術後3日目(入院5日目)〜退院

やはり夜はあまり眠れず。寝付けないからテレビを見ていたりゴソゴソしているのだけど、見回りにきた看護師さんから特に何も言われることもない。気泡痛が気になって、1時半くらいに痛み止めを飲んだ。

この日は起床してからも、検温も血圧測定も最低限で、ほぼ放置の状態。朝、会社の人がお見舞いに来てくれて30分くらいラウンジで話した後は、ベッドの上で過ごし、暇をもてあましては1Fの売店に行ったりすることの繰り返し。

午後、主治医で執刀医のO先生が顔を出し、「手術の時の写真、見る?」と。一瞬ひるんだけど、怖いもの見たさで付いて行き、診察室の前のソファに並んで座った。カートの上に乗っているパソコンに写真が次々と現れてきて、順々に説明してもらう。「これが切開の前の状態ね。これが切開したところ。管が入って・・・この白い部分が悪いところで、これがそれを取り出したところ・・・で、これがちょっと破れちゃったところかなあ。で、お腹の中を洗って・・・で、これは何してるところだろ?わかんないや。ま、いいか。で、閉じました。以上です」と。

下痢については抗生剤の影響でしょう、と。手術中と術後に使った抗生剤が善玉菌にも作用して腸内の細菌バランスが崩れたことで発生しているとか。38度以上の熱が出たりしなければ特に気にしなくてもいいのこと。

お腹の傷は、手術の翌日にガーゼを取り換えたままになっていたのでそれについても訊いてみたら、「消毒の時代は終わったんですよ。次の外来までそのまま放っておいて大丈夫ですよ」と。この診察をもって、正式に翌日の退院決定。今後の外来受診の予定と注意事項が書かれている「退院療養計画書」をもらった。

夕方、手術当日の夜に夜勤だった看護師さんが病室を覗いてくれた。「あ、たぁさんが元気になってる♪」と喜んでくれた。動けないときに一番お世話になった看護師さん。また、初日と術後の歩行訓練までを担当してくれた看護師さんも「明日は夜勤で不在なので」とごあいさつに来てくれた。看護師さんたちの細やかな心遣いに改めて感謝。

夕食後、荷物を整理して、お隣のベッドにいるSちゃんにカードを書いた。夜はやはり微熱があり、アイスノンをもらった。

翌日、つまり術後4日目の朝食後、5泊6日の入院を終えて無事退院。

術後2日目(入院4日目)

手術直後にたっぷり眠ったせいか、あまり眠れなかった。アイスノンをもらったりしたけど、寝入ったのは3時半くらいだったと思う。

朝食は全粥食。でも、メニューはパン。つまり、普通食と同じ。ロールパン2つのうち1つは残したけど、野菜サラダとチーズは全部食べられた。

特に治療の必要はないので、基本的には自由。先生と顔を合わせるたびに「ウンチ出た?」と訊かれてたけどまだだった。便秘なのだと思い、水分をとって身体を動かすのがいいと思い、1Fの売店までお茶を買いに行き、ぐびぐび飲んでいた。

シャワーOKの許可がもらえた。けっこう寝汗をかいていたので、髪を洗ってスッキリした。病院の病衣から持って行った自分の部屋着に着替えたことで、一気に病人気分が吹き飛んだ。

気泡痛とぞおちの筋肉痛の痛みはこの日がピークで、朝食後、昼食後には痛み止めを服用。痛くなったらベッドに入って横になってたから、時間があるわりけど集中力がもたず、あまり本を読んだりDVDを見たりはできず、ただテレビを流していることが多かった。先生に「痛い」と訴えてみても、「腹腔鏡手術の場合はどうしてもね・・・」となす術なし、という感じなので諦めてガマン。

夕方、Y先生に呼ばれて診察室へ。H先生による退院に向けた経過診察で、内診とエコー。「切った方の卵巣に出血はないし、腸も動いているから、退院してもいい状態に近づいていると思いますよ。最終的には上の先生と相談して決めますが。」とのこと。

この日の晩ご飯から普通食に戻った。ポークソテーなど、おかずは完食。ご飯は多すぎて残してしまった。

この日の夜から下痢がはじまった。特にお腹が痛いわけではないけれど、出るのはまるで水のような、結構激しい下痢だった。

術後1日目(入院3日目)

朝、6時に起床。看護師さんがやってきて、体温、血圧、酸素飽和量の測定。「身体を起こしてみますか?」と言われて、ベッドを立ててもらう。手術のときからかれこれ18時間くらい寝たきりの姿勢で腰に疲れが来ていたのが、楽になった。 歯磨きをして、蒸しタオルで顔を拭いて、サッパリ。

そして、術後の採血。1回で成功したけど、看護師さんに「血管が見えにくい」って言われた。子供のころから今まで、失敗されたこともそんなこと言われたこともなかったのになー。加齢で変わるのかな?

先生や看護師さんらがチョコチョコ「気分はどうですか?」と顔を出しては、「今日は頑張って歩いてくださいね」と激励。でも、結局痛み止めを使ったのは病室に戻ってきたときの1度きりだったし、傷がひどく痛む様子もなかったので、いけそうな気がしていた。

8時半過ぎ、前日はお休みだった担当看護師のUさんが訪室。「成功してよかった〜。元気そうですね」と喜んでくれた。病衣を脱いで、身体全体を蒸しタオルで拭いて、病院のパジャマに着替え。おむつも取れて持参の下着になって、一気に活動的な気分になった。そして、歩行訓練。ベッドの脇に脚を下す。「点滴スタンドを支えにしていいですよ」と言われ、そろそろと立ってみた。お腹に痛みはなし。案外スンナリ足が進んだ。廊下に出て、端まで行って折り返し、スタッフステーションの前まで行って、折り返して病室へ。計50mくらいかな。「あ、大丈夫そうですね。これなら自分でトイレ行けますね。」ということで一旦ベッドに戻り、おしっこの管を抜いてもらった。これでつながれてる管は点滴だけになり、気分も一気に身軽になった。「後はガスが出たらすぐに知らせてくださいね。そしたらお食事始められますから。」と、看護師さん。

9時から1つめの抗生剤を点滴に追加。それが終わった頃から、再度廊下に出て、フロアーのトイレに行ってみたりゴミを捨てに行ったり、意識的に歩くようにした。途中で執刀医のO先生と遭遇。「どうですか、調子は? 顔色よさそうだね。手術のほうはうまくいって、かっちょ良い縦長のおへそになりましたから」と先生も満足げ。「かっちょ良いおへそ」って言われても、どう人生にプラスになるのか。。。 

トイレに10時半ごろ、待望のガス発生。小さい感じだったのでこれでいいのかなあ、と思ってたら間もなく2回目、3回目もやってきた。看護師さんにお知らせ。「すぐに厨房に連絡しますから、多分お昼からお食事出せると思いますよ。」と。これで飲み物が解禁。ペットボトルのお水がおいしかった。看護師さんの言葉通り、お昼には流動食がやってきた。メニューは重湯、すまし汁、カスタード、アイスクリーム。「カスタード」は、プリンを温かくした感じ。これは3分の1くらいを残し、アイスクリームも3口くらい食べたところで、もうお腹いっぱいになってしまった。

口から水分と栄養がとれるようになったので、リンゲル液の点滴はこれでおしまい。ただし、夜に抗生剤をもう一つ入れなくてはならないので、針は刺したまま。針につながっている管にへパリンを入れてロックする処置をしてもらう。一時的に完全に自由の身になったところ、ランニングクラブの友達がお見舞いにきてくれた。始めはラウンジに行っておしゃべりしていたけど、しばらくしてから肩の前のあたりが痛みだし、20分くらいで病室に戻ってベッドに横にならせてもらった。

この頃から、筋肉痛みと気泡痛に悩まされる。筋肉痛は夜からあったのが、さらに痛みが増した。みぞおちのあたりが一番ひどくて、眠っている間に腹筋運動を1000回くらいやらされてたのかと思うくらい、経験のない痛さ。ベッドに寝るとき、起きるとき、物を落としたときなど、腹筋を使う動きをするたびに「痛たたたたた・・・」と思わず声に出てしまう。先生は「手術のときにずっと寝たまま同じ姿勢だったからねー」と言ってたけど、今まで他の患者さんではあまりなかったらしい。気泡痛は、手術のときに術野を広くするために二酸化炭素ガスをお腹に入れてふくらませたのが原因で、腹腔鏡手術にはつきものだとか。私は起きていると肩の前面、横になっているとみぞおちの右側あたりの痛みがひどかった。人によっては心臓のあたりが痛くなったりもするみたい。夕方、Y先生が傷口のガーゼの交換にいらっしゃった時に話して、痛み止めを処方してもらったのだけどそれが届いたのはずいぶんたって、夕食が終って再度看護師さんに痛みを訴えてからだった。ロキソニンと胃薬のセルベックスをもらい、この時と、翌日の朝食後、昼食後、翌々日の朝食後の計4回服用。先生曰く、「筋肉痛にはあまり効かないと思うけど」ということだったけど、幾分は和らいだような。

夕食は全粥食。ごはんがおかゆになっているだけで、おかずは普通食と一緒。夜7時から2つ目の抗生剤を点滴して、終了とともに針を抜いてもらった。「普通の手術用のより細い針が入ってますね。入りにくかったですか?」と言われて、やはり自分の血管は入りにくいのか、と認識。何はともあれ、これで完全に自由の身に戻れた。

この日の夜は微熱があって、暑くて汗をたくさんかいた。

手術当日(入院2日目)

6:00 起床
でも、そのずーっと前に、3時半くらいに目が覚めてしまってた。朝ご飯はなし。午前5時以降は飲み物も禁止。時間ぎりぎりにお水を飲んだ。


8:00 点滴開始
手術用の病衣に着替え、左腕の甲の側の、ひじに近いところからラインを確保。最初はもう少し手首に近いところから入れたけどうまく入らず、少し細い針で刺し直し。手術順が2番目で、1番目の人が終わり次第、ということなので、後はひたすら待つ。Y先生がやってきて、「手術室に行くときは私も一緒にいますから大丈夫ですよ」と、その後H先生も顔を出して「頑張りましょうね」と勇気づけられる。
10:30くらいにダンナ到着。何もやることないから、と、マンガ雑誌を読みだす。私は何をするのも集中できなくて、テレビを見たり、ぼんやりしながら時を過ごす。


11:40 手術室へ移動
看護師さんが顔を出し、「お待たせしました。では、手術室へ行きましょう」と。廊下にあるストレッチャーに横になり、お布団をかけてもらう。確かにY先生とH先生も一緒。手術室までの道のりが結構長くて、天井を眺めながら動いていくのは、不思議な気分だった。

手術室の前でダンナに「行ってきます」と言って、お別れし、手術室の中へ。入り口を入ったところで一旦止まり、麻酔科の男の先生と、昨日診察してくれた女性の先生、手術室の看護師さんがごあいさつ。この麻酔科の男の先生が結構イケメンだったような。俳優さんがドラマで演じる医師、って感じ。できればもう一度会って確認したい。

頭にキャップをかぶせられる。Y先生が「では、中に入って準備しますね」と立ち去る。病棟の看護師さんが手術室の看護師さんに経過などを申し送りし、手術後に使うT字帯と紙おむつを手渡していた。

ストレッチャーが再び動き出し、手術室の中へ。壁一面が優しいグリーンで、入った瞬間はきれいだな、と感心?した。手術台の真横にストレッチャーが付けられて、「そのまま横へ動いて手術台に乗れますか?」との声に従って移動。硬い板の上ではなく、スポンジみたいなのが敷いてあって意外と柔らかいな、と思った。点滴の管を一時的にはずしてもらって病衣脱ぎ、代わりにタオルをかけてもらう。「手術台が狭いので足を固定しまーす」「心電図のパッドを胸に張りまーす」という声とともに看護師さんたちがテキパキ動き、身体にいろいろなものが取り付けられた。麻酔科の男の先生が薬の指示をいくつか出す声が聞こえた後、「点滴に眠くなる薬が入りましたよ。だんだん眠くなりまーす」と。あー視界がぼやけてきたなー、まぶたが重いなーと思った直後に左の上腕にちょっと鋭い痛みを感じた。「点滴入れてるところが痛くないですか?」と聞かれて、「左腕が痛い・・・」と答えた。記憶があるのはここまで。


14:00 手術終了
「たぁさーん」と呼ばれて急に視界が明るくなって、「終わりましたよー」と言われたのはまだ手術室の中だった。どう反応したのかはよく覚えていないけど、口に入ってる管を抜かれた。目が覚めた途端に、お腹の傷がとても痛くて、この痛さがずーっと続くのなら辛いなあ、と思った。

ダンナによると、「終了」の知らせを受けたのが14:00ごろだったとのこと。手術自体で2−3時間と聞いていたので、意外と早く終わったことになる。ダンナは執刀医の先生に摘出した腫瘍の中身を見せられ、脂肪の中に髪の毛が絡みあっていてリアルにグロだったっと。

手術室から病室に移動しているときの記憶はなくて、次に覚えているのは病室に戻ってから。「傷が痛いですか?」と訊かれて「痛い」とうなずいたら、看護師さんが「痛み止めの点滴作りますね」と言ってくれた。でも、しばらくしたっても全然変わらない。もう一度「痛いですか?」と訊かれて「痛い」と返事したら、「点滴の速度を速めますね」と。それっきり痛みは感じなくなった。暑くて、汗をたくさんかいて、酸素マスクが煩わしくて外してたら、看護師さんから「もう少しつけたままでいられますか?」と言われてつけ直した。

ダンナがそばにいるのがわかったので、何とか話をしようとするのだけど、ちょっと目を開けているだけで疲れてしまって、すぐに閉じたくなってしまう。「痛みも大丈夫みたいだし、今日はこれで帰るわー」と言ってダンナが去っていったのが17:00くらいだったとか。そのあとは眠って、目が覚めての繰り返し。

脚には血栓予防のためのマッサージャーがついていて、左右交互にしめつけてマッサージしている。おしっこの管が入っているのはあまり気にならなかったけど、おむつに違和感があった。看護師さんに「脚を動かしたり寝返りしていいですよ。寝返りが辛かったら気兼ねなく声をかけてください」と言われ、横向きになろうとしてみたら、みぞおちの辺りがやたら痛くて辛かった。最初のうちはこれが傷の痛みなのか何なのかよくわからなくて動くのも恐る恐る。何度か試みているうちにこの痛みは傷ではなくて筋肉痛だというのがわかってきた。

9時の消灯の少し前に「ちょっと気分がすっきりするかも」と、寝た姿勢のままで歯磨きをさせてくれた。ストローでお水を含んで、差し出された容器に吐き出した。水が顎にかかってしまったけど、「これ、結構難しいんですよね」と言いながら蒸しタオルで顔を拭いてくれた。確かにちょっと気分転換できた。

消灯後も少し眠って目が覚めての繰り返し。夜勤担当の看護師さんがたびたび点滴のチェック・交換や尿量の確認、血圧測定などに来てくれて、そのたびに「今何時ですか?」と訊いていた。11時半」「2時」「5時ちょっと前」と返事があったのを覚えている。「今日は夜がちょっと長いかもしれないけど、頑張ってね」と。姿勢を変えるときに点滴の管がねじれるかどうかしたらしく、アラーム音が鳴ってしまうことも何度かあった。かけつけてくれる看護師さんに「すいません」と言うと、「いえいえ、ちょっとしたことで鳴っちゃうようになってますから、どんどん鳴らしちゃってください」と優しかった。暑くて汗が出て、氷枕も夜中に2度ほど変えてもらった。点滴のおかげでのどは乾かなかったけど、それでもお水が飲みたくてしかたなかった。唇が乾燥してカサカサになっていた。

手術前日(入院1日目)

8:50 病院到着
混雑回避のため私の科の入院手続きは午後ということで、入退院センターでリストバンドだけ受け取り、すぐに病棟へ上がり、病室へ案内してもらう。ベッドは2人部屋の廊下側。すぐに担当の看護師さんがご挨拶にみえてA3一枚の治療計画書をもらい、とりあえず今日の予定を説明してもらう。それから着替え。病院の病衣も借りたけど、少しでも明るい気分でいたかったので自分の持ち込んだものにしておいた。


9:30 採血
ベッドの頭のところに名前のある3人の担当医のうち、Y先生がご挨拶にみえる。ベッドで採血。まだ20代かなあ。初々しさに好感が持てる感じの先生でホッとする。後で見たら腕が内出血で悲惨な色になってたのはご愛敬?


10:00 診察
病棟長の先生による内診と超音波検査。続いて担当医の1人H先生の診察。H先生は今月初めの外来で診察してもらった女性の先生。年齢は私よりやや若いくらい? ショートヘアーでハキハキした感じにカッコよさを感じる。
そのまま内診台のうえで看護師さんによる剃毛とおへその掃除。剃毛は、剃るというよりはバリカンで刈るという感じ。おへそはきれいですね、と言われた。


11:00 面談
Y先生、H先生に導かれ、ダンナと面談室へ。もう1人の担当医H先生は外来診察中とのことで、お2人からの説明。ディスプレイに写したMRIの画像を見ながら、病状の説明を受ける。今のところ、お腹にあける穴がおへそのあたりに1つで済む「単孔式」による手術を予定しているとのこと。ただし、中の様子や状況によっては穴の数が増えたり、大きさが大きくなったり、開腹手術に移行する可能性があるとのこと。後の内容も合併症の可能性など、ほぼ前回の診察のときにもらった書類の通りの内容だった。
書類が多いのにちょっとびっくり。サインしたのは

    • 同意文書
    • 輸血に関する同意書
    • 特定生物由来製品(血漿分画製剤等)使用説明同意書
    • 病理検体に関する説明同意書
    • 教育・学術研究へのご協力のお願い


前回の診察で血糖値が高いことを指摘されていたのでそれがどう影響しそうなのか訊いてみたところ、朝食をしっかり食べたうえでの数値で別の糖尿病の指標となる項目には異常がないから問題はないと思う、とのこと。ただ、手術前後の絶食ために低血糖状態になってしまうことがあるため、少しでも異常を感じたらすぐに知らせてください、とのことだった。

また、術後の痛みは我慢すると血圧が上がったりして良いことではないので、すぐに知らせて痛み止めを使ったほうがいいと。痛みを一番恐れていたので我慢しなくていいのはホッとした。

手術は明日の2番目。1番目の人が8時からでそれが終わり次第の手術室入室となるので、お昼頃が目安になるとのこと。
先生お二人の「頑張りましょうね」との言葉に力強さを感じる。面談後、ダンナは会社へ。


12:00 昼食
今日のお昼までは通常食。ラウンジに行っていただく。
メニューは


カウンターでバーコードをリーダーに示すと、名前とメニューが画面に表示されて、それを職員の方がトレーに乗せてくれる。システマチックだなーと感心。


13:00 シャワー
今後数日間、身体を拭くことはできてもシャワーはできなくなるので。家でお風呂に入ってきたけど、改めてシャワー。2人部屋なので自室にシャワーがある。同室の方が「午後から外出するので自由に使っていいですよ」と言ってくださったので、気兼ねなく。

シャワーへ行こうとタオルを抱えていたところに、担当医のH先生が病室に姿を見せてくださった。「不安はないですか?」「頑張りましょうね」「今日はよくしっかり眠ってくださいね」と。担当医の方と顔を合わせたことで、ずいぶんホッとして、心から「お任せします」という気持ちになれた。


14:00 病棟案内
再び担当看護師さん登場。病棟を案内してもらいがてら、身長と体重の計測。病室に戻って体温と血圧の測定。血圧が上が126でちょっと高め。やっぱり緊張してるのかなあ。明日以降の治療予定について説明してもらう。あと、前もって書いてきた質問票に基づいて昔の病気のこととか、アレルギーの有無などの確認。


15:00 浣腸1回目
看護師さんに説明のときから、「結構迫力ありますよ」と聞かされていた。「でも、グリセリンだと薬のイガイガとした感じが残りますけど、お湯なので、出るとスッキリしますよ」と。
「見るとびっくりしますよ」と言われて処置室に行ってみると、ボトルが点滴スタンドにかけてあってホントにびっくり。500mgだって。
でも、思っていたよりは短い時間で全然楽に入った。できれば3分くらい我慢してほしいけど、ダメだったらすぐ出しちゃってください」と。で、「どんな感じのものが出たか、後で教えてください」と。
余裕で3分待てた。出たものもほとんどお湯。朝、一度お通じがあったし、お昼に食べたものはまだ腸に下りてないから出るものがない、ってところだったのかな。
と思ってたら、30分くらいしてからもっとしっかりしたものが出た。


17:00 麻酔科の先生の説明と診察
麻酔科の先生もやはり若い女性。説明書兼同意書に基づいて、麻酔の種類と手順について説明。全身麻酔であること、気官チューブを入れること、そのため麻酔が覚めた後でのどが痛かったり声が出にくかったりすることがあるが、チューブが生命線なのでご理解ください、という主旨だった。
アレルギーの有無や家族の手術歴などの問診の後、聴診器で診察。「何か質問はないですか?」と訊かれたけど「お任せします」と応えたら、笑いながら「お任せされました。明日、手術室でお待ちしています」と。


19:00 夕食
流動食。メニューは

    • 重湯
    • コーンポタージュ
    • ミルクゼリー
    • オレンジジュース

一瞬のうちに食べ(飲み)終わる


20:00 浣腸2回目
1回目と同様。液が入ってしばらくしたら、お腹がゴロゴロと音を立ててくる。効き方がマイルドで、全然辛さがなかった。


21:00 消灯
電気が消えてもなかなか眠れず、22:00過ぎに睡眠導入剤をもらって就寝。

持ち物準備

【病院から指定された持ち物】(自分に関係あるもののみ記載)

  • 書類関係
    • 「ご入院される方へ」
    • 入院申し込み・保証書
    • クレジットカード支払い申込書
    • 病衣貸受申込書
  • 貴重品
    • 保険証
    • 医療受給者証
    • 限度額適応認定証
    • 診察券
    • 印鑑
    • 現金またはクレジットカード
    • 保険会社などの申請書・診断書・入院証明書
  • 身の回りのもの
    • バスタオル 2〜3枚
    • フェイスタオル 2〜3枚
    • ティッシュペーパー
    • 寝巻き → 特に「前開き」の指定はない 
    • 下着 → ゴムのゆるいもの
    • 羽織るもの
    • 履き物
    • 歯ブラシ・歯磨き粉
    • せっけん
    • シャンプー
    • 櫛・ブラシ
    • 爪切り
    • マグカップ →取っ手のついたもの
    • イヤホーン
    • ナプキン 昼用5日分


【持って行こうと思っているもの】

    • 文庫本2−3冊
    • 任天堂DS
    • パズル雑誌
    • 毛糸とかぎ針
    • ノートPC →使えるかどうかわからないけど、一応
    • ジャンパースカートとハイソックス →退院時、ウェスト部分で傷に当たるものがないように

日程確定

10時20分の診察予約。その前に採血を済ませてきてください、ということだったので、9時過ぎに病院に到着。再診受付をして採血室に行くと、いつも以上に混雑。30分くらい待って、自分の番号が表示され、中待ち合いへ。

外の待ち合い席にいたときは大丈夫だったけど、中待ち合いに入って他の人が次々採血されている光景を目にすると、なんとなく息苦しいような、落ち着かない気持ちになってきてしまった。自分の番号が表示されたブースに行くと、おそらく前々回も担当だった男性検査技師さん。顔を覚えていたのか、それともソワソワしているのを見られていたのか、向こうから「ベッドにしますか?」と訊かれ、傍らの小部屋へ。

ゴムのチューブがうまく結べなくてやり直したり、なんとなくいつもと勝手が違うな〜、と感じてたら、手をグーにしないまま針を刺された。そのためかどうかわからないけど、腕の中で針が動いているのを感じて、それが痛くて、気色悪くて、背筋がぞ〜っとして、文字通り血の気がひいた感じ。ベッドでよかった。椅子だったら座ってられなくて、床にへたり込んでたかもしれない。技師さんも声には出さないながらも何かしら「あ!」と思ったらしく、しきりに「痛かったですねぇ。ごめんなさいね」と謝られた。痛いのより、身体のなかに何かが入っているという感触がどうしても生理的に苦手で受け入れられない。

科の外待ち合いに移動して診察を待っていたけど、時間になってもなかなか呼び出し機が鳴らない。予定の時間を1時間以上過ぎたら、突然診察室から直接呼ばれた。近くにいてよかった。

診察室には前回、前々回の医師とはまた違う女性の先生。血液検査の結果を見て、「ほかは異常がないんですけど、血糖値だけが高いんですよね〜。朝ご飯、食べてきた?何時に何食べました?」と。「ご飯とみそ汁と、ハンバーグと、昆布の煮物です」と正直に答えたら、「あら、がっつり食べてますね。」と。食べないほうがよかったのかな?だったら前回そう言ってくれればよかったのに。まさか、再採血とかないよね。。。と不安が頭をよぎったが、「もう一つの、糖尿病の指標になる項目は異常がないから、問題ないでしょう」と言われてホッ。

その後は、入院と手術についての簡単な説明。予定通り10月26日が手術で、25日から入院になること、担当医と手術の時間は入院当日にならないとわからないことなど。先月、突然生理周期が狂ってしまって入院と重なる可能性があるのが心配だったけど、「生理中だからと言って処置が難しくなったりすることはないから大丈夫ですよ」と言ってもらえて安心ちょっと安心。

すると、手術の内容について説明してある10ページくらいの書類をその場で印刷して渡された。中には手術の手順などが図入りで、文字ギッシリで書かれている。検査の所見では腫れているのは左の卵巣だけど、実際に見てみるまでは右に異常がないとは言えないとのことで、詳細は入院時に家族同席のもと説明するので、それまでに目を通して、当日持ってきてください、と。後で中身をパラパラ見てみたけど、どこをどう切って何をどう取り出すとか、そういうの読むだけで痛々しくて気分悪くなりそうで、途中でやめた。もう、先生方を信じてすべてお任せするので、私は細かいこと知らなくていいです。

「風邪をひいたりして手術が延期なったら全部初めからやり直しだから、体調にはくれぐれも気をつけてね」と言われて、診察は終わり。内診はなし。

受付で入院に関する資料や書類一式の入った封筒を受け取って、これで入院前の診察と病院での手続きは終了らしい。封筒の中には入院案内のパンフレット、入院申込書、クレジットカード支払い申込書、病棟の看護師さんに提出する質問表などが入っていた。あらかじめ記入していくと入院手続きがスムーズにいくとのこと。

それとは別に、会社から健康保険の「高額医療費限度額適用認定証」の申請書をもらって記入し、健康保険組合へ郵送。1週間くらいで認定証が届くらしい。これを入院時に提出すると病院に支払う窓口で支払う入院費用は高額療養費の自己負担限度額までとなり、9万円前後ですむとのこと。