事業定義とサービス定義をするときのためのメモ

経営はビジョンを実現するためにある。すべての事業はそのための手段であるべき。
逆にいうと、手段になっていない事業には先がない。


顧客への提供価値は一目瞭然なものであること。一目瞭然になるまで研ぎ澄ますこと。
誰が聞いても「それはいい」と思えるようなものでないとダメ。
「安い」とか「早い」とかそういうレベルで。


その反面、ビジネスモデルは一見分かりづらいくらいがちょうどいい。
風が吹けば桶屋が儲かる的なものがいい。
(これはあまり自信がないけど直感的にそう感じている)


そして計画は、カラーでくっきり実行風景が脳裏に浮かぶくらいリアリティがあるものじゃないとぜったいに成功しない。


Twitterでインターネットまわりの情報を効率的に収集する方法

Twitterを使い始めて1年が経過しました。
効率的に情報収集するために、使い方を試行錯誤した結果、いったんたどり着いたオレ流の方法をメモしておきます。
ちなみに、情報収集しているのは、いわゆるインターネット全般のトレンドと、国内のおもしろ記事やニュースです。

フォローしているアカウント

@digg_technews
あちらのソーシャルニュースサイト「Digg」のテクノロジーカテゴリーの人気ニュース。
Diggは他にもアカウントあるけど、フォローしすぎるとつぶやき多すぎて困るから、これだけにしてます。


@deliciousnews
あちらのナンバーワンソーシャルブックマーク「delicious」のホットエントリー。
リエーター、エンジニア向けの情報が多い。


※ちなみに僕は英語あまり得意じゃないです。ざっとタイトル眺めてなんとなくトレンドを掴みつつ、興味をもった記事はがんばって読むといった感じです。


@hatebu
はてなブックマークでブクマが50以上ついたら自動的につぶやいてくれる。
αブロガーのおもしろ記事から、2chまとめサイトまで幅広く情報収集。


これ以上ニュース系のアカウントをフォローしたこともあったが、つぶやきが多すぎて読みきれなかったこともあり、いまのところ、この3アカウントをフォローするのが、玉石混合の「玉」を手早く拾っていくのには、ちょうどええと思ってます。

ケータイを活用

使っているのは、iPhoneでもAndroidでもなく、いわゆる普通のケータイです。(Softbank 708SC
そしてモバツイッターを使ってます。
リンク先のページをGoogleに携帯用に変換させて読むと、大概の記事は読めます。
asahi.comとかダイヤモンド・オンラインとか、一部、読めなくてイラっとするメディアサイトはありますが・・・)
上記3アカウントの記事は、通勤の往復時間計1時間30分の半分くらいの時間でケータイからざっと目をとおして、全てのつぶやきと、5〜7個くらいのリンク先記事は読める感じです。
もちろん読みきれないことも多いので家や会社のPCでも見ますが、だいぶお腹いっぱいになるし、重要なニュースはキャッチアップできると思います。
残念なのは、ケータイから「はてブ」できないこと。しかたないので、PCでページを開きなおしてブクマしてます。(やり方があるのかもしれませんが・・・)

ちなみにFirefoxのアドオンは

TwitterFoxっていうのを使ってます。
ブラウザの右下から噴出し形式でつぶやきが読めるので、そこで気になるリンクをいっぺんにクリックしちゃって、閉じてからタブ切り替えでさくさく読んでいくと便利です。

新サービス開発時に検討すべきこととその順序

経営について、いつも貴重なアドバイスをいただける方のお言葉です。
新サービスを開発するときは、以下の4つをしっかり詰めなさいと。

(1)市場があるのか?(顧客ニーズがあるか)

(2)商品力があるのか?(顧客ニーズを満たせるか)

(3)儲かるのか?(収益性、経済構造、ビジネスモデル)

これがあって、はじめて、

(4)いかに売るのか、

を考える。

いまの時代、ウェブ制作会社の経営が厳しい5つの理由

いま、HTML制作を生業にしている、だいたいの会社は、発注量と発注単価の低減に悩まされていますよね。
もちろん不景気による予算減が背景にあるんですが、原因はそれだけではなく、以下の要因が複合的に絡み合って起こっていると捉えています。

1.ウェブサイト総運用時代に突入

大規模な新規サイトをボコボコと立ち上げた建築ラッシュが2年前くらいには下火になった。

2.情報設計、ガバナンス、ブランディングなどの上流工程のコモディティ化

お手本サイトもたくさんあるし、本もいっぱい出ているし、そもそもやれる人間が増えた。

参考記事:ウェブ開発ブームの終焉

3.ウェブサイト運用の機械化が加速

つまりCMS化。ブログ(MT)の普及も侮れない。

4.クライアントの内制志向の高まり

いまのところは、派遣だったり、常駐型のサービスだったりする。
スピード重視のウェブだと、やはり近くに手を動かせる人がいることのメリットが大きい。

5.効果検証ツールの低価格化

上記内制志向と絡むことだけど、外に出していいもの作ってもらわなくても、とりあえず作ってみて試してみればいいという発想になる。


さらに、上記により仕事が減った会社がたくさん出てきて、需給のバランスが崩れ、もっと単価が下がるという悪循環になってます。

いずれにせよ、特定領域にエッジがたった会社じゃないと、これからのウェブ制作に関わる会社は厳しいなあ、というのが今の実感です。

単なる受託型の制作という発想から脱却して、この危機を脱出したいところですが。

戦略策定の肝どころのまとめ

今の会社で、2009年度の戦略策定プロジェクトに参画し、3ヶ月間、100時間以上の議論を尽くした経験から学んだこと。

戦略策定の肝どころ

  • 自分たちの売っている製品やビジネスモデルを正しく理解する。(富山和彦さんのおっしゃるところの「基本的な経済構造の理解」)
  • 徹底的に数字を出す。(できるだけ細分化して。そして利益ベースで。)
  • 自分たちの扱っている製品が、プロダクトライフサイクルのどの位置にいるかを理解する。(利益が出てない製品は衰退期にいるもの)
  • 同じ市場にいる競合を分析する。(儲かっている会社と儲かっていない会社を分析すると様々なことが見えてくる)
  • 自社の課題を深く深く追求していく。これまで何度もあげられていたがずっと解決していない課題は、より深いレベルまで突っ込んで考え、真の原因を追求する。
  • 自社の強み・資産をたな卸しする。できる限り具体的に。人やモノレベルまで落として。
  • 自社製品で、赤字、または極端に利益が低く、かつこれ以上改善できないものを洗い出し、撤退を決める。(短期的な撤退と中長期的な撤退がある)
  • 自社製品のうち、利益性が高いものを洗い出し、その理由を理解する。(利益性が高い=何らかの強みがあるか、市場が非常によいかのどちらかである)
  • 市場性が大きく、成長性が高い(=市場魅力度が高い)領域を見つけて、そこに製品を集中させる。
  • 選択した市場で競合優位性を出せるよう、自社の強みを極限までストレッチさせる。
  • 高い利益を出すことにこだわる。利益とは自社が社会に提供できている価値である。
  • 上記を実行可能なプランとして落とし込み、社員全員の行動につなげる。(実は一番難しい)
  • 戦略を仮説と割り切り、ただしくPDCAが回る仕組みを作る。(これも富山和彦さんの本にあるとおり)

多くのことを学び、時に勇気付けられた本

「日本の経営」を創る

「日本の経営」を創る

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

読書メモ「会社は頭から腐る」-冨山和彦

いまやっている仕事に参考になることが非常に多い良書でした。
なるほど!と思えたフレーズの引用を中心にメモとして。

人をいかに動かすか

経営で一番大切なのは人である。もう少しつっこんで言うと「人の動き」である。
いかに人を正しく行動させるかを追及していかねばならない。

人が足りないという部門からはむしろ人を取り上げたほうが本質的な効率改善が進むものだ
ミスミの創業者である田口弘社長の言葉

個々のインセンティブ=情の論理

個人の動機付け(自己益)、組織の動機付け(組織益)、社会の動機付け(社会益)の同期化

難しい制度論や戦略論をいじくりまわすことよりも人事一発の方が人々の心に桁違いのインパクトを与えるのが現実の経営である。

実戦部隊である人間を見極めないと戦略は機能しない

戦略をいかに策定し、実行していくか

人を動かすための戦略はやはり重要。ただ、戦略とはあくまで仮説である。大きく間違えてなければいい。どちらかというと、きちっと検証していくことの方が重要である。
戦略を策定する上で、もっとも重要なのは、自社の基本的な経済構造(ビジネスモデル)を深く理解し、いかに利益を出すかを考え抜くことである。

何をやるか。いかにやるかが戦略である。

戦略の次元で大きく間違っていないということが、とにかく会社がつぶれないで存続していくための最低限の条件である。

戦略とは、(中略)「競争上の中長期的な優位性を構築するための合理的な施策の体系」

戦略を考える前提要素は、①自らの市場の理解、②競争ポジションの理解、③基本的な経済構造の理解

自社の事業の経済構造をきちんと理解しないで競争に挑むと、企業の目的であり、存続条件である利益の創出が実現しない。

市場や競争の原理より、基本的な経済構造の理解のほうが、はるかに重要になってくる

自分たちが「見たい現実」ではなく、「ありのままの現実」を見ることができるのか

事業の付加価値である粗利や営業利益が構造的に大きいか、小さいかを見極めることである。この指標が小さいということであれば、それは事業として、戦略的自由度も小さいということになる。

どのくらい精緻でかつ検証に有効な戦略仮説が立てられているかが、すなわち経営である。

PDCAがよく回っている会社がよい戦略にたどり着く

ダメな会社は、失敗を恐れるあまり、緻密な戦略をつくろうとそこに膨大な時間と労力をかけている。

その他に納得感のあったフレーズ

経営の基本原理とは当たり前のことを当たり前に実行すること。
「合理」と「情理」のバランスが大切。
改革や再生に一番大切なのは「危機感」である。
しかも危機感はあっというまに去ってしまう。

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蛇足だけど、本のタイトルがあまりよくないように思った。もうちょっとポジティブな言葉で経営書であることをストレート伝えるべきだと思う。余計なお世話だけど。

読書メモ「吉越式 利益マックスの部下操縦術」-吉越浩一郎

週末にサクッと読めて、結構ためになった(というか4月からの仕事に向けて勇気づけられた)ので自分の考えたこととミックスしたメモを書きます。

吉越式利益マックスの部下操縦術

吉越式利益マックスの部下操縦術

ビジネスは「正しい」ことを行うためにある。みんなで仲良くや、みんなの意見を聞いてやるものじゃない。プロ意識が大切なのだ。

ビジネスの「正しい」とは、正しい社会ルールにのっとって、利益を最大化(本書では「利益マックス」)することだ(=競合よりも付加価値が高い商品やサービスを提供し社会を豊かにしその対価を十分に受け取ること)。

もちろん、みんな仲良くや、みんなの意見を聞いてもいいが、それは正しいことを導きだすためにやるか、正しいことを実行するためにやるのだ。

上司は常に、徹底的に考え、正しい判断、そして決断をしなきゃならない。
それだけ自分に厳しくないとだめなのだ。

正しい判断を出すためには、激しく議論してもいい。でも、一度判断すると異論反論を許してはいけない。
「ゴーサインが出たら黙って従うのがチームの鉄則」だ。

あとは、成功するまで、やり抜くだけ。