告知「世田谷でみかけた書体」展+プレブログ

2009年1月10日(土)〜2009年2月1日(日)に世田谷区三軒茶屋の生活工房にて「世田谷でみかけた書体」展を行うことになりました。
それに先駆けて、プレブログを2008年12月の一ヶ月間のみ、平日に更新していきます。

詳しくはこちらをご覧ください。

・生活工房  「世田谷でみかけた書体」展
・プレブログ  世田谷でみかけた書体

KM(広告見出し用かな)

由来は定かでありませんが、ぼってりした感じのかな書体です。
フキダシック(リョービコミック用フォント)」と同系統のようです。

これは、雑居ビルの出口付近。
再開発で新しいビルが建ち並ぶ陰には、昭和の色をまとった書体もまだ遺っています。

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さて、突然ではありますが、ブログの更新は本日をもって休止します。
ちょうど約一年と区切りがよいのと、街でみかける主だった書体はほぼ紹介し尽くした感があるからです。
なかには書体名が分からなくて掲載できなかったものもあったりするのですが、それはまた別の機会にでも。
ブログを続けていくなかでたくさんの方々にお世話になりました。あらためてお礼申し上げます。

築野蘭

築地系の細かなをもとに、写植ファミリー化されたかな書体です。

デジタル覆刻された同系の「築地体三号細仮名」と比べてみると、「は」や「い」などが微妙に異なっていることがわかります。

何をもって本物とするのか、本物の定義は、むずかしい。
本物を見分けるのもまた、むずかしい。

DFP 風雲体

力が入っているような、それでいてゆるいような、気ままな雰囲気を感じる書体です。

これだけ見ると、ちょっと荒っぽいようなトーンですが、

ロゴの目が加わると、ぐんと世界にひきこまれる感じがします。

ムーミンの声が聞こえてきそうなカフェの一角にて。

ニューロダン

DTP黎明期に登場したロダンとは、全く別の書体とみてよさそうです。

シンプルでスマート、でも堅苦しくない。そんな印象です。

たくさんの選択肢の中からひとつを選ぶ。書体選びも似たようなところがあります。

条件が合う書体ではなく、フィットする書体を使いたいものです。

ヒラギノ明朝体

シャープで非常にしっかりとした明朝体です。

木に彫られると、いっそうシャープさが際だって見えます。
このメニューからは良質な素材を使っていそうなこだわりも感じられます。

メニューが変わったら、差し替え(もしくは新たに彫り起こし?)ているんでしょうか。
いやはや脱帽です。