SIerのすすむみち-ネガキャン反対キャンペーン-

なんだかふとブログを思い出した。最近は忙しくて自意識とでもいうべきか、ブログを書くべしと思うような強い自我を保ってられなかったりする日々が続いたものの、じゃあ精神を病んでたりするかというとそういうわけでもなく、会社は自分にフィットしていて面白い。面白いがゆえに強い自我が抑圧されてしまっているけれど。


昔みたいに純粋に技術をやれないのは、まあ、悲しいところだけれども、でも、ずっと技術ばかりも楽しくないと思う性格であるし、お客様に対するサービスこそが、やはり技術者の本懐だと思うので、純粋なテクノロジー以外にも頭を使うのはとてもエキサイティング。会社さえ間違えなければ、努力を怠らなければ、やはり、SIはとてつもなく面白いよ。自分の目に間違いはなかったと思う。まだまだこれからだと思うけど。


さて、本当に書きたかったのは、ござ先輩の記事に関すること。スーツ一発ツモな会話をしてもう2年近くになっちゃってるんですね。時間は早く過ぎちゃいますな。

ココ2年ぐらいは、SIerにとっては冬の時代が続くように思えます。大きな案件をまわせる巨大SIerと、細々と小さい仕事をするSIerに二極化するんじゃないかな。1億か100万か、みたいな。そんな感じ。不動産投資で失敗してしまった某独立系SIer住商系列に食われそう(http://is.gd/1Ieh2)なので、経営権握られてしっかり解体されてSCSと合併とかありえるかも。
最近SIerがだいぶヤバくなっている件 - GoTheDistance


確かに、SIerにとって冬の時代ではあるが、それはごく一面的過ぎると指摘したいなぁ。冬の時代は、SIerに限らないということをまず指摘したい。なので、特別にSIerに限ってしまうと話がよく見えない気がする。そもそも、日本経済とか世界経済のレベルで冬の時代が進行している中でSIer云々とか、話が小さすぎると思います。


んで、もうひとつ。ありていにいえば、そうじゃない会社って案外多くあるということも指摘しておきたい。大手の中には基本的な部分がしっかりしていて、ぜーんぜんというところが結構ある。そこは、社内の仕組みがどうなっているかにもよるのではないかなぁ。特に、社内流動性を高くすることが可能なSIビジネスだと、案件がある方向に突っ込めばいいわけで、プライマリーな仕事を確保できる会社であれば何の問題もないと思う。というか、問題が出るのって単なるくず会社だけなんじゃないかなって思う。それは、百も承知だと思いますが。


なんていうんでしょうか。結局のところ、既存のSIerビジネスにおける問題点が不況になって浮き彫りになって、大手はしぶしぶ内製化の道をたどり、人月ビジネスしてた連中はつぶれることが加速しているわけで、それは、もっともっと歓迎すべきことなんじゃないのかな。きっとそのうち、開発効率をあげることを真剣に考えて、アジャイルソフトウェア開発を大手でするにはどうしたらいいかっていう回答が出始めるんじゃないのかな。もともとくすぶっていて、感じられることは感じられるけど程度の緩やかな潮流が、大きな波になってうねってき始めているように僕には映っていて、なので、ネガキャン反対なのであります。いや、ござ先輩のことだから、ネガキャンでもないのかもしれない。真実を、思いを伝えたかっただけなのかもしれない。


不況はやっぱぎすぎすしてやだけどさ、僕はいいと思う。
これから、SIビジネスは確実に熱い仕事になっていくと思うよ!!

フラット化する社会になってるけど、どうなんだろう?

ロスジェネには、いろんな人がいるのね。内容とかはとても参考になってうれしい。30代が何を考えているのかは僕ら20代も知りたいものね。

そして、「しかも、外部からライバルが入ってくるわけでもないし、下から抜かれる可能性も全然なさそう。会社が存続する限り、僕らは“勝ち組世代”確定です。」B君は自嘲的にだが、笑みを漏らして語る。
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080421

んでも、下から抜かれる可能性がないって言うのは、どうなんだろう。


インターネットで一番打撃を受けたのは、年長者たち。年をとればとるほどに知識的な能力で他を圧倒できた時代があったんだけど、インターネットで、とにもかくにも知識的な能力は全てリセットされちゃいましたからね。


僕自身の話。大学の労働で、残業代請求多すぎるぞ*1と怒られて理由書を書くことになったんですよね。書けといわれても、反省文と違うだろうしなぁと困っちゃったんですよ。インターネットのない時代ならば、多分、誰かに手取り足取り教わらなければ書式がどんなものかすら分からなかったんだろうから、きっと教授や事務のおっさんに謝りながら作業しただろうと思います。借りも大きいですよ。で、終わった後飲みに連れ回されて管巻かれて・・・w
んでも、インターネットがあったので、フォーマットが分かるんですよね。社会人未満だった僕にも。書いた内容がひどかったwのはともかくとして、フォーマットを守ることができたのです。フォーマットが合ってりゃー、日本語の修正なんてちょちょいのちょいですよ。どうせA4のものだし。結局、修正も含めてそれにかけた時間はとても少なくて済んだのです。


30代と20代に大きな能力差がなければ、すぐ追い抜かれちゃいます。もちろんこれは理論的なもんであって、仕事には色んな要素が絡まっちゃうので何ともいえません。でも、やっぱり30代も甘いよなぁって思うのですよ。青春真っ盛りで多感なころに、親が不況で苦しい顔をしていた僕ら20代の方が、もっと強いと思うけどね。根拠はないけどさw

*1:水増しではなく、残業代が出せないよっていう話です。

仕事と趣味は違うという考え方を持つ

僕の好きな歌手の一人は、平井堅。よく歌を聴いている。彼は「歌バカ」という敬称を持っていて、歌がすごく好きな人なのだ。すごく好きで、ライブが終わった後にもカラオケボックスで歌うという話である。


話は変わって、サイオステクノロジーの勉強会資料(JobCode)を拝見する。JobCodeには、「趣味ではないのだから、プロフェッショナルなコード(JobCode)を書こう」という趣旨の内容が書かれており、プロフェッショナルなコードの悪い具体例とともに、改善に当たっての指針が記述されていた。とても参考になった。


そう。趣味じゃないのですよね。プロなのです。サイオステクノロジーの勉強資料を拝見して、平井堅が、ライブの後にカラオケボックスでたくさん歌う理由として、「仕事での歌い方と趣味での歌い方が違うので、趣味で歌いたくなる」といったようなことを語っていたことを思い出した。


好きであることはプロとして重要なこと。でも、好きであるがゆえにこだわりも持ってしまう。プロの仕事に納得できないことも出てくる。そこをぐっと抑えてプロとして仕事をする。それが、仕事と趣味の違い。プログラムって、趣味でも出来ちゃうんだよね。だから、ついつい勘違いしちゃう。そこをきちんと仕事なんだと割り切って、プロのコードを書けるようになりたいですね。(そういう仕事を目指すサイオステクノロジーさんすごいです!!)

SIerはこちこちよね

SIerの研修だけで感じる絶望感を胸に抱きながら、毎日過ごしております。何もしないんじゃだめだと思っているので、少しずつ同期(特に無垢で技術に興味持ってそうな人w)の人に情報を出していたり(洗脳していたりw)するんですけどね。

遅かれ早かれ今のシステム開発スキームは破綻する時が来ると思うし、むしろ早く来てしまえと思っているぐらいなんだけど、大きな会社はどこも「誰がやっても同じものを作れる」ことを目指しているように思う。そんなの無理でしょ。誰がやっても同じ結果を作ることは出来ても、誰がやっても同じロジックになるとは到底思えない。それはあたかも、あるテーマに沿った文章を一語一句同じで書いて来いと言っているようなもの。無理に決まっている。同じものを作らせたいと言う願いの裏側にあるのは、誰がいじっても変なバグが起きないようにするということだと思っていて、改修が簡単になって品質も落としたくないということが目的だと思う。それが満たせるなら別に同じやり方である必要はないじゃん。必然性が無い。


こういうことを考えていると、やっぱり内製回帰すべきじゃないかと思います。
http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20080410/1207832176

このエントリの本質的な話ではないかもしれませんが。ひとつだけ。
システム開発スキームが変わるのは間違いないと思います。ですが、現状に目を向けると、内製回帰までの道のりには、すごく大きな壁があります。下請けの人たちに死んでもらわないといけない。技術力のない人を一掃して、最終的には社内の人間まで殺し続けなければならない。これを、一体誰がやってくれるのか。自分たちにできるのだろうか。考え始めると途方にくれてしまうのです。うばー、もうだめじゃん、みたいに。


手始めに何をしたらいいのか。そこで途方にくれてしまう。今の僕に出せる結論は、すごく長いスパンで会社を変えていくということ。まあ、会社を変えるとまでは言わない。自分の周りだけでも違うことができるようになればいいと思っています。


ブロガーたちが意見を出し合えば、もっと建設的で銀の弾丸になる意見も出てくるかなぁ。


こんな大口叩いてるけど、目の前のことに必死で周り見えてないのですよwほんとwww

RDFのスケーラビリティ

RDFのスケーラビリティ、実行速度に関してもう少しきちんと書いてみる。


XMLには、欠点があります。DOMはとてもメモリ消費します。なので、DOMの処理ではあれこれ工夫があって、DOM Rangeが用意されていたり、遅延展開もしてみたりするわけです。


で、RDFはというと、一般的にはXMLで記述し、処理を行う*1ので、その欠点が追加されます。さらに、RDFというのは


グラフです。


グラフです。


グラフです。


さらにグラフです。


通常のツリーでは確かに表示できない構造*2なのですが、グラフを表現するため、記法が冗長になります。なので、DOMなんてものが比較にならないくらいメモリを消費します。正確なファイルサイズは忘れてしまいましたが、実用レベルを考えると小さめなRDFで、2Gのメモリしか使えないJavaはパンクします。(DOMも、パンクする姿をよく見かけますけどw)


当然ながら、こんな状況では速度が出るわけもないわけで・・・DBも昔は速度が遅いなんて非難されてる時期がありましたが、XMLやらRDFも未来では高速に扱えるようになるんでしょうかねぇ。その辺の研究は他の方にお任せですね。


でもって、セマンティックウェブの代表たるOWLはRDFで記述を行います。RDFと状況はおんなじ、というわけです。

*1:実際には、RDFの記法はその他にもあるので、スケーラビリティや速度に関しては誰か研究成果出してくださいというのが現状です。

*2:つまり、RDFはそういう意味がある