大脳皮質前頭葉の神経細胞のシナプス後電流を増やしたり減らしたりすると、集団の中の上下関係が入れ替わる

論文紹介#22


 下の論文をちょっと前の論文セミナーで紹介したところ、同僚の先生からテキストで解説が欲しいという依頼があったので書いてみました。思ったより長くなっちったわ。せっかくなので公開しておきますね。


Bidirectional control of social hierarchy by synaptic efficacy in medial prefrontal cortex.
Wang F, Zhu J, Zhu H, Zhang Q, Lin Z, Hu H.
Science. 2011 Nov 4;334(6056):693-7. Epub 2011 Sep 29.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21960531


解説記事
Neuroscience. Synaptic switch and social status.
Maroteaux M, Mameli M.
Science. 2011 Nov 4;334(6056):608-9.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22053035


以下、逐次解説。


Bidirectional Control of Social Hierarchy by Synaptic efficacy in Medial Prefrontal Cortex
直訳:内側前頭前皮質シナプス効率による社会的階層性の両方向性の操作
意訳:大脳皮質前頭葉神経細胞シナプス後電流を増やしたり減らしたりすると、集団の中の上下関係が入れ替わる
超訳:mEPSPのデカイやつは態度もデカイ!?


 社会的な階層性(上下関係)は多くの種の集団で見られる。偉い奴は餌をたくさん食べられたり、生殖の機会が増えたりして有利。上下関係自体は、集団の中で無用な争いを避けるためにも機能する。ヒトでは2歳のこどもから上下関係は存在する。一部の種ではこの上下関係が遺伝することが知られており、なんらかの内因性の仕組みが存在することを示唆するが、その実体は不明である。


Fig. 1
 著者らは上下関係が生じるための内因性の仕組みを調べるための系を確立することから始めた。主に用いたのはチューブテスト(Fig. 1A)。
○チューブテスト

  1. マウス一匹がちょうど入れるチューブを作り、その中を端まで通り抜けるようマウスを訓練する。
  2. 1ケージにつき4匹の訓練済みオスマウスを2週間飼育した後、チューブテストを行う。
  3. チューブ両端からマウスを進ませ、2分以内に後退したマウスを敗者、もう一方を勝者とみなす。
  4. 上記を4匹の総当りで行い、勝ち数の多いものから1〜4のランクを付ける。

 チューブテストの結果、95%のケージではマウスAがBに勝ちかつBがCに勝つ場合、AはCに勝つ、即ちその上下関係は遷移的な傾向が見られた(Fig. 1B左)。さらに、多くのケージでは部分的な非遷移性も見られず、その上下関係は直線的であった(Fig. 1C左上及び右Linear)。
 この上下関係が長期にわたり安定することを示すために、6日にわたり同テストを繰り返した(Fig. 1D、E)。ケージ毎(Fig. 1D)でも、すべてのケージの結果をあわせても(Fig. 1E)、ランクの変動はあまり見られなかった。勝敗以外に、敗者が撤退するまでの時間にもランクの差が見られた(Fig. 1F。ランク間の差が大きいほど早く撤退した)。以上より、チューブテストによって、マウスのケージ内の上下関係を勘定することができることが示された。


Fig. 2
 このチューブテストの結果の妥当性を検討するために、このテストの後に他の上下関係を測るテストを行い比較した。
○他のテスト1:Visible burrow system、見える巣穴

  • 同じ体重のマウス4匹を透明な部屋(餌と水へは一度に一匹のみアクセスでき、その様子を他のマウスは常に見ることが出来る)に1週間飼ったあとに体重を量り、重いものから順にランクを付ける(Fig. 2A)。

 上位のマウスの食事中には下位のマウスはそこに近づかないため、上位のマウスの体重は下位の者よりも重くなる。このテストの結果とチューブテストの結果はよく相関した。


○他のテスト2:Agonistic behavior assay、攻撃的行動

  • マウス4匹を汚いケージに放し、攻撃的な行動の指標(追いかける、パンチするなど)から防御的なもの(逃げる、立ちすくむなど)を引いた値の大きい順にランクを付けた(Fig. 2B)。

 このテストの結果とチューブテストの結果はよく相関した。


○他のテスト3:Barber test、ひげそり

  • 幾つかのケージでは、ケージ内の1匹だけがひげをもち、他は無い(抜かれるなどして)状況であった(Fig. 2C)。

 このひげをもつ動物はチューブテストでランク1の場合が多かった。


○他のテスト4:Urine marking assay、マーキング

  • 2つに仕切られ、網底の下にろ紙を敷いた透明なへやにマウスを一匹ずついれ、ろ紙についた尿の頻度や量をあとで測り両者で比較した(Fig. 2D)。

 多くの尿が検出されたマウスはチューブテストで上位のことが多かった。


○他のテスト5:Ultrasonic test

  • 2つに仕切られた透明なへやにオスとメスのマウスを一匹ずつ入れ、オスの超音波(求愛ソング)の発声数および長さを計測し、多いものから順にランクを付けた(Fig. 2E)。

 このテストの結果とチューブテストの結果はよく相関した。


 以上より、チューブテストはいずれのテストとも相関を示し、上下関係を測るために妥当な方法と言える。


 道具は揃った。マウスはケージの中の集団で上下関係を持ち、それはチューブテストで測ることができる。ではそれにはどのような脳の仕組みが関わっているのだろうか。


Fig. 3
 fMRIを用いた実験により、ヒトではdorsolateral prefrontal cortex(背外側前頭前皮質)及びmedial prefrontal cortex(内側前頭前皮質)が上下関係に基づいた行動に関与していることが示唆されている。著者らは、そのマウス相同領域(medial prefrontal cortex(内側前頭前皮質、mPFC))から皮質切片を作成し、ホールセルパッチクランプ法によりシナプス活動を記録した(Fig. 3A)。ランク1のマウスは4と比べて大きなmEPSCを示した(Fig. 3B)。この傾向は複数細胞からの結果をあわせても見られた(Fig. 3C)。他方、頻度は変わらなかった(Fig. 3D)。個別のケージごとでもこの傾向は見られた(Fig. 3E)。
 他の方法でこれを検証するために、チューブテスト直後のマウス切片を用い、神経活動により発現を増すc-fosの発現量を免疫組織化学により可視化し、c-fos陽性細胞の数を数えた。mPFCの特にprelimbic cortex(前辺縁皮質、PL)に於いて、勝者は敗者よりも多くのc-fos陽性細胞を示した(Fig. 3F, G)。
 以上より、上位のマウスでは、mPFCに於けるシナプス活動が活発であると考えられる。


Fig. 4
 このシナプス活動と上下関係の因果関係を調べるために、ウィルスベクターにより後シナプス性電流を操作した上で、チューブテストで上下関係を調べた。Ras(small GTPaseの一種でAMPA受容体のシナプス後膜への挿入を促進する)とGFPの融合タンパク質をシンドビスウィルスにより導入したmPFCの例(Fig. 4A)。その皮質から切片を作成しホールセルパッチクランプで、NMDA性、AMPA性電流を記録すると、Rasを過剰発現した(GFP陽性)細胞ではAMPA電流が非感染細胞と比べて大きかった(Fig. 4B)。
 GluR4の過剰発現により直接AMPA受容体を増やした場合にも同様にAMPA電流の増加を認め、さらに、そのマウスのチューブテストのランクは上がった(Fig. 4C)。GluR4のC末端(R4Ct)を過剰発現しGluR4のシナプス後膜への輸送を妨げると、AMPA電流の減少を認め、さらに、そのマウスのランクは下がった(Fig. 4D)。この傾向を多くのマウスで調べた平均(Fig. E-G)。AMPA電流はRas及びGluR4を過剰発現した細胞では増大し、Rap(small GTPaseの一種でRasとは逆にAMPA受容体の細胞内への取り込みを促進する)及びR4Ctを発現した細胞では減少した(Fig. 4E)。これらをmPFCに導入されたマウスはRas及びGluR4を導入されたマウスではチューブテストのランクが上がり、Rap及びR4Ctを導入されたものは下がった(Fig. 4F, G)。mPFCでなく運動野にR4Ctを発現させてもランクは変わらなかった(Fig. 4G)。
 最後に、チューブテスト以外のテスト(上記、他のテスト5:Ultrasonic test)で上下関係を測定しても、結果は同様だった(Fig. 4H, I)。
 以上より、mPFCのシナプス活動を操作することにより、上下関係を変更可能であることが示された。


著者らの主張:mPFCの神経回路がマウスの集団における上下関係の神経的な基盤であることを同定した。


解説以上。詳細は論文を読んでくださいな〜。


ほなまた


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息子一歳記念、0歳までの間でめっちゃ便利だった物7つ

便利アイテム#44
先日、息子が無事一歳になりました。
息子が生まれる前後から、一歳の誕生日までにいろんな育児用品を買ったりもらったりしました。
その中で特に役立った、あってよかった物達を7つほど紹介したいと思います。
出産祝いの参考にもどうぞ。



○食事用前掛け Baby Bjorn(ベビービョルン)のソフトスタイ

  • かさばるけど、そのぶん受け皿の形がしっかりしていて、落下物をキャッチする範囲が広い。
  • 首周りが工夫してあって、つけはずし易い。(今ではお腹いっぱいになると自分で外して、中身をぶちまけます…orz)
  • 基本的には自宅用。持ち歩きにはディズニーリゾート土産のコンパクトにたためるスタイ(お食事用スタイ(ポーチ付))を使ってます。これもまた便利。



○抱っこ紐 Baby Bjornのベビーキャリアー



○イス Bumboベビーソファ

  • 首が座れば、おすわりができないうちから座らせられる。
  • いつもこれに座らせて御飯食べてます。
  • 初めのうちは脱出しにくい。最近はあっさりと脱出します。
  • トレイ使えばさらに脱出しにくいかな?



○チャイルドシート リーマンのパミオウーノ



○保冷クッション

  • 買ったのが夏の終わりだったのがちょっと悔やまれる。もう少し早く買っておくべきだった。
  • よく考えたら、だんだん暑くなるにつれてチャイルドシートから脱出したがることが増えてた。それまではごきげんに乗ってたのに。んで、これを取り付けたらごきげんに過ごしてくれましたよ。冷えてる間は。



○Nikon D3000(リンクは新型のD3100)

  • 本当に息子をかわいく撮ってくれます。
  • かわいく撮れるので、取るのが楽しい。たくさん撮る。かわいく撮れる。以下繰り返しで、一年で一万回シャッター超えました。
  • 過去ブログ参照「ニコン デジタル一眼レフカメラ D3000」


しまった、6つしか無いわ。
まぁ気にしない。(笑)
個人的には一眼レフ、超オススメですよ。
撮りたい対象(僕の場合は息子)がはっきりしているひとに特にオススメ。
エントリーモデルでも驚くほどかわいく(きれいに、美しく)撮れますよ。
撮り貯めた写真をFlickrに置いてみました。
風景メインですけど、よろしければ見てってくださいな。


Flickr symphonicworks_


ほなまた


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2011日本神経科学大会演題メモ(時間順)と学会用便利アイテムのお知らせ

2011日本神経科学大会の開催が近づいてきましたね。今年は「演題検索・マイリスト」や、「RAST(Related Abstract Search tool)」などの便利アイテムが準備されているようなので活用してみてはいかがでしょうか。


以下、気になる演題をメモ。と、あと僕の演題のお知らせ。


9月15日(木)
Symposium S2-G-1 8:30 〜 11:00 Room G(303)イメージング技術が映し出す脳の階層的システムの機能統合 Optical imaging techniques linking dierent levels of neural information processing in the brain

  • S2-G-1-4 大規模な光学イメージングで脳回路システムに迫る 10:00 〜 10:30 Brain circuit systems revealed by large-scale optical imaging 池谷 裕二


Poster Sessions 大会第 2 日 9 月 15 日(木) Day 2 - September 15 (Thu)
シナプス 1 Synapse 1

  • P2-a01 軸索の配線トポロジーシナプス出力を調節する Axonal topology influences the somatic modulation of synaptic output 佐々木 拓哉

シナプス可塑性 1 Synaptic Plasticity 1

  • P2-a20 Homosynaptic LTP and heterosynaptic LTD in layer VI of the mouse visual cortex induced by white matter or layer II/III stimulation. Masoumeh Kourosh Arami
  • P2-b02 マウス Barrel cortex における感覚入力遮断が各層の GABA 作動性シナプス形成に与える影響 The effects of Sensory deprivation on laminar specic GABAergic innervation in the mouse barrel cortex 上野 浩司

情報伝達、変換、修飾 Signal Transduction and Modulation

  • P2-b16 Ca2+ シグナル分子による神経入力パターンの特徴抽出と表現 Feature extraction and combinatorial representation of neuronal input pattern by Ca2+ signaling pathways 藤井 哉
  • P2-b19 ニコチンによる脳内一酸化窒素合成酵素活性への影響 Effect of nicotine on brain nitric oxide synthase activities 山本 敏文

その他(分子・細胞生物学) Others (Neural Excitability, Synapses, and Glia: Cellular Mechanisms)

  • P2-c15 マウス大脳皮質におけるカテコールアミン作動性ニューロン軸索の生体イメージング In vivo imaging of catecholaminergic axons in the mouse neocortex 森本 舞

誘導、パターン形成 Induction, Pattern Formation

  • P2-d12 神経堤と前プラコード外胚葉の前駆体形成のための新規培養システムの開発 Development of a new culture method for a precursor to the neural crest and preplacodal ectoderm 重谷 安代

細胞移動、細胞接着、形態形成 1 Cell Migration and Adhesion, Morphogenesis 1

  • P2-e06 三次元組織培養における眼杯形成のメカニズム Self-organizing optic-cup morphogenesis in three-dimensional culture 永樂 元次
  • P2-e20 A chemokine receptor CXCR7 non-cell-autonomously controls migration and nuclei formation of pontine neurons from the migratory environment. Yan Zhu

突起伸展、ネットワーク形成 1 Axonal and Dendritic Growth, Network Formation 1

  • P2-f05 マウス視覚野の成熟 PV 細胞において発現するアクチン結合タンパク Coactosin の解析 Upregulation of an actin binding protein, Coactosin during maturation of Parvalbumin-positive interneurons in mouse visual cortex. 侯 旭濱
  • P2-f08 一次体性感覚野の皮質内局所回路形成における cadherin の機能解析 The role of cadherin in barrel net formation in the mouse somatosensory cortex 脇元 麻有
  • P2-f09 チャネルロドプシン 2 による光刺激誘発行動を指標にした、シナプス選択的結合を規定する新規分子の網羅的スクリーニング Novel screening of molecules deciding synaptic connections using behavior induced by Channelrhodopsin-2 in C. elegans 堀 沙耶香
  • P2-f15 ラット後脳梁膨大部皮質 2 層の遅延発火性錐体細胞−形態学的解析− Morphometric analysis of late-spiking pyramidal neurons in Layer 2 of the rat retrosplenial cortex 黒谷 亨
  • P2-f18 高輝度単一細胞標識法による幼仔期体性感覚野におけるバレル細胞樹状突起の詳細な発達過程の解析 High intensity single cell labeling reveals precise developmental processes of barrel neuron dendrites in somatosensory cortex of neonatal mice 水野 秀信

ブレイン・マシン/コンピューター・インターフェイス BMI/BCI
光学的技術 Optical Methods

  • P2-u18 開胸法による脳の揺れの軽減 Thoracotomy reduces intrinsic brain movement caused by heartbeat and respiration 松本 信圭


Oral Session O2-B-1 15:00 〜 16:00 Room B(501) 遺伝子発現制御 Gene Regulation

  • O2-B-1-3 Histone deacetylase 9 (HDAC9) regulates thalamocortical axon branching by shuttling from the nucleus to cytoplasm in an activity-dependent fashion. Ricardo Alchini

Oral Session O2-G-1 15:00 〜 16:00 Room G(303) シナプス可塑性 1 Synaptic Plasticity 1

  • O2-G-1-3 発達期バレル皮質 2 / 3 層錐体細胞への 2 つの異なるスパイクタイミング依存性可塑性の集束 Two distinct STDPs to L2/3 pyramidal cells depending on age and inputs in the developing mouse barrel cortex 木村 文隆

塚原仲晃賞受賞記念講演 AL2-1 【9月15日(木) 15:20〜16:00】A会場(メインホール)

  • 尾藤 晴彦(東京大学大学院医学系研究科神経生化学教室)「活動依存的な遺伝子発現誘導・突起伸展機構」

Oral Session O2-G-2 16:00 〜 17:00 Room G(303) シナプス可塑性 2 Synaptic Plasticity 2

  • O2-G-2-2 L- システインはT型 Ca2+チャネル依存性長期増強の誘発を促進する L-cysteine facilitates the induction of T-type Ca2+ channel-dependent long-term potentiation in visual cortex 小松 由紀夫

Symposium S2-J-2 17:00 〜 19:00 Room J(313 + 314) ゼブラフィッシュ・メダカから見える脳機能 Vertebrate brain functions elucidated in zebrash and medaka

  • S2-J-2-3 ゼブラフィッシュ聴覚の獲得過程 Neurophysiological basis for acquisition of auditory responsiveness in developing zebrash 17:36 〜 17:54 谷本 昌志
  • S2-J-2-4 ゼブラフィッシュを用いた脊髄・脳幹運動系神経回路の機能解析 Functional analysis of locomotor circuits in the spinal cord and brainstem in zebrash 17:54 〜 18:12 東島 眞一

Symposium S2-D-2 2011/9/15(木)17:00〜19:00D会場(503) 軸索・樹状突起形成におけるガイダンス分子の勾配

  • S2-D-2-5 軸索誘導および極性形成の理論的モデル 18:31 〜 18:53 Theoretical modeling for axon guidance and polarization 本田 直樹


9月16日(金)
Symposium S3-B-1 8:30 〜 11:00 Room B(501) NSR −エルゼビア協賛シンポジウム:光生物学から神経科学へのメッセージ−光情報伝達タンパク質のオプトジェネティクス NSR-Elsevier sponsored symposium:Lessons from photobiology ? optogenetic applications of photo-transduction proteins in Neuroscience


ポスター発表 Poster Sessions 大会第 3 日 9 月 16 日(金) Day 3 - September 16 (Fri)
シナプス 2 Synapse 2

  • P3-b06 自動化スパイン解析法の開発と海馬神経細胞における適用 Automated analysis of spines from confocal laser microscopy images: application to the discrimination of androgen and estrogen eects on hippocampal neurons 向井 秀夫
  • P3-b09 大規模イメージングによるシナプス活動の空間局在性の解析 Clustered synaptic inputs onto local dendrites: a large-scale spine imaging study 高橋 直矢

細胞移動、細胞接着、形態形成 2 Cell Migration and Adhesion, Morphogenesis 2

  • P3-e10 霊長類進化過程で大脳皮質発達に寄与した遺伝子の機能的、生物情報科学的探索 Functional and bioinformatic screening for the genes involved in the expansion of cerebral cortex during the primate evolution 田畑 秀典
  • P3-f11 大脳皮質興奮性神経細胞は中間帯において多極性細胞から軸索を決定する Excitatory cortical neurons with multipolar shape establish neuronal polarity by forming a tangentially oriented axon in the intermediate zone 畠中 由美子
  • P3-f13 大脳皮質第 5 層における 1 細胞レベルの微小構造の形成 Analysis of the formation of single-cell level micro-organization in neocortical layer V 丸岡 久人
  • P3-f14 一次体性感覚野における皮質 2/3 層細胞の新規局所軸索パターンの共通性と特異性 Whisker-related axonal patterns of layer 2/3 neurons in the primary somatosensory cortex: similarities and dierences between mice and rats 瀬原 慧祐

成体ニューロン新生 Adult Neurogenesis

  • P3-g07 海馬スライス培養における新生ニューロンの活動依存的生存評価のための新規光遺伝学プローブ A new optogenetic probe for evaluating the activity dependent survival of the newborn neurons in hippocampal slice culture 横瀬

視覚 2 Visual System 2

  • P3-j10 初期視覚操作による網膜地図の神経回路再構成 Topographic reorganization in the visual circuitry induced by early postnatal visual deprivation 亀山 克朗
  • P3-k01 in vivoイメージング法によるマウス視覚野における方位・方向選択性の発達の解析 In vivo two-photon imaging analysis of development of direction and orientation selectivity in the mouse visual cortex 鳴島 円

ニューロエンジニアリング Neuroengineering

  • P3-u07 多点細胞外活動電位を用いたニューロン位置推定法の推定精度について Accuracy of position estimation of neuron by using extracellular action potential waveforms recorded with multi-site electrodes 片山 統裕
  • P3-u10 オプトジェネティクスへの応用を目指した CMOS 神経インターフェースデバイス CMOS-based intelligent neural interface device for Optogenetics 徳田 崇

染色、トレーサー、画像化技術 Staining, Tracing, and Imaging Techniques

  • P3-u16 蛍光カルシウムセンサータンパク質を脳に発現するトランスジェニックマウスを用いた神経回路活動の in vivo 二光子イメージング In vivo two-photon imaging of neuronal circuit activity using transgenic mice that express fluorescent calcium sensor proteins in the brain 佐藤 正晃

光遺伝学的手法 Optogenetics

  • P3-u21 ニューロンおよびそのネットワーク光駆動のパターン化−多点独立光刺激装置(MiLSS)の開発− Patterned optogenetic activation of neurons and neural circuits: Multi-independent light stimulation system (MiLSS) 上野 賢一
  • P3-v04 大脳皮質神経細胞の共通入力の単一細胞レベルマッピング Mapping common inputs to pairs of neocortical neurons at single-cell resolution 鶴野 瞬
  • P3-v07 光遺伝学による大脳皮質神経活動撹乱時の層間結合性の解析 Analysis of functional connectivity among cortical layers during optogenetically induced perturbations 九鬼 敏伸
  • P3-v11 光によるイオンチャネル活性制御 Engineering photoswichable ion channel 角田 京子
  • P3-v12 多色光遺伝学的手法のための改良型チャネルロドプシンの作成 Multicolor optogenetics 角田 聡


Special Lecutures SL3 【9月16日(金) 16:00〜17:00】A会場(メインホール)

Oral Session O3-C-4 17:00 〜 18:00 Room C(502) 突起伸展、ネットワーク形成 3 Axonal and Dendritic Growth, Network Formation 3

  • O3-C-4-3 感覚入力によって発現する Netrin-4 が視床皮質投射における軸索枝分かれ形成を制御している Netrin-4 expression induced by sensory stimuli can regulate thalamocortical axon branching 早野 泰史

Oral Session O3-I-4 17:00 〜 18:00 Room (I 311 + 312) 感覚投射 2 Sensory Projection 2

  • O3-I-4-3 マウス大脳皮質視覚野における視覚応答性 Parvalbumin 陽性ニューロンクラスターの三次元解析 Three-dimensional analysis of visually responsive Parvalbumin-positive neurons in the mouse visual cortex 蝦名 鉄平

Plenary Lectures PL3 【9月16日(金) 17:30〜18:30】A会場(メインホール)

  • John Rubenstein  Professor, University of California, San Francisco. Patterning of telencephalic structures


9月17日(土)
ポスター発表 Poster Sessions 大会第 4 日 9 月 17 日(土) Day 4 - September 17 (Sat)
シナプス 3 Synapse 3

  • P4-b19 単一神経終末エレクトロポレーション法による海馬苔状線維軸索と神経終末の蛍光観察 Observation of hippocampal mossy ber axons and terminals by single-terminal electroporation of fluorescent dye 神谷 温之

シナプス可塑性 3 Synaptic Plasticity 3

  • P4-c11 CaV3.2 T 型 Ca2+チャネルは経験に依存した視覚機能の発達に必要である CaV3.2 T-type Ca2+ channels are required for experience-dependent maturation of visual cortex 丸山 拓郎
  • P4-c14 マウス視覚野 2/3 層の GABA ニューロンへの抑制性シナプス長期増強のメカニズム Mechanism underlying LTP of inhibitory synapses to GABAergic neurons in layer II/III of the mouse visual cortex. Abdolrahman Sarihi

突起伸展、ネットワーク形成 3 Axonal and Dendritic Growth, Network Formation 3

  • P4-e10 視床軸索の入力依存的なバレル皮質形成に関与する分子メカニズムの解析 Molecular mechanism of Barrel cortex development controlled by thalamocortical axon innervation 松居 亜寿香
  • P4-e12 In vitro 皮質脊髄路発達期におけるシナプス前構造と軸索の動態:in vitro ライブイメージングによる解析 Dynamics of presynaptic structures and axons in the development of corticospinal innervation in vitro: Analysis by live imaging 磯尾 紀子
  • P4-f01 特異的神経回路形成を担う遺伝子発現プログラムの解析 Analysis for gene expression program governing specic neural network formation 桑子 賢一郎
  • P4-f02 大脳皮質第五層における単一細胞レベルの微細多層構造 Single-cell level multi-layered substructures of neocortical layer V 黒川 留美

進化 Evolution

  • P4-g16 マウスとハダカデバネズミにみられる齧歯類の大脳皮質の生得的な相違 Expression pattern of cadherins in naked mole rat (Heterocephalus glaber) suggests innate cortical diversication of the cerebrum 松永 英治

その他(感覚系と運動系) Others(Sensory and Motor Systems)

  • P4-i07 大脳皮質視覚野の視覚反応性と微小神経回路網の経験依存的発達 Experience-dependent maturation of visual responsiveness and fine-scale networks in visual cortex 石川 理子
  • P4-l01 パルブアルブミン発現皮質神経細胞に対する、各種抑制性入力様式の免疫組織化学的検討 Immunohistochemical analysis of neocortical inhibitory inputs to PV-expressing neurons with BAC transgenic mice 日置 寛之
  • P4-l02 一次運動野における皮質内微小電気刺激と単一細胞外記録の結果の比較 A comparative analysis of results from intracortical microstimulation and singleunit recording in the primary motor cortex 野崎 展史

電気生理学的手法 Electrophysiology

  • P4-v08 高密度 CMOS アレイによる分散培養神経細胞の活動電位の計測とネットワーク解析 Measurement of Action Potentials of Dissociated Cultured Neurons by High Density CMOS Array and Network Analysis 三田 毅
  • P4-v09 培養神経細胞の選択的回収による人工神経回路網の構築と電気生理学的計測 Construction of an articial neuronal network and electrophysiological measurement with a selective collection method of cultured primary neurons 寺薗 英之


Oral Session O4-B-1 15:00 〜 16:00 Room B(501) 受容体 Receptors

  • O4-B-1-2 一酸化窒素依存的 Ca2+放出 (NICR) はリアノジン受容体を介する新規 Ca2+放出機構で小脳シナプス可塑性を誘導する Nitric oxide-induced calcium release mediated by ryanodine receptors is a novel calcium-releasing mechanism essential for synaptic plasticity in the cerebellum 柿澤 昌

Oral Session O4-E-2 15:00 〜 16:00 Room E(301) シナプス 1 Synapse 1

  • O4-E-2-2 小脳−延髄共培養標本の登上線維シナプス除去におけるプルキンエ細胞活動の役割 Roles of Purkinje cell activity in climbing ber synapse elimination in an organotypic coculture preparation of the cerebellum and medulla oblongata 三國 貴康

Oral Session O4-G-3 16:00 〜 17:00 Room G(303) ブレイン・マシン/コンピューター・インターフェイス 2 BMI/BCI 2

  • O4-G-3-2 全脳記録法:マルチユニット、局所脳波、皮質脳波の同期記録 Whole brain recording: simultaneous recording of multi-unit, LFP and ECoG 高橋 晋
  • O4-G-3-3 刺入型微小シリコンウィスカー電極による神経計測 Penetrating micro-scale diameter probe arrays for in-vivo neuron spike recordings 河野 剛士
  • PL4 【9月17日(土)17:00〜18:00】A会場(メインホール)
    • Karel Svoboda  Group Leader, HHMI's Janelia Farm Research Campus. The neural circuits underlying somatosensation


ちなみに僕の発表演題は以下。お気軽にポスター前までお越しください。
ポスター発表 Poster Sessions 大会第 4 日 9 月 17 日(土) Day 4 - September 17 (Sat) シナプス可塑性 3 Synaptic Plasticity 3

  • P4-c11 CaV3.2 T 型 Ca2+チャネルは経験に依存した視覚機能の発達に必要である CaV3.2 T-type Ca2+ channels are required for experience-dependent maturation of visual cortex 丸山 拓郎

他に関連する発表はこちら。
大会第 2 日 9 月 15 日(木)
Oral Session O2-G-2 16:00 〜 17:00 Room G(303) シナプス可塑性 2 Synaptic Plasticity 2

  • O2-G-2-2 L- システインはT型 Ca2+チャネル依存性長期増強の誘発を促進する L-cysteine facilitates the induction of T-type Ca2+ channel-dependent long-term potentiation in visual cortex 小松 由紀夫


ほなまた


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スペックに現れない高性能。ウルトラシャープな(昔の)標準ズーム。Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5


Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5

 今一番のお気に入りレンズがこれ。Ai-sじゃない。72 mmフィルターサイズのAi Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5。先日中古で買ってからすっかりメインレンズですよ。息子(十ヶ月)から風景まで綺麗に撮れますよ〜。上の写真は先日行った長野は安曇野から望む飛騨山脈。たぶん広角端35mmでF8くらいだと思います。ちなみに、ちょっと前のつけっぱなし(息子撮り)レンズについては過去記事「Nikkor-S Auto 50mm F1.4で撮れる写真が超好みで、シャッターを切るのが楽しすぎる。」参照。

 開放F3.5というスペックは、現在ではさして魅力的にも見えない。現代の大口径ズームといえばF2.8だし。それに、35-70mm(APS-Cだと52.5-105mm相当)じゃぁ、ズーム比はたったの二倍。その割には重い(550 g、もっとズーム比の高いAF-S 18-200/3.5-5.6 G IF-ED VR IIやAF-S 55-300/4.5-5.6 G IF-ED VRと同じくらい)。マクロは付いてない。それどころか最短撮影距離は1 m。遠い。もうちょっと寄れたら、とは思う。太陽に向けるとフレアがすごい。それにマニュアルフォーカス。

 でもね、スペック(焦点距離や開口数)には現れない性能があるって、このレンズで初めてわかりましたわ。弱点を補って余りある、シャープ、シャープな像が素晴らしい。F8まで絞った時のシャープさったら、もうね。自分で撮ったんじゃないんじゃないかと思えますね。F3.5のちょっとだけソフトな感じも息子撮りに最高。

 フレアなんてフォトショップを使えば一瞬で消えますよ。寄れなければトリミングすればいいし。デジカメならばこれらはあまり弱点にならないですよ。ちょっとくらい重くても、体を鍛えておけば大丈夫(過去記事「研究者のためのウェイトトレーニング講座 概論」参照)。AF-S 24-70/2.8 G IF-EDと比べれば重さは約半分。明るさはF2.8から1/2段(2/3段?)暗いだけだし。ズーム比が二倍に抑えられているおかげもあってか、像の歪みはどのNikon F2.8レンズよりも少ないのだそうな(KenRockwell.com)。それに、マニュアルフォーカスって楽しいですよ。


このレンズ、おすすめ。

ほなまた

Tricolor BWG
Nagoya city sunset
Autumn stained glass
Kiku
Swish!
Gaze up from the bottom of the sky
Vermilion sunset
Blue sky, blue sea
Yokohama landmark tower

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鬼軍曹の過去のお話。論文セミナーってこんな感じでした。


Nikon D3000, Nikkor-S・C Auto 50mm F1.4
 今日はいわゆるジャーナルクラブとか、輪読会とか、論文セミナーとか呼ばれるイベント(以下、セミナー)のお話でもしましょうか。理系の大学院に入って研究室に所属すると、多くの場合週に一度か二度くらいのセミナーがありますよね。セミナーの当番の頻度や内容は研究室によって様々だと思います。当番の頻度は多いところで月に一度、少なくとも年に一度は当たることでしょう。

 僕のところは年に一〜二回セミナーの当番が回ってきましてね。準備には慣れた人で数日。最初のうちは一ヶ月くらいかけるひともいました。あ、もちろん他に実験などしながらですよ。月曜の朝9時から始まって、持ち時間は1時間半で二人発表するのでだいたい昼過ぎに終わります。神経科学分野の論文一報を読み込み、論文の内容を吟味し、パワーポイント形式でスライドを作って発表(博士後期課程の院生さんは英語)。自分が著者になったつもりで発表するって先輩に言われましたわ。

 論文を読むときには著者の主張を理解するだけでなく、その内容を吟味します。著者の主張は図に示された結果から導けるか。論理の飛躍はないか。方法に示されたやりかたで図に示されたような結果は得られるのか。などなど。知らないことは勝手な推測で補わないほうがいいですよ。本文を読んで知らない結果の引用や手法が出てきたら、Reference(参照文献)をチェック。それでもわからなかったら孫引き、ひ孫引き。何年か経つとその研究分野の背景となる知識が増えてくるので、それほど大量に参照文献を読まなくても論文を読めるようになると思いますよ。

 慣れないうちは、論文をひと通り読むとわかったつもりになっちゃうんですよね。でもね、二度三度読むと最初に読んだときと違うように読めてくるから不思議なもんです。終いには、だんだんその論文のアラがわかってきて、こんなもんを発表して大丈夫なんだろうかと不安になるんですね〜。どんな論文にも必ずアラがあるんですよ。まぁ、そこまで読めてればだいたい大丈夫なんですけどね。論文の選択が間違っていなければ。

 論文をどうやって選ぶか。僕の方法は単純で、サーベイしておいた論文の中から特に面白い論文をセミナーで発表するという方法です。自分の研究分野の雑誌を毎週一度、各誌の最新刊の目次を読んで面白そうな論文を選んで要旨と図表をざっと読む。興味が出た場合には印刷してひと通り読む。印刷して読んだ論文の中から特に面白い論文をセミナーで発表するってかんじです。まぁ、論文読みは研究者にとって筋トレみたいなもんですよね。

 雑誌は通常週に一度サーベイすればOK。更新頻度は雑誌によって違うんだけど、どんなに高頻度でも週刊なので。僕は毎週金曜日の朝に時間を取ってます。チェックする論文は、僕の分野(神経科学)だと、Nature, Science, Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), The Journal of Neuroscience(ここまで週刊), Neuron(月に二回), Cell(隔週刊), Nature Neuroscience(月刊)ここらへんがメジャーどころ。あとは生理学寄りだったら、Journal of Neurophysiology、発生生物学寄りだったら、Developmentかな。経験的に面白い論文が多い雑誌を選んでいるけど、結果的に高インパクトファクター(IF)誌ですね。

 さて、セミナーの内容に戻りましょうか。質問は随時。そう、随時。どうやったら論文が読めた=理解したことになるでしょう?もうちょっと厳密に。どうやったら、「この論文を読んだとのたまっている学生(例えば)がその論文の内容を理解しているかどうか」を周囲の人が判断できるのでしょうか。僕が思うに、「学生さんに繰り返し質問して、質問者が自分の知識と図表で示された結果から判断して論理的に妥当な回答が得られたら」じゃないですかね。そんなわけで、セミナー時の質問は超重要です。だいたい教授陣から質問がたくさんくるので、発表は45分くらいで終わるように練習しておかないと、時間オーバーしますね。質問に適切な答えができない=論文の内容を理解していないようなときは、翌週にやり直し。そう、やり直し。僕も最初のセミナーはやり直しでした。結局、論文の選択が悪くて、翌週にやり直しても終わらなかったですけどね。

 研究室に入りたての四回生は論文の読み方がわからないので、いきなりセミナーで発表するときっとえらいことになります。そのままだと誰も得をしないので、チューターと呼ばれる制度がありまして、四回生には先輩(多くの場合博士課程の院生)がついて論文の読み方などを指導してました。論文の読み方には伝達可能なコツや技術があって、それを習得すれば誰でも読めるようになるので、知っている人に聞いたほうがよいですよ。論文の読み方については過去記事「おもしろ論文は三度読む。高専〜大学生くらいからの論文の読み方」など参考になれば幸いです。僕も何度かチューターやりましたけど、僕のついた学生さんたちは皆さん優秀だったもんで、僕はそんなに大変じゃなかったですわ。鬼軍曹とか呼ばれてましたけど(笑)。

 先生方及び諸先輩方に厳しく指導していただいたお陰さまで、ある程度まともに論文が読めるようになったと自分では思っています。この場を借りて御礼申し上げます。


さて、今日はこれくらいにしときましょうか。


今日のまとめ

  • セミナーの結果って半分以上は論文選びで決まるんじゃないかな
  • 論文読みは研究者の筋トレみたいなもんですよね
  • 論文の読み方は知っている人に教えてもらおう(身近な鬼軍曹とかに(笑))


ほなまた


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中古カメラ店歩き。名古屋市内(地下鉄利用)


Nikon D3000, Ai Nikkor 200mm F4
 名古屋の中古カメラ店は市内に点在してます。多くのお店は駅から近いので、名古屋市内を縦横に走る地下鉄の利用がオススメ。土日ならば、ドニチエコきっぷを使うと大人600円で地下鉄・市バス乗り放題ですよ(2011年7月現在)。名古屋の地下鉄は初乗り200円なので、地下鉄に一日で四回以上乗るなら断然お得。土曜か日曜のどちらかが休みの店もあるので事前に要チェック。いちおう駐車場の有無もメモしておきます。毎度のとおりニコンを主に見てきました。
 写真は研究室からの夕景。立体感のある雲が出てたのですよ。もくもくと。


○栄生(名鉄)または亀島(東山線

  • 愛好堂カメラ
    • http://www.aikoudou-camera.net/
    • こぢんまりした店舗。値札の見えないものもあるほどに、壁一面のショーケースはカメラやレンズで埋め尽くされてた。外から見えるライカがメインか?店主(おそらく)のおっちゃんがフレンドリー。
    • 地下鉄の亀島駅から行けないこともないけど結構遠いので、名古屋駅で乗り換えて栄生まで行くのがおすすめ。名鉄で片道160円。
    • 駐車場あり。
    • 日曜休。


○伏見(東山線鶴舞線


大須観音鶴舞線


○総合リハビリセンター(名城線

  • アマプロフォト
    • http://amaprophoto.com/1index.htm
    • 国産から舶来までぼちぼちの数。特にM42マウント豊富。
    • 駐車場あり。ただし、位置が分かりにくい。店の扉に張り出してある。
    • 8月まで無休。


○藤が丘(東山線

  • 安藤カメラ
    • http://www.ando-camera.com/
    • 藤が丘店:商品はちょびっと。
    • クラシック:見に行った土曜日は営業していない様子だった。webには営業日の記載がない。窓越しに見た感じでは、藤が丘店より品数がありそう。
      • 駐車場あり。
      • 土曜休?不定休?


○星が丘(東山線)からバス

  • 大塚商会
    • http://www.otsukashokai.co.jp/
    • 国産から舶来まで豊富な在庫。店主はお客さんと喋ってることが多い。ジャンクもあり。
    • バスは星が丘から一時間に4本程度。市バス幹星丘1系統、新宿バス停下車すぐ。同系統で行き先違うのあるけど、どれでもOKっぽい。
    • この店は車のほうが行きやすい。店前と裏に駐車場あり。裏の駐車場は広いけど土がむき出しなので、気になる人は店前の駐車場か、近くの時間貸し駐車場に停めましょう。
    • 年中無休。


今池東山線桜通線


○栄(東山線名城線


まとめ

  • 名古屋駅着→最後に栄(トップカメラほか)と仮定した並び順にしてます。
  • 時間がないときには「ハットリカメラ(伏見)→コメ兵名古屋店カメラ・楽器館(大須)→トップカメラ本店(栄)」かな。
  • 車で行くなら「カメラの愛好堂(栄生)→ハットリカメラ(伏見)→トップカメラ本店(栄)→コメ兵名古屋店カメラ・楽器館(大須)→アマプロフォト(総合リハビリセンター)→大塚商会(星が丘)」かな。
  • 食事を摂るなら栄か大須が良いと思います。


ほなまた


地図

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塞翁が馬な院試のお話

たまには昔の話でもしましょうか。
僕が初めて大阪に行ったのは、もうかれこれ10年ほど前のこと。
大学院の研究室訪問のためでした。
2002年の春のことです。
今回の昔話は研究室訪問から大学院に入る頃までの「塞翁が馬なお話」です。


2002年の桜もまだ咲かない三月半ばでしたか。
見学に行ったのは当時豊中にあったふたつの研究室でした。
いずれも神経発生に関する研究室で、
ひとつはベテラン教授さんに率いられた二十人を超える大所帯の研究室、
もうひとつは前年昇進したての教授さんを中心とする、数人規模の研究室でした。(今では三十人近くいるそうな)
個人的なある野望のためにはどちらも魅力的な研究内容だったのですよ。
片や神経細胞の移動、片や軸索の分枝形成。
見学のスタイルはまず研究室の教授さんが研究の大枠を説明して、個々のテーマと研究室の雰囲気などについては院生さんに話を聞きました。その後、研究室を見て回って、もう一回教授さんとお話ししておしまいって感じだったと思います。


見学が終わって自宅に戻り、大学院試験の願書を書いたわけですが、
どちらの研究室のテーマも魅力的で、先生もウェルカムな感じだったこともあり、どちらの研究室に所属するか正直とても悩みました。
結果的に僕の所属した新人教授さんの研究室は、新しい研究科の建物ができるまでの二年ほどの間ベテラン教授さんの研究室に間借りしていたので、結果的に両方の研究室に所属していたようなもんでしたね。
まぁ、これが修士の間のとても大変な日々の幕開けとは露程も思ってなかったんですがね、、、


まぁそこらへんの話についてはまた気が向いたら書くとして、
研究室見学は行ったほうがいいですよ。
出来れば院試の前に。
このへんの話は以前記事にしたのでそちらをどうぞ。(研究室を見に行こう。(院試の前に)


さて、話を戻しましょうか。
その年はついぞ桜花を見ませんでしたわ。
というのも、桜が咲いている間にほとんど外出しなかったからね。
部屋にこもってましたよ、ずっと。
朝起きて、朝食を摂ってCell(細胞の分子生物学、当時は日本語第三版、赤い表紙、バイオな奴は大体持ってる、広辞苑みたいな太さの本)を読み、昼食を摂ってCellを読み、夕食を摂ってCellを読み、風呂入って寝る。の繰り返し。
あんなに勉強したのは初めてだったな〜。
でもね、
出なかったんですよ。
試験に。
Cellの内容が、、、


試験は四月のはじめ頃でしたわ。
勉強した内容とは関係の無い問題を選択して、なんとか解きましたよ。
面接もあったっけな。
たしか、結果が一週間後くらいに出て、その数日後には入学手続き。
手続きに行った足で不動産屋に行き、気に入った物件を即契約。
週末またいで入学式でしたね。


そう、四月に試験で、その年の四月に入学したんです。
研究科ができた最初の年だったからそういうことになったのだそうな。
前年の院試に落ちて行き先のなかった僕には、まさに渡りに船でした。
もし前年の院試に落ちていなければ、
この研究科を受けることもなく、
大阪にもいかず、
その後のあれやこれやも無かったんだろうなぁなんて時々考えたこともありましたが、
今も元気でやっとります。(なんのこっちゃ)


さてさて、今日のお話はここまでにしときましょか。
以下まとめ。

  1. 大学院を受けるときには研究室見学に行きましょう。(できれば院試の前に)
  2. これから大学院試験を受ける皆さんは、過去問を手に入れて、その研究科の出題傾向を掴んでおくと吉。
  3. 人間万事塞翁が馬


ほなまた


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