2020年コロナと大殺界

2020年、昨年からの心身の不調に疑問を感じ、ふと”大殺界”というコトバを思い出し、調べたらやはりそうだった。今年が、3年続いた大殺界の最後の年。それを知って、この三年を振り返り、色々合点がいった。

さて、じゃぁあ12年前の大殺界は、私はどのように過ごしていたのかと気になりはじめ、思い出したのが、このハテナブログ「喫茶こころ」。

2006年、2007年、2008年が当時の大殺界に当たるが、当時書いていたブログを見ると、まぁ、意外とあちこち旅行に行って、楽しそうにやってる!某国家試験が受からず、確かにあの頃苦労はしていた。しかし、しっかり自炊もしてて、エライな自分。過去の自分が、何だか羨ましい。物事に関心を持ち、生活を楽しむクリエィティブなココロを思い出した。

そうよ、そうね、喫茶こころよね。

香港 2014秋―香港本―

香港に恋をして、香港の事を知りたくて知りたくて、色々な香港本を読んだ。そのいくつか読んだ香港本の中でも特に無我夢中になったのが、星野博美さんの『転がる香港に苔は生えない』という本だ。香港人の生々しい生活感がひしひしと伝わってくる。街の雑踏、急ぎ足の人々、信号の音、高速のエスカレータ、屋台で麺を頬張る男達、、、、彼らは皆、複雑な歴史的背景を背負って今をひたすら生きているのだ。植民地の中国の一部でありながら、イギリスの植民地となり、その植民地化のおかげで大きく発展したという複雑な歴史を背負った香港人達は、運命をそのまま受け入れ、ただただ一生懸命生きている。街全体がプラスのパワーで満ち溢れている感じがするのは、香港人達の内面から湧き出るパワーのせいなのかもしれない。複雑な過去を持ちながらも人間らしく強くたくましく生きている香港がますます好きになった。

転がる香港に苔は生えない

転がる香港に苔は生えない


お次は、上野うねさんの『香港に引っ越しました。』というマンガ。香港で感じた「?」とか「!」について、「そうそうそう。」「あるあるある。」「へぇ、そういう事だったのか。」と友人と会話しているかの如く、楽しみながらも色々スッキリ学べた。なんというか、香港人って、私が感じるに、いたって普通の人っていう感じがとっても良いなぁと思う。しかも、社会生活を送る上でのマナーもちゃんとなっているし、人間らしく感情を表現できる、ある程度のいい加減さを臨機応変に使い分けている感じがする。その反面、日本人はマナー行き過ぎで、感情を押し殺し、若干人間らしくなくなっている感じがたまにする。うっすらはびこるその空気感がどうにも日本を息苦しくしている気がする。

香港に引っ越しました。

香港に引っ越しました。

香港 2014秋―交通機関編―

香港の交通システムが私は大好きだー。

空港からのエアポートエクスプレスがまず素晴らしい。わかりやすい乗り場と乗り心地の良さ、各種割引システムも魅力的だ。オクトパスカードも便利で快適だ。ほとんどの乗り物に割引料金で使える。地下鉄もまた素晴らい。地下鉄の駅にそれぞれテーマカラーがありそのカラーのモザイクタイルでそれぞれの駅の壁面仕上が施されている。なんとも粋だし、わかりやすい。明朝体の大きな駅名もたまらない。地下鉄の車内は座席がすべてシルバーで近未来的なデザインだ。街の中で空港のチェックイン(インタウンチェックイン)が出来るのも、合理的だ。観光客に優しいシステムだと思う。さすが観光都市だ。バスは2階建てでひっきりなしに街中を走りまわる。トラムなんてちょっと古めかしいように一見思えるが、いやいや現役感バリバリ。オクトパスカードのタッチセンサーも完備され、見事な働きぶり。トラムよりももっと古めかしいフェリーも市民や観光客の日常交通役として現役バリバリに働いているのも、素敵だ。エスカレーターのスピードがやけに早いのも笑ってしまう、けど嬉しい。もう、、、、香港交通、褒め殺しの巻。

2014年4月2日、香港紙・サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、世界84都市を対象にした調査で、最も都市交通システムの進んでいる都市に香港が選ばれた。参考消息網が5日付で伝えた。 国際経営コンサルティング会社のアーサー・D・リトル(ADL)は、独自の都市交通指標に基づいた調査を実施した。その結果、「世界で最も進んだ都市交通システムを有する」と評価された香港が1位になった。2位はストックホルムスウェーデン)、3位はアムステルダム(オランダ)、4位コペンハーゲンデンマーク)、5位ウィーン(オーストリア)、6位シンガポール。 9位はロンドン、東京は19位、北京は28位、広州は29位だった。香港は公共交通機関の地下鉄が発達しているため、香港市民1人当たりの自動車登録台数は世界でも最低レベルだ。一方、香港の自転車レーン設置数はランキング上位11都市のなかで最も少ない。道路上の二酸化炭素排出量も2006年から25%増加しており、大気汚染が進んでいることも香港の課題となっている。(翻訳・編集/本郷)レコードチャイナよりhttp://www.recordchina.co.jp/

2012年3月17日、香港運輸署の最新データによると、香港市民の約9割が外出の際に公共交通機関を利用しており、その利用率は世界一の高さだという。広州日報(電子版)が伝えた。 10年末のデータでは、公共交通機関利用者数は1日平均約1160万人。そのうち地下鉄やライト・レイルウェイ(軽鉄)、エアポート・エクスプレス(機場快速)などを含む鉄道機関の利用者が約36%を占めている。香港トラム(電車)の1日平均利用者数は22万6800人。その他の陸上交通機関はバス、ミニバス、マキシキャブ、タクシー、地域住民専用バスなどがあり、これらの乗客数合計は公共交通機関全体の60%を占めた。なかでもバスは香港市民にとって最も身近な交通手段であり、1日平均の輸送乗客数は全公共交通機関の32%を占めるほどだ。 11年12月だけをみても、1日平均約1200万人の市民が公共交通機関を利用している。香港の鉄道網は非常に発達しており、時間通りに目的地に到着するためには「地下鉄を利用するのが最適だ」と市民。運営する香港鉄路有限公司MTR)の筆頭株主は香港政府だ。公共バスはバス会社3社によって運営されているが、バス料金の設定には香港政府の許可が必要。またバス会社の取締役には政府代表の参加が義務付けられており、バス会社の経営状況や財政状況を政府が掌握できるシステムになっている。(翻訳・編集/本郷)レコードチャイナよりhttp://www.recordchina.co.jp/




香港 2014秋―雨傘革命編―

会えば会うほど好きになる、離れてもいつも心に貴方がいる。そう、貴方は香る港、香港。


正月の香港旅行のせいで、どうにも火が付いてしまった。香港を想いながら春と夏を過ごし、そして秋がきた。9月の連休に、再び来港。私が香港に到着したその日にどうやら学生デモが始まったらしい。私はいつものように、地下鉄に乗り、街を歩き、蝦雲呑麺を食べ、青菜をつまみ、スターフェリーにのり、パシフィックコーヒーで一休み、店をひやかし、蝦雲呑麺を食べ、青菜をつまみ、、スターフェリーにのり、夜景を眺め、地下鉄に乗り、街を歩き、ホテルで爆睡、それを3回繰り返した。それだけで、毎回毎回、なんだか不思議と私の身体はプラスのパワーで満たされる。

帰国後、デモの理由を知る。中国の魔の手が香港にせまっているのを知って愕然とする。あの私の愛する香港が無くなってしまうのか、、、、ハラハラしながら、毎晩ネット生中継を見つめ続ける日が続いている。香港の街では道路を占拠する学生や市民達が日を追うごとに増えていった。

デモが始まって1週間位たった頃だろうか、道路を占拠するデモ参加者がかなりの規模になってきたある晩、警官はデモ隊達に催涙弾を投げ、唐辛子スプレーを噴射した。学生達はそれに対して、見事なまでの冷静さで対処した。大勢の学生達が(抵抗しません、という意味で)両手を上げ、警官に立ち向かっていった。警官は学生達の無抵抗の気迫に圧倒され、後ずさり。私は涙を流さずにいられなかった。あれだけの大勢の人数が(しかも皆若い)集まっても決して暴動にならない事にとても驚いた。道路を占拠しながらも立ち往生した車はちゃんと道をあけ通してあげたり、けが人が救護スペースに行けるよう通路をつくる。大勢集まっているのに秩序は乱れない。"教育"というものの素晴らしさを感じた。

デモが長引くにつれ、だんだんと組織だっていく様も見事だ。救急ステーションや、救援物資の供給ステーションがいつの間にやら出来ている。学生達は路上のごみを自主的に拾い、路上で勉強をし、路上で仰向けで寝る。また、英語や日本語、各国語で香港の生の情報をネットを使い、海外にリアルタイムで配信する。途中、あやしいデモ反対派の集団が突如登場して、色々な所でケンカをふっかけられるも、多くのデモ参加者達はその挑発に一切乗らず、ハッピバースデートゥーユー♪の大合唱という、素晴らしく清々しい方法で対決する。香港人達の賢さに脱帽である。

紆余曲折あり、やっと第一回目の政府と学生達の間の対話が先日行われたが、状況は何も変わらない。学生達の戦いの日はまだまだ続く。そんな中今日、香港から届いた一つのニュースに涙腺が緩んだ。香港の公務員約1300人が、匿名で民主派の抗議デモ活動を支持する異例の「意見広告」を地元紙に掲載したとのこと。公務員であれば自動的に政府側につかざるを得ないはずだが、実情は学生を支持している公務員が多く潜んでいるということだ。何とも嬉しい驚きだ。数奇な歴史をたどった香港の運命がこの先、どうなるのか、、、。この歴史に残るであろうこの素晴らしいデモ活動で、真の普通選挙を勝ち取ってほしい、と切に思う。

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/14号 [香港と天安門]

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/14号 [香港と天安門]

音楽鑑賞覚書

2014年7月12日(土)EGO-WRAPPIN'「Dance, Dance, Dance」at日比谷野外大音楽堂
楽しい時間はあっという間。いや、もう、生きてて良かったなぁ。大人って楽しいな。


2014年8月13日(水)LADY GAGA 「The ARTPOP Ball Tour」atQVCマリンフィールド
なんですかね、もはや総合芸術ですね。舞台、ダンス、音楽、アート、すべてが融合した壮大なLADY GAGAという作品。ピアノの引き語りなんて、涙腺崩壊しました。なんでしょう、歌唱力もすばらしい。アコースティックでライブしてほしいなぁ、なんて思ってたら、なんと、JAZZのアルバムを出すとの事。それがまた素敵で素敵で。まだまだGAGAは止まらない。