Ruang eruption

豊後水道で地震が発生する*1ちょっと前に、スマートフォンYahoo!のニュース・アラートで、「インドネシアの火山」が噴火したという情報が流れてきた。そのときは記事を詳しく読むということはしなかったのだけど、「インドネシアの火山」って凄ぇ粗雑な表現だな、もし外国でA Japanese volcano eruptsみたいな表現をされても、そのJapanese volcanoが南鳥島なのか桜島なのか富士山なのか会津磐梯山なのかがわからなければニュースとして全く役に立たないじゃないか、と思った。まあ、どのメディアもタイトルは大雑把だけれど、ニュースの本文はそんな雑なものではなかったようだ;


インドネシアで大規模噴火 日本への津波の影響なし 気象庁https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240417/k10014425151000.html
“Indonesia volcano eruption sparks tsunami fears” https://www.theguardian.com/world/2024/apr/17/indonesian-volcano-mount-ruang-erupts-mile-high-column-smoke
“More than 11,000 evacuated in northern Indonesia as volcano erupts” https://www.aljazeera.com/news/2024/4/18/11000-evacuated-in-northern-indonesia-as-ruang-volcano-erupts


インドネシアの火山」というのはルアング山(或いはルアング島)*2NHKによれば、この島(山)は2002年に成層圏に噴煙が達する大噴火を起している。また、まだ無人島だった1871年に起った大噴火(及び津波)はWikipediaの項目にもなっている*3
今回の噴火について、アルジャジーラの記事からコピーしておく;


More than 11,000 people have been told to evacuate and air travel in the region has been disrupted after a volcano in northern Indonesia erupted multiple times.

Mount Ruang, located in North Sulawesi Province, first erupted at 9:45pm (13:45 GMT) on Tuesday, sending billowing clouds of smoke and ash high into the sky.

After four more eruptions on Wednesday, Indonesia’s volcanology agency raised the alert level for the 725-metre (2,379-foot) high mountain to four, the highest on the scale.

They also widened the exclusion zone around the crater from four kilometres (2.5 miles) to six kilometres (3.7 miles).

More than 800 people were evacuated initially from Ruang to nearby Tagulandang Island, which is located more than 100 kilometres (62 miles) north of the provincial capital, Manado.

ところで、昨年12月にはスマトラ島のマラピ山が噴火し、観光客など20名以上が死亡している*4

志水紀代子

吉田朋子、坂本信弘「追悼・志水紀代子先生」https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/2024/04/15/182351


哲学者の志水紀代子さん*1が他界したという。但し、新聞などのメディアの報道等は確認していない。
上掲のエントリーでも言及されているように、志水さんは1980年代からハンナ・アレントの研究を遂行してきた。東西冷戦が終結した1990年代の後半以降、アレントはポピュラーな思想家となり、21世紀の現在では〈誰もが読んでいる(筈)〉の思想家になっていると言えるだろう。しかし、1980年代においては、哲学や政治学といったディシプリンの中でもアレントを論じる人は少なかったのだ。そのこと自体が思想史的研究の対象になり得るといえるだろう。
但し、私は偏にその怠慢のために、志水さんの先駆的な仕事を吸収することが殆どできなかった。多分『ハンナ・アーレントフェミニズム*2の訳業以外は。これについては後悔しかない。

四国で

昨夜の11時過ぎ、NHKの番組が突如中断された。九州・四国に強い地震が発生した。震源は豊後水道で、愛媛県高知県の一部では震度6弱を記録し、九州側の大分県でも震度5を記録した場所があった。
日本は地震列島と言われ、北から南まで地震の脅威から免れている場所はないとも言えるのにも拘らず、これまで四国における地震というのは殆ど聞いたことがなかった。阪神淡路大震災の淡路島は兵庫県であって四国ではない。そういえば、つい最近紐育が揺れたとか*1、殆ど地震には縁がないと思われている土地の地震がちょっと気になっていたのだった。今年の1月に中国の廣西壮族自治区北海市で地震が起きたけれど*2、ここも地震とは殆ど縁がなかったエリア。
今回の豊後水道の地震は北海や紐育のと違って洒落にならない規模なのだけど、一夜明けて、死者は報告されていないというのは不幸中の幸いか。
ロイター通信曰く、


Earthquake jolts southern Japan's Ehime, Kochi prefectures
By Reuters
April 18, 20241:42 AM GMT+9Updated 11 hours ago


TOKYO, April 17 (Reuters) - An earthquake with a preliminary magnitude of 6.4 hit southern Japan late on Wednesday, said the Japan Meteorological Agency, without issuing a tsunami warning.
The epicentre was the Bungo Channel, a strait separating the Japanese islands of Kyushu and Shikoku, the agency said.
Ehime and Kochi prefectures were hit by the quake with an intensity of 6 on Japan's 1-7 scale, the JMA said.
Some water pipes burst, but no major damage has been reported, local media said.

Shikoku Electric Power's (9507.T), opens new tab Ikata nuclear plant in Ehime prefecture, where one reactor is in operation, reported no irregularities, Japan's government spokesperson Yoshimasa Hayashi told reporters.
Hayashi also warned of a chance of other earthquakes with lower six on the Japanese seismic scale.
Earthquakes are common in Japan, one of the world's most seismically active areas. Japan accounts for about one-fifth of the world's earthquakes of magnitude 6 or greater.

On March 11, 2011, the northeast coast was struck by a magnitude 9 earthquake, the strongest in Japan on record, and a massive tsunami. Those events triggered the world's worst nuclear crisis since Chernobyl a quarter of a century earlier.
https://www.reuters.com/business/environment/earthquake-jolts-ehime-kochi-prefectures-southern-japan-jma-2024-04-17/

東西、しかし



ID:redkitty


ぼたもちという言葉は知っていますが、発声したことは一度もないような気がします。いつもおはぎと言っているし、言ってきた、そういう人多いような気がします。ぼたもちって、おはぎより地域色が濃いような、これも「気がします」ですけど。

ウェザーニュース*1「知ってる?「おはぎ」と「ぼた餅」の違い。東京、大阪…地域別でも呼び方に違いがあった。」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_650ab4fee4b0abb9f30c6c93


北野智子さん(歳時記×食文化研究所代表)へのインタヴュー記事なのですが、


ぼた餅とおはぎの呼び方には、地域差がみられるのでしょうか。

「現在では、全国的におはぎが一般的な名称となっているようです。歴史的には、東京がおはぎ、大阪がぼた餅と呼ぶことが多かったという説もあります。

『物類称呼』では、現在の関西地方や石川県南部で『かいもち』、秋田県で『なべしり餅』、栃木県・福井県東部・新潟県で『餅のめし』、千葉県北部で『合飯(ごうはん)』などの名があると記しています。

地域差とは言い切れませんが、ぼた餅とおはぎには様々な呼び名があります。

餅の材料のコメを半搗きにして作るため、いつ搗いているのかわからないという意の『搗き知らず』が『着き知らず』に転じて、いつ着くのかわからないもののたとえとして、ぼた餅やおはぎを『夜舟』と呼ぶ例もあります。

そのほか『隣知らず』や月入らずから『北窓』、付くところも付かぬところもあることから『奉加帳(ほうがちょう)』ともいわれ、いずれも『ツク』に掛けられた呼び名になります。

また、コメを半搗きにすることから『半殺し』という物騒な異名もあります」(北野さん)

という箇所があります。「 歴史的には、東京がおはぎ、大阪がぼた餅と呼ぶことが多かったという説もあります」ということですが、「おはぎ」という言い方の起源は、京都の女房言葉だったということも言われています。
ところで、「半殺し」ですが、これはあくまでも米の搗き方のことをいうのであって、餡子を加えた完成品に対する言い方ではないと思っていますが、如何でしょうか?

柳田國男、或いは「日本人」の境界

末木文美士『日本の近代思想を読みなおす2 日本』*1から。
この本の最後には、柳田國男の『海上の道』*2からの抜粋が収録されている(p.376ff.)。


柳田が最後のオリジナルな単行本として、亡くなる前年に出版したのが『海上の道』(一九六一)であった。書名はその巻頭の論文に由来するが、そこで論じられているのは、日本人の起源説である。日本人がどこから来たかという問題は、日本人としてのアイデンティティをどこに見出すかという問題につながる。帝国日本の拡張期には、威勢のよい亜壮大な起源説がもてはやされた。該博な知識を駆使しながら、日本人が太古には世界を支配していたとする木村鷹太郎、キリストの墓を「発見」した竹内文書竹内巨麿、日本ユダヤ同祖説の酒井勝軍ら、奇説が世を賑わせたが、必ずしも学問的な問題とされなかった(永山靖生『偽史冒険世界』一九九六)。
しかし、戦後になると、江上波夫騎馬民族*3が現われ、学界でも正面から議論されるようになっていた。江上は北東アジアの騎馬民族が日本を征服して大和王朝のもとになったという説を立てて、大きな話題を呼んだ。柳田の説はそれと反対の南方説である。即ち、南の方の民族が稲作の技術を携えて、沖縄列島を通って北上したというものである。(pp.310-311)
2つの問題。(1)「日本人=稲作民族という前提」。(2)「沖縄が大きくクローズアップされていること」。

柳田の日本人南方起源説に関して、二点ほど注意しておきたい。第一は、柳田は稲作ということを日本人の根本的なアイデンティティとして論じている。 日本人=稲作民族という前提である。これは、柳田の「常民」が稲作をする定住農耕民をモデルとしていることとも関係し、もともと農政官僚として出発した柳田の問題意識がそのまま持続していることを示している。『先祖の話』*4もまた、そのような「常民」の家の永続を前提としていた。その後社会の急速な変化で、今日では柳田の前提とした家の継続ももはや成り立たなくなっている。だが、柳田の提起した問題は決して色褪せるわけではない。とりわけ稲作文化をどう継承していけるかは、日本にとって大きな問題である。(pp.311-312)
「沖縄」を巡って。柳田は1921年1月から1箇月以上かけて、沖縄(沖縄本島宮古島石垣島)調査を行い、その成果は『海南小記』に結実している。『海上の道』における沖縄への関心はそのときの関心の持続でもある。なお、柳田のこの沖縄調査は、折口信夫の沖縄宗教への関心、沖縄人である伊波晋猷の沖縄研究を触発した(p.312)。

柳田は、沖縄にこそ日本人の古い文化が残っていると考え、それが折口説をも呼び出すことになり、柳田自身もそこから日本人の起源の重要な橋渡しとして沖縄を考えるようになった。そこには、沖縄と日本の一体性が前提となっている。だが、それはいささか留保を要することではないだろうか。
沖縄は、もともと一五世紀に琉球王国として統一され、一七世紀に薩摩藩の侵攻によって属国化されたが、他方で清にも朝貢していて、独立国としての体裁を保っていた。ところが、明治政府になって琉球国を廃して琉球藩とし(一八七二)、最終的に地元の反対を押し切って沖縄県として日本領土に組み入れた(一八七五)。このことは琉球処分として、後々まで沖縄の怨嗟の対象となっている。柳田・折口の沖縄論は、明治以降の沖縄と日本の一体化を前提としている。だからこそ、沖縄を含めても一国民俗学が成り立つのである。
その沖縄は、第二次世界大戦では本土防衛のためという大義名分のために住民の四分の一が犠牲となる多大な被害を蒙り、戦後はアメリカの統治下に置かれる。柳田の『海上の道』が刊行されたのは、まさしくそのような状況下であった。沖縄・日本一体を前提とした柳田の論は、政治史的に見れば、後の沖縄返還(一九七二)へ向けての布石としての意味を持つものであった。
こうした背景を考えると、沖縄に大きなウェイトを置く柳田の「一国民俗学」の構想は、きわめて危うい前提に立っていることが明らかになる。琉球・沖縄は、いわば日本にとって境界線上に位置するもので、「内かつ外」という重層性を持つ。もはやそれは「一国民俗学」の枠をはみ出してしまうのではないか。そして、それは先にバード*5の『日本奥地紀行』で取りあげた北海道のアイヌの問題とも呼応する*6。(pp.312-313)

Paamul II

田中道子*1「マヤ遺跡大規模発掘」『機』(藤原書店)381、p.18、2023


墨西哥ユカタン半島における大規模な古代都市遺跡の発掘について。


マヤ遺跡が点在するユカタン半島グアテマラ・キンタナルーにかけての密林に広域都市遺跡が存在することは、航空機からのスキャンによってある程度分かっていたが、マヤ高速鉄道工事に伴う大規模な考古学発掘調査によって、今年*2八月二四日現在、五万四千以上の建造物、一九二五の遺物、一二三万以上の土器の破片、六四六人分の人巨骨が発掘され、一三三九か所の遺跡が復元された。
その威容は、中東、インド、中国の巨大遺跡に勝るとも劣らない。貴人の埋葬施設の上に高くそびえたつピラミッドの頂上には神殿が設けられ、周囲に中庭に面して祭祀者・統治者の居室が並ぶ建物や、占いの儀式としての球戯場、工人や遠方の商人が住む区域、農地・菜園などが都市を形成し、都市と都市は、石灰で固めた「白い道」といわれる舗装道路で繋がれていた。高度の技術と複雑な社会構成に支えられた文化が、日本の弥生初期から鎌倉時代に相当する年代に花咲いた。しかし、都市首長間には、紛争が起こり、興亡が繰り返され、スペイン人が来た頃には広域都市は衰退していて、密林に覆われた土地にインディオが分散して住んでいた。
「マヤ高速鉄道*3については、例えば、


「メキシコ「マヤ鉄道」一部開業 リゾート地などつなぐ」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231216/k10014289841000.html


など。
また、この都市遺跡はPaamul IIと呼ばれている;



MND Staff "INAH reports significant archaeological discovery along Maya Train route" https://mexiconewsdaily.com/news/inah-archaeological-discovery-maya-train/
Vittoria Benzine "A Massive Railroad Project in Mexico Has Led to the Discovery of the Ancient Maya City of Paamul II" https://www.artnews.com/art-news/news/ancient-maya-city-paamul-ii-halts-ongoing-railroad-project-mexico-1234639440/
遠野そら「建設中の「マヤ鉄道」ルート上にマヤ遺跡続々発見!」https://web-mu.jp/history/4262/

市川生まれ

「プラットホームで会いましょう いしかわこうじ」『京成ライン』(京成電鉄)752、pp.5-6、2024


絵本作家のいしかわこうじ*1へのインタヴュー記事。
いしかわさんの『どうぶついろいろかくれんぼ』や『くだものいろいろかくれんぼ』や『のりものいろいろかくれんぼ』は息子がまだ乳飲み子だった頃に遊んだのだけれど、千葉県人(市川生まれの船橋育ち)だったんだね!


海神駅の近くに住んでいたので、高校時代の通学には京成線を利用していました。今はもう閉館してしまいましたが、京成船橋駅*2の近くにあった西武船橋*3には西武美術館の姉妹館が入っていて、いろいろな美術展を見に行きましたね。母はアートが好きだったので、「こんな美術展をやっているよ」と教えてくれましたし、僕が美大を目指したいと言った時も応援してくれました。今も海外に行く時はスカイライナーで空港に向かうようにしていますが、たまに普通列車で、海神駅京成船橋駅のあたりを通り過ぎる時に懐かしい街並みを目にするとホッとしますね。(p.6)

――イラストレーターを経て、絵本を描き始めたきっかけは?

僕には2人の子どもがいるのですが、上の子が生まれて読み聞かせをする中で、絵本はさまざまなバリエーションがあって、一般の本よりも表現の幅が広いことに気づいたんです。「自分でも何か作れないかな」とアイデアを練り始め、上の子が1~2歳の頃に思いついたのが、いろいろな形の穴のあいたページをめくると隠れていた動物が次々と現れるしかけの『どうぶついろいろかくれんぼ』です。絵本の試作品を子どもに見てもらったこともあり、自分の子どもが最初の読者になるのは幸せな経験でしたね。(ibid.)

ところで、「市川の大杉書店に併設のピアノ教室に兄弟で通っていて、帰りに書店で本を買ってもらえるのが楽しみでした」という。「大杉書店」てたしか市川駅の南口の前にあったと思うのだけど、今でもあるのか?

*1:https://twitter.com/ishikawa_koji https://twitter.com/ishikawa_koji See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%84%E3%81%97%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%98

*2:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100318/1268931002 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160406/1459870653 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160919/1474255091 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170420/1492710355 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/06/01/145035 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/08/06/002646 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/10/11/074633 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/02/03/090226 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/04/17/124106 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/04/26/105444 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/05/02/095452 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/08/24/100120 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/10/01/195811 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/12/08/084437 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2023/01/03/095704 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2023/11/27/111900 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2024/04/14/145558

*3:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20071115/1195140448 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20081122/1227297984 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20131103/1383409222 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20150304/1425482779 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20150722/1437495473 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170420/1492710355 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170825/1503684323 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170902/1504313662 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171013/1507853922 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180624/1529805997 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/10/11/100023 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/04/04/115344 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2023/07/07/104056 なお、その建物は解体が進み、更地へと近づいている。