月命日。

父が亡くなって1ヶ月が経った。


父は末期の癌だと判った時
「スーツを着た写真を撮って欲しい。これ以上痩せたら無理だけど。」
と私に言ってきた。
結局、体力が回復することは無く写真を撮ることは出来なかった。


仕事の帰り道や眠る前に父のことを思い出す。
亡くなる前の、最期の会話や手の感触。


いつか父を思い出しても
涙も出てこない時がくるのだろうか。
それが父の死から立ち直るということだとすれば
もう少し泣いていたい、と思う。