時代は江戸末期、天災、疫病、侵略の危機。不穏な時代は何故か現代の世界と重なる。
主人公の吟は父の奔走によって幼い弟と二人きりになってしまうが、家業の瓦版屋を続けることで日々のたつきを守ろうとする。そんなとき同じ年頃の悠三郎と出会い物語は幕末を背景に波乱に満ちた展開になっていく。
報道の在り方、なにが正義で悪なのか。死とは生とは。いろいろな疑問を主人公を通して感じさせる。最後まで引き込まれた。続編があればと思う。悠三郎が生きていることを信じたい。
こまったときに現れる赤色の表紙の本。形態は受け取る子供たちによって違うようだ。樹本図書館と本の樹という設定が面白い。
なんとかして、とう気持ちから生まれた本が成長すると<こちらの世界の人>が喜ぶらしい。今回は五冊の本のうち一冊目が収穫されそうだ。
「コトバの力をかりればたいていのことはなんとかなります」<本文より>
シリーズ化されるようです。
主人公は小学四年生のミリ。友だちのさくらとささいなことで冷戦状態に。そんなある日、ひょんなことからパスタの国に引き込まれてしまう。一見平和そうに見えたパスタの国、じつは戦争が起きていて、ミリは否応なく巻き込まれてしまいます。
パスタっていろいろな種類があるのだな、魚介のクスクス(案内人と同じ名前)はおいしそうだな、なんて楽しく?冒険していたら、いきなり最後、ミリはペスカトーレと共にさくらちゃんに食べられてしまう。想定外のオチ! 結果、もとの世界にもどれたのだから、めでたしめでたしなのでした。
あー、お腹が空いてきた。
だれでも学校に行きたくない気分になるときがある。そんなときはむりをしなくていいんだよ、というメッセージが伝わってくる。同じ体験でも一人ひとりが違った受け止め方をする。個性豊かな10ぴきのテンの子たちがかわいい。わかりやすい文章、小学校低学年向けかな。