まずはあいさつ

2010年に若手芸人ブームは終わった、といわれている。

なるほど、確かにそうかもしれない。1999年に放送を開始した「爆笑オンエアバトル」に端を発している、と言われている若手芸人ブーム。その影響で「M-1グランプリ」「エンタの神様」「笑いの金メダル」「爆笑レッドカーペット」などのネタ番組が誕生したが、それらは「爆笑オンエアバトル」を含め、全て2010年までに終了してしまった。

現在も「オンバト+」「あらびき団」「R-1ぐらんぷり」「キングオブコント」など、若手芸人のネタに着目した番組は幾つか残されてはいるものの、一時期の勢いは完全に失われてしまったといわざるをえない。

「テレビは大衆の欲望を映し出す鏡」という言葉もある。テレビが芸人のネタを取り上げなくなったということは、多数の視聴者が芸人のネタに飽きてしまったということなのだろう。

しかし、だからといって、若手芸人がいなくなったわけではない。芸人の養成学校には相変わらず多数の入学生が押し寄せている。その中で一人前の芸人になることができる人間は僅かだが、それでも確実に“若手芸人”の数は増えている。

彼らはこれまでに観たことのないようなネタを創作し、それを披露することだろう。そこに再びテレビが着目すれば、またブームが起こるかもしれない。

このブログは、いずれまた訪れるであろうお笑いブームに向けて、改めて芸人のネタについて考え直してみようではないかという考えの元に、始めることにした。

とはいえ、何も「あの漫才は面白かったのか」だの、「あのコントはつまらなかった」だのと、ただ私的な批評を吐き捨てようというわけではない。どちらかというと、「このネタのここを見てみよう」「あのネタのここが興味深い」と御託を並べてみる予定だ。

……あくまで予定なので、今後どうなっていくのかは見当もつかないが、とりあえず予定ではそういうことになっている。

まあ、とにかく、続けばいいなと思う所存だ。どうぞ宜しく。