1/25新作『隣の部屋のダ天使に、隠しごとは通じない。』発売します

砂義です。今年もよろしくお願いします。

今後Xに何かあったらブログで告知していきます。

 

さておき、『隣の部屋のダ天使に、隠しごとは通じない。』(著者使用略称:隣ダ天)という新作ライトノベルMF文庫J様より2024年1月25日に出版されます。

あらすじなど

mfbunkoj.jp

天使と悪魔が存在する世界観で、悪魔がした完全犯罪を天使が暴くというミステリっぽい感じのエンタメ小説です。(予防線を張ってるのは担当さんが「これをミステリって言ったら叩かれるかも……?」って心配してたからです。個人的にはそれでもいいと思ってます。思春期にメフィスト賞とかあの辺の読んで育ってきたんで……。)

個人的にすごく楽しんで書けた作品です。自作の中では『天網炎上カグツチ』に並ぶくらい気に入っています。

何より、表紙に描かれてる今回のヒロイン、ペネメー・リドルリドルさん可愛くないですか? 読者さんがヒロインを可愛いと思ってくれたら僕がどんなにトンチキなトリックやお話を書いても許される。そういう仕組みになってます。よろしくお願いします。

 

『隣ダ天』公式Xアカウントというのも作っていただきました。

販促のために色々面白い企画を準備しているのでぜひフォローしてみてください。

https://twitter.com/tonari_datenshi

 

各種店舗特典もあり、店舗違いでSSを4種ほど書きました。

なんと、ゲーマーズさんにおいてはかるかるめ先生描き下ろしタペストリーが付く限定版というものまで出してもらえます。やや肌色多めで可愛くてエッッッッ!

ありがたいことです。ペネさんのグッズ、喉から手が出るほど欲しかったんです。自分の作品のグッズとか超久しぶりなのでとても嬉しい。このタペストリーをこの世に生み出せただけで素晴らしい仕事ができた。この機会、みんなも逃さないでほしい。

 

各店舗リンク&SS紹介

ゲーマーズさま

限定版

www.gamers.co.jp

通常版

【小説】隣の部屋のダ天使に、隠しごとは通じない。 | ゲーマーズ 書籍商品の総合通販

タペストリーイラスト

店舗特典SS

『VR世界のダ天使にも、隠しごとは通じない。』

冥賀くんとペネさんが某qu〇st3でわいわい遊ぶ話です。

このSSは限定版にも通常版にもつきます。

 

メロンブックスさま

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2178940

店舗特典SS

『潜入! 怪奇ミンテンドーランド!』
主役コンビの冥賀くんとペネさんがミンテンドーという架空のゲーム会社の遊園地へ遊びに行く話です。架空です。たぶん。

 

アニメイトさま

【小説】隣の部屋のダ天使に、隠しごとは通じない。(1) | アニメイト

店舗特典SS

『サハリエル・フィンジストックの(なにかが)消失』

強い女枠のキャラ・サハリエルさんが色々なものを剥き出しにして頑張るお話です。

 

電子書籍特典SS

『真理亜のインターネット天下一武道会

レスバ能力が圧倒的である妹キャラの真理亜がネット上で戦う話です! 色々アレ!

Kindle

amzn.asia

Bookwalker

bookwalker.jp

など

 

色々宣伝しましたが、なにより楽しんでくれる人がたくさんいたらいいなあと思ってます。よろしくお願いします!

Outer Wilds(本編)をクリアした人がまだ知らないかもしれないこと(全部ネタバレ)

初めて来た方は→当ブログのOuter Wilds記事目次

 

この記事は、Outer Wilds(本編)をクリアした人がまだ知らないかもしれない、「ちょっとした小ネタ」をまとめたものです。DLC『Echoes of the Eye』の情報は含まれていないので本編をクリアした時点で読めます(DLCの小ネタは別にまとめてあります)。また、考察記事へのリンク集などは別記事にあります。

当然のごとく全ての記事がネタバレ全開のクリアした人向け記事です。

ゲームをクリアしてない人は絶対に絶対に読まないでね!

続きを読む

Outer Wilds成分が不足しすぎている人へ。日本語で遊べる「ストーリーMOD」を紹介します!

(初めて来た人はこちらへ→当ブログのOuter Wilds記事まとめ

 

全国1億人(推定)のOuter Wildsゾンビのみなさん、探求してますか!

 

2022年5月に『Outer Wilds』を開発しているメーカーMobius Digital Gamesのファンコンテンツポリシーが更新され、「無料配付」「本編中のアセットなどを含まない」などの条件でMOD(PC版のゲームを改造するもの)の制作・配付が公認されました。

 

Mobius Digital Fan Content Policy - Mobius Digital

What about mods?
We love mods of our games! You’re more than welcome to make a mod. As long as it’s free and follows the above guidelines, notably not violating the EULA, you should be okay.

(私たちは私たちのゲームのmodが大好きです! modを作るのは大歓迎です。無料で上記のガイドラインに従っている限り、特に EULA に違反していない限り、問題ありません。)

 

ということで、さっそく主に海外のOuter Wildsゾンビ有志によって様々なMODが作られているのですが、その中には「ストーリーMOD」という、二次創作的な「物語」をゲームで楽しめるものもいくつかあります。

そしてさらにありがたいことに、日本Outer Wildsゾンビ有志によって日本語訳されて日本語で遊ぶことができるものもあるんです!

ということで、本記事はおすすめストーリーMOD(日本語翻訳済み)の紹介です。

あくまで二次創作なので解釈違いなどが起きる人もいるかもしれませんが、何でも許せる人なら少しだけOuter Wildsロスが埋まるかもしれませんよ。中にはかなり出来がいいものもあります!

ということで導入法や概要を説明していきます!

 

※注意事項※

(本日紹介するストーリーMODはすべて、DLC「Echoes of the Eye」までクリアしていることが前提になっています。本編しかクリアしていない人はまずDLCをクリアしましょう。)

(また、MODの性質上、導入したことでPCに不具合が発生した、セーブデータが消えたなどの事象が発生した場合もこちらで責任は負いかねます。すべて自己責任でよろしくお願いします!)

(あと当然のことながら対応はPC版のみです。Switch版の発売もいまだに未定なので、このためにPCでゲームができる環境を整えるのもありかもしれません!)

 

1.導入方法

既にPCにOuter Wildsがインストールされていることを前提とします。

まず、MODすべての基本となる「Outer Wilds Mod Manager」というソフトがあります。最初にこちらを導入しましょう!

 

Outer WildsのMODを配付している元のページ

https://outerwildsmods.com/

ここから「Maneger」タブ(以下ページ)へ。

https://outerwildsmods.com/mod-manager/

緑の大きなボタンからダウンロードしてインストールします。(何か聞かれても全て「はい」)

そうしたら、インストールしたOuter Wilds Mod Managerを開きましょう。

このような画面が出てくるはずです。

ざっくり説明すると

Enabled mods→オンになっているMOD

Installed mods(disabled)→インストールしたがオフになっているMOD

Available mods→インストール可能なMOD

で、四角で囲まれたチェックボックスがMODのオンオフ、その右のボタンがMODダウンロード(時計マークは更新)、さらに右がRead Meです。最新版になっていないMODは常に最新版にしておきましょう。

ここの「Available mods」の中から、必要なMODを選んでダウンロード、Enableにしていくわけです。

ちなみに今回紹介するストーリーMOD以外のMODには、

NomaiVR(Outer WildsをVRで遊べるようにするMOD)

Light Bramble(闇のイバラの「アレ」を消し去ったりできるMOD)

などがあります。

手順としては、最初に何をするにも必須のMODである「OWML」をダウンロード・インストール。

その後、今回紹介する遊びたいMODに応じて必要MODをインストールしていきます。例えば『The Outsider』が遊びたいのであれば、「The Outsider」と「Translation for The Outsider」の2つをダウンロードして、チェックボックスをオン。

『THE VISION』だったら、「New Horizons」を初めとして必須MODがちょこちょこあるので要求されるものをすべてオンにします。(通常ならThe Visionをオンにした時に必須MODも教えてくれるはず)

ここで大事なのは、それぞれのMODが干渉しないよう、遊びたいストーリーに使わないMODはきちんとオフにしておくこと!(例えばThe VisionをやったあとごちゃごちゃオンになってるMODをそのままにしてThe Outsiderをやろうとしたら進行に支障が出ます。)

 

ちなみにMODを使用してゲームを遊ぶ場合は、steamやゲームアイコンからではなく、MOD Manager内の右上「START GAME」からゲームを起動します。

きちんとMODが適用できていれば、タイトル画面から変わっているはずです。

こんな感じ。

2.ストーリーMOD(日本語あり)紹介

それでは紹介です。

今回紹介するのは『The Vision』と『The Outsider』という2つのストーリーMODです。どちらも日本語翻訳あり!(関係者各位に感謝)

 

『The Vision

作者:hearth1anさん

日本語訳:9638さん

おすすめ度:☆☆☆

必要MOD:「The Vision」「New Horizons」「Vanilla Fix」「Menu Framework」「Common Camera Utility」「Custom Ship Log Modes」

 

The Outsider

作者:Streetlights Behind the Treesさん

日本語訳:オークルさん

おすすめ度:☆☆☆☆☆

必要MOD:「The Outsider」「Translation for The Outsider

 

何一つ情報を仕入れたくない人は、この時点で必要MODだけ確認してプレイしましょう。

 

3.それぞれのMODの簡単な紹介

『The Vision』はもしあれをああ使えたら……? って発想をまとめた短めのストーリーMODです。ただちょっとしたブラックジョークも入っていてそこには正直ちょっと引いてしまった……。終わり方も若干拍子抜けかも? あまり期待しすぎず、IFの発想やストーリーMODの感覚を味わうという点では面白いかもですね。

一方『The Outsider』はすごい! こちらはOuter Wilds界隈でもちょっと話題になっていたのですが本当におすすめ。The Visionに比べると若干ボリュームも多く、謎解きもあるしストーリーMODだけどちゃんと「ゲーム」になっている感じです。何よりこれ用に音楽を作ってるのが強い……。サウンドトラックもYoutubeにあるのでプレイ後に聴けます。

 

ということで今回は2本の日本語で遊べるストーリーMODを紹介しました。

Outer Wildsロス、みんなで埋めていきましょう!

 

2023/11/16追記:この記事執筆以降もたくさんストーリーMODが出ているので、The Outsiderを翻訳してくれたりもしたオークルさんのブログ(精力的に更新されています)で興味持ったものを遊んだりしてみてください!

Outer WildsストーリーMODを色々やってみた | 水面下のブログ

当ブログのOuter Wilds記事まとめ

当ブログのOuter Wilds記事まとめ(2023年5月時点)

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ゲームをプレイする前に読める、心構え・おすすめ設定・序盤の進め方など

 

【決定版】Outer Wildsをクリアした(する)人へ、更なる探求の手引き

本編をクリアした人向けの、おすすめサイトや論文などへのリンク集 古くなってるのでそのうち改訂するかも

 

Outer Wilds(本編)をクリアした人がまだ知らないかもしれないこと(全部ネタバレ)

本編をクリアした人向けの小ネタ集(DLCの話なし)

 

『Outer Wilds : Echoes of the Eye』をクリアした人がまだ知らないかもしれないこと(全部ネタバレ)

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PCで導入できる「ストーリーMOD」の紹介

おすすめほどでもないちょっとしたOuter Wilds記事

僕個人がクリアした直後の感想です。
 
DLC発売直後に書いた攻略ヒント集。発売当時のなので古いとこもあるかも。
 
人気ラジオ番組アトロクでOuter Wilds、そしてOuter Wildsゾンビという言葉が紹介された時のレポです。なお、その後続報がないのでおそらく宇多丸さんはクリアできずに挫折していると思われます。
 
好きな配信者であるタケラムさんの同人誌に寄稿した、タケラムOuter Wilds配信をおすすめする文章です。
 

当ブログ外の僕が関わったOuter Wilds記事

僕がねとらぼさんに寄稿したDLC『Echoes of the Eye』のレビューです! ちなみに、この当時はPS4でフリーズバグが頻繁に発生してましたが、今は治りましたのでご安心ください。
 

Outer Wildsロスに苦しむゾンビのために「Outer Wildsっぽい栄養が摂取できるエンタメ作品」で打線を組みました - ねとらぼ

この記事は直接僕が書いたわけではないんですが、筆者のてっけんさんたちと一緒に奄美大島に行っておすすめ作品などを考えたりしました。ちなみに最果てのイマを入れてもらったのは僕です。

 

【ゲーム×旅=大正解】Outer Wildsの世界を探して奄美大島に行く

上記の奄美大島旅行のヨッピーさん視点! 演奏動画は僕が撮ったやつを載せてもらいました。

春ゆきてレトロチカ 感想

『春ゆきてレトロチカ』完全クリアしました。

www.jp.square-enix.com

 

実写動画を観ながら進めていくミステリゲーム。

 

ネタバレ厳禁ということもあり先に結論だけ書きますが、「物語」にはわりと満足。ただゲームシステム・ゲームデザイン的な点を中心に少し不満あり、って感じでした。

かまいたちの夜』みたいなミステリゲームが好きだ、などの人は満足できるのではないでしょうか。あとやってて思い出したのは『やるドラ』シリーズ。

逆に言うと、どれだけミステリが好きかでオススメ度にだいぶ幅が出るなあ、とも思いました。

 

以後、完全なネタバレは避けつつもインプレッションを書きますので未プレイの方は注意。

物語部分は、トリックのいくつかには腑に落ちないところもあったけど、「大ネタ」がやられたって感じですごいよかったです。伏線回収がね……ほんとよかった。

 

ゲームシステムに関しての不満点は、まず「仮説」パートがあまり楽しくなかったこと。個人的には単なる絵合わせの「作業」にしか思えなかったし、傾いてる文字が見にくくてストレスがたまるのもなんとかしてほしかった。あれ、要諦は「道を作る」ってことなんだから真上から俯瞰したUIでも別によかったでしょ。

正解もハズレもごちゃまぜにした「仮説」を手に入れていく、ということをやらせたいのはわかるのですが、もう少しシステム練り込んでほしかった。

 

あと個人的に物足りなかったのは、(完全)クリア後要素がほぼないこと。

物語を見せたいのはわかるのでマルチエンディングにする必要は別にないと思うんですが、それでもおまけシナリオみたいなものを入れることを阻むものではなかったと思います。『428』とかだってあったわけだし。

チュンソフトのゲームで育ってきてるから、そこがないと「ないのかー」とは思っちゃいましたね。ましてやフルプライスのゲームなわけだし。動画で作るのは大変なのはわかりますが、それこそ文章だけでも入れてほしかったな。

 

とはいえ、繰り返しますが「物語部分」には僕は満足したので。この手のミステリゲームはいいもんだなあ、もっと出ないかなあ、と改めて思ったのでした。

ヘンタイ・プリズン感想

(途中までネタバレなし、後半ネタバレあり)

Qruppoさんから発売中の18禁ゲーム『ヘンタイ・プリズン』をクリアしました。

qruppo.com

ErogameScapeでえらい高評価だったのと設定に惹かれたからです。前作『ぬきたし』(抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?)は体験版だけプレイしてて未プレイ。

 

やー、長かった。

久しぶりにシナリオで魅せる大作エロゲーをやった気がする。40時間ぐらいかかったかな。

最初に結論を言うと、いくらか不満点はあれど、とても面白かったです!

 

まず、無限に湧き出てくる下ネタ、振り幅の広すぎるパロディネタ、キャラクターのかけあいなど「テキストの面白さ」が素晴らしい。これだけでゲームをやった価値はあったしQruppoというメーカーの人気がわかった気がしました。これはオンリーワンやね。まあ、基本が下ネタなんで肌に合わない人は合わないでしょうが、僕はちんこまんこで笑う大人です。

正直嫉妬するレベル。

一方、テキストが素晴らしかった反面、話全体を通した時の「シナリオ」にあまりにも強引な展開が散見されたのはやや不満でした。

基本的には「ピンチになる」→「主人公の機転で切り抜ける」を繰り返していくのですが、その解決法において、「それ運任せすぎね?」みたいなことを思ってしまうと、少し気持ちが冷めてしまった。

予想を裏切るのはいいんですが、もう少し伏線みたいなものを事前に置いておいてくれると納得感が増したと思います。恐らく、制作者さんは『カイジ』みたいなことをやりたかったと思われるので……。「してやられた」感あってこそ逆転のカタルシスでは……? などと思いました。

とは言いつつ、「物故ろしてやるぜ、ベイビー」って決めゼリフと共に「Execute you」が流れたらまあいいか、ってなっちゃいはする。ずるいね。

 

 

(ここから下、ネタバレありでルートの詳細に触れています)

 

3人のヒロインルートとグランドルート、好きだった順に言うと

ノアルート>グランドルート>千咲都ルート>妙花ルートです。

 

ノアルート

グランドルートよりノアルートを評価してるのは、このルートがソフィーヤ・シコレンコの物語として圧倒的に美しかったからです。このルートのソフりん好き。こんな風に報われたら泣いちゃうよ。

ノアと柊一郎の、「欠けた場所を補い合う」んじゃなくて「同じ場所が欠けた二人」って関係性もめちゃ良いですね。あと自分だけ彼女だと思い込んでたノアのリアクションよかった。あああああああ。

千咲都ルート

基本的に通貨の価値というものを考える話が好きなので、パコルまわりの話やギャンブルや控除率のシーンは非常に面白かったけど、それと最後の夕顔の倒し方が気持ち良く絡んでいかないのはちょっともったいなかったかなーと思います。生理周期を必死で計算する千咲都はかわいかったです。自己肯定感の低い子を甘やかすのも好き。

妙花ルート

どっちかって言うと、ルート終わった時に印象に残ったのはシスター・ジュリアの狂いっぷりや太田部筆頭の魅力だったかなー。柊一郎が自分を曲げてヤクザになるのもちょっと好みの展開ではなかったです。たえ会議は好き。洗脳の仕組みは伏線があってよかった。見たことないほどのメス顔はよかった。



グランドルート

ネットで「ショーシャンクの空に」をなぞりすぎって意見を見ましたけど、個人的にはあれはもう古典だと思っているので特に気になりませんでした。

最後のアマツくんとの会話は良かったんですけど、グランドルートに入るときに一旦気持ちをリセットしちゃったので、やや唐突な感じはしたかなー。

基本的に、どのルートでも湊柊一郎は主人公として大好きです。

おじさん、クロスチャンネルで育った世代やからね、欠けてるものがあるキャラがそれを埋めて人間性を得る話ってどうしてもツボなんよ……。

 

そんなわけで好きだったキャラは柊一郎とソフりん。

思ったよりぬきたしから地続きだったので前作やってりゃよかったかなーと少しは思ったけど、まあ単体でも充分楽しめたかな。ぬきたしにも興味持ちつつ、Qruppoの次回作も楽しみになりました。

なにより、今の時代にこれだけシナリオでちゃんと魅せようとする大作エロゲーを作ってくれる会社を応援せざるを得ないのが心情ですね。

がんばれQruppo。

 

好きだったセリフ・ネタ

パコエンとか前戯王のネタ、笑う

すいません

もの尻博士ってなんだよと思ったら破瓜せの二段オチで笑った

ア便ジャーズとキャプテン・アヘり顔、重要だった

タケラムの「Echoes of the Eye」配信にコラムを寄稿しました

タケさんとラムさん(合わせてタケラム)という配信者のOuter Wilds DLC 「Echoes of the Eye」実況が完結したのを記念して、振り返り配信回にコラムを寄稿させていただきました。

以前のOuter Wildsクリア者向け記事で、ゾンビ入門動画の一つとしておすすめしていた配信者さんですが、ことDLCに至ってお見事という他ない完成度になったのでほんとおすすめです。ということを未視聴者にも伝えるべく賞賛を詰め込みました。

 

寄稿したコラムの文章はこちらです。

 

コラム『きみはタケラム配信に宇宙の特異点を見たか』
                 砂義出雲(作家)

 

「Outer Wildsゾンビ」という言葉がある。

これは、Outer Wildsというゲームの魅力に魂を引かれ、
ゲームをクリアしてしまった後もそのことを受け入れられず、
動画や記事を巡るようになってしまった哀れな生き物のことを指す。

 

なぜかOuter Wildsの記事が頻繁に載り続ける
「ねとらぼ」などの影響もあり、
近頃はこの言葉をインターネット上の思いも寄らぬところで
見かけたりするようになって驚くことがあるのだが、
実はこの言葉、インターネット発の言葉にしては珍しく
明確な出典がある。

それが、今回紹介する「タケ」と「ラム」という
二人の配信者によるOuter Wilds実況だ。

 

「Outer Wildsゾンビ」という言葉は、具体的に言うと
2020年11月28日、タケチャンネルのYouTubeライブ
『Outer Wilds 2人でプレイ#11』
その2時間12分34秒時点でラム氏の口から生まれた。

 

この「Outer Wildsゾンビ」という言葉は画期的な発明だった。

それは、終わってしまったゲームの初見プレイ感を取り戻そうと必死で
実況にしがみつく後ろ暗さや、「噛んだ」人間がOuter Wildsの魅力に
次々に感染していく様など、その言葉の語感があまりにも適切だったからだ。

言うまでもなく私もゾンビの一人なのだが、
我々ゾンビは名前を付けてもらうことによって
そこに明確な自意識が生まれ、人生が充実したと思う。
ゾンビの身としては感謝してやまない。

 

上記のエピソードからもわかるように、
「タケラム配信」の魅力は第一にその言語感覚によるものが大きい。

攻略においては「知のラム、技のタケ」などと
呼ばれるが、私に言わせてもらえば「言語のタケラム」だ。
この度完結したOuter WildsのDLC『Echoes of the Eye』配信
でもその言語感覚は遺憾なく発揮され、
「焼き屋」「マネキ」「爪兵器」などの言語感覚には
他の配信にないオリジナリティがあった。素晴らしいと思う。

 

そして、タケラム配信に私がもう一つ惜しみない賞賛を送りたいものは、
ゲームに対するアプローチだ。

ゾンビ的な観点からすれば、
Outer Wilds配信において一番嬉しいのは
Outer Wildsに対する「考察」「自分の考え」を
積極的に喋ってくれる実況者である。

その観点から見ても、タケラムのOuter Wildsに対する
アプローチ、積極性は群を抜いていた。
本編プレイ時から元々理解度の高かった
二人ではあるが、DLC編に入って二人の理解度は
幾何級数的に増加していた。

それは恐らく、タケラムの二人がお互いに
Outer Wildsを友人にプレイさせたりして、
自分たちもOuter Wildsというものへの理解と愛を
究極まで熟成させてからDLCをプレイしてくれたからだと思う。

その熟成期間を置いて満を持して行われた
タケラムのEchoes of the Eye配信には、
伝説のバンドが再結成するような一大イベント感があった。
例えるなら、セックスピストルズの再結成、
ビートルズゲットバックセッション。
ゾンビたちにとって、タケラムのEchoes of the Eye配信は
それらに匹敵する大イベントだった。

さらに、ここまでやるかとばかりにイラストを多用した配信前の振り返りは、
もはや美術品としても非常に高い価値を持っていると思う。
比肩するならば、「ダ・ヴィンチモナリザ」、「ミロのヴィーナス」、
「ラムの振り返りイラスト」である。
(これはラム氏が同人誌にして頒布予定であり、
何を差し置いても手に入れなければならないと思っている)

 

かくして、タケラムのDLC配信は最高のものになったわけだが――

良い実況配信というものが成立するためには
実はもう一つ大きな要素がある。
コメント欄だ。

自分もその一員だった身として言うのは少し面はゆいのだが、
タケラム配信が生んだ「ゾンビ」たちによるコメ欄は、あまりに美しかった。

数千人規模の配信や、Vtuberの配信などになると
コメ欄の治安はどうしても悪くなる。
だが、タケラム配信のコメ欄は、誤解を恐れずに言えば完璧に「ちょうどよい」ものだった。
過疎ということもなく、かといって統制が取れないということもなく、
まるで宇宙の特異点そのもののように、美しく、力強く煌めくものだった。

 

それは、タケラムの生み出した
『ゾンビ』という概念があまりにも的確に
我々の形象をかたどって、
ただ一つの念によって動いていたからに他ならない。

すなわち――こうだ。
これからプレイする人に最高の旅をしてほしい。
そして、最高の旅の一員に自分も加わりたい。

 

それだけのために集まった集団の、なんと感動的なことか。

かくして、完璧な理解度でゲームに臨んだタケラム、
最高の旅を見届けたコメント欄、
そして言うまでもなく我々を導いてくれたOuter Wildsという傑作ゲーム。

スターピースの実況者、マスターピースの視聴者、マスターピースのゲーム、
その三位一体によって、『Echoes of the Eye』の実況・決定版とでもいうべき
最高の実況配信が生まれてしまった。

その結果が、ラストシーンでのラム氏の慟哭につながっていることは疑いようもない。

 

自分もその最高の旅の一部になれたことを
誇らしく思うとともに、
Outer Wilds配信といえば「タケラム」と
これからも全人類にお勧めしていきたいと思っている。

ありがとうタケラム、ありがとうOuter Wilds。
願わくば、いつかまた別の宇宙で。

 

上記のコラムを寄稿させていただいた振り返り配信回を含むYouTube再生リストはこちら(振り返りなのでネタバレ注意)。

www.youtube.com

ファンアートの数がすごくて本当に愛されてる配信だなーと思います。

 

なお、コラムや動画内でも触れていますが、上記のコラムはラムさんが今夏発行予定のタケラムの軌跡を振り返る同人誌にも収録される予定です。ファンアートがいっぱい入ったOuter Wildsの同人誌ですよ。家宝にしなくていいんですか? するね、間違いなく。

一般流通はなくラムさんに直接連絡した方だけいただけるそうなので、Outer Wilds好きの方は間に合ううちにぜひタケラムの動画を観てタケラムにハマってラムさんに連絡など取ってみてください。

おすすめです。