新ブログ
ピーチャム・カンパニー設立に伴い(?)、ブログを移行しました。
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今後ともお付き合い、よろしくお願いいたします。
「京乱噂鉤爪」
国立劇場で上演されている新作歌舞伎、乱歩歌舞伎を観にいった。国立劇場のお囃子(歌舞伎)で研修生をしているという方にチケットを取っていただいたため、非常にいい席。国立劇場の大劇場は二階席が見やすい。パブリックシアターの構造に似ているのかもしれない。第一弾の乱歩歌舞伎が好評であったため、続編をオリジナルで作ったみたいであるが、台本はちょっとつらい。でも友人がいっていたが、「歌舞伎は無敵」であって、たしかに台本の「学生劇のような感じ」は歌舞伎の様式によってある程度脱色されていた。ような気もする。けれど、つらいものはつらい。けど宙乗りは楽しい。ぐるぐる回っていることを成り立たせ、しっかりと興奮させるあの歌舞伎の様式性はなんなのだ。歌舞伎もみないとなあ。一年ぐらい観ていなかった。
ピーチャム・カンパニー設立の経過
ピーチャムカンパニー設立にいたるまでの、会議について書こうと思いながら、書けないのだ。おそらく、あまりにいろんなものを話してしまって、そして血肉化しているからだろう。もちろん、その会議で出た問題点が解決されて、という意味での「血肉化」ではなく、常にその問題・課題を抱えて今後の活動を考えているということである。もう少しきちんとした形で、ピーチャム・カンパニーという劇団の思いを提出しなければならないな、と強く思っている。
「コネマラの骸骨」
マーティン・マクドナー「コネマラの骸骨」を観た。演劇集団円の森新太郎演出。面白かった。昨年の「孤独から一番遠い場所」という作・鄭義信の森演出に非常に感動・感銘したため、楽しみにしていたのだ。珍しく一ヶ月以上前から予約していた。期待に違わず面白かった。森新太郎という演出家の実力が舞台ににじみ出ており、なにより役者が輝いている。感情の起伏・タイムコントロール、役者に求められている技術を役者たちがしっかりとこなし、大胆な演技のときにも微細な動き・情緒のあり方にしっかりと気が配られている。森さんの演出は、舞台上にあるものすべてに隙がなくて、ほんとに観ていて楽しい。そうしてなによりも、二作品観て思ったことは、「感情をコントロールできない中途半端な、心と体が一致していない情緒のあり方」を描くのがとてもうまいということだ。それは、繰り返すが、役者・演出家がともに感情の起伏とタイムコントロールを行っているからこそ、できることなのだと、強く思う。面白い芝居を観ると、ほんと、楽しい。(ちなみに、「コネマラの骸骨」という作品はブラックコメディ(といわれている)であって、「楽しい」と一概にいってしまってはいけないのであるが、ここでの「楽しい」とは、舞台をみる「楽しさ」ということです。)