いやいや、貴方そんなねえ。

こういう趣味のモノは好みの合う誰かがガヤガヤとやってきて、素敵なサムシングな出会いの和が広がっちゃったりしてウハウハですわ!なぁーんて事には絶対になりゃしないなどと言う事は今までの経験で百も二百も承知の助だし、まだまだこの形式で更新していく気概は十二分にあるのだけれど、兎に角仕事が忙しいのに加え、その糞忙しい時期に体温計の表示は39度。僕だけ今年の夏は終わらないぜ!とか馬鹿か!終われ夏!そもそも来るな!っつうガチで「死」の臭いを感じさせる風邪を引き、職場の上司同僚の皆々様が夜を徹して業務を遂行していた大事な2日間、完全に故障者リスト入り。前線復帰後、かけてしまった甚大な迷惑を土下座スタイルと尻拭いで右往左往するというカンジで病み上がりからフルスロットル。なんかもうアレだ!ホントにアレだな!そういうことを言うのは甚だみっともない事だとは重々知りつつも、もう我慢ならん!言わせて貰う!ツライ!ツラーイ!久々MAXツライッす!もう何だ、アレだわ。近代科学の通用しない、八卦やら方位方角、八百万の神々。兎に角古来日本の自然科学的な何か、現代人は非科学だ迷信だと切って捨ててしまうものの中にも、何かしらの統計や根拠はしっかりと有ったりする訳で、絶対に馬鹿にならないし、僕はもう今後一切馬鹿にしない。私、康坊、絶賛前厄中!来年はいよいよ本厄で御座います!元旦は神社にガッチリ賽銭弾むぜ!ベイベー!待っとけ!我が家のお隣にある氷川神社!ヤれんのか!アアッ!?はい・・・。ヤれません・・・。今はただ一刻も早く枕を濡らして静かに眠りたい・・・。

The Cafe Extra-Ordinaire Story/Bobby Jackson

The Cafe Extra-Ordinaire Story

JAZZMANというなんのヒネリもない名前のイギリスのレーベルも、Rare GrooveやDeep Funkが好きな人間にとってはタマラナいレーベルの一つで、レーベルロゴの下に「WE DIG DEEPER」なんて書かれていて、涙ちょちょぎれモノである。イギリス人マジ勤勉。さて今回のこのアルバム、ミネアポリスで小さなライブハウス「エクストラ・オーディネア」を経営していたベーシストのBobby Jacksonさんが、経営の傍ら、お店に出入りするミュージシャンをかき集めて録音し、1970年にごく少量プレスした音源だそうである。きっとお店の店頭でちょっとだけ売ったりしてたんでしょうね。ジャケットもダウンビート誌の切り抜きを適当に貼り付けるだけというやっつけ仕事で、著名なミュージシャン普通に載ってるけど大丈夫か?これ。まあ良いか自主制作だし、みたいなノリで、音源発掘もここまで来たかと本当に落涙を禁じえない。さて、内容のほうだが、味わい深いというか渋いというか、6曲目「FLUCK FLICK」のエレピのダークな音、7曲目「Ebonite」のリズムは跳ねているんだけれど、何だか重たいカンジ。何やらやたらとアングラな雰囲気に聴こえてしまうのは、アルバムの逸話を知っちゃった故の先入観からなのだろうか。しかし僕はお部屋で一人でニヤニヤするだけだから余計なお節介なんだけれど、これでフロアは踊れるのかね。

TENORMAN/Lawewnce Marable

テナーマン

ドラマーにも色んなタイプがいて、リーダーを名乗って全面的にドンドコやるようなArt Blakeyのような人や、どこのバンドに行っても絶対にその存在が分かってしまう個性的なドラムを叩くBarnerd Pardieのような人が居る一方で、地味に地味にサイドマンに徹する人も居たりする。このLawrence Marableは後者のタイプで、自身のリーダーアルバムだというのに、ジャケットにはテナーのJames Clayを前面に押し出し、本人は後ろでピンボケでチンマリと映っている程度だし、そもそもアルバムタイトルは「TENORMAN」だしで、こりゃ相当地味な良い人なんじゃないだろうかと思わせる。何だか好感が持てますね。ちなみに前面に押し出されたJames Clayはこの時若干20歳。その後あまりリーダー作には恵まれず、「幻の」なんて冠が頭に付くテナー奏者。結果的にかなり地味なアルバムと言うことになってしまうのだが、内容はどうしてどうして。オーソドックスな泥臭いバップスタイルのジャズを揃えた良作である。何せ非常に明朗なカンジがして聴いていて疲れないのがいい。1曲目「The Devil And The Deep Blue Sea」邦題は「絶体絶命」というのだが、これが全然絶対絶命な緊張感などなくて、「た〜いへ〜んだ〜」みたいな大らかなノリでいきなり笑ってしまう。しかしJames Clayのこの吹きっぷりを聴いていると「幻」にしておくのは偲びないなあ。

Brasswind/Gene Ammons

ブラスウィンド

何から書いたら良いのか。思い入れが強すぎる人だから、ちょっと言葉が無い。そんな人のアルバムが何故未開封で放置されていたかと言うと、最近再発されたからというのもあるけれど、かつてはシカゴのボスと呼ばれ、威風堂々たる容姿(こんな、眼鏡食い込みすぎ!)だった人が、このアルバムの裏ジャケではすっかり痩せ細り、嗚呼もう長くはないんだなと思い知らされる切ないものだったから。実際歴史はその通りで、このあと遺作「Good-Bye」を残してこの巨匠は逝く。最後の作品がサヨナラなんてそんな出来過ぎた話はいらないのにね。内容がどうとかそんな事はまあもう良いか。好きな人のアルバムなのだから、良いとしか言えないしな。その内Gene Ammonsの事は別途キチンと書いてみようと思う。

I Am My Brothers Keeper/The Ruffin Brothers

I Am My Brothers Keeper

アラまあご兄弟でねえ、スゴイわぁ。という人達である。しかしまあこう言っちゃ何だが、ここのところ発掘音源ばかり聴いていたので、誰だこの人みたいなのばかりだったけれど、この人達はもう何せ経歴がピッカピカ。JimmyとDavidとRuffin兄弟、弟のDavidはTemptationsで「My Girl」歌ってた人だし、兄貴のJimmyもMotown傘下のSoulレーベルできっちりアルバムを残してヒットも飛ばしている、メジャー街道まっしくらな二人なのである。んで、その二人が「兄ちゃん!」「弟よ」なんつって仲睦まじく録音したのがこのアルバム。尤も二人で一緒に録音したのはこの一枚のみということなので、実際は仲睦まじくもなかったのかもしれないけれども。まあ兄弟仲の下種な詮索なんぞはどうでもよろしい。このアルバムである。それぞれのソロ名義の音源はベスト盤を中心に数タイトル再発されているのだが、この唯一のご兄弟アルバムが再発されたのはごく最近のこと。内容はその筋の本なんかでも絶賛されていて、前々から聴いてみたいと思っていた一枚。「はい!聴いてみました!流石です!」としか言いようが無い。流石ご兄弟、コーラーワークの息もピッタリで、どれシングルカットしてもヒットするんじゃないの?というキャッチーさ。特に1曲目「He Ain't Heavy He's My Brother」と6曲目「Steppin' On A Dream」あたりが気に入った。ノーザンダンサー万歳!

The Jewel In The Lotus/Bennie Maupin

Jewel in the Lotus (Ocrd)

オリジナルのジャケはこんな味気の無いものではなかった筈なのだが、まあそこには文句を言うまい。Bennie Maupin、Herbie HancockのHead Huntersの一員として知られるテナーサックス奏者である。ここいらのジャズというかクロスオーバー系は僕は完全に選り好みで聴いていて、何故それが好きでそれが嫌いなんだと問われれば明確には答えることが出来ず、なんとなく感覚で、ということになる。一例を挙げると、Steps AheadやWeather Reportは苦手だけれど、Return To ForeverやHead Huntersは大好き。でもV.S.O.P.はちょっと苦手。とかそんなカンジ。理屈じゃねえんだよ!好みっつうのは!で、このアルバム。中の写真でMaupinが、ベルボトム姿でサックスを構え、足元でワウペダルを踏んでいるという今となっては実にシビれるショットが収められていて、ダサカッコ良くて涙が出る。ウインドシンセなんか吹かれるよりもこっちの方が全然好感が持てるのだけれど、まあ今時そんな人はいないわな。で、内容はと言うと、ウーン。ワウ踏むどころかそもそもサックスあんまり吹いてねえし、好きなことやりきっちゃったなあというカンジ。いわゆる東洋かぶれっつうか、全編邪教の呪術のような音楽にな仕上がっちゃってます。まあこれはこれで難しい顔して目を瞑って聴けば良いのかもしれないけれど、ワウ踏んでよぉ、折角なんだから、とつい思う。

Gaston/Gaston

amazonさんに商品が見当たらないので、今回も画像だけ。余談だが、このアルバムの画像を探そうとGoogle画像検索で「Gaston」と打って検索したところ、ガチムチのそっち系のお兄さん画像が山ほど出てきてちょっとビビった。何か別の意味があるのかもしれない。さて1980年代のFUNKバンドである。今でこそそんな事はないが、かつては1970年代後半〜1980年代のFUNKというのは苦手な部類だった。楽器として顕著なのはシンセサーザーが入ってくる辺りという事になる。オルガン、ローズ、ムーグ辺りの音までは好物なのだけれど、シンセサイザーというのはどうにも機械的で、重みが感じられず、なかなかとっつけなかったのだ。中後期P-FUNKZAPP、CAMEOなど、その良さをシミジミ感じるようになったのは随分後だった。そんな中このGaston。確かに音作りは80年代のソレなのだが、70年代の生々しさを残した雰囲気があり、中々にオイシイ。バンドそのものがローカルバンドの域を出ていないというのも多少関係あるのかもしれい。今一つ世の流行に乗り切れていないカンジというか、当時としてのダサカッコイイ部類のバンドなんじゃないだろうか。1曲目「Mind Sticker」、4曲目「You Turn Me On」などが僕好み。あとアルバム中に2曲ほどちりばめられたバラード曲のデキが良く、歌が売りのソウルグループとして勝負してもそこそこイケてたんじゃないだろうか。