガルに多く、北アフリカ南アフリカにも分布があり、約35種類の原種が知られています。房咲きスイセンをはじめとした一部の品種はギリシャから中国にまで分布し、日本にも野生状態で生育しています。代表的な種類に、ラッパズイセン、八重咲きスイセン、房咲きスイセン、口紅スイセンなどがあります。
花は、花弁と萼片の6枚と、その基部につくラッパ状の副冠からなっています。副冠は形がさまざまに変化しておもしろいものがあり、色も白や黄色、オレンジ色、ピンクなど多彩です。その形や色の組み合わせにより、スイセン独特の方法で13のグループに分類されています。最もよく見かけるのは白い花の中心部が黄色の「日本水仙」で、花も中心部も白い、「ペーパーホワイト」(”紙のように白い”)という品種もよく見かける。
 和名スイセンという名は、中国での呼び名「水仙」をそのまま音読みしたものです。中国で名付けられた漢名の「水仙」は、「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来しています。水辺に育ち、仙人のように寿命が長く、清らかなという意味から名付けられたようです。
スイセン花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」です。由来はギリシャ神話の伝説です。絶世の美貌をもつナルキッソスは、その美しさからいつも高慢な態度を取り、自分だけを愛する呪いをかけられます。彼はいつまでも水面に映る自分の姿を愛し続け、そのまま衰弱死するといったお話です。スイセンがうつむいて咲くのは彼の名残といわれています。
 
西東京市保谷町6丁目で2024.3.31に撮影した水仙リプリート)の花

 
 
西東京市谷戸町3丁目で2023.4.4に撮影した水仙フルハウス)の花

 
 
西東京市泉町2丁目で2024.3.18に撮影したラッパ水仙

 
 
西東京市北原町1丁目で2024.3.16に撮影した水仙(ペーパーホワイト)

 
 
西東京市田無町1丁目で2024.3.16に撮影した日本水仙

【ふわふわと風になびく黄色の小さな花の集合体ミモザの花!】…市内の植物探索(35)

【ふわふわと風になびく黄色の小さな花の集合体ミモザの花!】…市内の植物探索(35)
 ミモザはオーストラリア原産の、マメ科アカシア属の植物です。なぜアカシアをミモザと呼ぶようになったのか。実はアカシアの葉はマメ科ネムノキ亜科のオジギソウ(学名:ミモザ[Mimosa])に似ており、アカシアがヨーロッパへ持ち込まれた時人々は、南半球から先にヨーロッパに上陸していた「オジギソウ=ミモザ」に似ているアカシアを「ミモザアカシア」と呼び、そこからアカシアをミモザと呼ぶことが広まったとされています。今やミモザという呼称の方が学名のアカシアよりもポピュラーになりました。
 生長すると樹高は5〜10mほどにも伸び、3〜4月の春先には小さく黄色い花を咲かせ、西東京市内でもいたるところで目にすることができます。ミモザの花には花弁がなく、代わりに多数の雄しべがあります。この小さな花が密集して咲く特徴的な形態が、ミモザの花の独特な雰囲気を醸し出しています。
  国内の生花店で購入することができるミモザの品種は、主に「銀葉(ギンヨウ)アカシア」や「真珠葉(シンジュバ)アカシア」です。国内では銀葉アカシアの出荷量が最も多く、ギザギザとした細かい葉を持ち、低木の品種です。
 黄色いミモザ花言葉は「密かな愛」「秘密の恋」「真実の愛」です。男性が女性に思いを伝える際にミモザを贈る習慣があったことが由来と言われています。
 
 
西東京市保谷町6丁目で2024.3.18に撮影したミモザの花

 
西東京市保谷町5丁目で2023.3.15に撮影

 
西東京市保谷町6丁目で2024.3.18に撮影

 
西東京市泉町2丁目で2024.3.18に撮影

【濃い緑の葉に隠れてあまり花は目立ちませんが、よく見ると淡い若草色のかわいいシキミの花!】…市内の植物探索(34)

【濃い緑の葉に隠れてあまり花は目立ちませんが、よく見ると淡い若草色のかわいいシキミの花!】…市内の植物探索(34)
  樒(しきみ・しきび)はマツブサ科シキミ属の常緑小高木で、高さはふつう 2 〜5 mだが、ときには 10 m 以上の高木になります。一年を通して、光沢のある美しい濃緑色の葉を茂らせ、傷つけると抹香の匂いがします。
 花期は3〜 5月、春彼岸のころに、葉腋から短い花柄を出して、直径2.5~3cmの萼と花弁が10~20枚の黄緑色を帯びた白色の花が咲き、ときに枝先にまとまってつきます。
 名前の由来は、四季を通じて常に美しい緑色の葉を保つことから「四季美」と称され、それが転じて「しきみ・しきび」と呼ばれるようになったという説が有力ですが、毒を持つことから「悪しき実(あしきみ)」、また、強い香りを持つことから「臭き実(くしきみ)」と呼ばれ、それが省略されて「しきみ」となったとの説もあります。
  葉や樹皮は、お線香や抹香(まっこう、お焼香で用いられる粉末状のお香)の原料としても利用されています。その香りの強さから、「香の花(こうのはな)」「香の木(こうのき)」「香芝(こうしば)」と呼ばれることもあります。
 花言葉は「猛毒」「甘い誘惑」「援助」であり、花言葉の通り、樒の葉・花・果実・種子など全ての部分に「アニサチン」という猛毒が含まれています。特に猛毒である果実が中華料理で多用される八角に似ているため、誤食されやすい危険な有毒植物で、「毒物及び劇物取締法」により植物で唯一「劇物」に指定されています。
 
西東京市保谷町3丁目で2024.3.28に撮影したシキミの花

 
西東京市保谷町3丁目で2024.3.19に撮影

 
西東京市泉町5丁目で2024.3.19に撮影

 
西東京市保谷町5丁目で2024.3.19に撮影

【ハクモクレンとコブシの花は、よく似ていて見分けがつきにくい!】…市内の植物探索(33)

ハクモクレンとコブシの花は、よく似ていて見分けがつきにくい!】…市内の植物探索(33)
 ハクモクレン(白木蓮)は、3月~4月に葉が展開する前に枝先に空に向かって白い美しい大輪の花を咲かせる春の花です。ハクモクレンとコブシは見た目がよく似ていますが、一番簡単な見分け方は、花びらの枚数です。コブシは6枚であるのに対してハクモクレンは9枚で、コブシよりも花が一回り大きいです。9枚に見える花弁は、実は6枚の花弁と3枚の萼片(がくへん)なんです。花はみな同じように上向きに閉じたような形で咲き、全開しません。これも全開させ、あちこち向いてさくコブシと違うところです。
 樹高は10~15mくらいですが、大きなものは高さ 25 m、胸高直径 1 m になり、見上げるような高さの位置で大きな白い花を開花させ、その大輪の花は遠くからでも目を引きます。
  和名のハクモクレンは、ハス(蓮)に似た花を咲かせる木の意味で「木蓮」で、花色が白いので「白木蓮(はくもくれん)」と名付けられました。別名ハクレン、ハクレンゲとも呼ばれている中国原産のモクレン科の落葉高木で、街路樹、公園、庭園、寺院、庭木など身近な場所にも植栽されています。太陽の光を受けた花びらは南側がふくらむため、花先は北側を指し、「つぼみ」の頃は片方にそり返っていることから、「磁石の木」と呼ばれることもあります。
 
西東京市泉町3丁目で2024.3.19に撮影した白木蓮の花

 
西東京市保谷町5丁目で2024.3.16に撮影

 
西東京市泉町3丁目で2024.3.16に撮影

 
西東京市保谷町6丁目で2024.3.16に撮影

【子供の頃、山で食べたすっぱい「シドミ」と花も実もよく似ているが、ボケとは別物のようです‼︎】…市内の植物探索(32)

【子供の頃、山で食べたすっぱい「シドミ」と花も実もよく似ているが、別物のようです‼︎】…市内の植物探索(32)
 この時期に最も目立つ花で、散歩をしていても、あちこちの垣根や塀の隙間から真っ赤な花が顔を出しているのを見受けます。一つの枝にびっしりとたくさんの花をつけるのを見ると、気持ちが豊かになるような気にさせられます。
 ボケ(木瓜、学名: Chaenomeles speciosa)は、バラ科ボケ属の落葉低木。日本に自生するボケは、クサボケといわれる同属の植物。
 原産地は中国大陸で、日本へは古く平安時代に渡来し、観賞用に栽培された帰化植物です。大正時代に、新潟県新潟市と埼玉県川口市を中心としたボケのブームが起こり、園芸品種が作出され、庭木や盆栽、生け垣、切り花などとして鑑賞されるようになったのだそうです。
 花は3 - 4月に葉が芽吹くよりも先に、ふっくらした朱色の5弁花を咲かせます。短枝の脇に径2.5 - 3.5 cmの花が数個つきます。様々な品種があり、花色は淡紅、緋紅、白と紅の斑、白などがあり、雄性花と雌性花があります。
  名称は、果実が瓜に似ており、木になる瓜で「木瓜もっけ)」とよばれたものが次第に「もけ」→「ぼけ」に転訛(てんか)したと言われていますが、「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」に転訛したとの説もあります。
 秋に結実する果実は楕円形で、直径は約3 - 10 cmほどになり、7 - 8月ごろに熟します。香りのよい果実を使って果実酒やジャムをつくることができます。
 
西東京市保谷町3丁目で2024.3.19に撮影したボケの花

 
 
西東京市泉町3丁目で2024.3.19に撮影

 
西東京市北原町1丁目で2024.3.19に撮影

 
 
西東京市泉町2丁目で2024.3.19に撮影

 

 

西東京市保谷町5丁目で2024.3.19に撮影したボケの花