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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員VII」

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員VII」

  • 作者:香月美夜
  • 出版社/メーカー: TOブックス
  • 発売日: 2019/06/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員VIII」

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員VIII」

  • 作者:香月美夜
  • 出版社/メーカー: TOブックス
  • 発売日: 2019/09/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第四部「貴族院の自称図書委員VII」
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第四部「貴族院の自称図書委員VIII」
ますますきな臭くなってまいりました! ハイスヒッツェの書下ろし短編を読むと、その前の巻のディッター勝負でコテンパンにしてしまったことで逆に焚きつけてしまったのが分かり……余計なお世話なんだっつうの。狂犬君もお怒りです。様々な要素が絡み合ってストーリーが出来上がっていくのが楽しいんだけど、登場人物たちも読んでるこちらも気が揉める。でも人間万事塞翁が馬というように、何がどう転ぶかはその時は分からないもの。まだまだ先は長いよなー。しかしアニメ版はどこまでやるんだろうね。アニメ第一部、往年の名作劇場みたいでかなり楽しかったんだけど、このあたりはもうカラーが違いすぎるから。にしても最後のディートリンデ、母親に一服盛られてる? 都合のいい道具扱い? 頭がお花畑とはいえ色んな意味で可哀想な子だ。

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まほり

まほり

 

 まほり/高田大介
『図書館の魔女』の作者らしい重厚な民俗学ミステリ。舞台は現代日本で、学校の怪談的なホラーから横溝みたいな方向に行くのかと思いきや、読み手をかなりの理詰めでじわじわ追い込み、最後で一気にひっくり返してくる。フィールドワークより文献資料調査のほうに重きが置かれてる印象だしね。「まほり」にたどり着くまでがとても長いが、丁寧に解きほぐしていく過程こそが面白かった。そういう意味では素直なミステリだった、裏切りとかサイコとか突拍子もない要素はあんまり絡まないから……。ラストも薄々は察していたことではあるけど、くどくど説明せず行間を読ませるのが洒落てて怖い。陰鬱なムードのなか、香織さんの存在は一服の清涼剤でした!

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スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官

スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官

 

 スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官/川瀬七緒

シリーズ7作目。今回、冒頭が一番エグかった。虫(とくにウジ)の描写にはけっこう慣れてきてしまってる自分にびっくり……。赤堀が相変わらずの変人っぷりで楽しい。法医昆虫学マジヤバイ。トントントーンと繋がっていく事実の面白さはフィクションならではだけど、虫(と鳥)についてはノンフィクションなんだよね? 岩楯の新たな相棒、癖があるけど有能でよかった。赤堀は魔女のごとき謎の包容力があるけど、岩楯もおやっさん的ほーよー力が増してきてるよね。お似合い!

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 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第四部「貴族院の自称図書委員VI」/香月美夜
“図書委員活動”を本格的に始めるローゼマイン。王族のヒルデブラントが関わってきたせいでエーレンの大人たちは頭を悩ましているけど、この王子けっこう無自覚にやらかすよなぁ。ローゼマインと混ぜたら危険!状態。まぁ兄王子たちと比べたら可愛いもの。イラストのおかげで幼さもより強調されてるが、もし彼の年が十も違ったら今後の展開も変わっていたかもしれない。いや、この世界の貴族社会の枠組みをぶっこわしていくローゼマインについてくのは無理か……その上を行くような人じゃないと。

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 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第四部「貴族院の自称図書委員」V/香月美夜
ついにアニメ化も決まった本作。貴族としての生活に慣れていきながらも、下町との縁は細々と切れずに続く訳だが……それが何によって成り立つものなのか、知ってから読むと感慨深いものが。今は厳しいお小言おじさんでしかないからなぁフェル様。ダームエルの扱いが相変わらずヒドイのには笑ってしまう。アウレーリア視点で少し謎な部分が明らかになった。ていうかランプレヒト、こんなこと考えてたのか。もっと脳筋寄りかと思ってたら意外に愛妻家だし。

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江戸の骨は語る――甦った宣教師シドッチのDNA

江戸の骨は語る――甦った宣教師シドッチのDNA

 

 江戸の骨は語る 甦った宣教師シドッチのDNA/篠田謙一
18世紀はじめ、布教のため日本に渡航してきたひとりのイタリア人カトリック司祭。当然のごとく捕らえられて江戸で幽閉され、6年後に47歳で亡くなった。そう記録の残る「切支丹屋敷」跡地で発掘された3体の人骨は誰のものなのか? 鑑定を依頼された筆者による学術的な流れもスリリングだけど(ゲノムデータでここまで分かるんだね~)、人骨の所有者である地方自治体との行政的な攻防がまた面白かった。文京区、お役所仕事がめっちゃディスられてるぅ!

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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝 一年生

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝 一年生

 

 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 貴族院外伝 一年生/香月美夜
ローゼマイン以外視点による短編集。ヴィルフリートの坊ちゃん気質にちょっとイラッときたが、トラウゴットはその上をいくヘイトの集めっぷりで、逆に気の毒になってしまった。本当に心を入れ替えたら許してもらえるかもよ~、無理だろうけど。そういう意味ではアンゲリカ視点には心が洗われるようだった。清々しいまでの邪気のなさ。エックハルトとの仲も思いのほかドライじゃなかったみたいだし。それに比べてハルトムートの腹黒さよ、まっすぐ打算的なクラリッサとは混ぜるな危険! 主への心酔っぷりはエックハルトの前の結婚のときと似た感じかもだが……まぁ、最終的にはみんな幸せになってほしいよね。