蹴飛ばされて 転がってく 空き缶とかわらない毎日

2020年モデルのKX450にスイッチするという選択

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タイトルからするとまだ迷っているような口ぶりだが、10月5日に注文し翌日に振り込みも済ませているのでこれは確定事項である。カワサキの受注はもう終わっているのでは?という話だったけどもう一回あるらしくて納車されるのは11月末~12月初旬になりそうだ。
KX250との差額は20万円、税込みとは言えついに公道走れないバイクに100万円オーバーの出費だ。でも考えてみたらさ、今年KX250のモデルチェンジで話題になった箇所って大体2019年モデルのKX450に盛り込まれてるじゃん。そいでもっておまけのセル付き、油圧クラッチ(マグラより良いと聞いた)、SHOWAのAキット同構造のフロントサスとかを鑑みると妥当な差額では?仮に2020KX250にセルと油圧クラッチがついていたら90万くらいにはなっていたんじゃと考えるとむしろお得まであるのでは?去年のSHOOTOUTでも評判良かったし。っていうのが表向きな理由。
『気がついたらなんとなくで次も250を選ぼうとしてる自分に嫌気が差した』というのが本当のところである。モトクロッサーに乗るというかなり高いハードルを既に越えてるのにその最高峰マシンに触れずにいていいのか?この間CRF450Rをちょっと乗った時、初めてモトクロッサーに乗ったときのようなワクワク感があった、昔は恐怖しかなかったのに。KXを乗り継いで3台目となる2018KX250Fは間違いなく今までで一番上達を味わえたしレースのリザルトも出たしで不満はまったくない(ただしサスはリバルビング前提)。ただなんとなく閉塞感だけがあった。モトクロッサーを新調したときはいつも「これが最後のマシンかもなぁ」って思うけど、事ここに至っても全然満足していなくてまだ新しい景色が見られるんじゃないかと今は待ち遠しくてたまらない。
「そもそもオメー450乗りこなせんのか?」という話もあるけど、アジャスト出来ずに痛い目を見たり、泣きながらすぐ手放すことになったとしてもそれはただの結果であって、俺の意思とは関係のない話だ。まだ確定していない未来に怯えて自分のやりたいことを曲げるなんて、極論モトクロスをやる意味も無い。こんなの誰が見たって怪我のリスク高すぎるし金だってかかるし世の中探せばもっと安全で楽しくてお金のかからない趣味だってあるだろう。2015年に喘息した時は引き返す良いタイミングだったはず、でももう一回勝負するんだと小さいコースでリハビリしてレースに復帰してやっていくうちに客観的に見て過去の自分からは想像もつかない位置にいるはずというか最近「ピヨピヨだった君がねぇ・・・いや速くなったよ」って言われたりもした。誰に引きずり込まれたわけじゃない、自分の意思でここまで来たんだからもう少し向こう側を覗いてみたいじゃないか。
関係ない話だがKX450に乗り換えるという情報はまだ一人(SNSとかやってない人)にしか教えていない。本当は言いたくてしょうがないけど我慢してるんだ。

血気盛んな若者について

俺を潰すと公言している、しかも俺は通過点らしくもっと先に倒すべき相手がいるらしい。自分も同じことをやってきた(公言はしていないけど)ので気持ちはよく分かる。ただ先輩として一つ助言するなら最初の相手はもっと枯れたライダーにすべきだった。なんていったって俺もまだ成長途上だからさ、最初に教えることが『自分が速くなっても相手が同じだけ速くなったら差は縮まらないという絶望感』になってしまわないかと心配だよ僕は。軽井沢でちょっと殺れそうだと踏んだのだろうが最近2回ほど同じコースで練習した感じだと温さがある。パスしたあとに追いかけて来ないもんな。俺は実力差があっても毎回必死に追いかけてたよ。とはいえまだ20代前半で時間はたっぷりあるから自分のペースでやるといいよと言いたいところだけど俺にはそこまで時間が無いんだなこれが。気づいたら相手が衰えてたり引退してたなんてことはザラにあるから倒したい相手がいるなら見敵必殺くらいの勢いでやるのがいいんじゃないかと思う。

『今、走ってる人』と勝負するために

ここ1年くらいの自分のモトクロスライディングについて名前をつけるなら『データ駆動型ライディング』だと最近思いついた。これについては別に詳細を書いていきたいけど今回の本筋とは関係ない。ので、ざっくり説明すると

技術の向上によらない、既知情報から得られた最適選択をトレースすることによってタイムを出す走り

ということになる。
過去に自分のヘルメットマウントカメラで撮影した動画と現在の動画とを比較。はたまたyoutubeで検索してヒットした誰かの動画とを比較し、とにかくイケてない箇所を潰していく。去年GoPro7を購入して速度やGPS情報が分かるようになってからは「このセクションは最低でも58km/h出す」「このラインを走らされたときはコンマ6秒ロスするから使わない」とかそんなことばかりを考えていた。
この手法はモトクロスヴィレッジのような不確定要素の少ないコースでは特に効果が顕著に出る。2018年4月時点でのベストタイムが58.6、2018年6月にプラス2秒のレイアウト変更が入ったため1:00.6と仮定し、2019年2月には55.84を出したため1年弱で4.8秒ほど縮めることに成功している。
効果があるのは間違いないけど「それって楽しいの?」とか「それって正しいの?」という疑問は常に付きまとう。前者については「これはこれで楽しい」と答えるとして、後者の正しさについては自分でも疑念を抱いている。実際に去年のヒーローズ最終戦と今年のヒーローズ開幕戦はモトクロスヴィレッジでのレースだったが結果が出ていない。小さい怪我とかもあったが正直なところこの2戦については最低どちらかは勝つつもりでいたので少なからずショックはある。特に散水後のようなコンディションでのタイムの落ち幅が大きく思うような走りが出来ないっていうのはデータ駆動型ライディングの功罪のうちモロに罪にあたる。
長い目で見ればちゃんと技術を身につけて、正しいフォームを固めてってやったほうが最終的に得られる報酬は大きくなるのかもしれない。ただ俺はこの「長い目」とか「最終的に」といったものをこれっぽっちも信用していないしそんな時間もないと考えている。大人になってからの趣味競技は高校の部活のように決まった3年間で競い合う訳じゃない、例えば10年後、俺がついに自分の走りに辿り着いて「さぁ勝負だ!」っていう時まで相手が現役で居てくれる保証は無いし、それは自分も全く同じだということを実感を持って理解しているつもりだけどつい忘れそうになる。
『いつか、誰か』に勝ちたいわけじゃない。『今、走ってる人』と勝負がしたいし、そういう人たちに俺の敬意は払われている。
長年バイクに親しんできたわけでもなく、モータースポーツ的素養もなく、優れた身体能力を持っているわけでもない俺が『奴ら』に近づくための最短距離、それが今はデータ駆動型ライディングなのだ。

まだ間に合うモトクロスヴィレッジ攻略

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4月のHERO'S for Adult R3 でのベストタイムは以前も書いたが58.4秒。総合3位ではあったけど、これはジュニアクラスでは下位でありミドルクラス上位にも負けるタイムである。といってもMX408だとジュニアクラスっぽいタイムが出せているのでモトビはどうにも苦手だと思っていた。しかし実際のところは「ちょっと本気だしゃあ57秒くらいは普通に出るっしょw」と毎度のごとく慢心していたらレースの翌週だったか翌々週くらいに普通に59秒くらいでしか周回出来ないという有様。とりあえず深く考えないことで自身の精神崩壊(メンタルブレイク)を免れていた。5月に入り「今年のGWは頑張って練習したなぁ」と満足感を味わっていたのだが、この頃ある噂が流れ始める。

―――MXVを走れるのは6月のWERまでらしい。

といってもコース閉鎖ではない。一回更地にしてからレイアウトを変えて再開するための一時休業ということで再オープンは8~9月頃になるだろうと。新レイアウトは今の1周1分程度から1分20秒程度の長さになるだろうと。「ふ、ふーんまぁ俺には関係ないけどね」とmoto-x981に行こうと思ったら、当日朝に貸し切りの情報が目に入ったので一転「このままじゃ終われねえんだよ!」と急遽進路を西にとりモトビを目指した。
とはいってもいきなり上手に走れるようになるわけもなく午前は散々。午後の1本目もダメで「もういい!ねる!」とブーツを脱ぎ捨て荷台に横になり目を瞑った2分後くらいにKoudaiさんに起こされた。しかし時計を見ると30分くらい経過していて中級の走行時間になっている。思わず「じ、時間が消し飛んだ!」と言ったらネタが通じたようでなにより。急ぎ支度をしてスポドリを一口飲んで準備完了。しかし「で?今日はどう走るんだっけ?」と頭が上手くまわらない。しかしコースに入ったらこれがもう走れるのなんの。自分で考えたことはすっかり抜け落ちているが、もらったアドバイスだけがクッキリ頭に残っていてなおかつそれを楽に実行出来るし他のライダーをパスするときもいつもの不自然さが無い。この時点で57秒には間違いなく届いた手応えがあったけど、この感覚を忘れないように人の少なくなる次の最終走行枠に集中して10周くらい走ろうと決めた。

今までに貰ったアドバイスを全部まとめて実行へ移す

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1コーナーは前走者がいないならブレーキターンは不確定要素、グリップを意識して加速。


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2コーナーへの進入、コースを広く使って必要以上の減速はしないように注意。


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テーブルトップを飛んだ後の3コーナー。ブレーキングが進入のまま直線的過ぎて次の右ターンが遅れるのを修正。


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路面への対応に追われ緩めがちになるセクション。頂点を削っていくように開けていく。4コーナーへの進入のため外を目一杯使う。


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鬼門の登りながらの4コーナー。ここはエンブレ→アクセルONでいくとリヤスリップのリスク大なのでリズムの最後を処理したらスパッとクラッチを切ってインへ。山の真ん中まで惰性で登る必要があるのと車体安定のため進入速度を落としすぎないように注意。


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からの下り5コーナー。上手く山を登れたときは外に膨らんでしまうことが多々あるが今日は轍を使う。多少強めにフロントブレーキを使ってでも我慢が重要。フロントが入った瞬間「リヤが滑るかも」という意識は消してアクセルON。多分勝手にリヤが入る。


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6コーナー。正直ここはあんまり考えていなかった。基本事項の立ち上がりのジワ開けの時間を限りなく少なめにすることに注力。ガバっと開けて向こう側へ一気に飛び出すイメージで。


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7コーナー。最近外にバンクがあったのでそこを使いがちだったけど怠慢せずにイン側の轍を捉える。曲がったあとのポコ上りで無駄な減速をせずに次へ。


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フープスへ向かう8コーナー。今まではバンクに当ててすぐ方向転換みたいな走り方をしていたけどそれだとフープスまでにもう一回左に曲げなきゃいけない。今日はここのコンディションが良いので出来るだけバンクを長く使って加速しながらフープスへ入る。


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フープス。「速い人はここを大きいRのコーナーとして処理しているらしい」まじかよって感じだけど意識する程度なら破綻はしない。


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最終コーナーは笑顔で(力を抜いて)インへ。4コーナーの応用。


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フィニッシュ。ただ次縮めるなら最終コーナーから1コーナーまでの繋ぎ方に一番余地があると思っている。

ベストタイム更新

これで58.4秒→56.0秒。ベストじゃない周も鑑みてこの走り方なら前に詰まるとかがなければ56.3~56.8秒くらいで周回できるはず。タイヤの角がちぎれてなくてコースコンディションがもう少し良ければ55秒台にだって手がかかるだろう。そしてモトビでの55秒台は練習走行で言うと上級者枠、HERO'Sで言うとエキスパートクラスの領域に足を踏み入れることになる(ここから先がまた長いんだけど)。ノービスでビリだった頃はHERO'Sのジュニア以上なんて化物にしか思えなかったが果たして今の自分にそこまでの速さが身についているのだろうか?自分ではいつも「なんかミドルクラスに上がった頃からあんまり変わってないんじゃないか」と思っているけど、謙虚であることと無自覚であることには大きな隔たりがある。そしてその無自覚が「もっと一生懸命走ればタイムがでるはず!」みたいな幻想を生んでいたんじゃないだろうか。息を切らして必死に走ってもタイムは出やしない。少なくともモトビに関してはもうそういう領域にはないはず。そりゃ根性が必要になるときもあるだろうけどそれはもっと先のことであってそれよりも目を向けなきゃいけないことが沢山あったように思う、じゃなきゃ1分のコースでいきなり2秒も縮まるわけがない。

オチ

今回覚えた走り方をモトビスペシャルで終わらせる気はなく、翌日MX408でもいい影響があって1段階良い走り方になったんじゃないですかこれ?って思っていたら午前3本走ったところでバイクがアイドリングしなくなった。次の軽井沢に間に合うといいんだけど。

2018年ゴールデンウィークの過ごし方

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数年ぶりに9連休にすることが出来た。そのうち5日バイクに乗って、最後の3日間は981、軽井沢軽井沢と3日連続だった。思ったのは「なんだよ、まだまだ体動くじゃねえか」ってこと。最後はふとももが鉛みたいに感じたけど気のせいだろう。

ウィンズで2018年式KX250Fを走らせるにはマフラーに小径カラーを入れる必要があるんだけどこの日はまさかの3台!というかここで自分以外のカワサキを見たのは初めてだ!レンタル用のカラーが足りないんじゃないかと思ったけど最後の1個があったのでなんとか走ることが出来た。この日居たKX250Fの#109と#514はこの先ヒーローズでカチ合う相手なので仲間意識をもったりなんかしないぜと、二人の走りを観察したりしながらいずれ来るであろうバトルに備えていたんだけど、練習終わり間際#514に「この間ジュニアクラスで出てましたよね?」みたいに話しかけられて、結局3人で談笑してしまったり。お互い隙あらば喰らいあう関係でもこのアウェイの地がそうさせるのだ。
youtu.be

moto-x981で追いかけっこ。実力差があるのは分かってるけど今日初めてこのコース走った相手に負けるってのはどうかな。最近ここを走る時は「容赦なく走る」をテーマにしてたけど、まだまだ突っ込み速度も倒し込みも甘いことが露呈してしまった。これは一人で走ってちゃ分からないことだ。
youtu.be

数年ぶりの軽井沢。正直オープン直後ということもあって、雪解け水が流れた跡とかでもっと荒れていると予想していたけど、全然そんなことはなく気持ちよく走れた。しかしテーブルトップが飛びきれない。もともと飛びきったことは無かったんだけど今の俺ならなんとかなるんじゃないかという期待があった、けどどうにもならなかった。4速で結構開けてるけど最初の下りに届かせるのがやっと。短い加速距離で迷わなくていいのはいいんだけど、「えいっ」といくだけじゃダメで、サスや荷重抜重を意識しないと飛ぶのは難しいだろう。気合じゃなく技術が必要なんだ。6月のヒーローズまでにもう一回くらい走っておきたいけどなー。
youtu.be

フロントタイヤの重要性について

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先日、ヒビ割れまくっていたフロントタイヤを交換して981を走ったんだけど、なんだこりゃ全然違うじゃねえか!ていうかこのタイヤで軽井沢を走ったのはちょっとした自殺行為だったんじゃないのか!?正直なところフロントタイヤはリヤタイヤより優先度がかなり低かったし、交換も「なんかブロック飛んで見栄えが悪いからしゃーねえ換えるか・・・」って感じで、実際交換後もそんな変わったとは思っていなかった。しかし今回ばかりはハッキリと違いがわかる。フロントにかかった力が分散せずにブロックが地面に突き刺さってる感じがするぜ!ラインも狙い通りのところに簡単に入るぞ!同じ速度でも安定感が違うから疲労もしないし恐怖感も無い!タイヤ剛性のせいでストレートでちょっと弾かれる感じがするから圧側ちょっと弱めて・・・ってこれセッティングがそもそも狂ってたってことじゃんか。あのタイヤで走ってた時間返して!返してよお!と泣き言を喚いてみても自業自得である。極端に悪いタイヤで走っていたから気づけたことなのか、いつのまにかそういう感覚に気づけるようになったのかは不明だけど、できれば後者であってほしい。こうなるとタイヤ選びっていうところまで興味が出てくる。

3ヶ月ぶりのmoto-x981


2月は全く乗れず、3月のヒーローズの前週からMX408とモトビばかり走っていたので、981から遠ざかって3ヶ月が経過していた。回復傾向にあるものの最近は右腕のあがりとそれにともなう腱の痛みに悩まされていたので、久しぶりにライディングの見直しをする。数年前まで俺はまったくフロントブレーキを使えなかった、というのも旧MX408で慣れないフロントブレーキを使おうとしてスロットルが開いてしまいバンクから飛び出して落下という恐怖の記憶が刻みつけられていたからだ。とはいってもいつまでもフロントブレーキを使わないわけにもいかないのでそれは克服したんだけど、最近はどうもフロントブレーキに頼り過ぎている傾向が見える、そしてそれが俺の右腕の力を奪っている気がする。MX408の最終コーナーなんかは気持ちよく行けるんだけど、破綻の兆しが見えたのはモトビの1コーナー、倒しこんでいく力とフロントブレーキによるバイクが立とうとする力が齟齬を起こして危険な感じ。そしてここ最近1コーナーがどうもしっくりこない原因はそこだろうと踏んだ。ので初期減速をリヤブレーキでちゃんとするっていうのを今日の課題とする。あと荒れたラインを走らないこと。
久しぶりは久しぶりだけどよそ行きの感覚は無く、通いつめていたときと同じように走れている。けど何もかもが同じという訳ではない。何故かバンクの少し上の方を自然に使えている。ていうかやたらバンクの上の方をいくバカッ速いライダーってカッコつけで走っていたわけじゃないんだな。だってこのライン荒れてなくて走りやすいもの。バンクの上の方から早めに切り返すと次の直線も荒れてないし、なんで今までこれに気が付かなかったんだろうという感じだ。あと変わったのは真ん中のテーブルトップで以前は4速で飛んでいたのが今は3速でしっくりくる。ただ4速なら着地後は何も考えずに開けていけばいいけど、3速だとそのまま引っ張っていくか、シフトアップするかで若干の逡巡がある。しかし全体的にいい感じというか、以前は選べなかった選択肢を取れている感覚。フープスのリズムが合わなくなったりもしているがそれは進入速度が上がったからだ。久しぶりにここを走ったことで、自分の引き出しが少しではあるがちゃんと増えていることに気がつけてうれしくなっている。
で肝心の右腕はと言うと、前日の疲労が若干残っているものの、予想より遥かに具合が良い。981を走るときは腕あがりを避けられないと思っていたけど、これならなんとかなりそうだ。午後だけで16~18分を4本も走れたら十分だろう。あとはスロットルをもうちょい調整して、スプロケをどうすっかなぁ。やっぱりもう1段ショートにしてテーブルトップのアプローチ時の二度開けを矯正すべきな気がする。

HERO'S for Adult R-3 モトクロスヴィレッジ レースレポート

ジュニアクラスの台数は7台、もうどこかで見たメンツばかりなので軽くライダー紹介すら出来たりする。

#9 CRF250R

一番実力が拮抗していて走りが噛み合いすぎる相手、どのくらい噛み合うかと言うと帰り道に立ち寄ったコンビニで隣の駐車場になるくらい。前回も両HEATのベストラップが0.2秒以内での分け合いで去年の408でも順位を分け合っている。

#55 YZ250F

前回のMX408ではコースに不慣れな感じがしたけど、単純な速さという点では間違いなく抜けていてミスが出なければ今回も優勝候補。

#109 KX250F

関東戦を戦うライダー。柔らかなスタンディングと派手なジャンプはいかにも身体能力抜群ですって感じで俺はいつも嫉妬している。

#133 CRF450R

前にモトビで一緒に練習した時は余裕で遊ばれて相手にならなかった。パドックで足元に敷いたダンボールにFF15のパッケージが印刷されていたことを何故か覚えている。あととにかくスタートが強くていつも前に飛び出しているイメージがある。

#242 KX250F

取り立てて書くこともないライダー。

#514 KX250F

ミドルクラスの予選をおかしい速さでぶっちぎって昇格してきた刺客。恐怖しかない。あと動画ガチ勢かもしれない。

#728 CRF250R

最近よく一緒に練習しているライダー。俺より確実に速いがその割にレースでは弱気らしく過去のレースレポートでもいじられているが俺に対してはそんなことないと思う。


俺はこんな感じで皆の事をあれこれレース前に考えるんだけど客観的にキモい。でもストーリーっていうのが必要だと思うんですよ。自転車レースの漫画は勝ちを描くのが難しいからどうしても敵の回想シーンが必要になるってどっかで聞いた気がするけどそんな感じだと思う。

HEAT1


予選でスタート大失敗をこいた。というのも5秒キッカリでゲートが落ちたからなのだが、他のクラスのスタートを観察した結果、バラバラなタイミングで落ちてる訳ではなく毎回5秒で落ちているっぽいことが判明。それを重々わかった上でのスタートなんだけどなんかこれ俺のタイミングじゃねえなぁって感じがした。飛び出したのは#133と#514、それを追って3番手で1コーナーへ突入。「これ1月のショートゲームズでやったやつだ!アウトから一気にいくぜ!」と思ったらインを開けすぎたのがまずく#728が飛び込んできた。ついでに#55も横から来た!5番手で数周こなしたあと#514を1コーナーアウト側に行ったのを見てインを突こうとしたらさらにそのインから#109が刺して来た。あれっ順位落としただけじゃねえか!それにしてもライン取りが自由自在みたいな感じで走るよなぁって見とれている場合ではない。次のラップの1コーナーで#514がインを塞ぎに来たのを見計らって今度はアウトからオーバーテイクで前を追う・・・と言いたいところだがじりじり離されて俺はもう息が上がってだめだと思ったら転倒者がいてポジションアップ、しかし後ろからは間違いなく#9がぴったりくっついてきていて逃げることも出来ない。楽をするために3コーナーをアウトから行っていたが、これはラスト1周で相手が勝負に来るタイミングをここだけに限定させるための撒き餌である。当然最後はコーナーをしっかり締めて順位キープの走りでなんとか4位フィニッシュ。ベストラップは58.6秒でクラスで下から2番目。まぁ練習通りのタイムだけどなぜかタレタレのヘロヘロで走ったと思っていたラストラップに記録されている・・・でトップは#55で55.6秒!?速すぎる!

HEAT2


フープスでフロントが引っかかる気がしたので少し柔く。飛び出したのはまた#133と俺で今度はいける!と思ったらコーナー直前で#728がにょきって生えてきた。3番手で始まったがS字上りで#55に、フープス前のS字で#109にあっさりかわされる。ていうか鼻先をちらっと見せられたくらいでオタついてラインを無様に空けてしまった自分がダメすぎる!またこのままじりじりと差をつけられるかと思いきやトップ集団のペースが予想していたより上がらない。というかHEAT1よりは若干乗れている感じがする。特にフープスは良いところにフロントが落とせているおかげでかなりスムーズにいけている。速くなったかは置いておいて腕へのダメージが軽減できているのがありがたい。トップの#55がちょっと逃げていて2番手争いが#133、#728、#109で激しい感じ。2~3秒ほど遅れて自分。なんとか前の3台に追いつきたいところだが・・・っというところで#109が1コーナーで転倒。そのあと#728も1コーナーで転倒。あれっ3位かこれ。しかし前はここにきてペースアップした感じがして流石に追いつけない。順位キープの安全な走りに切り替えて3位フィニッシュ。ベストラップはHEAT1と同じ58.6秒、しかもまたヘロヘロ走った気がするラストラップに記録されている。なぜだ・・・。というかそこそこ乗れていた気がするのにこれで57秒台が出てないことが若干ショックだ。

総評

58.6秒というタイムはミドルクラスのHEAT1上位にも負けているタイムだが、これがHEAT2となると負けないタイムになる。というのもどのクラスでもHEAT2のベストラップは1秒程度遅くなっているからだ(散水直後のエキスパートが最も影響を受ける)。両HEATとも同じタイムでしかも同じラストラップに出るベスト・・・。息を切らして必死に走った気がした他のラップは一体なんだったのか。というかどこか根本的にこのコースの走り方を間違えているのか!?これもう一回HEAT1のコンディションで走ったら57秒出るんじゃないのか!?と少し混乱している。少し痛めている右腕の経過次第だけど来週から練習場所をまたmoto-x981に移そうと思っている・・・が、弱点を確かめて置きたい気もするし迷うところ。ダメなところは分かっていて、3コーナーのイン側とその後S字からの立ち上がりがいくらなんでも遅すぎる。スプロケットをロングに振ったがモトビでは明らかに悪影響が出ているような。前の週に練習した時はあんまり気にならなかったけどレースとなると如実に分かってしまった。チェーンも伸びてきたしついでにもう一枚買ってしまおうかな。
結果は4/3で総合3位。これで去年からジュニアクラスのレースで4戦連続3位である。そしてその全てが参加台数のせいで入賞対象外でもある。ミス無く走るのもそりゃ大事だけどタイムも奮っていないのでもう少し攻めていく姿勢で行きたい。#55や#109なんかは走りが派手で後ろから追ってて楽しいもんな。

今回いろいろゼッケン指しで書いたけど失礼だったりしないだろうか。『競う相手が居る』っていうことは当たり前の事ではないと肝に銘じているつもりだ。今回前回と久しぶりに記事を書くついでに過去の自分の記事を読んだら結構コメントがついてるのに微妙な対応をしていて冷や汗が出る。

HERO'S for Adult R-2 MX408 レースレポート

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1月のショートゲームズの翌週くらいから仕事が忙しくなりバイクに乗れていなかったがやっと先週練習を再開することができた。練習が出来ないことは分かっていたのでその間にPURE TECHさんちでフロントサスのOHとリバルビングをしてもらったのだがこいつが恐ろしく具合が良い。注文内容はざっくり「前と同じ感じで!」という初心者セットだったが、初期の動きが良くなって細かいギャップはノイズとして切り捨ててくれている感覚がある。結果腕に余計な力が入らなくなるから腕あがりしにくくなるし、普段なら恐怖心が湧くところをもう少しだけ開けていける。去年11月のHERO'S R-9 でのベストは1:23:180でこれはジュニアクラスで最下位のタイムだったけど、練習時の動画を見ているとどうも1:20フラットくらい出てる気がする・・・1ヶ月ちょい乗ってなかったのに・・・。もうこれ真面目に練習する意味あんのか?って感じだけど今までの右往左往があったから今やっとこうなっていると思い込まないといけない。んでタイムだけ見るとこれならジュニアクラスで勝てるじゃん!って思ったけどこれはコンディションが良かったからであって、皆も同じくらい速くなるのでは?そもそも本当に速くなったのか?という一抹の疑念を抱いたままレース当日を迎えた。

HEAT1


2018.3.4 HERO'S for Adult R-2 MX408 Lites Exp & Jr HEAT1

レース直前までエキスパートクラスとの混走ということを知らずにいたため慌ててスタートグリッドへ、誰が敵で誰が味方か分からねえ!と思っていたら「全員ぶち抜けば関係ないよ!」とありがたいお言葉を頂戴する。これが後の悲劇への伏線になるとも知らずに。スタートはまぁまぁで3番手くらいで回って2台くらいに抜かれて1台ミスったところを抜いて・・・今5位?6位?と考えたが結果から言うとこの時点で5番手、前4台はエキスパートクラスなのでジュニアクラスのトップを走っていた。そうこうしているうちに前との差がじりじり詰まってきた。フープス手前の下りと奥のロングフープスは分がありそうだけど、自分も第一コーナーを昨日の練習みたく回れないので引き離される。フープスで一気に差を詰めてロングフープス後の左コーナーをインから仕掛ける!と思った矢先にインを塞がれて万事休す、そして出るL1。普通ならここでゲームオーバーだが俺には奥の手があった。TKD先生直伝のロングフープス2個飛びである。最初に練習した時はコーナーで派手に散ったがこれでおつりのもらい方を学習し、その後は何回か成功している。さっきインを塞がれたが慣れないラインだからだろうかスピードはそこまでなかった。そして相手はまだ俺がアウトを行くところを1回も見ていない、これで勝つる!と言いたいところだが不思議とこの時は冷静で、2コーナーを回った後に後ろを確認、フープスかロングフープスのどちらかで仕掛けるのは確定だけど、ラインを変えたせいで後ろから刺されたらたまったもんじゃない。十分なマージンを確認したところで追撃準備完了だ!フープスで後ろピッタリにつけたので後はロングフープス手前の山越えまでギリギリを着いていけば勝算はかなりあると浮かれていた結果、その前の日陰コーナーでリヤがスライド、立て直したと思ったら今度はフロントがガッツリ入ってハイサイド気味に転倒。ぎゃああああああああああああ!!仕掛けて失敗するならいいよ、まさかその前にやらかすなんて死にきれねえ、死にきれねえよー。十分なマージン(笑)を失い3台がびゅんびゅんと追い抜いていく。4位。
トランスポンダ導入後のHERO'Sはリザルトにラップタイムが出るようになったんだけど、おお、俺18秒台出てるじゃん!って思ったら5人くらい18秒台じゃねえか!

HEAT2


2018.3.4 HERO'S for Adult R-2 MX408 Lites Exp & Jr HEAT2
午前の転倒で肋骨をやられている。息を吸ったら痛いしかがんだり体を捻っても痛い。折れてはいないだろうから乗り出せば気にならなくなるだろう。HEAT2開始は12:55のスケジュールだったけどMX408のローカルルールによりエンジンスタートは13:00のため5分ほどグリッドで待機に。隣のヤマハの方(ミドルノービス予選でめっちゃ速かったから絶対にジュニアになると思っていた)としばし歓談する。富津かぁ。言い忘れてたけど赤いハブが格好いいですねって言いたかった。俺も前のKXは赤ハブだったし。あれ、この会話ってHEAT1だっけか?
スタートは5番手くらい。しばらくして前のミスに乗じて順位を上げたが、今回はジュニアのトップを走っていると認識していた。しかし・・・後ろから某ダブルエントリーの方の物凄い圧を感じる。俺はもうペースを上げられないうえにさっきコケたセクションは完全にビビリが入って遅すぎる!ちょっと隙を見せて体力を削ったろうとか、なんとか引き離そうとしても全然離れてくれない!ロングフープス後についにかわされる、そして出るL1。しかし俺にはもう奥の手も体力も残されてはいないのだ。そしてちょっと気を抜いた隙にフープス前の下りでもう一台!得意にしていたはずのセクションでやられた。レース後に3人でちょっと話したらマラソンで鍛えてるって。完敗。ヘロヘロ走った割には19秒台が出ているけど散水のなかった今回は通用しないタイムだった。

がち


2018.3.4 HERO'S for Adult R-2 MX408 がちクラス
・・・なんか台数少なくない?まぁいいや!3位を走っていたがなんとか一人旅にならないようとしていた矢先、ロングフープス手前の山でバランスを崩して左足を思いっきりついてしまった。これtech10買う前のボロだったら折れたんじゃなかろうかってくらいの衝撃だったけど、ちょっとは痛いが嫌な感じはしなかったので少しペースダウンをして続行、完全に一人旅。がちクラスの表彰ってなんか強者の集いって感じで自分には縁遠い世界だと思ってたけど、特にベストな走りをしたわけじゃなくてもこういうことがあるんですね。

総評

4/3で3位。ジュニアクラスの3位って3回目くらいだけど毎回台数が少ないせいで入賞対象外。けどポディウムには乗れるし、事情を知らない人に画像だけ見せて自慢する分には不都合はない。HEAT1の最後のトライは(正確にはトライまでたどり着けていないが)レースリザルト的には全くの無意味で怪我と順位を失ったくらいの結果だが、果たして本当に無意味だっただろうか。「なんでレース出るの?」という問の答えがここらへんにありそうなものだけど、仮に「順位をキープしてHEAT1を1位で終えたなら、当然転倒はないから肋骨を痛めることもなく、その結果HEAT2を最後まで逃げ切ってピンピン優勝の可能性があったかもしれない」という甘ったれた妄想が俺の思考能力を失わせてゆく。でもなぁ、あれ最後やらないで結果2位でしたとかだったらもっと後悔すると思うんだよなー、じゃなくて!まずその前に『先の事に目を奪われて目の前の事を疎かにした結果痛い目を見た』ということを反省すべきではないでしょうか。その第一としてエントリーリストとスケジュールをちゃんと確認するところから始めよう。