しばらくお休みします。そしてリニューアルします。

 一身上の都合にて、今月いっぱいでサンレインの管理人を交代させていただくことになりました。


 2008年、なんの計画もなくただふらーっと東京に出てきたぼくを拾ってくれたのが高円寺時代のサンレインで、そのあと数え切れないほどいろんな人にお世話になってきました。
 オンラインストアになってからも、こんな偏った小さなお店で何度もお買いものをしてくださるお客さん、委託の連絡をくださったバンドのみなさん、そして超格安の家賃で(それでも滞納気味ですが)倉庫を貸してくれたnano、とにかく人間の「善意」の力だけでなんとか続けてこれたなあと、あらためて感謝しています。

 バンドやレーベルのみなさんには、あらかた連絡しました。登録のメールアドレスが変わっていたり、解散したりしておられる方々には今後お電話など差し上げたいと思っています(精算のこともありますし)。このお知らせをご覧になって、心当たりの方はメールいただけますと幸いです。
 お客さんにも、いままでの顧客リストを読み返して一人ひとりメールしたいところなんですが、そんなことしたら逆に迷惑でしょうから、ここでさらっとお知らせするにとどめたいと思います。


 ぼくは辞めてしまいますが、サンレインは残ります。
 三代目の管理人は、京都のレーベル"3rd records"主宰、sewiというバンドでも活動する、カワノくんに委ねることにしました。彼とぼくの繋がりを知らない人には、ちょっと意外なリレーだなあと思われるかもしれませんが、カワノくんのDIYマインドとエモーション、そして誠実さ(このことば、一般的な意味よりもちょっと深くとっていただきたい)は、たしかに信頼に値するものです。西院のライブハウス"GATTACA"界隈をはじめとして、仲間たちも彼を支えてくれることでしょう。きっとよりよいお店を作っていってくださるだろうと信じています。

 つきましては、事務上の引き継ぎと、倉庫および事務所の移転、ホームページのリニュウアル準備のために、10月18日をもって一旦お店はお休みに入らせていただきます
 営業再開の時期は経理のパーフェクトミュージックとカワノくん、そしてぼくの三者で調整を行っているところです。できるだけ早くオープンできるように努力いたします。また、目処が立ちましたら、あらためてお知らせさせていただきます。

 また本件にとっては蛇足になりますが、10月10日から14日までは発送をお休みさせていただきます。ご注文はお受けいたしますので、どうかご利用ください。


 ぼく自身の心の揺れと、調整等に時間がかかったこともあり、急な発表になってしまいました。
 取引希望のメールをくださっていて、まだお返事をできていないバンド/レーベルのみなさん、追ってメールさし上げますが、先々月くらいからずっと迷ってました。でも、みなさんはもちろん事情をご存じありませんので、きっと「こいつ感じ悪いな」と思われたかと思います。ごめんなさい。
 最後の月刊サンレインに許諾をくださったみなさん、こちらも思ったより時間がかかってしまいまして、みじかい配布期間となってしまいました。失礼をお許しください。
 ご注文のお品物の在庫切れにつき、お届を待って下さっているかた、あらためて急いで手配しています。いましばらくお待ちいただけますでしょうか。
 ほかにも、ご迷惑をおかけする方がたくさんいらっしゃると思います。心からお詫びいたします。「あれ、どうなった?」ということがあれば、連絡いただけますと幸いです。

 ひとまずあと2週間ですが、まだ入荷はあります。おすすめの作品などもツイッターで発信していけたらと思っています。引き続き(第二期)サンレインレコーズをよろしくお願いします。

WAIKIKI RECORD SPECIAL SALE のおしらせ。

ELEKIBASSサカモトヨウイチ氏が主宰、ジャンル・地域を問わず良質な作品をコンスタントにリリースし続けている東京の良心的インディ・レーベルWAIKIKI RECORD(ワイキキレコード)がセールを行ってくださることになりました。


当店で取り扱い中のワイキキレコード作品を2枚お買い上げいただいた方に、さらに2枚プレゼントします。

取り扱い作品一覧はこちら。
http://www.sunrain-records.com/category-90-1.html

小さなインディレーベルの台所事情がますます苦しくなっている昨今、おもわず心配になって「いいんですか?」と念を押す電話をかけたのですが、サカモトさんは「ちょっとでも多くの人に聴いてもらえるなら、その方がいい!」と、とても頼もしい一言。

ただ、決済のシステムの関係上、すこしだけご協力ください。詳細は下記。


・WAIKIKI RECORDのお好きな4作品をカートにお入れください。購入時には4枚分の値段が表示されますが、価格の低い順から2枚分を無料とさせていただきます。
・作品のプレゼントは、2枚ご注文いただくことが条件となります。なお無料分は1枚(合計3枚)でも構いません。
・4枚ご注文いただくとさらに4枚無料、6枚ご注文いただくと6枚無料…というふうに、2枚単位で無料分も増えてゆきます。
・在庫がない場合は、別途お送りします(送料はこちらで負担いたします)。
・決済に「銀行振込」をご選択されたかたは、遅くともご注文翌日までにあらためて正しい金額をお知らせいたしますので、お待ちください。
・金額訂正ができないため、「オンライン決済」はご選択いただけません。
・お荷物の規格上の理由により、発送方法は「佐川急便」のみとなります。クロネコメール便ではお送りできません。


期間は8/28 - 9/11の2週間 。9/11中のご注文までお受けいたします。どうぞよろしくお願いします。

三月の営業日につきまして

 現在のサンレインは、ぼく(ゆーきゃん)と経理の野木さん、そしてバイヤーのサポートにdj colaboy氏という態勢で営業しています。
 ぼくは、サンレインの管理人であると同時に、ゆーきゃんというシンガーソングライターでもあり、ボロフェスタというフェスの主催者でもあるのですが、困ったことにどれが本業でどれが副業で、どれがオフィシャルでどれがプライベートなのか、どうもうまく割り切れないのです。

 ツアーに出ているあいだは発送や入荷作業も滞ります(できるだけcolaboy氏に手伝ってもらったりもするのですが)。けれど訪れた場所へ在庫を持って行ったり(出張サンレイン)すると、その場所で買ってくださるお客さんとお話しすることで新しいつながりが生まれ、またそれぞれの街のバンドやシンガーとの出会いがあったりします。そうやって更新されてゆく関係のなかで、サンレインがすこしづつ独自色を濃くしていったということも事実でして、とてもいびつな在り方ながら、できるかぎりサンレイン=ゆーきゃんというバランスで生きていきたいと考えています。


 今月、カナダのシンガーソングライター、ジュリー・ドワロンが来日します。招聘は7e.p.さん。これまでも何度か京都公演のサポートに誘ってくださっていたのですが、今回はなんとツアーの前半にまるまる同行させていただくことに。3/14より東京、松本、金沢、神戸、そして京都と回ります。

 また、月末には札幌へ呼んでいただいています。27日より4日間で三公演やらせていただけることになりました。

 この間、お店の方がどうしても手薄になってしまうのは本当に心苦しいのですが、旅の成果はきっと今後に反映させていきたいと思いますので、どうかご容赦くだsだい。


 というわけで三月の発送につきまして、お知らせします。

3/13 〜 3/17

3/27 〜 3/31

 上記期間中は、管理人不在のため、発送に遅れが生じます。代理スタッフ等を立ててできるだけお待たせすることのないように努力いたしますが、あらかじめご容赦ください。メールでのお問い合わせ等には随時対応させていただきますが、在庫の確認等につきましてはお返事が遅れることもありますので、ご了承いただけますと幸いです。


 ちなみにジュリー・ドワロン来日公演の詳細は

http://www.7ep.net/onlinestore/tour_juliedoiron.php


 ゆーきゃんは、3/14 渋谷O-nestをバンドセット(森ゆに/田代貴之/田辺玄/妹尾立樹)、3/15松本 salon as salonと3/16 金沢 collabonをソロ、3/17 神戸 旧グッゲンハイム邸、3/19 京都 UrBANGUILDを足田メロウさんのライブペンティングとのコラボレーションで、演奏したいと思います。もちろん出張サンレインも有り。通販に出していないレアアイテムも持って行きます。7e.p.のセールと並ぶ物販はなかなかに壮観なはずですよ!

11月の営業につきまして

周知の通りサンレインの倉庫兼事務所は現在、livehouse nanoの3階にあります。
このたび、nanoが近隣からの苦情に対応すべく、増改築を行うことになり、
先日から工事が始まっているのですが、急遽、突貫工事にて壁のぶち抜きを行うことになったそうです。


その間、上階に続く階段は封鎖されるとのことで、
11月4日〜7日のあいだは、ぼくも倉庫に立ち入れなくなってしまいました。
また、私事ですが、ゆーきゃんのアルバムリリースに伴い、今月はライブ本数がとても多くなっています。
発送に遅れが生じたりすることもあるかと思いますので、あらかじめ、お知らせしておきます。


4日午後〜7日 の間にいただいたご注文:8日以降の発送となります。
8日午後〜10日 の間にいただいたご注文:11日に発送いたします。
12日午後〜14日 の間にいただいたご注文;15日以降の発送となります。
23日17時以降〜25日 の間にいただいたご注文:26日以降の発送となります。


いかんせん、ぼくにも想定できなかったnanoの工事の進展のため、4日〜10日の間のご注文につきましては、とくにご迷惑をおかけしてしまうこともあるかもしれません。あらかじめお詫びいたします。


なお、nanoは12日まで工事につきお休みだそうです。
改装後はチルアウトスペースも出来る予定で、サンレインも何か面白いことをさせてもらえるかもしれません...!
これについては追ってご報告します。


どうぞよろしくお願いします。

【予約受付中】高円寺フェスティバル2012 「DUM-DUM meets SUNRAIN」


高円寺4大祭りの1つ『高円寺フェスティバル2012』にて、
DUM-DUM LLP & SUNRAIN RECORDSによる合同キュレーションのイベント開催が決定!




会場:新高円寺CLUB LINER
http://www.club-liner.net/
日時:2012年10月28日(日)OPEN 18:00 / START 18:30
(10月27日(土)も開催予定ですが、現在出演者等調整中です。もうしばらくお待ちください。)


[出演]
うみのて
白波多カミン
転校生
トリプルファイヤー
ミツメ


[TICKET]
前売り\2,300のところ⇒¥2,000(税込)※SUNRAIN RECORDS WEB 特価!!
会場でお渡しする来場者特典付です。(全席自由 3歳以上有料 1ドリンク別)

ご予約はこちら
ご予約希望の日程、お名前、人数、連絡先を明記して、お送りください。お支払いは当日、受付にてお願いします。


主 催 DUM-DUM LLP/SUNRAIN RECORDS/CLUB LINER
後援:杉並区
企画・協力 高円寺フェス実行委員会

                                                                                                                                                                                                                    • -

 DUM-DUM が書いてくださった、今回の打ちだしはこんな文章です。


かつては「日本のインド」とも形容され、今再び新たなユースカルチャーの発信地としてレディガガも熱い眼差しを送る街「高円寺」。そんな街をあげての秋の大文化祭が『高円寺フェスティバル2012』。


高円寺南口にある音楽事務所兼、あれこれを取り扱うセレクトショップ「DUM-DUM LLP」と
かつて高円寺北口に店舗をかまえ、京都に移転した現在も東京はじめ各地のインディーズシーンの隆盛を照らす伝説のCDショップ「サンレインレコーズ」が高円寺フェスティバルの一環として合同キュレーションする、イベントを開催することが決定!


 ぼくが高円寺に居た時間は、たったの2年足らずでしたが、その間にも数え切れないくらいの面白い人たちと出会い、ディープスポットを探検し、びっくりすることも冷や汗をかくこともありながら、いろんなものを吸収させてもらいました。


 高円寺のお祭りといえば、阿波踊りが一番有名ですが、「高円寺フェスティバル」は、もっと細やかに「いろんな場所でいろんなことが弾けている」といえばいいのでしょうか―純情商店街でのストリートライブや高架下でのジャグリングなど、街じゅうが模擬店と出し物で埋め尽くされたような不思議な感覚がありました。

 今回は、サンレインが出て行ったあとに新しく高円寺に引越して来たDUM-DUM が「ゆーきゃん、サンレインも帰ってきましょうよ!」と誘ってくださったのもあり、駆け足のスケジュールながらもこの、久しぶりに高円寺の喧噪に飛び込んで、何か面白いことをやってみよう、と思っています。
 日程が差し迫る中、快諾してくださった出演者の方々には大感謝。10月27日ももうちょっとで公開出来ると思います。どうぞよろしくお願いします。

ぐるぐる回る2012

 「ぐるぐる回る2012」というフェスに行ってきました。


 もともとは新宿の芸能花伝舎で開催されていた「廃校フェス」の続編として、一昨年からさいたまスタジアム2002にて開催されている、有志によるDIYフェスです。ただ「さいたまスタジアム」といっても、スタジアムのフィールドは使われません。コンコースと、スタンドの一部分を使って、ライブ、アートマーケット、ワークショップなどが雑多に入り乱れる、ちょっと不思議な内容のイベントです。
 A〜Oまでの15個のステージを円形に配置し、お客さんはコンコースを文字通り「ぐるぐる回って」ライブを観たり、廊下部に出店されているアートマーケットを覗いたりします。また、ステージは「キュレイター」制をとっており、一つ一つのステージのブッキング/設営/運営はすべて各キュレイターが責任を持つ、というのもひとつの特色です。

 実は、今年の「ぐるぐる回る」は、これまで中心となって運営してこられた主催者、竹内知司さん(インディーレーベルblunstone主宰)が急逝なさったために、川瀬さん、北原(フニャ)さんという廃校フェス時代からのキュレイターが後を受け継ぐという形で運営に回られたのです。そしてぼくも、2009年の廃校フェスでキュレイションのお手伝いをしたという縁があり、今回は出演のほかに、ちょっとだけブッキングの相談に乗らせていただいたりもして、なんだかよくわからない距離感で関わらせていただきました。


 さいたまスタジアムに足を踏み入れたのは初めて。浦和レッズの本拠地でもあるこのスタジアム、コンコースは一周800メートル。広いです。
当日、スタッフは9時搬入。開園は11時。2時間という短い時間で設営から数組のリハーサルまで、各ステージがばたばたと準備に追われている様子を見て「これ、大丈夫かな...?」と思っていたのですが、11時になってまだアートマーケットが店を出し終えてもない中を、予定通りにお客さんが入場してこられたりして、さらに驚愕。「オープンします!」みたいな連絡もなく、しれっとイベントが始まり、そして11時半になると予定通りに各ステージで一組目のライブがスタート。なんてゆるいイベントなんだと、思わず笑ってしまいました。



 出演時間まで間があったので、埼玉の地ビール小江戸ビール」を片手に、何を見るとでもなくぐるぐると会場を巡回。
 各ステージのラインナップには、どれもキュレーターの色が明確に出ていました。加えて、それぞれのステージ思い思いの照明やデコレーション。よくあるショウケース/サーキットイベントとは違って、どのステージも「これがやりたい!」という透徹した思いがありありと見て取れました。
 また、感心したのは絶妙な時間配分。1〜2曲づつ聞きながら回ると、ちょうど40分ほど、つまり1アクトの持ち時間で1周するのです。これはよくできているなあと感心させられました。
(写真はMORTAR RECORD山崎さんがキュレイションするHステージ最後のアクト「それでも世界が続くなら」を観るお客さんたちの背中。ステージの後ろは大ガラス、夕日が差し込んできていて、バンドの持つまっすぐでエモーショナルな演奏をさらに引き立てていました。)

 また、もうひとつ特筆すべきなのは、キュレイター、スタッフ、お客さん、出演者、みんなが楽しそうだったこと。書いてしまうと当たり前のようなことなのですが...それぞれが自分のペースで、いい意味で「好き勝手」に楽しんでいるように見受けられた、ということが、このフェスの本質を表していたように思えます。
 ボロフェスタや東京BOREDOMなどをやっていて「このイベント、すごいんじゃないか...?」と思う瞬間には、"主催者の思惑を離れて、勝手にイベントの空気が加速して行く"という感覚があるのですが、昨日さいたまスタジアムを包んでいた空気には、間違いなくこれがありました。
 それに加えて「ぐるぐる回る」の組織的なゆるさが、会場の特殊なつくり(まっすぐ歩いているつもりでも、なぜか一周している。あまりに周回を重ねすぎるとある意味サイケな気分になってくる)とも相まって、このフェスにしか生み出せない、きわめて独特な時間を生み出した、そんな風に感じたのです。


 もちろん、これは外野からの皮相な見方にすぎません。代表のおふたかたをはじめ、運営スタッフの側の苦労がいかほどのものであったか、安易に想像することはできないですし、1500人ほどの来客のなかで、どんなトラブルがあったのか、どんな不便があったのか。単純に、ぼくが知らないだけ、ともいえるかもしれません。
 けれど、営利を目的をする人間がただの独りもいない(PAさんすら、採算度外視で機材を持ち出して下さったそうです)なか、「創る」と「奏でる」、そして「遊ぶ」という3つの「喜び」が、ゆるやか、かつカオティックに交差したあの時間に生まれていた不思議なエネルギーは、「DIY」というかたち(それは、やり方ではなくて、フェスのあり方を決める「かたち」と呼んでしかるべきだと思います)の可能性をあらためて感じさせるものでした。



 「スタジアムのコンコース」という、一見音楽とは関係なさそうな場所が、アイディアと工夫によって魅力あるフェスのシチュエーションに変わる。これは、プロモーターや興行イベンターにはなかなかできないことでしょう。だって、利益よりも手間のほうが圧倒的に多いのですから!
 でも、その「手間」の山を上りきったところには「何か」がある。その「何か」こそがフェスの創り手を動かし惹きつけるのです。そして、優れたDIYフェスにおいては、その「何か」が主催者たちだけではなく、演奏者、お客さんにも伝わってゆきます。むしろ、DIYフェスのひとつの目標は、この「何か」を、その場に居合わせる人たちの間でどこまで共有できるか?ということだ、とも言えるように思えます。


 スタッフの皆さん、出演者の皆さん、そして遊びにいらっしゃったすべての皆さん、あらためて、昨日はお疲れさまでした。そして主催陣、キュレーターのみなさん、本当にありがとうございました。とても勉強になった一日でした!

2012年7月のチャート

夏バテ気味で作業量が落ちています。みなさんはお元気でしょうか?
暑さには強いほうなんですが、それよりも外気と室内冷房との温度差にやられてしまうんですよね...

さて、7月のチャートです。今月は新譜/新入荷作が6タイトル!!


1.oono yuuki / TEMPESTAS
http://www.sunrain-records.com/catalog-3813.html

9人編成のバンドとなったoono yuukiのセカンドアルバム。嵐のような疾走感を塊でぶつけてくるような演奏中も「歌心」を失わないのは、メンバー個々人のスキルとセンスと耳の良さにもよるところが大きいのでしょう。レコーディング中にオオノくんと会った時には「GOK SOUNDSのスタジオの真ん中に一本だけマイクを立てて、一番いい塩梅で録音できる場所を探している」と話してくれましたが、そんなエピソードにもうなずかざるを得ない、あらゆる点にこだわりと計算が見え隠れする、音楽の核心をつくような一枚だと思います。


2.アニス&ラカンカ / Aniss & Lacanca E.P.
http://www.sunrain-records.com/catalog-3783.html

アニカンのデビュー7インチ。サンレインに実店舗があれば、ジャケ買いをするひともたくさんいたような気がします。程よいルーツ/レイドバック感と、エヴァ―グリーンなメロディ、音楽のすばらしさをそのまま謳歌するようなふたりの歌声の相性、ヘロヘロなドラム...どれをとってもちょっとした「奇跡」なんじゃないでしょうか。これは。


3.洞 / 発見
http://www.sunrain-records.com/catalog-3735.html

長野県在住、これレコードの総帥でもある宮下和夫氏のソロユニットによる全国流通盤。落ち着いたトーンの、すこし霧がかったベッドルーム・サウンドはとにかく「納涼」にもってこいです。エモーショナルなメロディも感情を沸騰させるというよりは静かに涙腺を刺激するようなタッチ。oono yuuki、麓健一平賀さち枝などを要するレーベルkitiからのリリースにふさわしい「うた」の素晴らしさにも特筆に値します。


4.WATER WATER CAMEL / おんなのこがわらう時
http://www.sunrain-records.com/catalog-3734.html

キャメルはサンレインでも1・2を争うロングセラー・アーティストなのですが、このアルバムも例にもれず売れ続けています。マイルドな音の響き、心地よいアンサンブル、そしてグッドメロディ、オーソドックスな「うたもの」の持つ破壊力がこれほどまでに大きいのだ、ということを、再生ボタンを押すたびに思い知らせてくれる希有な一枚。


5.SEX山口 / JAZZY SEX
http://www.sunrain-records.com/catalog-3816.html

インパクトあるDJネームとは裏腹?いや、このムーディさ、エロティシズムはまさに名前の通りかもしれません。とにかくJAZZネタの邦ヒップホップ、国産AOR等をスムースこの上ないスキルで結んだ、名MIX。まもなく再入荷、そしてセク山さんは新作MIXも近日ドロップ予定とのことです!!お楽しみに。


6.ゑでぃまぁこん / 回る
http://www.sunrain-records.com/catalog-3830.html

ふたりのセルフスタジオPONG-KONG STUDIOにて、おそらくカセットMTRでの録音だと思われます。ホワイトノイズさえも音楽のように心地よい。ガットギターとベース、コーラス、そしてハープシコードの音色…ゑでぃまぁこんは、ニッポンが誇るアシッドフォークの宝です。今回も最高でした。ありがとうございます。


7.EVISBEATS / ひとつになるとき
http://www.sunrain-records.com/catalog-3818.html

MIXも大人気のEVISBEATS、オリジナルアルバムとしては4年ぶりとなるセカンドです。鴨田潤作詞の「いい時間」や田我流が客演の「ゆれる」など、評判の名曲にも加え、"仏教レゲエ"「ギャーテーギャーテー」のような冗談?と思いそうな曲ですら笑いではなく不思議な心地よさに変えるのは、この人の持つ不思議な人徳とトラックメイキングのなせる技か。こちらもまもなく再入荷しますので、もうしばらくお待ちくださいませ。


8.ザ・なつやすみバンド / TNB!
http://www.sunrain-records.com/catalog-3763.html

メンバー同志の「仲の良さ」が見事に反映された、息の合った演奏。踊るようなピアノとスティールパンのノスタルジックな響きがスティールパンが、スタンダードで口ずさみやすいポップスに益々輝きを加えます。夏休み、自転車にのって街をゆくあの高揚感、夕暮れ時のふとした寂しさ、バンド名がもつ響きを100%音楽に反映させた素晴らしいファーストアルバム。


9.hi,how are you? / S.T.
http://www.sunrain-records.com/catalog-3800.html

90年代のUSシーンの一翼を担った「ロウファイ」が、ふらっとニッポンに降ってきて、シティポップや日本語フォークの土壌の上にうっかり花開いた・・・とでも形容しましょうか。音質は、これがいいのか悪いのかもよう言わん、みたいなぼんやりしたカセット録音ですが、男女混声のハーモニーもカシオトーンも非常にいい味を出していて、なんだか妙にいとおしくなります。徹底的に手作りの(歌詞カードも手書き!)ジャケも量産性を無視していて高感度大。


10.FU-MU / (F-M)×U=! ! ! ! !
http://www.sunrain-records.com/catalog-3823.html

名古屋の二人組による自主音源。リズムマシンのループと生ドラムが産むハイブリッドなグル―ヴ、シンセ、エレキギター、そしてエモーショナルで朗々と響く歌声。ダンスミュージックのようであり、でもやっぱりバンドサウンドだなーという感じもする、彼らの不思議な魅力をしっかりと伝えてくれる4曲。限定300枚、ナンバリング入りです!