新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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青春を一つ取り戻す

 

楽天の方は写真が無かったので、上はAmazonのリンクを貼ってますが、楽天の方が全然安いですよ)
 
 
これは買わずにはいられなかった。
 
これまでの人生でただ一度だけファンクラブに所属していたことがある。
それが彼女だったんだもの。
 
聖子ちゃん*1から始まり、大学時代もデパートの屋上イベントに出かけてサイン集めたり
(覚えてるとこでは、ヒロコ・グレースとか、森尾由美とか、だったなぁ)
アイドル・ファンでは常にあったけれども、
遠慮無く自分のお金が使えるようになった社会人になって初めて、
ファンクラブに所属したのだった。
 
映画「菩提樹」の撮影にエキストラとして参加したこともあった。
映画館に観に行ったら、講堂の端に自分の姿が映っていて感激。
その後レーザーディスク買ったら、完全にトリミングされてたけどね。
 
聖子ちゃん以来のアイドル・ファンとして過ごした自分の青春の象徴、
それがナンノだと思う。
 
これを観ることで、きっと青春を一つ取り戻せるような気がする。
 
届くのは6月25日。三ヶ月後が待ち遠しい。
 

*1:ちなみに妻は聖子ちゃんの親戚。なので旧姓は蒲池という同じ名字。勿論面識はないけれど、親同士は親戚の集まりで顔を合わせたりはしていたらしい。その縁で高校時代に実家の住所教えて貰って、実家宛に聖子ちゃんへのファンレター出したら、本人ではなくお母様から返事を貰ったということもあった。

密室ミステリーアンソロジー『密室大全』

 
収録作は以下。
「密室龍宮城」青柳碧人
「佳也子の屋根に雪ふりつむ」大山誠一郎
「ある映画の記憶」恩田陸
「歪んだ箱」貴志祐介
「要介護探偵の冒険」中山七里
霧ヶ峰涼の屋上密室」東川篤哉
「密室荘」麻耶雄嵩
「招き猫対密室」若竹七海
 
比較的新しめ('90年代後半以降)の作品から、
バラエティ感あるセレクトになってる気がする。
 
近年の密室アンソロジーだと、照れがあるかのように、
斜め視点から選んだような作品が多いのが特徴だが(特に評論家の選出だと)
比較的ゴリゴリの密室もちゃんと選出されていて、好感は持てる。
 
まぁ斜め視点の極端な例が「密室荘」で、いかにも千街氏選なんだけど、
こういうアンソロジーの中では浮いてしまってるのも事実。
麻耶くんラブな自分が補足しておくと、これは”解決のないミステリ”という
究極のアンチミステリだけで成立させた「メルカトルかく語りき」という
本格のエッジを見せつける超絶的な短編集の一編。いかにも評論家冥利な作品なんだけど、
この作品集を読んでない読者に、これ一編だけを提示してもわかんないってば、千街さん。
 
ベストは勿論「佳也子の屋根に雪ふりつむ」大山誠一郎で決まり。
「不可能犯罪コレクション」で初読の際に書いたように
捨てトリックでさえ奇想を展開させ、無茶とも思える犯人指摘からロジックで畳み込む豪腕が断トツ。
 
第二位は東川篤哉流の「長い墜落」だろう「霧ヶ峰涼の屋上密室」で。
 
第三位はこの中では一番読ませてくれる「ある映画の記憶」恩田陸で。
 
なかなか個性のある選出だったので、採点は7点。
 

ラーメンズ第10回公演『雀』

 
2001年に公演された漢字三部作の最終公演。
 
収録コントは以下。
・お時間様
・音遊
・プレオープン
・許して下さい
・人類創世
・ネイノーさん
・男女の気持ち
・雀
 
ラーメンズで怪人を演じるとすれば、もう片桐仁の方ってのが定番。
 
それを裏返してやろうってのが裏テーマじゃないかなって思えた作品。
Wikipediaにはタイトルの意味が載ってなかったけども、
そういう自虐的な意味を込めてるんじゃないのかと勝手に邪推。
 
ただ、その分微妙にパワー不足かなぁと思えた作品。
 
その裏テーマの意味合いでも、ベストは「ネイノーさん」だなぁ。
自閉スペクトラムな感じのリアル感が、片桐仁の怪人の作り方とは味が違う。
コントなんだけど、茶化さない優しさも感じられる逸品。
 
小林健太郎の器用さを見せつけてくれる「プレオープン」が次点。
話さない片桐仁の怪演もやはり見事だ。
 
第三位は結構どれでもいいけど、これぞという決め手がなく、
今回は以上の二本で。
 

ラーメンズ特別公演 『零の箱式』

 
公演時期としては、漢字三部作の『鯨』と『雀』の間に当たるので、
『雀』より先にこちらの感想から。
 
・現代片桐概論
・文庫本
・タカシと父さん
・釣りの朝
・かわいそうなピンクの子犬コロチンの物語
・片桐教習所
日本語学校(フランス篇)
・小さな会社

初回から第4回までの公演から、より抜きで再構成した特別公演。
 
珍しく三人の客演があるのが結構新鮮。
がっつり下ネタ入ってたりするのも、今じゃ見られない光景かも。
ラーメンズ自体がDVDやYoutubeでしか見られないけどね)
 
やはりなんと云っても、出世作の「日本語学校(フランス篇)」が最高!
このリズムで繰り出される語感の面白さと言葉遊び。
センスが最高のラーメンズの中でも、かなり笑いに特化した傑作シリーズ。
 
第二位と第三位は、完全に対になっている
「タカシと父さん」と「片桐教習所」の二作品で。
 
小林賢太郎はほぼ何もせず、片桐仁だけが無双しまくるネタは
ラーメンズの十八番の一つだけど、このパターンで笑わずにいられた試しが無い。
これだってほぼ台本通りなんだけど、きっと毎回アドリブ入ってるんだろうなと。
小林賢太郎の方も台本とは思えない本気笑いっぽいしなぁ。
 
その裏返しの「片桐教習所」があることで、更に笑いが高まるよなぁ。
そして、最後のビックリ!
 
全体的には洗練さには若干欠けるかも知れないけれど、
ラーメンズのエッセンスが凄く凝縮されていて、愉しめる一本。
 

クレイジーな細胞

昨日は一日中すっきりしない天気だったので家で過ごすことに。
その分今日はあざみ野まで歩きing。19,567歩。ノルマはギリ達成できなかったけど、充分頑張った。
 

今日は収穫は全く無い日だった。どこにも置いてるのでキープしてた作品を選択。
 

こちらもスピンオフ作品。哀愁スピンオフって?!