ウィンストン・チャーチル

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第2次世界大戦時のイギリスの宰相だったチャーチル
描いた作品。
第一次世界大戦において海軍大臣をつめとめたとき
トルコのガリポリで多大な犠牲者を出すなど
成功よりも失敗の記憶が生々しい
チャーチルに組閣させなければならないほど
イギリスはドイツによって追い詰められていた。



この映画どの程度史実に忠実であるかは知らないが
チャーチル率いるイギリス政府は
かなりギリギリのところまで追い込まれていたのは事実である。
しかし、崖っぷちに追い詰められた彼をすくったのは
彼を好ましく思っていなかつた国王ジョージ5世と
戦争の被害者であるロンドン市民であることを
描いたことがこの映画のカタルシスではないかと思う。

イギリスがあの時チャーチルを立てていなければ
チャーチルが戦争に反対する野党を
演説と行動で強引にねじ伏せなければ
世界史は大きく変わっていたであろこうことを
感じるにはいい映画だと思う

がんの消滅

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小林久隆氏が開発した光免疫療法を解説した新書。
楽天グループ代表三木谷浩史氏が
「面白くねえほど簡単だ」と率直に感想をもらしたと
つたえられている。

2009年、アメリカの国立衛生研究所NIHで
偶然に見つけ出した癌細胞の消滅に
着目した小林氏が
その現象から新たな療法を確立しつつある。

この療法が進行形で語られているのは
療法として認められたのが口腔ガンなどの
がんに限定されており、
その他多くのがんのに対しては
治験を経て効果が確認されたうえでないと
療法として認可されることがないからである。

本書を読んだ印象からすると
やがて多くのがんに対して有効な治療法として
期待していいだろう。

小林氏の光免疫療法は
オバマ大統領も
2015年の一般教書演説でとりあげるほど
米国で注目を浴びており
日本でも2009年頃に小林氏の研究環境が
整えられるはずだったが
政権交代による事業の見直しで立ち消えとなってしまった。


あまり良い印象を持ってなかった三木谷氏への
見方が大分変わった。

ウクライナ動乱

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彼の地で武力衝突が始まって以来
プーチンが悪の権化で、
ゼレンスキーがウクライナの良心のようなスタンスの報道が多く
弱者のウクライナが虐げられているとした構図ありきで
語られていることに違和感を覚えて久しい。
本書を一読しそうした違和感をやっとぬぐうことができた。

本書は、ウクライナ研究で著名な松里氏が、
現地調査と100人を超える政治家・活動家へのインタビューを交えて
ウクライナとロシアの紛争につながる導火線が
ソビエト連邦時代の民族政策にあり、
ソビエト崩壊以後、構成国の多くが経済を発展させることができず
破綻国家となっていることが背景にあることを指摘している。
GDPソビエトから離脱時の約3分の2に落ち込み
自由とともに手に入る筈だった豊かさは遠のき
政治家が目先の人気取り政策に走り
新しい資本家の走狗となっていることが
ウクライナの悲劇であり、
オレンジ革命、マイダン革命が欧米で語られているような
綺麗ごとでないことが記されている。

貧困と無知がなくならないかぎり、悲劇がなくならないとするならば
ウクライナの悲劇はまさしく貧困と無知がもたらしたものだと思う。

Crazy Ones "Think different" Apple (Japanese)

異端であることを恐れない
そんな人達が
世界を揺り動かす

何年経とうとも
ジョブズのメッセージは
色あせない


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Here’s to the crazy ones.
The misfits.
The rebels.
The troublemakers.
The round pegs in the square holes.
The ones who see things differently.
They’re not fond of rules.
And they have no respect for the status quo.
You can quote them, disagree with them, glorify or vilify them.
About the only thing you can’t do is ignore them.
Because they change things.
They push the human race forward.
And while some may see them as the crazy ones, we see genius.
Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.


公開まで待てない!映画「Steve Jobs」の理解を深める、天才たちの名言で振り返る“Think different”キャンペーン | i:Engineer(アイエンジニア)|パーソルクロステクノロジー

Jリーグ30年

J2からJ1への昇格プレーオフ・ファイナルは
清水vs 東京Vのオリジナル10同士の対決となった。

自分が大学卒業した年に
カップ戦のナビスコカップ(現YBCルヴァン・カップ)が
開催され
その翌年に正式に発足したJリーグ
今年で30年を迎える。

オリジナル10といわれながら、
そのリーグが開催された歳月の半分をJ2で活動した
千葉や東京V
地方ならではの苦労を伴いながらも戦う山形
幾度かの経営危機を乗り越えてチームを守りづけた清水
それぞれのサポータの気持ちを思えば
全部のチームを昇格させたくなるよう気持ちになる。

悲喜こもごも思い出は、
クラブを推すサーポーターの数だけ存在するのだろうが
選手とともに流した涙や汗の重さがしのばれる。



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ENIAC神話の崩れた日

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40年前、赤塚不二夫のニャロメシリーズで
世界最初のコンピューターはENIACだと記憶したが
約25年前に、伊藤智義、久保田眞二の漫画で
そうではなかったことを知った。

ENIAC神話の崩れた日」には
漫画BRAINのカットの元になったと思しき写真が
ちらほら出てきて、
漫画の下敷きはこの本だったと理解した。

「世界最初」の栄冠は、魅力的だが
先人を貶めてまで得たとしても
むなしいのではないだろうか。




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アイオワ州立大学に籍を置く
ブルガリアアメリカ人ジョン・ヴィンセント・アタナソフが
酒場で杯を傾けているときに
新しい計算機のアイディアが降りてくる。
アタナソフのアイディアは学内で理解されなかったが
やがて、一人の学生が興味を示す。
クリフォード・ベリーと名乗る学生が
アタナソフの研究室に加わると
二人は新しい計算機の製作にのめりこみ、
真空管を使った新しい計算機
アタナソフ・ベリー・コンピュータ(Atanasoff Berry Computer)を
1939年に完成させる。

しかし、第二次世界大戦とともに二人は研究を中断を余儀なくされ、
戦後も研究が再開されることないまま、
またABCも大学がアタナソフの許可もないまま処分してしまう。

1946年、モークリーが開発した弾道を計算するENIACが登場し
アタナソフの偉業は顧みられことなく忘れさられていく。

1963年にはベリーが謎の"自殺"を遂げる。
4年後の1967年、ハネウェルが
スペリー・ランド社がもつENIACの特許を
無効と訴えたことで
アタナソフとABCが脚光を浴びる。
証人として出廷したアタナソフは
2万件に及ぶ資料を提出して
ENIACの特許の一部無効との判決を勝ち取り
世界初のコンピュータ開発の栄誉が
アタナソフとベリーに授けられる。



『BRAINS』第2巻


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立ち向かう力

チャック・イエーガー

構図的にあまりにイケていないが
グラマラス・グレニスの文字を
入れたかったので
無理くり描いた。

東本昇平の漫画「キリン」には
バイク・ライダーが苦しい時には
「チャック、チャック、イエガー」と唱るといいー
と、うそぶく場面がある。

この話が東本の創作なのか、それとも昔から伝わる口伝なのか
寡聞にして知らないが
個人的にはアリだと思う。
立ち向かう力を、チャック、チャック、イエーガー



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