フジロック(総評その3 最後)

【三日目】
中村まりポリシックス→Steave Nieve featuring Glenn Tilbrook→Dachamboサニーデイ・サービスソウルフラワーユニオン→渋さ知らずオーケストラ→WEEZER

さすがに記憶もだいぶ薄れてきましたが、これにて最後です。この日は、曇り空からスタート。時折、雨が降りましたが、短い時間で止み、二日目のように暑くもなく、最終的には一番コンディションが良かったと思います。

最初にフィールド・オブ・ヘブンのステージに張り付き、ほぼ最後までフィールド・オブ・ヘブンとオレンジ・コートの間を行ったりきたりが多く、その分体力も節約でき、3日目にしてようやく楽しみ方を分かってきたところがあります。

最初は、中村まりですが、50・60年代アメリカンミュージックの影響を受けた歌い方と曲。ジョニ・ミッチェルのような感じというと分かりやすすぎるかもしれませんが。初めて音を聞きましたが、午前十一時近くにぴったりのさわやかな感じで大変に良いものでした。

ただ、途中でポリシックスを見に、ホワイトステージへ。ポリシックスはMCによると10年ぶりのフジロックで、その時と同じくホワイトステージのトップバッターであったそうです。最初はゆったりして途中から盛り上げようなどとはハナから考えず、最初から最後までテンションが高く、アッパーな感じは大変に好感を持ちました。新しいアルバムも買おうかしら。

その後、昼食をとりつつまったりと、Steave Nieve featuring Glenn Tilbrook→Dachamboとみました。Dachamboは、なかなか格好いい音を聞かせて、観客を踊らせていたのは見事だと思いました。 Seun Kuti &EGYPT80といいこういうバンドを見られるのがフジロックの面白いところだとも感じ入ります。

ついで、本日の目当ての一つサニーデイ・サービスを前に出て見ることにしました。わりと定番の曲を基本にしつつ、新曲も2曲やり、特に二つ目の曲は曽我部恵一バンドとも違うホントにサニーデイ・サービスという感じで非常に今後の活動にも期待を持たせるステージでした。ただ、曽我部の喉の調子があまり良くなかったような気もし、サマーソルジャーとかはつらかったのかなと思いました。とはいえ、最後のここで逢いましょうは、ニールヤング・アンド・クレージーホースのような佇まいで、非常に興奮し満足することに。

ついで、オレンジコートへ移動し、ソウルフラワーユニオンを。このライブがすごく良かった。やっていることは、おそらくいつもと変わらないはずなのに、この前に渋谷で見たときよりも素晴らしいライブで、グッドなバイブレーションが出ていた。個人的には3日間でも一番良いライブだったかもしれません。

ソウル・フラワー・ユニオンに満足していたところで、次は渋さ知らずオーケストラ。これまたソウルフラワー同様に踊らせることにかけては随一のバンド、初めて聞きましたが、そんなことは無問題で踊りまくれました。これもまた今度、ライブをじっくり見てみたい。

疲れた体を引きずって、最後に一度はヘッドライナーを見ようと、ウィザーのステージへ。リヴァース・クオモUA以上にしゃべりまくる日本語MC を聞きつつ、今一つセレクションの意図がよく分からないブラーのsong2やホワイトストライプ、君が代などのカバー曲を挟みつつ、適度にヒット曲も交えるエンターテナーとして大変に素晴らしいステージでした。やっぱ曲がいいので、初めて聞いても乗れるのは、大変に才能のある証だと思いました。満足しきった後に宿であるサンシャイン苗場へと岐路についたのでした。

ここまで書きながら、やはり来年もまた参加したいなと思いました。

フジロック'09(総評2)

一週間も空いてしまいました。忘れないうちに書き留めるようにします。

【一日目】
東京スカパラダイスオーケストラギターウルフcurly Giraffe→esne belza→charaPatti Smith→Tortse

この日はとにかく、雨が大変でした。最初は、東京スカパラダイスオーケストラギターウルフと見ました。東京スカパラダイスオーケストラは非常にノリノリで格好良かったのですが、やはりギターウルフが気になりホワイトへ。で、考えてみるとギターウルフのライブは3回目ぐらいで、やはりいつも通りでしたが、いつも通りの格好良さに痺れました。ただちょっと短い感じはしました。

とりあえず、フジロックの地形を把握しようと、昼食を取りつつ、フィールド・オブ・ヘブン、curly Giraffe→オレンジコート、esne belza(ほんのちょっと)と行きました。curly Giraffeはおしゃれでポップな感じでこれはこれで良いなと思いつつ、燻製カレー&バーのキーマカレーを食べてました。

その後、一緒に来た友人と合流し、charaのライブへ。機材の調子が悪そうなのと、声が出てないところが多少気になりましたが、やはり生で見るとえらい可愛い感じが非常に良かった。

次いでパティ・スミスを見て、最初の数曲でTortseを見に行くことにしました。あとで、ちょっと移動が早すぎたなぁと後悔しました(後でネットを見るとパティ・スミスのライブも大変素晴らしかったようで)。

で、Tortseに。Tortseはメンバー全員が代わる代わるにドラムやキーボード、木琴等々、本当にいろいろな楽器を駆使して、あのCDの音が目の前に再現され、もうほんとにびっくりでした。無駄な音が一切無いという感じで素晴らしいライブだったと思います。この日のライブでは一番印象に残りました。

Tortseを終えると、雨が一層に強くなり、あちこち移動したせいか足も大変に疲れ、泣く泣くネヴィルブラザーズはあきらめ、宿に戻りました。

【二日目】
the Birthday→seun kuti & Egypt 80→UA筋肉少女帯→MELVINS→ZAZEN BOYS→BAD BRAINS→DINOSAUR JR

この日は大変に良い天気で、全体的に非常に快適でした。前半戦は、グリーンステージに後ろにレジャーシートをひき、とりあえずthe Birthdayを前で鑑賞。メンバーが登場し、チバユウスケが「このライブを俺たちの大親友だったアベフトシに捧げます」という声からスタート。全般的にテンションが高く、凄く良いライブだったと思う。


その後、前半戦はまったりと鑑賞。拾いモノだったのは、全く予備知識の無かったseun kuti & Egypt 80でした。seun kutiの動きがもう何というか良かったですね。ライブ自体も大変に良く、CDを買おうかと思いました。次いでUAのライブも非常に良く、歌声が相変わらず凄いと感じました。


筋肉少女帯から始まる後半戦は、レジャーシートを撤去しホワイトステージに張り付くことに。筋肉少女帯へと向かうと、途中で「踊るダメ人間」が聞こえてくる。そうすると、グリーンステージからホワイトステージへと向かう、僕も含めて多くの人々が、「ダメダメダメダメ人間ダメ人間」とボソボソ呟くのがとても面白かった。大槻ケンヂは何回もアウェーアウェーと言っていたが、ホワイトステージがいっぱいで非常にホーム感のあふれるステージだったと思う。あと、客が何を求めているか非常によく分かっている選曲かつMCで、エンターテナーとして素晴らしいステージでした。

さらに後半戦は、どのバンドも爆音で満足。ただ、BAD BRAINSは期待が大きすぎたのか、ヴォーカルの方がちょっと大人しく、少しがっかりしました(演奏はめちゃくちゃ格好良かったのに)。このため、BAD BRAINSの途中で、DINOSAUR JRへ。

DINOSAUR JRは、新曲をやろうがデビュー当時の曲をやろうが全てが同じに聞こえるところが、まぁ何というか「らしい」よなぁと思いました。とは言え、wagon,Feel the Painでは盛り上がりまくりましたが。あと、レッドマーキーは他のステージと比べて屋内と言うこともあるのか、非常に音が良かったですね。

DINOSAUR JRが終わり、くたくたになって休んでいるとフランツ・フェルディナントが聞こえてきて、なかなか格好いいなと思いつつ、ホワイトステージに戻りPUBLIC ENEMYを見るか迷いましたが、結局、足が動かず、宿に戻りました。

(続く)

フジロック'09(総評)

フジロックより無事に戻ってきました。いくつか感じたことを書き留めておこうと思います。


【総評】
フジロック自体は、遙か昔初回と2回目、そして2001年にニール・ヤングが出た日に行ったきりで、しかも3日間丸ごと参加したのは始めてでした。

で、思ったのは、自然にあふれてるのは良いですが、昔行ったことのあるロッキンオンのフェスやライジングサンを体験すると、やはり山の中にあるせいか、ステージの移動などは結構疲れました(歳もありますが・・・)。あと、トイレが少なくてかなり困りました。特にオレンジコートのトイレは少なすぎると思いました。3日目のソウルフラワーユニオンと渋さ知らずの時にはすごい列となっていました。

初日は雨が降り、地面がぐちゃぐちゃでぬかるみましたが、GTホーキンスのトレッキングシューズはかなり頑張ってくれました。フジロックは山の中でアップダウンが結構あったので、濡れて大丈夫とはいえ、ビーチサンダルやつっかけなどでは、危ないし疲労がたまったと思います。トレッキングシューズですと、移動はかなり楽でしたし、雨は多少は染みこみましたが許容範囲でした。そういった意味で、今回、トレッキングシューズで正解だったと思いました。

今回、持って行けば良かったと思ったのは、携帯用の椅子でした。レジャーシートだけを持っていたのですが、初日が雨で地面が濡れてぬかるんでおり、とてもレジャーシートをひく状態ではなく、疲労が蓄積して座れない時には椅子があると便利だと痛感しました。ただ、そうは思いつつも、後ろは問題ないのですが、ステージのかなり前に椅子を設置して座っている人が結構いたので、危なくて問題でないかと思いました。

とは言え、後で個別に書きますが、ほとんどのアーティストが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、トイレが少ないことを除けば、全般的にとても楽しいフェスだったと思います。

【食事編】

食べ物は、わりと外れは少なかったように思います。特にヘブンで食べた石焼きピザは生地がもちもちしていて美味でした。あと、アヴァロンにあった新潟和牛弁当は美味かったです(3〜4回ぐらい食べたかもしれません)。あと、ビールも結構飲みました。めちゃくちゃ動き回りましたが結構太ったような気がします。

(続く)

フジロック'09(その2)

フジロックもあと2週間。チケットが届きました。

タイムテーブルも発表されました(http://www.fujirockfestival.com/artist/)。テンションがあがってきました。タイムテーブルを見ながらどのアーティストを見ようかと思うのが楽しくてしょうがありません。とりあえず、今の感じでは、以下の流れで見られればと思っております。

1日目
東京スカパラダイスオーケストラギターウルフ→休憩→charaパティ・スミス→トータス→おそらくThe Neville Brothers(はたまたoasisか)

パティスミスからトータスへ何とかうまくつなげられるかがポイントのような。1日目はまったりと過ごしたい気がします。

2日目
The Birthday→休憩→UA→筋肉少女隊→MELVINS→ベンハーパー或いはZAZEN BOYS→BAD BRAINS → DINOSAUR JR.→PUBLIC ENEMY

忌野清志郎スペシャルメッセージオーケストラにもかなり惹かれるが、やはりBAD BRAINSとDINOSAUR JRは一度は見てみたい。ここもBAD BRAINSの後半を抜け出して、DINOSAUR JRを見に行けるかがポイントのような・・。この日は、ハードな音を鳴らすバンドばっかりですね。我ながら体力が持つか心配です。

3日目
POLYSICS浅井健一頭脳警察サニーデイサービス→ソウルフラワーユニオン或いはCLAP YOUR HANDS SAY YEAH→渋さ知らずオーケストラ→ANIMAL COLLECTIVEWEEZER→(元気があったら)WILKO JHONSON

職場の同僚のお勧めのANIMAL COLLECTIVEとCLAP YOUR HANDS SAY YEAHが見られるのがこの日のポイントの一つであるが、CLAP YOUR  HANDS SAY YEAHがソウルフラワーユニオンと被っているのが迷う・・。この日は日本人アーティストが中心ですね。

本日、3日間山中を歩き、雨も降る可能性があるということで、GTホーキンストレッキングシューズなども買ってしまいました(http://www.gt-hawkins.net/trekking/index.html)。試しにはいてみると、すごく軽くて歩きやすそう。あとは防水機能をどこまで信じられるかにかかっているかなぁ。明日は、帽子とレインコートを買うことにします。

レスラー

年を取ってくると、涙腺がゆるんできて困ってしまいます。

最近は「デトロイトメタルシティ」の映画版でもちょっと泣いてしまうぐらい涙もろくなって困っております。

で、今日、渋谷にて雨の中、一人で「レスラー」を見に行ったのですが、劇場でぼろぼろ泣いてしまいました。特にミッキー・ローク演じる主人公ラムが娘に泣きながら話すシーンと、最後の試合のシーンではぼろぼろに泣いてしまいました。

終わってもしばらく座ったままで、ああ一人で来て良かったなぁと思いました。

基本的に痛くて辛くて、本当にダメ人間主人公の映画なのですが、誰もが言うように、ミッキー・ロークの演技というより、ほとんどドキュメンタリーとしか思えない存在感にも、こころ揺さぶられました。

あとはラストに流れるブルース・スプリングスティーンの曲の歌詞も良かった。

追記、ブルース・スプリングスティーンの歌詞についてはこちらを。
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20090614

週末備忘録

土曜日は久方ぶりに友人と会って、スーツなどを買う。


本日、午前、昨日録画したテレビ朝日でやっていたフジロックの特番を見る。ダイナソーJR.フジロック参戦とな。


グリーン・マインド

グリーン・マインド



午後、某研究会に出席。途上の電車の中でE・H・カー『危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)』を読む。

理論を嫌うことで、官僚は行動人に似ている。「まず行うことだ、そうすれば見えてくる」というのはフランスの一将軍だけのモットーではないのである」(46頁)。


この台詞、上司にほぼそのままで言われたことがあり、深くうなずく。


帰りにHMVと本屋に行き、以下の買い物をする。


沖縄戦 強制された「集団自決」 (歴史文化ライブラリー)

沖縄戦 強制された「集団自決」 (歴史文化ライブラリー)

ストップ・ザ・クロックス

ストップ・ザ・クロックス

Weezer (Green Album)

Weezer (Green Album)



あと、『人間の条件(中)』がそろそろ真ん中ぐらいに来たので、下を買わないと。



人間の條件〈下〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈下〉 (岩波現代文庫)

これも時間があれば見たい。
「嗚呼 満蒙開拓団
http://www.walkerplus.com/movie/title/mo6994.html

はてなダイアリーはじめました

はてなダイアリーをまたはじめました。備忘録的に使っていきたいと思います。

週末、次の本を読み終えました。

愛…しりそめし頃に… (9) (ビッグコミックススペシャル)

愛…しりそめし頃に… (9) (ビッグコミックススペシャル)

歴史学 (ヒューマニティーズ)

歴史学 (ヒューマニティーズ)

日本国憲法の誕生 (岩波現代文庫)

日本国憲法の誕生 (岩波現代文庫)

捕虜たちの日露戦争 (NHKブックス)

捕虜たちの日露戦争 (NHKブックス)


今は、実は読んでいなくて大変に恥ずかしい次の本も読んでますが、すごく良いです。深い思索に基づく文章がちりばめられています。今、この本は絶版で手に入れづらいのですが、早く岩波現代文庫とかにして、たくさんの方に読まれるようにしてほしいと思います。


危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)

危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)


やはりE・H・カーは良いですね。次の評伝も欲しくなってきました。


誠実という悪徳―E.H.カー 1892‐1982

誠実という悪徳―E.H.カー 1892‐1982


最近は次のCDを聞いてます。


ザ・レッド・アルバム

ザ・レッド・アルバム

Weezer

Weezer

ホワイト・ライズ・フォー・ダーク・タイムズ

ホワイト・ライズ・フォー・ダーク・タイムズ


今年は、フジロック3日間行くつもりですが、楽しみになってきました。

追記:

塩川伸明氏によるハスラム『誠実という悪徳』評
http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/books/haslam.htm