003『晩春』小津安二郎監督

 早稲田松竹にて、16:55の回。だいぶ昔に銀座シネパトスで見て以来。4K修復版ということで映像は明瞭だが、陰影がこってりしているという印象。移動するシーンのカットが長いという印象を受けた。原節子の顔がかなり怖い。 ほとんどサスペンス映画のような緊張感が時折差し挟まれる恐ろしい映画。

『バリー・リンドン』スタンリー・キューブリック監督、"Barry Lyndon"

 新文芸坐にて。今年73本目。
 映像の美しさ、美術の見事さで見てられるがストーリー的には男らしさやかっこよさを丁寧に排除してて、こんな手つきでナポレオンを描くつもりだったのだろうかと不思議な気持ちがする。決闘シーンも『大いなる西部』とよく似てるようでこの無様さである。

『時計仕掛けのオレンジ』スタンリー・キューブリック監督、"A Clockwork Orange"

 新文芸坐にて。今年72本目。
 あの目をずっと開けさせているシーンが最もきつい。あれでマルコム・マクダウェルは角膜を傷つけられたらしい。

『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』スタンリー・キューブリック監督、"Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb"

 新文芸坐にて。今年71本目。
 コメディなんだが、どう笑えばいいのかよくわからん。「こういうのは絶対に起きませんよby米空軍」という冒頭の字幕が最大のジョークなのかな。

『空中庭園』豊田利晃監督

 早稲田松竹にて。今年70本目。
 カメラをぐるぐると回すところがあって、ああいうの撮影してるほうは楽しいのかもしれないが見てるほうは気持ちが悪くなるだけなのでその間目をそらしてしまった。ソニンだの鈴木杏だのゴツい女性がぞろぞろ出てくる映画であった。