うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

紫式部は今日も憂鬱

 

現代風な話し言葉で書かれているので読みやすかった。引きこもり勝ちな紫式部が次第に女房としてキャリアを積んでいく姿が記されている。

「女三の宮の飼い猫」の解説が面白くて勉強になった。「ねうねう」という鳴き声が雅でかわいいい。

いつまで ~しゃばけシリーズ~

 

いつまで

いつまで

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しゃばけシリーズ第二十二弾。ひょんなことから五年後に落ちてしまった若旦那。

個性あふれる妖しの仲間たちは少しも変わっていないのに、人である於りんちゃんは美しい娘さんに成長していた。

初登場の以津真天(いつまで)さんも新しい仲間に加わったようだ。

しゃばけらしい幕引きで安心して読めた。

仁吉さんと佐吉さんは今回登場は控えめ。

小公女たちのしあわせレシピ

 

子どもの頃読んだイギリス児童文学に登場するお菓子たち。美しいレシピつき。

記憶喪失の女性が何十年も、どうやったら身ぎれいを保ち、ホテルに泊まれ、秘密の花壇を守り、豚のムシャムシャを飼えるだけの時間的余裕や経済力があったのか。

物語的にはファンタジーなのかな?

もっともファンタジーこそ、リアリティーが柱になきゃなと思うので、それもちょっと違うなあ。

・・・なんて考えつつ読了。

最後まで、メアリさんの正体は謎のまま終わったのだった。う~む。

思い出の屑籠

 

屑籠とは「紙くずなどを捨てるかご」とある。筆者らしい潔いタイトルだが、けっしてそうではないことがわかる。

大正から昭和初め、筆者の幼少期から小学校時代までの思い出、珠玉のエッセイ。

現代において、この時代を活字に表すことができる稀有な作家さんだと思う。

フォグ 霧の色をしたオオカミ

 

正統派のイギリス児童文学。希少なオオカミを救おうとする少年のお話。舞台は19世紀ビクトリア王朝時代。孤児となった主人公クレイと彼をとりまく友人たち、恩人との固い絆。その一方で、理不尽な仕打ちをする大人や世情も描かれている。物語は最後まで波乱に満ちているが、使命を成し遂げたラストはさわやかだ。