「INSIDE」クリア。
ハードコア死にゲー「LIMBO」のスタッフによる新作「INSIDE」。
森の中、誰かに追われる少年が、ひたすら身を隠して逃げ続ける先に見るものは……。
森、原っぱ、農場、訓練施設、収容所、水没区画、研究所などの中。
猟犬、黒服、監視ドローン、謎の生物……あらゆる追っ手と監視をかいくぐり、多様なギミックを駆使して道を切り開く。
その中にひときわ異様なガジェットが、脳波で操ることができるリモコン人間たち。
どうやら少年が逃げているのは、何かの人体実験施設……なのか?
クライマックス、洋画「スプライス」ばりの禁忌的な衝撃の展開が。
さらに、隠し要素にてもう一つの真相が……。
クライマックスの展開はかなりのモノだったけれど、ゲーム的には前作「LIMBO」の死にバリエーションのほうがおもしろかったかなァ。
「DOPE」鑑賞。
結構前に町山智浩さんが紹介していた「DOPE」だいぶタイムラグを経て鑑賞。しかもレイトショーオンリィ。
ロサンゼルス郊外のどん底地区に90'sヒップホップヲタクの3人が、偏見にさらされながらあがく中、ひょんなことからドラッグを捌くことになる。
黒人というだけで学業の道を閉ざされ、手違いで入手したドラッグを警察に届けることもできず、白人音楽の趣味も理解されず……。
他人から貼られたレッテルと、周囲から浮いてしまってる自身を持て余していた少年の通過儀礼。
ファレル・ウィリアムス監修のイカした音楽にノッて映し出されるドープでナードでブリリアントな青春劇。
サントラ、iTunes配信でしか販売してなかったのでそれで購入。
「楽しいプロパガンダ」「大本営発表」読了。
タマフルからの辻田真佐憲祭り。
- 作者: 辻田真佐憲
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日本だけではなく、ナチ、ソ連、中国、北朝鮮、イスラム、そして欧米を含めた大衆扇動のための娯楽の数々。
懸賞応募による射幸心をあおる啓蒙。ラジオの娯楽性の競争。 レンギスなどのデザイン性の高いポスター。
写真、映画、音楽だけではない多様な娯楽によるメディア戦略は、国家だけではなく宗教にも利用される。
これらの実態、歴史を知り「現代における大衆扇動」について思考実験を常日頃から意識することが、プロパガンダに踊らされることへの防御策になるだろう。
ていう。
- 作者: 辻田真佐憲
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デマやプロパガンダの代名詞となった大本営発表が、如何にしてそうなっていったかを、時系列順に丁寧に解説していく。
自分が極端に地歴に疎いため、地球儀片手に読み進めて、改めてミッドウェイやソロモン諸島での艦娘たちの歴史を知るのであった。
あー「この世界の片隅に」でハルミちゃんが軍港を眺めながら言ってた「戦艦はおるのに空母が見当たらんねえ」の意味が……。
そしてその果てに今現在、自分たちが報道へのスタンスをどうとるべきかを啓蒙してくれる。 歴史に学ぶことができる。
ていう。
「鬼才 五社英雄の生涯」読了。
タマフル案件。 時代劇研究家・春日太一による、テレビ業界と映画業界の合間で歴史から見落とされゆく映画監督、五社英雄の生涯。
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五社英雄なんて全く知らず、この本を通して初めてこんな濃いキャラクタと作品を残した映画監督がいることを知った。
1960年前後、テレビが家庭に普及し、テレビドラマが流行り出したころ、当時一番の娯楽であった映画に負けじと様々な新たな試みをテレビドラマで生み出した五社英雄が
映画業界からの反目に負けじと撮りあげた映画の数々と、それにまつわる業界と人間との関係。
その数あるエピソードの一つ一つが、それこそいくつものドラマとして劇的に苛烈すぎる。
「血に狂った劇画のようなエロと血しぶきのバイオレンス」
「小粋で凄くてパンチがあってバッタのようにはねていて、極彩色の毒がある。」
「赤裸々な欲望ぶっつけあう、いとしく、やさしく愚かしい、一生懸命生きている、人間どもを描きたい」色にからんだ情念の大人の愛も塗り込めたい」
この刺激的な五社節が、その作品だけでなく彼自身の生涯をも表している。
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「劇場版 艦これ」鑑賞。
青年部として天神にて用事を済ませた後、そのまま天神東宝に「劇場版 艦これ」を見に行く。
テレビシリーズは如何せん思ってたのと違うし、なんかコメディともシリアスともどっちつかずにとっ散らかってた印象で挫折してたんだけれども
設定自体は詰めれば面白くなりそうではあったので、まァ、映画館のポイントカード使ってただで見れるならワンチャンあるかと思って鑑賞。
序盤から始まる海戦シーンは、さすが劇場版も相まって迫力もあるし、各艦娘たちのキャラクタや軍艦としての個性が描かれてて楽しめた。
なにより鳥海を秘書艦にしていた元提督だったので、鳥海を旗艦とした展開にテンションあがる。 よかったね……。
中盤あたりの日常シーンはまァ、抑えめで、その他艦娘がちょいちょい見受けられて見て楽しい。
ただ、いかんせんメインとなる重いっぽいシナリオが、なんか如何せん睦月が泣いたり如月が臥せったり吹雪が悩んだりのくだりがどうにも鈍重。
深海棲艦の正体の映像演出も、まァ、よくできてる……かな?っていう。
んでクライマックスの先頭も、迫力はあるんだけれども、なんかよくわからない観念世界で想いボンバーで感動エンディングの流れが全然ノレない。
ん〜〜。 まァ、好きな人にはグッとくるんだろう。 合いませんでした。
「コウノトリ大作戦」「世界の果てまでヒャッハー!」鑑賞。
二週連続で青年部長として研修旅行やら出張やらでてんやわんやして更新忘れてました。 そ知らぬふりして後出し更新。
先日見た「この世界の片隅に」を、おそらく同世代だった祖母を連れて見に行く。 祖母と映画を見に行くなんて初めて。
終戦時17,8歳ぐらいだった祖母は、福岡の田舎のほうで暮らしてたので博多の空襲を遠くに見てたくらいで、
防空壕もなく、闇市にも行ったことがなく、博多から来た人の着物と米を交換したことがあるというのどかなものでした。
あんまり作品内についての話とかなかった。 うーん……。
兄弟が満州に行ってて冷めた飯盒の飯をしょんべんでほぐして食べてたって言ってるんだけど、ちょっと壮絶すぎて信じがたい。
それはともかく、日曜日に行う予定だった作業がいろいろあって徒労になってしまった腹いせに、映画をハシゴする。
タマフルのムービーウォッチメンで取り合げられ、割と評価良かったので、まずは「コウノトリ大作戦」を鑑賞。
レゴムービー等で信頼できるフィル・ロード&クリストファー・ミラー総指揮作品。
コウノトリが赤ちゃんを届けることをやめた世界で、新しい赤ちゃんをこっそり送るはめになるドタバタコメディからの泣かせ。
ドタバタコメディ感がちょっと子供むけすぎるかな?と思ったけど、よくよく考えたらワーナーのコメディアニメってルーニートゥーンズ的なノリだと思えば納得。
吹き替えでちょいちょい寒かったりするけどクライマックスの配達無双で涙腺をダイレクトアタックされた。 無条件降伏です。
続いて、フランス産の剛速球バカコメディ「世界の果てまでヒャッハー!」をハシゴする。
予告と邦題がクソ寒い感じがするけれど、配給の人がたくさん考えて決まったことを考えるとまァ、なんもいえねえ。
ていうか、まァ、大体中身もヒャッハーって感じのバカコメディだったのでいいと思います。 実は2作目だし。
アフリカリゾートで行方不明になったバカ達の残したスマートフォンの自撮り動画を見返して行方を案ずるハングオーバー!と食人族を足してバカでかけたようなファウンドフッテージコメディ。
ダレる間もないぐらい詰め込まれたギャグ展開に始終吹き出してばかり。テンポやタイミングも最高。ただ、映画館なんだし音楽はもっとガンガンに音量上げて欲しかった。
あとポコチンにモザイクがかかってなかったと思う。 そのあたり配給よくがんばった。 えらい。
まァ、バカ映画なんですけどね。 楽しかったです。
「この世界の片隅に」「エブリバディ・ウォンツ・サム」鑑賞。
めちゃくちゃ前評判が良かったので、公開初日に「この世界の片隅に」を見に行く。
前評判きいて絶対観に行こうと思って原作も先に読んでいたので、話にしっかり浸れてよかった。 多少忘れてたけど……。
昭和20年、18歳で呉に嫁入りしたぼんやりした娘さんが、戦時の中で営まれる生活が丁寧に描かれる。
原作や前評判で触れられていた細やかなディテールやさりげない演出に、アニメ映画ならではの動き、音響、描写に悲喜交々ががんがん揺さぶられる。
パンフレット読み込みたかったけど、もう売り切れてた。……初日のお昼、3回か4回目ぐらいの上映なのに。
「この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック」も買いたい。 っていうかもっかい見たい。
祖母にも見てもらいたくなってきた。 同年代なんじゃなかろうか。
月曜日に、リチャード・リンクレイターの最新作「エブリバディ・ウォンツ・サム」も鑑賞。
野球推薦で大学入学することになった主人公が、新学期直前の野球部寮で過ごすクレイジィな3日間。
酒を飲み、ナンパをし、酒を飲み、ハッパを吸い、酒を飲み、ディスコに、カントリーバーに、ライブハウスで踊り、暴れ、バカ騒ぎ!!
バカみたいな「今しかできない」は、これぐらい濃密な瞬間にしかありえないのかもしれない。
個性豊かな面々とのキュートでファニーな青春群像劇は、楽しすぎて、なぜか泣ける。
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