上記の本の中で頻繁に「水にする」という言葉が出てきたので気になった。「親分との盃を水にする」みたいな用法で使われる。無駄にする、ダメにする、なかったことにする、みたいな意味らしい。水に流すという慣用句と似ているが、それよりはネガティブな意味合いで使われている感じがする。
 水臭い、水入らず、水子などの言葉があるように、「水」という語には思ったよりネガティブな意味合いが含まれているのではないか。
 ……と思ったんだが、こういうのってどう調べればいいんだ。とりあえず漢字源がほしい。

「仁義なきキリスト教史」(架神恭介)

 キリスト教の歴史をヤクザの抗争に見立てて物語る小説。「イスラム組事務所にカチコミ」とか「ヨハネ親分から盃を受けた」といった響きだけで十分笑える表現がたくさん出てくるので良い。
 あとがきで著者も書いているが、独自の解釈が相当ありそう。まあ聖書なんて神話みたいなもんだろうし、歴史上の人物の正確な心理なんて資料のどこにも載っていわけで、仕方のないところではある。ヤクザに見立てたエピソードが原典ではどう書かれているのかが想像できない箇所がいくつかあったが、そこはスルーするしかない。もういちいち「ここはキリスト教のこれについて書かれているんだな」みたいなことを想像せずにこれはヤクザものの小説なのだと割りきってもいいかもしれない。
 うちは実家がキリスト教徒だったので母親が聖書(たぶん新約)を持っていた。辞書みたいな分厚さに極薄の紙、めちゃくちゃ小さいフォントでギッシリと書かれた二段組の本文は、とても読む気にはならなかった記憶がある。母親も「寝る前に読むとよく眠れる」と言っていたし、われわれ一般人が楽しく読めるものではとてもないので、その一部でもエンタメとしてリライトされることはありがたかった。

戦国の長嶋巨人軍

今一番読みたい本。

戦国の長嶋巨人軍 (ジョイ・ノベルス)

戦国の長嶋巨人軍 (ジョイ・ノベルス)

桶狭間に長嶋巨人軍が乱入。精神鍛練の一環として自衛隊の演習に参加した長嶋巨人軍は、突然の地殻変動に襲われ永禄3年(1560)の桶狭間にタイムスリップ。今川義元の首をとった織田信長は、異様な風体をした集団の巨人軍に興味を持ち、尾張領内の居住を許可した。長嶋と信長は、半ば友好関係を保ちながら理球というスポーツを楽しみ、一方で巨人軍の武器戦力を借りつつ、着実に美濃攻略を進めていく。

 戦国自衛隊のパロディだとは思うんだが表紙の長島の顔が面白すぎてどうでもよくなる。kindle化を希望しておいた。

 わけあって富士見ファンタジア文庫東京レイヴンズを9巻まで読む必要に迫られている。今日なんとか3巻まで読み終わったが先が長い。

東京レイヴンズ1  SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)

東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)

 1巻がとにかく苦痛で読むのに2週間位かかった(2,3巻はそうでもなく2日で2冊読めた)。
 意図してのことだと思うのだが、異様に説明的な文章が多い。キャラクターの心情なんかもわりと言葉にしてしまう。
 小説入門なんかでよく言われる「説明でなく描写せよ」という方針は、少なくとも東京レイヴンズの中では最小限に留められている気がする。小説を普段読まない人でもすらすら読めるように、という配慮だと思われる。
 しかし30のおっさんとしてはちょっとつらいものがあった。対象年齢を外れているのに読むからいかんのだ。あと6冊……

サロン

 友人がやっているよくわからない場所に行って始発までぐったりしていた。
 途中まではそれなりに楽しくやっていたつもりだったが、だんだんnoteや小説家になろうあたりの内輪話になってきてアレだった。まあ終電超えてまで残るのは「いつものメンツ」であろうし、そこに混じれば内輪話に巻き込まれるのはしゃーないことである。そこに割って入らない自分が悪い。
 たまに寄って終電前には帰るというのがちょうどよい距離感だと思われる。

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ダンガンロンパ霧切 1 (星海社FICTIONS)

ダンガンロンパ霧切 1 (星海社FICTIONS)

 1冊まるまるプロローグという贅沢というのか肩透かしというのか、よくわからない作品だった。
 そんなにシリーズとして売れるという確信を持っているのだろうか(売れるだろうけど)。
 今後の盛り上がりのための、節度を持った(しかしミステリー小説としては成立する程度の)謎解きだった。
 次巻から本格的なものになるだろう。忘れなければそのうち読む。

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 広告つくようになったのか。すげーやだな

帰宅

 5年ぶりくらいにはてなで日記を書く。

 しかし、はてな記法を完全に忘れてしまって、どうしたらいいのか分からない。
 はてなブログとかtumblrに移っても良いのだが、しばらくはここで。懐かしい気持ちになれるし。
 まあ書かなすぎてはてな市民じゃなくなったんだけどな。

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下記イベントに遊びに行くなど。

『たたかえっ!憲法9条ちゃん』(尾崎隆臣)発売《祈》念
小説や漫画にかいちゃいけないものはない!? メジャー流通できるギリギリのラインを考えよう
http://d.hatena.ne.jp/politen/20140412/1397296794

 イベント後半、「みんなで作品のアイデア出しをしよう」という企画がありそれが非常に面白かった。
 企画的には観客と一緒にアイデアを出すという趣旨だったと思うのだが、プロの発想力のレベルが高くて登壇者以外はほとんどだれも発言できない(意見を差し挟む隙がそもそも与えられない)。
 世の作家や漫画家の人はあんなことを日夜やっているんだなと思うとすごいことである。
 イベントの内容に関しては言っていいのかよくわからんので秘密ですが、実にひどかった。また行きたい。